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一章「ラビリンスゲーム」
最終決戦:銀咲vs瑠璃垣
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銀咲鋭子、彼女はアルビノだった。アルビノとは様々な個体に現れる特別な例のようなものだ。肌が白いなどアルビノはその個体の特定の箇所の色素が「白く」なる。銀咲はこのアルビノに当たる人物なのだが、彼女の場合、「白くなる」特徴は肌ではなく、その髪の毛にでた。そんな彼女が探偵になった理由は至極単純、その白い髪の毛を周囲の人間が気味悪がってまともな職につくことができなかったのだ。
しかし、目立たない方が何かとやりやすい「探偵」という職業で、何故否応にも髪の毛の色で目立ってしまう銀咲が活躍できたのかというと、単純に彼女の手腕が見事だったからである。その後その腕を買われ、何でも屋として社会の闇を扱うようになっていくのだが、そこでも彼女が消されなかったのはそれも彼女が単純に「強い」からである。
「チィッ!!面倒な女ねェぇ?銀咲ィィィ??」
「そんなに叫ぶと老けるぜ?ショタコン加虐趣味変態さんよ」
瑠璃垣は短剣片手に戦っているのだが、それと対等に素手で戦っている銀咲が異常と言わざるを得ない。
しかし、流石に全てを見切って躱せるほど単純な攻撃ではなく、瑠璃垣も瑠璃垣であえて変な軌道を描かせたり、時折「グニャリ」と体を歪ませることで、銀咲の体術に対応している。人体の構造上ありえない動きをしているようにも見えるが、瑠璃垣がどのように身体を変形させても、銀咲は特に驚いてはいないようだった。それは彼女がかつて対峙した、個人で天災のような強さを誇る、『八咫烏』との記憶があるからかもしれない。
「ったく、瑠璃垣ヨォ、その変な動きいつまで続けんだよ?」
「無論アンタが死ぬまでよォん?」
瑠璃垣は短剣を舐めながら答える。一瞬お互いが硬直した後、瑠璃垣はすごい速度で銀咲に向かっていく。
(短剣での致命傷狙いか?)
銀咲は瑠璃垣の頭めがけて、つま先を突き出す。そのままなら瑠璃垣に直撃……するはずだったが、瑠璃垣はグニャリとその体勢から脚をあげて、自分の後ろの床に脚をつける。そのままその場で回るようにして、しなやかに着地すると、床を蹴って、その勢いを利用したまま、銀咲めがけて短剣を突き刺す。
(狙うは頸動脈ねェ?)
ヒュボッ!!と銀咲の頸動脈めがけて短剣が迫る。銀咲はそれを首を横に倒すように曲げて紙一重で回避すると、自身の肘を瑠璃垣の頭に狙いを定めて振り下ろす。しかし、そこから瑠璃垣はどういう訳か、ほぼ確定で当たるような姿勢からグルンッと上半身だけを歪ませ、銀咲の肘をかわす。
「何よォ?もしかして当たるとでも思ったかしらァん?」
瑠璃垣がいやらしく笑うと、銀咲は何故かニヤリと笑う。
「お前がどんなにグニャグニャ動いても、ここまで伸びきった腕狙われたらひとたまりもないんじゃないかい?」
「……しまッッ!!?」
瑠璃垣は上半身だけを動かしていたので、短剣を握っている片腕は銀咲の首の横にある。瑠璃垣がどれほど柔らかい動きができても、伸びきった状態ではダメージを逃すことはできない。
ゴキンッ!っと銀咲の膝蹴りが低い体勢の瑠璃垣の肩に当たり、瑠璃垣の片腕はプラン…と力なく振り子のように揺れた。ものを握ることもできないのか、持っていた短剣がカランと床に落ちた。
(……外れたかしらァン?)
瑠璃垣は一度銀咲から距離を取ると、自分の腕を確かめる。どうも関節から外れたようだ。
「やっと決定的なダメージが入ったなぁおい。スライムじゃねんだからグニャグニャ動くなよ」
銀咲は自分の首に手をあてて、ゴキゴキと首を鳴らしている。
対して瑠璃垣は自分の腕を優しくさする……ように見えたが、反対の腕で外れた腕を強引にねじ込んだ、まるでプラモデルのように外れたものを元ある場所に戻す……それだけ聞くと大した事ないように聞こえるが、その実凄まじい痛みが伴うものである。それを顔色一つ変えず、躊躇わず行う瑠璃垣の異常性は言うまでもないだろう。
「……おいおい…お前…気持ち悪りぃ通り越して感心するぞ、痛くねぇのかよ?どうなってんだ人体構造?」
「別に人と変わらないわよォ?」
瑠璃垣は入れ直した腕の調子を確かめるように、肩を回す。そしてベロリと頬を伝った血を舐める。
「人の体なんて所詮道具なのよォ。筋肉、関節、皮膚…それらは「ワタシ」が支配している「道具」でしかないわァ」
銀咲は瑠璃垣の話を聞きながら、コキコキと相変わらず関節を鳴らしている。
「ふぅ~ん、じゃあよ、下で戦ってる連中もアンタが支配してるってのかい?」
「そうねェ?ま、人の支配なんて自分の四肢を動かすより簡単よォ~?ただただ恐怖と苦痛を与え続けて、ふとした時に『飴』を与えるのよ~すると人は泣いて喜ぶようになるわぁ~」
「あーそーかよ、ご教授どうも。授業料はあの世で受け取りな」
「今もらうわよォ~?アナタの首でね~」
……お互い妙な間ができる。「どう切り込むか」を考えているのではなく、ただただ間延びしているだけの間。
次がお互い最後になる。どことなく銀咲と瑠璃垣は口に出さないものの、肌で感じていた。
チリチリとした殺気が漂う、それに気が付けるのはごく一部の人間だけだろうが、お互いにそれを感じとっていた。
先に動いたのは銀咲だった。土田とはまた違う威力の蹴りをフェイントなしで直接叩きこむ。瑠璃垣もただ突っ立っているだけではない。お得意の体術でかわしながら反撃を試みる。
瑠璃垣がぐにゃりと体を歪ませ、イナバウアーのような姿勢で銀咲の渾身の蹴りをかわす。そして後ろに反り返ったまま体のバネを最大限使い、反動でグンッ!と銀咲に近寄る。
(短剣落としたからって油断してんでしょうけどォ~……アタシにはまだ切り札があるのよ)
瑠璃垣は右腕を平たく構える。瑠璃垣の右手のネイル……に見えるものは、実は中指のネイルだけ剃刀の刃のように鋭い刃物のようになっていた。
(その首綺麗に落としてあげるわァん!)
シュッ!!と銀咲の首…もう一度頸動脈を狙う。銀咲はとっさに右手で首を覆う、しかし瑠璃垣の中指のネイルは刃物、皮膚で金属は防げない……
無慈悲に瑠璃垣のネイルが銀咲の手ごと抉り取る……
ギイィィィィン!!と金属がぶつかるような音が響いた。そう、銀咲の指に当たったネイルから金属音が響いたのだ。
瑠璃垣のネイルは銀咲の手に当たって止まっていた。正確には銀咲の中指と人差し指に当たって止まっている。
「……な、何がッッ!?!?」
銀咲は笑う。
「どうしたよ。予想外か?」
ギリギリギリ…と少しずつ…だが、確実にネイルが押し返される。
「お前もしかして……仕込みがあるのは自分だけとか思ってたのか?」
やはり笑う。視線は鋭く、口元を歪ませ。
「残念だったなぁ?社会の闇を渡り歩いてたのはアンタだけじゃないんだぜェ?」
瑠璃垣のネイルにヒビが入る。
「なッッ!?」
「そうそう、この指だけどさ。ある日ヘマして親指、中指、人差し指が吹っ飛んじまってねぇ」
銀咲は瑠璃垣のネイルを押し返しながら続ける。
「でもさ、ある企業のイかれた博士の発明でまたこうして5本指に戻ったのだけど」
ビキビキッ!とネイルのヒビが広がってゆく……
「まぁ、あれだな…『高密度』やら『超合金』やらいってたけど…簡単にこの指のスペックを説明するとなると…」
バキンッ!とついにネイルが割れる。
「『灰城製』って言えばいいかな?」
そのまま銀咲は瑠璃垣の腕を掴む、脅威だったのは中指の刃物だったのであって、腕全体が凶器ではない。
そのままぐいっと瑠璃垣を引き寄せると、その灰城製の指で額を弾く。『硬い』なんて表現じゃ表せない強度の指から放たれた衝撃は瑠璃垣の脳を大いに揺さぶった。瑠璃垣はそのまま倒れこむ。
「ふふ……ふ……どうやら……アタ…シの……負け…みたいねぇ?」
背中を壁に預け、見上げるように銀咲を見る。その目にもはや闘争心は残っていない。
「ああ、そうだな」
銀咲はあっさりと告げた。
「こっちも毒が回って引き分けってとこかな?」
銀咲はクラリと立ちくらみのようにふらつくと、そのままベシャリと床に倒れる。瑠璃垣の使っていた短剣には死には至らないが、体の力ぐらいなら奪える少量の毒が塗ってあった。銀咲は短剣が掠めていくたびに毒を体に蓄積させていたのだ。
「まったく……どこまで狡猾なんだ…」
「こっちのセリフよォ…」
お互い目の前に倒れているというのに…お互いトドメをさせないほど消耗してしまっている。彼女たちは声をそろえてこう言った。
「「喰えない女」」
「ねェ?」
「だな」
そういうと、2人はほぼ同時に意識を手放した。
しかし、目立たない方が何かとやりやすい「探偵」という職業で、何故否応にも髪の毛の色で目立ってしまう銀咲が活躍できたのかというと、単純に彼女の手腕が見事だったからである。その後その腕を買われ、何でも屋として社会の闇を扱うようになっていくのだが、そこでも彼女が消されなかったのはそれも彼女が単純に「強い」からである。
「チィッ!!面倒な女ねェぇ?銀咲ィィィ??」
「そんなに叫ぶと老けるぜ?ショタコン加虐趣味変態さんよ」
瑠璃垣は短剣片手に戦っているのだが、それと対等に素手で戦っている銀咲が異常と言わざるを得ない。
しかし、流石に全てを見切って躱せるほど単純な攻撃ではなく、瑠璃垣も瑠璃垣であえて変な軌道を描かせたり、時折「グニャリ」と体を歪ませることで、銀咲の体術に対応している。人体の構造上ありえない動きをしているようにも見えるが、瑠璃垣がどのように身体を変形させても、銀咲は特に驚いてはいないようだった。それは彼女がかつて対峙した、個人で天災のような強さを誇る、『八咫烏』との記憶があるからかもしれない。
「ったく、瑠璃垣ヨォ、その変な動きいつまで続けんだよ?」
「無論アンタが死ぬまでよォん?」
瑠璃垣は短剣を舐めながら答える。一瞬お互いが硬直した後、瑠璃垣はすごい速度で銀咲に向かっていく。
(短剣での致命傷狙いか?)
銀咲は瑠璃垣の頭めがけて、つま先を突き出す。そのままなら瑠璃垣に直撃……するはずだったが、瑠璃垣はグニャリとその体勢から脚をあげて、自分の後ろの床に脚をつける。そのままその場で回るようにして、しなやかに着地すると、床を蹴って、その勢いを利用したまま、銀咲めがけて短剣を突き刺す。
(狙うは頸動脈ねェ?)
ヒュボッ!!と銀咲の頸動脈めがけて短剣が迫る。銀咲はそれを首を横に倒すように曲げて紙一重で回避すると、自身の肘を瑠璃垣の頭に狙いを定めて振り下ろす。しかし、そこから瑠璃垣はどういう訳か、ほぼ確定で当たるような姿勢からグルンッと上半身だけを歪ませ、銀咲の肘をかわす。
「何よォ?もしかして当たるとでも思ったかしらァん?」
瑠璃垣がいやらしく笑うと、銀咲は何故かニヤリと笑う。
「お前がどんなにグニャグニャ動いても、ここまで伸びきった腕狙われたらひとたまりもないんじゃないかい?」
「……しまッッ!!?」
瑠璃垣は上半身だけを動かしていたので、短剣を握っている片腕は銀咲の首の横にある。瑠璃垣がどれほど柔らかい動きができても、伸びきった状態ではダメージを逃すことはできない。
ゴキンッ!っと銀咲の膝蹴りが低い体勢の瑠璃垣の肩に当たり、瑠璃垣の片腕はプラン…と力なく振り子のように揺れた。ものを握ることもできないのか、持っていた短剣がカランと床に落ちた。
(……外れたかしらァン?)
瑠璃垣は一度銀咲から距離を取ると、自分の腕を確かめる。どうも関節から外れたようだ。
「やっと決定的なダメージが入ったなぁおい。スライムじゃねんだからグニャグニャ動くなよ」
銀咲は自分の首に手をあてて、ゴキゴキと首を鳴らしている。
対して瑠璃垣は自分の腕を優しくさする……ように見えたが、反対の腕で外れた腕を強引にねじ込んだ、まるでプラモデルのように外れたものを元ある場所に戻す……それだけ聞くと大した事ないように聞こえるが、その実凄まじい痛みが伴うものである。それを顔色一つ変えず、躊躇わず行う瑠璃垣の異常性は言うまでもないだろう。
「……おいおい…お前…気持ち悪りぃ通り越して感心するぞ、痛くねぇのかよ?どうなってんだ人体構造?」
「別に人と変わらないわよォ?」
瑠璃垣は入れ直した腕の調子を確かめるように、肩を回す。そしてベロリと頬を伝った血を舐める。
「人の体なんて所詮道具なのよォ。筋肉、関節、皮膚…それらは「ワタシ」が支配している「道具」でしかないわァ」
銀咲は瑠璃垣の話を聞きながら、コキコキと相変わらず関節を鳴らしている。
「ふぅ~ん、じゃあよ、下で戦ってる連中もアンタが支配してるってのかい?」
「そうねェ?ま、人の支配なんて自分の四肢を動かすより簡単よォ~?ただただ恐怖と苦痛を与え続けて、ふとした時に『飴』を与えるのよ~すると人は泣いて喜ぶようになるわぁ~」
「あーそーかよ、ご教授どうも。授業料はあの世で受け取りな」
「今もらうわよォ~?アナタの首でね~」
……お互い妙な間ができる。「どう切り込むか」を考えているのではなく、ただただ間延びしているだけの間。
次がお互い最後になる。どことなく銀咲と瑠璃垣は口に出さないものの、肌で感じていた。
チリチリとした殺気が漂う、それに気が付けるのはごく一部の人間だけだろうが、お互いにそれを感じとっていた。
先に動いたのは銀咲だった。土田とはまた違う威力の蹴りをフェイントなしで直接叩きこむ。瑠璃垣もただ突っ立っているだけではない。お得意の体術でかわしながら反撃を試みる。
瑠璃垣がぐにゃりと体を歪ませ、イナバウアーのような姿勢で銀咲の渾身の蹴りをかわす。そして後ろに反り返ったまま体のバネを最大限使い、反動でグンッ!と銀咲に近寄る。
(短剣落としたからって油断してんでしょうけどォ~……アタシにはまだ切り札があるのよ)
瑠璃垣は右腕を平たく構える。瑠璃垣の右手のネイル……に見えるものは、実は中指のネイルだけ剃刀の刃のように鋭い刃物のようになっていた。
(その首綺麗に落としてあげるわァん!)
シュッ!!と銀咲の首…もう一度頸動脈を狙う。銀咲はとっさに右手で首を覆う、しかし瑠璃垣の中指のネイルは刃物、皮膚で金属は防げない……
無慈悲に瑠璃垣のネイルが銀咲の手ごと抉り取る……
ギイィィィィン!!と金属がぶつかるような音が響いた。そう、銀咲の指に当たったネイルから金属音が響いたのだ。
瑠璃垣のネイルは銀咲の手に当たって止まっていた。正確には銀咲の中指と人差し指に当たって止まっている。
「……な、何がッッ!?!?」
銀咲は笑う。
「どうしたよ。予想外か?」
ギリギリギリ…と少しずつ…だが、確実にネイルが押し返される。
「お前もしかして……仕込みがあるのは自分だけとか思ってたのか?」
やはり笑う。視線は鋭く、口元を歪ませ。
「残念だったなぁ?社会の闇を渡り歩いてたのはアンタだけじゃないんだぜェ?」
瑠璃垣のネイルにヒビが入る。
「なッッ!?」
「そうそう、この指だけどさ。ある日ヘマして親指、中指、人差し指が吹っ飛んじまってねぇ」
銀咲は瑠璃垣のネイルを押し返しながら続ける。
「でもさ、ある企業のイかれた博士の発明でまたこうして5本指に戻ったのだけど」
ビキビキッ!とネイルのヒビが広がってゆく……
「まぁ、あれだな…『高密度』やら『超合金』やらいってたけど…簡単にこの指のスペックを説明するとなると…」
バキンッ!とついにネイルが割れる。
「『灰城製』って言えばいいかな?」
そのまま銀咲は瑠璃垣の腕を掴む、脅威だったのは中指の刃物だったのであって、腕全体が凶器ではない。
そのままぐいっと瑠璃垣を引き寄せると、その灰城製の指で額を弾く。『硬い』なんて表現じゃ表せない強度の指から放たれた衝撃は瑠璃垣の脳を大いに揺さぶった。瑠璃垣はそのまま倒れこむ。
「ふふ……ふ……どうやら……アタ…シの……負け…みたいねぇ?」
背中を壁に預け、見上げるように銀咲を見る。その目にもはや闘争心は残っていない。
「ああ、そうだな」
銀咲はあっさりと告げた。
「こっちも毒が回って引き分けってとこかな?」
銀咲はクラリと立ちくらみのようにふらつくと、そのままベシャリと床に倒れる。瑠璃垣の使っていた短剣には死には至らないが、体の力ぐらいなら奪える少量の毒が塗ってあった。銀咲は短剣が掠めていくたびに毒を体に蓄積させていたのだ。
「まったく……どこまで狡猾なんだ…」
「こっちのセリフよォ…」
お互い目の前に倒れているというのに…お互いトドメをさせないほど消耗してしまっている。彼女たちは声をそろえてこう言った。
「「喰えない女」」
「ねェ?」
「だな」
そういうと、2人はほぼ同時に意識を手放した。
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