アレク・プランタン

かえるまる

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第2章 幼年編

710 サカスのサンヨー商会

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 「じゃあお前らも乗れ」

 「「は、はい‥‥」」

 「い、いやだ!クソっ!なんでこんなガキどもに捕まんなきゃいけないんだよ!ツイてねぇ。
 なぁガキども、俺らぁ大したワルじゃね。こんな奴捕まえたって仕方ないだろ」

 「それをお前がなぜ決める?」

 「くっ。うるせー狐仮面のガキ!俺は大人だぞ!お前らより偉いんだ!ガキだったら言うことを聞け!俺だけ逃がせ!」

 「「だったら俺らも逃がしてくれよ!」」

 「俺だ!」

 「いや俺だ!」

 「「俺だけだ!」」

 途端。ワーワーと騒ぎ出す小悪党。それはあまりに見苦しい光景だった。

 「なあ学園生さんよ。商人の俺のほうがコイツらより遥かに価値がある。なにせ俺は学園生さんのその制服を作ってる商会だからな。金はたんまりあるぞ?
 俺だけ逃してくれたら、その金をやろう。お前たちが見たこともない大金だぞ。そうだ、これからはお前たちを護衛に雇ってやる。そうし‥」

 「黙れ!!」

 「「「‥‥」」」

 「トール、セバス。コイツらの口に轡(くつわ)を」

 「「了解」」

 ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ‥‥

 馬車が再び動き出した。







































 「アレクはどう思ってる?」

 「今のかハンス?」

 こくこく

 「反省しない大人はいっぱいいる。俺は獣人だ。差別の少ないヴィヨルドにも獣人を貶むやつもいっぱいいる。そいつらはいつまで経っても反省しないし、減らない」

 「うちもにゃ。いつまで経ってもいやらしい言葉をかけてくる人族がいるにゃ‥‥」

 「私もそう。さっきみたいに赤髪がどうだとか……。自分が大人に近づく歳になればなるほど、性の対象みたく軽口を叩いて寄ってくる人がいる‥‥」

 「俺もそうだな。モンク僧見習いってだけで馬鹿にされることはしょっちゅうだし‥‥」

 「比較的裕福なヴィヨルドでも、未だ教会にたむろする孤児は無くなりません。産まれたばかりの赤ちゃんが置いてあることもありますし……」

 「「「‥‥」」」

 珍しくハンスが叫ぶように言葉を続けたんだ。

 「なあ!孤児だった子どもたちも教会に来なくなったと思ったら、もう野盗の一員になってるんだよ。なんでこうなるんだよ!?
 教えてくれよアレク!なんとかしてくれよモーリス!」

 「「ハンス?」」

 獣人仲間のトールとシナモンも驚いたんだ。ハンスのあまりの剣幕にモーリスも驚いていた。モーリスでさえ言い淀んでいたんだ。

 「そ、それは‥‥」

 「なんとかならないのかよアレク!頼むよ!なんとかしてくれよ‥‥うっ‥‥」

 「ハンス‥‥」

 セーラがハンスの背中をさすったんだ。






























 「俺にだってわかんねぇよ。
 差別する馬鹿はいつまで経っても差別し続けるし、痛い目に遭って謝ったやつもほとぼりが冷めればまたコイツらみたいに騒ぎ出すんだよ」

 「「「‥‥」」」

 「じゃあどうすりゃいいんだよ!いっそのこと、悪い奴らはその場で始末しちゃえばいいのか!そしたら少しでも悪い奴らは減るぞ!」

 「うちもそう思うにゃ!」

 シナモンが鉄爪を立てて小悪人たちを睨んだんだ。

 「あのなハンス。自分のことで考えてみろよ」

 「自分のこと?」

 「ああ、それは俺にも言えるんだけどな。
 お前だって今も何か同じ過ちを繰り返さないか?」

 「そ、それは‥‥」

 「憎しみはいつかは自分に還ってくるぞ。
 な、過ちを繰り返すのは俺らと同じなんだよ。
 だからな、俺の村の神父様やシスターは相手が何度間違えてもその相手を許すんだよ。誰も完璧なやつなんていないんだ。だから何度間違えたって許してあげるんだよ」

 「それでもコイツらは!」

 「そうだよ。コイツらはたぶん繰り返すよ。さっき転がしてきた奴らもな。
 だから俺は許す。人を殺したり犯したやつも一応は許す。できるだけ殺しはしない。

 ただソイツが人にやってきたような痛みを加えてやる。
 アイツら手足失くして辛いだろ。
でもそれはこれまでに人を傷つけて
そんだけのことをやった代償なんだよ。
 まあ俺が偉そうに裁いてるだけな気がするけどな。

 俺は殺さない。憎みすぎない。その代わり、痛い目には遭わす。これが俺の勝手な大人への対応だ。

 ハンスの求める答えじゃないけどな」

 「アレク‥‥‥‥だから子どもは狂犬団なんだな」

 「ああ。小さなうちから善悪をちゃんと教えるんだよ。字を読み書きできてメシを食えるようにするんだよ」

 「お前‥‥ご領主様みたいだな」

 「だろ。目指せデニーホッパー村の村長だ!わははははは」

 「なによそれ!」

 わははははは
 ワハハハハハ 
 フフフフフフ







 「モーリス様のちほど」

 「頼む」

 サカスに着いてすぐ。連れてきた小悪党を騎士団さんに引き渡したよ。
 証拠の偽物制服と、モーリスの証言を揃えて。さすがにモーリスの言葉は効果あるな。

 ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ‥‥

 馬車からサカスの街並みをみんなが見たんだ。

 「着いたにゃサカス」

 「「着いたなサカスへ」」

 「「栄えてるねー」」

 「「ホントー。ヴィンランドとそんなに変わらないわ」」

 「「だなー」」




 ヴィヨルド領都第2の都市サカス

 人口20万を超えるヴィヨルド領有数の街だ。

 豊富な水と自然豊かな森林もある丘陵地。アレク工房で製紙業を始めるために、このサカスに紙の原料になる三又をたくさん植えたんだ。
 だからわずか数年で製紙業で栄える都市になったよ。
 これもミョクマルギルド長の紹介のおかげ。
 俺は手助けしてくれる大人に本当に恵まれているよ。


 ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ‥‥

 馬車はサカスのメインストリートにある、石造の立派な建屋の前までやってきた。

 「みんなお疲れ。今夜の宿はここだ。サカスで1番の宿に泊まるからな」

 「「おぉー!」」

 「「すげぇー!」」

 「「ご領主様に感謝しなきゃな。あとモーリスにも」」

 「い、いや‥‥俺は何もやってないぞ」

 「知ってるわ、そんなことくらい」

 「アレクお前ーー!」

 わははははは
 ワハハハハハ  
 フフフフフフ






 「夜ご飯まで時間もあるしどうする?どっか行くか?」

 「私は両親のとこへ行くわ」

 「俺も付いてくな」

 こくこく

 「じゃあ私もキャロルに付いてくわ」

 「いいのアリシア?」

 「当たり前じゃない」

 「ありがと」

 「モーリスは?」
 
 「俺は騎士団のところに行くよ。さっきの奴らの話を聞いてくる」

 「俺もお供します。モーリス様」

 「セーラは?」

 「私は教会に行ってきます」

 「俺も付いてくよ」

 「ありがとうございますセロ」

 「「「俺も(うちも/僕も)」」」

 「じゃあキャロルの両親、騎士団、教会のそれぞれな。夜ご飯は6時にするからそれまでにみんな戻ってこいよ」

 「「「了解」」」




 ▼



 キャロルの両親が営むサンヨー商会はホテルからすぐのところにあった。
 サカスのメインストリートの一角。大きな門扉は大型の馬車でさえすれ違うことも余裕の広さだ。

 「キャロル‥‥あんたお嬢様だったのね」

 「違うわ。私は養女よ。お店を大きくしたのはおとうさんよ」

 「そりゃそうだろうけど‥‥すごく活気があるわね。ねぇアレク?」

 「そうだなアリシア」

 実際、夕方近いのにいくつも馬車が並び、荷運びに従事する人工さんが何人もいる、いわば大店がサンヨー商会だった。

 「「お嬢様?!」」

 「「キャロルお嬢様?!」」

 「みんな久しぶり。おとうさんとお母さんはいる?」

 「もちろんでさぁ。会頭、キャロルお嬢様がお帰りです!」

 「「キャロルお嬢様がお帰りです!」」

 「「会頭!!」」

 「「キャロルお嬢様!お久しぶりです!」」

 「「お帰りなさい!」」

 「「お嬢様大きくなられて!」」

 わいわい  わいわい
 ワイワイ  ワイワイ
 
 集まってきたみんなが口々にキャロルに声をかけている。その様子は、間違いなくキャロルが従業員のみんなから愛されているのがわかるものだった。

 そして下の者から上の者までが一体となった様子は、サンヨー商会の社風が表れているものにみえた。

 「キャロル!」

 「キャロル!」

 「お帰り!よく帰ってきた!」

 「どこか怪我はしてない?大丈夫よね?」

 店から飛び出してきた2人がキャロルを抱きしめる。銀髪の壮年の男性と栗毛の女性。
 銀髪で整った男性の顔だちからは、いかにもキャロルの血縁を思わせた。

 「夏休みが来るのを今か今かと待っていたのよキャロル」

 「そうだぞキャロル。お母さんなんか毎日まだかまだかとうるさいのなんの」

 「あなたもじゃない!」

 「ま、まあそうなんだがな」

 わははははは
 フフフフフフ

 「ところでこちらのお2人は?」

 「お友だち?」

 「うん。紹介するね。アレクとアリシアよ」

 「「えっ!?」」

 キャロルのお父さんとお母さんが驚いたように俺に目を注いだんだ。
 てか俺、狐仮面のままだからなんか恥ずかしくてさ……。

 「立ち話ではいかん!そんな大事なお友だちなら中に入ってもらわねば!」

 「そ、そうね。お2人とも中へどうぞ」




 あー思い出したぞ。サカスでアレク工房・アレク商会(今はサンアレ商会だけど)の商品を扱っている商会さんはサンヨー商会さんだったよ。そうだそうだ。サンヨー商会さんは俺のサンアレ商会の大事な代理店さんだったよ。

 「「ささ。お二人とも中へどうぞ。3階までご足労をおかけします」」

 キャロルのご両親に案内されてサンヨー商会の中に入ったんだ。
 
 商会の中はきっちりかっちりしていたよ。店内にある陳列棚の商品(半分以上がサンアレ商会のものだけど)から事務所の伝票に至るまで、すべてがきちんと整理整頓されていたんだ。

 「(すごいわねキャロル。商会そのものじゃん!)」

 「(あのね、おとうさんもお母さんも真面目だからお家もここの3階にあるのよ)」

 きっちりかっちりしてるんだけど、豪奢なものがなにも見当たらないサンヨー商会さん。明るい従業員さんたちとキャロルが可愛くって仕方のないご両親。

 俺の中で午前中の出来事の犯人が絞れたんだ。
 偽造品の製造から販売に、この育てのご両親は一切関与していない。


 
 「さ、こちらにお座りになって」

 そこはキャロルのご両親の私室だった。やっぱり簡素なまでに綺麗に整理整頓されていた部屋だった。

 「ただいまおとうさん、お母さん。改めて紹介するね。親友のアリシアと学園首席のアレクよ」

 スッッ!
 スッッ!

 ご両親が姿勢正しく立ち上がって、深々と俺に挨拶をとったんだ。

 「お初にお目にかかりますアレク会頭。サンヨー商会会頭のデイ・エックスです。いつもサンヨー商会がお世話になっております」

 「母のデイ・アイシャでございます。いつも娘がお世話になっておりますアレク会頭」

 






















 俺は狐仮面を脱いだんだ。でも、ハッキリと言ったよ。

 「初めましてアレクです。今日はキャロルさんの友だちとしてお邪魔しています。だからそれ以上でもそれ以下でもありません」

 「‥‥」

 「‥‥」


 「わかりました。ご友人のアレクさん。娘の友だちになってくれて、本当に本当にありがとうございます」

 「あのーできれば敬語もナシがうれしいです。だっていつも世話になってるのは俺のほうだし」

 「そうよねーキャロル。授業中寝てるアレクを起こすのも私たちだもん。ねー」

 「「ねー」」

 「わ、わ、わ。やめろキャロル、アリシア!」
 
 わははははは  
 ワハハハハハ  
 フフフフフフ

 そこからは和気藹々と話が弾んだよ。

 「それじゃあサカスまではそのばすとかいう馬車で?」

 「そうなの。おとうさん、お母さんもあとで見に来てよ。すごい馬車よ。信じられないくらい快適な馬車なの!」

 「アレク君?」

 「ええ。来年の夏休みにはキャロルは1人で、安全に早く帰ってこれますよ」

 「「そうなんだね!(そうなのね!)」」

 「そうよ!」

 笑顔の3人からは血の繋がりじゃない、真の親子の姿が見えたんだ。



























 「実はお2人には話さなければならないことがあります」

 こくこく
 コクコク

 「つい3点鍾ほど前。馬車を燃やされている商人を冒険者から助けました」



―――――――――――


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