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第2章 幼年編
633 フリージアの覚悟
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633 フリージアの覚悟
アレクがフリージアの家に向かう前日。
「アリサちゃんどうだった?ちゃんとアレク君に伝えた?」
「うううん‥‥言えなかった‥‥」
「そう……。じゃあ私が言ってもいい?私から‥‥ひょっとしてハ、ハ、ハニートラップをしかけるかも?」
「フリージアさんに任せる。たとえ‥‥どんな結果になっても私はフリージアさんを恨んだりしない」
「そう」
(ありがとう)
フリージアは心の中でありがとうとアリサに言った。
愛の告白には自信がないが、己が魅力でアレクを「おとす」のには絶対の自信があったから。
▼
「アリサ、クロエ、フリージアん家に行くぞ」
「お兄ちゃん‥‥私家にいる」
「なんでだよ」
「だって‥‥」
「お兄ちゃんがフリージアやローズの婆ちゃんたちに会うのもたぶんこれが最後なんだよ。だからアリサも来てくれよ」
「アリサお姉ちゃん行こうよ」
「‥‥」
「アリサ!」
「お姉ちゃん!」
「お兄ちゃん、クロエ‥‥‥‥わかった。行く」
なんでアリサが渋ったのかな。わかんね。
「お邪魔しまーす」
「「「いらっしゃい」」」
家ではフリージア、ローズ婆ちゃん、マスオさんのボブさん、奥さんのダリアさん、2女のリコリス6歳と3女のサクラ3歳が迎えてくれた。
サクラはクロエと教会学校でも仲良しだからすぐに2人が一緒になって話をし出したよ。
「フリージアこれ、お土産。毎度同じでごめんな」
「「「シュークリームだ!」」」
3姉妹が笑顔になったよ。
こうして見ると、ブロンドの髪に今も凛として、若くてきれいなローズ婆ちゃんの血筋は娘さんのダリアさんに、さらには孫のフリージアたち3姉妹にもしっかりと遺伝されてるんだな。
俺の弟シリウスは継母のオリビアには似てるけど俺や亡くなった父上にはまったく似ていなかった。やっぱり‥‥どう考えても家宰のアダムに似ていた。
あいつ、あれから変わったのかな。今なにやってるのかな。
「シェフの仕事をまた見せていただけるとは。この上もない幸せです!」
「あはははは。やめてください」
なんだろう。フリージアん家の料理人さんたち絶対勘違いしてるよな。
食事は前菜のコンソメスープ、骨付きソーセージ、家から持ってきた水耕栽培の生野菜サラダを添えたローストオーク、平打ちパスタめんのお肉たっぷりラグーソース。
デザートは果実のシャーベットとプリン。
丁寧に仕上げた自信のお料理だよ。どれもこれもシルフィ先生のアーカイブ検索のおかげだけどね。
「美味いなぁアレク君」
「「アレクお兄ちゃんおいしい!」」
「素晴らしいわアレク君」
「アレク坊サラダが食べられて幸せだよ」
「「「美味しーい!」」」
みんなが喜んでくれるのは最高にうれしいな。
食後。
みんなで地下修練場に行ったんだ。フリージアに最後にもう1度見てほしいって言われたから。
「じゃあそろそろ終わるか。フリージアも見違えるほど良くなったよ」
「そう?ア、ア、アレク君久しぶりに握手してくれる?」
「ん?いいぞ?」
強く手を握ったフリージアがその手を自分のほうに引き寄せたんだ。
「アレク君。今までありがとう!‥‥‥‥最後に私からのお礼」
紅潮したフリージアが、そう言って俺に抱きついてキスをしたんだ。
ギュッ!
チュッ!
「「「フリージア!?」」」
うわっ。いきなりだよ!うれしいな。
でもさ。フリージアはもうダチだもん。興奮して鼻血は出さないよ。
「ありがとうなフリージア。だけどな、お前はもう俺のダチだからな。
友だちにチューしたり抱きついたらダメなんだぞ。
お前はきれいなんだから誤解されるぞ。いつか彼氏にしてやれよ。お、俺はめちゃくちゃ嬉しかったけど」
「‥‥‥‥」
「「「フリージア‥‥」」」
周りで一緒に見ていたローズ婆ちゃんもボブさんもダリアさんもなぜか苦笑いしてた。
だけどさ、いくら最後のお礼とはいえ、やっぱ変態って思われてる俺にチューしたらダメだろ……。
悪いなローズ婆ちゃん、ダチが変態って思われてて。
「フリージア‥‥アレク坊‥‥」
なぜかローズ婆ちゃんたちはいつもの生暖かい目で俺を見てたよ。
「フリージアはこれどうするんだ?将来の夢は変わらないのか?」
「‥‥‥‥ええ。変わらないわ。もっと、もっと強くなるわ。
いつかアレク君に認めてもらえるくらいに。ねえアリサちゃん」
「うん。フリージアさん!」
「そういやジーンもお前と出会えてよかった、親友ができたってって言ってたぞ。これからはフリージアと競い合っていくんだって」
コクコク
「フリージアもアリサも、2人ともがんばれよ」
「「うん(ええ)」」
フリージアとジーン。2人はその後も長く友情が続くんだ。
のちに帝都史上初のダブル女性騎士団長、副騎士団長になるのはまだ少し先の話なんだけどね。
【 フリージアside 】
食事のあと。
ローズお婆ちゃん、パパ、ママ、妹たち、みんなも修練場についてきた。
私、家族のみんなが見てる前でアレク君に抱きついてキスをしたの。アレク君は絶対興奮して鼻血を出して倒れるだろうって計算づくで。だってこれで既成事実になるわけでしょ。
だけどアレクは鼻血も出さなかったし、興奮もしてなかった。どうして?って思ったわ。
でも。キスをする前。
なんとなくそんな予感もしてたの。だって……。
「魔力移動、もう1度教えてくれるアレク君?」
「ああ、いいぞ」
「構えてフリージア」
「う、うん」
「そう。最初に両脚に魔力を意識。このとき正中、そうここ、お腹の下あたりな。ここに魔力を集めて意識をしながら下から魔力を押し上げる‥‥そうだ」
最後に修練を見てくれたアレク君は、照れもせずに私のお腹や肩、腕から指先までをギュウギュウ押しながら魔力操作の説明をしてくれた。
「あとは毎日の積み重ねだからな。毎日毎日繰り返せよ。地味でいいんだ。ただダラダラやるなよ。集中して毎日やれよ」
「お兄ちゃん地味だもんね!」
「くっ!地味言うなアリサ」
フフフフフ
わはははは
アハハハハ
「修練をフリージアがやってるとき、アリサもやってる。もちろん俺もやってる。離れてても俺たちは一緒だ」
「「うん‥‥」」
以前は私が近づくだけで赤面してたのに。今は逆に私が赤くなった顔を見られないようにしてる。どうして?
あとで、アリサちゃんが言ったの。
「たぶんお兄ちゃんの中でフリージアさんは『ダチ』、お友だちになったんだと思う。だから照れないし、身体をベタベタ触っても動じないの」
「ダチ‥‥」
「うん。妹の私と同じ」
「そっか‥‥」
すごくすごく悔しい。だけど‥‥なぜか心がポカポカと温かくなったわ。ちょっぴりうれしいし。
そっか。アレク君にとって私はダチになったんだ。妹のアリサちゃんとそんなに変わらない、大事な存在になれたんだ。
じゃあ、ダチを困らせちゃダメだよね。
私より背も低かったアレク君はたった数ヶ月で私より背も高くなった。
「ローズお婆ちゃん」
「なにフリージア?」
「お婆ちゃんの言ってたとおりだった。アレク君は強くてとっても大きかった‥‥」
「ええ。そうね」
今ならローズお婆ちゃんの言ってた意味がわかる。私よりはるかに大きくて優しくて頼りになる存在。
そんなアレク君を私は大好き!だけど、いつか必ず振り向かせてみせるわ。だっていつか必ずまた会えるって信じてるから。
「アリサちゃん、私‥‥」
「(ちょっとお兄ちゃん)」
「(恥ずかしいからやめてよ!)」
「「「アレクお兄ちゃんやめてよー」」」
キャッキャ
キャッキャ
「クロエちゃん、リコリスちゃん、サクラちゃん‥‥くすぐったいでちゅかーー3人ともお腹がいい匂いでちゅねーーすうぅーっっはあぁぁぁ‥‥」
くんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんか‥‥
「「「お兄ちゃんの変態!」」」
ササササッ‥‥
なんでみんなして離れるんだよ!
「さあお兄ちゃん帰るわよ。明日も煉瓦道を焼かなきゃいけないんだからね!わかった?」
「は、はい‥‥」
「(なぁクロエ、なんでアリサは上機嫌なんだ?)」
「(わかんない。でもアリサお姉ちゃんもフリージアお姉ちゃんもアレクお兄ちゃんより大人なんだよ)」
「(そ、そうっすね‥‥)」
「(あとお兄ちゃん、みんなのお腹の匂いを嗅ぐの‥‥)」
「(さーせん‥‥)」
――――――――――
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アレクがフリージアの家に向かう前日。
「アリサちゃんどうだった?ちゃんとアレク君に伝えた?」
「うううん‥‥言えなかった‥‥」
「そう……。じゃあ私が言ってもいい?私から‥‥ひょっとしてハ、ハ、ハニートラップをしかけるかも?」
「フリージアさんに任せる。たとえ‥‥どんな結果になっても私はフリージアさんを恨んだりしない」
「そう」
(ありがとう)
フリージアは心の中でありがとうとアリサに言った。
愛の告白には自信がないが、己が魅力でアレクを「おとす」のには絶対の自信があったから。
▼
「アリサ、クロエ、フリージアん家に行くぞ」
「お兄ちゃん‥‥私家にいる」
「なんでだよ」
「だって‥‥」
「お兄ちゃんがフリージアやローズの婆ちゃんたちに会うのもたぶんこれが最後なんだよ。だからアリサも来てくれよ」
「アリサお姉ちゃん行こうよ」
「‥‥」
「アリサ!」
「お姉ちゃん!」
「お兄ちゃん、クロエ‥‥‥‥わかった。行く」
なんでアリサが渋ったのかな。わかんね。
「お邪魔しまーす」
「「「いらっしゃい」」」
家ではフリージア、ローズ婆ちゃん、マスオさんのボブさん、奥さんのダリアさん、2女のリコリス6歳と3女のサクラ3歳が迎えてくれた。
サクラはクロエと教会学校でも仲良しだからすぐに2人が一緒になって話をし出したよ。
「フリージアこれ、お土産。毎度同じでごめんな」
「「「シュークリームだ!」」」
3姉妹が笑顔になったよ。
こうして見ると、ブロンドの髪に今も凛として、若くてきれいなローズ婆ちゃんの血筋は娘さんのダリアさんに、さらには孫のフリージアたち3姉妹にもしっかりと遺伝されてるんだな。
俺の弟シリウスは継母のオリビアには似てるけど俺や亡くなった父上にはまったく似ていなかった。やっぱり‥‥どう考えても家宰のアダムに似ていた。
あいつ、あれから変わったのかな。今なにやってるのかな。
「シェフの仕事をまた見せていただけるとは。この上もない幸せです!」
「あはははは。やめてください」
なんだろう。フリージアん家の料理人さんたち絶対勘違いしてるよな。
食事は前菜のコンソメスープ、骨付きソーセージ、家から持ってきた水耕栽培の生野菜サラダを添えたローストオーク、平打ちパスタめんのお肉たっぷりラグーソース。
デザートは果実のシャーベットとプリン。
丁寧に仕上げた自信のお料理だよ。どれもこれもシルフィ先生のアーカイブ検索のおかげだけどね。
「美味いなぁアレク君」
「「アレクお兄ちゃんおいしい!」」
「素晴らしいわアレク君」
「アレク坊サラダが食べられて幸せだよ」
「「「美味しーい!」」」
みんなが喜んでくれるのは最高にうれしいな。
食後。
みんなで地下修練場に行ったんだ。フリージアに最後にもう1度見てほしいって言われたから。
「じゃあそろそろ終わるか。フリージアも見違えるほど良くなったよ」
「そう?ア、ア、アレク君久しぶりに握手してくれる?」
「ん?いいぞ?」
強く手を握ったフリージアがその手を自分のほうに引き寄せたんだ。
「アレク君。今までありがとう!‥‥‥‥最後に私からのお礼」
紅潮したフリージアが、そう言って俺に抱きついてキスをしたんだ。
ギュッ!
チュッ!
「「「フリージア!?」」」
うわっ。いきなりだよ!うれしいな。
でもさ。フリージアはもうダチだもん。興奮して鼻血は出さないよ。
「ありがとうなフリージア。だけどな、お前はもう俺のダチだからな。
友だちにチューしたり抱きついたらダメなんだぞ。
お前はきれいなんだから誤解されるぞ。いつか彼氏にしてやれよ。お、俺はめちゃくちゃ嬉しかったけど」
「‥‥‥‥」
「「「フリージア‥‥」」」
周りで一緒に見ていたローズ婆ちゃんもボブさんもダリアさんもなぜか苦笑いしてた。
だけどさ、いくら最後のお礼とはいえ、やっぱ変態って思われてる俺にチューしたらダメだろ……。
悪いなローズ婆ちゃん、ダチが変態って思われてて。
「フリージア‥‥アレク坊‥‥」
なぜかローズ婆ちゃんたちはいつもの生暖かい目で俺を見てたよ。
「フリージアはこれどうするんだ?将来の夢は変わらないのか?」
「‥‥‥‥ええ。変わらないわ。もっと、もっと強くなるわ。
いつかアレク君に認めてもらえるくらいに。ねえアリサちゃん」
「うん。フリージアさん!」
「そういやジーンもお前と出会えてよかった、親友ができたってって言ってたぞ。これからはフリージアと競い合っていくんだって」
コクコク
「フリージアもアリサも、2人ともがんばれよ」
「「うん(ええ)」」
フリージアとジーン。2人はその後も長く友情が続くんだ。
のちに帝都史上初のダブル女性騎士団長、副騎士団長になるのはまだ少し先の話なんだけどね。
【 フリージアside 】
食事のあと。
ローズお婆ちゃん、パパ、ママ、妹たち、みんなも修練場についてきた。
私、家族のみんなが見てる前でアレク君に抱きついてキスをしたの。アレク君は絶対興奮して鼻血を出して倒れるだろうって計算づくで。だってこれで既成事実になるわけでしょ。
だけどアレクは鼻血も出さなかったし、興奮もしてなかった。どうして?って思ったわ。
でも。キスをする前。
なんとなくそんな予感もしてたの。だって……。
「魔力移動、もう1度教えてくれるアレク君?」
「ああ、いいぞ」
「構えてフリージア」
「う、うん」
「そう。最初に両脚に魔力を意識。このとき正中、そうここ、お腹の下あたりな。ここに魔力を集めて意識をしながら下から魔力を押し上げる‥‥そうだ」
最後に修練を見てくれたアレク君は、照れもせずに私のお腹や肩、腕から指先までをギュウギュウ押しながら魔力操作の説明をしてくれた。
「あとは毎日の積み重ねだからな。毎日毎日繰り返せよ。地味でいいんだ。ただダラダラやるなよ。集中して毎日やれよ」
「お兄ちゃん地味だもんね!」
「くっ!地味言うなアリサ」
フフフフフ
わはははは
アハハハハ
「修練をフリージアがやってるとき、アリサもやってる。もちろん俺もやってる。離れてても俺たちは一緒だ」
「「うん‥‥」」
以前は私が近づくだけで赤面してたのに。今は逆に私が赤くなった顔を見られないようにしてる。どうして?
あとで、アリサちゃんが言ったの。
「たぶんお兄ちゃんの中でフリージアさんは『ダチ』、お友だちになったんだと思う。だから照れないし、身体をベタベタ触っても動じないの」
「ダチ‥‥」
「うん。妹の私と同じ」
「そっか‥‥」
すごくすごく悔しい。だけど‥‥なぜか心がポカポカと温かくなったわ。ちょっぴりうれしいし。
そっか。アレク君にとって私はダチになったんだ。妹のアリサちゃんとそんなに変わらない、大事な存在になれたんだ。
じゃあ、ダチを困らせちゃダメだよね。
私より背も低かったアレク君はたった数ヶ月で私より背も高くなった。
「ローズお婆ちゃん」
「なにフリージア?」
「お婆ちゃんの言ってたとおりだった。アレク君は強くてとっても大きかった‥‥」
「ええ。そうね」
今ならローズお婆ちゃんの言ってた意味がわかる。私よりはるかに大きくて優しくて頼りになる存在。
そんなアレク君を私は大好き!だけど、いつか必ず振り向かせてみせるわ。だっていつか必ずまた会えるって信じてるから。
「アリサちゃん、私‥‥」
「(ちょっとお兄ちゃん)」
「(恥ずかしいからやめてよ!)」
「「「アレクお兄ちゃんやめてよー」」」
キャッキャ
キャッキャ
「クロエちゃん、リコリスちゃん、サクラちゃん‥‥くすぐったいでちゅかーー3人ともお腹がいい匂いでちゅねーーすうぅーっっはあぁぁぁ‥‥」
くんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんかくんか‥‥
「「「お兄ちゃんの変態!」」」
ササササッ‥‥
なんでみんなして離れるんだよ!
「さあお兄ちゃん帰るわよ。明日も煉瓦道を焼かなきゃいけないんだからね!わかった?」
「は、はい‥‥」
「(なぁクロエ、なんでアリサは上機嫌なんだ?)」
「(わかんない。でもアリサお姉ちゃんもフリージアお姉ちゃんもアレクお兄ちゃんより大人なんだよ)」
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