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第2章 幼年編
620 お約束の流れ(後)
しおりを挟む【 アリサ・おギン・フリージアside 】
そして。
ついにそのときがやってきた。
彼を迎えるそのときが。
天幕の外で。
ブウウゥゥゥンッッ
空気が揺らぐ音がする。
「なにか来るわ!」
「気をつけて2人とも!」
「「ええ!」」
天幕の目の前に。
調査団と救助隊が還ってきたのだ。
「「「お、お前ら!?」」」
「俺たちが第1陣です!すぐに第2陣、第3陣が続きます!」
「「「ウオオオォォーーッ!」」」
「「「やったぁーーーーー!」」」
「「「帰還の魔法陣だあぁぁっ!」」」
「「「みんな還ってくるぞーー!!」」」
歓喜と興奮に沸き立つ騎士団員たち。
第1陣、第2陣に待ち人はいなかった。
ゴクンッ
ごくんっ
ゴクンッ
ドクン ドクン ドクン ドクン ドクンッ‥
心臓の音が聞こえてきそうだ。
紅潮した顔、頬を2人に見られはしまいか。
ど、ど、どうしよう……。
それでも。
負けるものか。
スタートダッシュだ。
ブウウゥゥゥンッッ
再び空気が揺らぐ音がする。
「「「最後の第3陣も還ってくるぞ!」」」
【 第2分隊side 】
「アレク君本当にありがとうね!」
「ありがとうアレク君!」
「ありがとうアレク君!」
最後に第2分隊とキザエモン、俺たちが帰還の魔法陣に乗ったんだ。
「もう外に出たらみんなもいるからお礼もできないからね。
最後に私たちからのお礼よ」
「えっ!?」
すっっ
そう言った第2分隊のお姉さんたち3人の顔が近づいてきたんだ。
両頬にはメリッサさんとジュディさん。そして目の前には分隊長の唇があった。
左から 忠。
右から 忠。
正面から忠。
忠・忠・忠🎵
忠・忠・忠・忠・忠・忠🎵
忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠・忠‥‥
えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっえへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ・えへっ‥‥
ブッシユユユュュュュュュュューーーッッッ!
「「「えっ?!」」」
「「「アレク君?!」」」
「「「アレク君どうしたの?!」」」
「「「どうしよう、吐血したわ!」」」
「「「血が止まらないわ!」」」
「違うでごわす‥‥アレク関の病気が出たでごわす‥‥」
「おやっさん!早く!早くヒールを!」
ちょうどその瞬間を見ていたのは夢想中の3人である。
噴水のように血を噴きながら、それでも白目を剥いて「えへえへ」と笑い続ける男……。
「‥‥」
「‥‥」
「‥‥」
「‥‥」
「‥‥」
「‥‥」
「アリサちゃん‥‥」
「おギンちゃん(おギン先輩)‥‥」
「フリージアさん‥‥」
「「「帰ろ‥‥」」」
「「「ええ‥‥」」」
天幕の中で目が覚めたんだ。
あゝ、またしても知らない天井……。
「ああアレク君、目が覚めたね」
「お、俺は‥‥」
「も、もうみんな還ったよ。クックク‥‥」
「「クックク‥」」
「ア、アレク君、君はおもしろい子だね」
「実におもしろい子だよ」
メイズさんとジャックさんがいつもの「あの目」で温かく俺を見つめていた。
「くっ‥‥」
「さて。ドロップ品のマジックバックのことだけど‥‥」
――――――――――
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