464 / 722
第2章 幼年編
465 入浴・溶解
しおりを挟む「さてメシも食ったことだしクロエ風呂行くぞ」
「あんた何言ってるの?」
「オ前ウチニハ風呂ナンテナイゾ」
「アレクあんた‥‥」
「風呂は作った。
ああ家の改造は許可もらってるからな。
お前らの父ちゃんからは何やってもいい、どんだけ屋敷を壊してもいいってな。お前らもぶん殴ろうが殺さない限り何してもいいってな」
「「えっ(エッ)!?」」
しめしめ。こいつらあらためて俺が恐怖の大王だと思い知ったぞ。
「違うわよアレク。変態大魔王だって思ったのよ。ハンバーグ好きだし」
腰をフリフリしながらシルフィが言った……。
「ほら早くあくびしなさいよ!」
「‥‥」
「(またさね。変態アレクが1人で話し始めたさね)」
「(お兄ちゃんあいつなんなのよ?)」
「(俺ガ知ルカヨ)」
((妹(お兄ちゃん)と話したって何年ぶりだろう?))
「ほらお前らも今日から風呂に入れよ。まずは説明してやる」
そこには本来あった部屋はなくなってからびっくりしただろうな。
「ここが脱衣所だ。まずはここで服を脱ぐ」
「洗ってほしい服はこのランドリーバックに入れとけよ。それとアリサ。下着は入れるな。下着は自分で洗え」
「当たり前よ!」
「服を脱いだらこっちが風呂だ」
「「「‥‥」」」
風呂は畳2畳分ほどちょっぴり大きめな浴槽にしたんだ。
いずれデーツもアリサもクロエも友だちとお泊まり会をするだろうからね。
「あんたこれって?」
「ん?俺が掘った」
「あんた土魔法‥‥」
「あのな俺が魔法の何を使えるのかは人には言うなよ。じゃないとお前らに迷惑がかかるからな」
「「?」」
「風呂は源泉かけ流し。いつ入っていいたらな」
排水は下水完備の帝国だから便利だよね。
しかも下水道に行くまでに石で作った下水管をわざと屋敷内を迂回させるように浅めの地中に通したんだ。
こうしておけば食堂を含む1階部分は温泉熱の床暖房だからね。
門扉まで積雪しても大丈夫だろうし。
「冬はデーツもアリサも1階の部屋にきたほうがいいぞ。温泉熱で暖かくなってるからな」
「常識ハズレダ‥‥」
「あんた‥‥土魔法でそんなことまで‥‥」
「あはははは。傑作さねアレク。あたしゃ神話の世界に来てるのかね」
▼
「バブ婆ちゃんも覚えろよな。
これが湯船だ。
湯はどんどん湧き出てくるけどもし足りなかったらこの赤い蛇口をひねればお湯が出てくるぞ。
熱いようなら青い蛇口をひねればお水がでるからな。
それとこっちがシャワーだ。こっちも蛇口の色でお湯、水が変わる。
身体はこの石鹸を泡立てて使え。
洗髪はしばらくこの石鹸で我慢してくれ。
そのうちシャンプーとリンスも作るからな。
ああでもこの石鹸は米糠だからそれなりに髪もツヤツヤになるぞ」
「あたしゃ風呂なんて初めてだよ」
「バブーシュカ私だってほとんどないわよ」
「俺モダ」
「それから1つ2つ約束。家族ルールだ。
風呂は湯船に入る前は必ず身体を洗え。いきなり湯船に入ったら絶対ダメだぞ。
あと湯船にタオルを入れてもダメだ。みんなが使うものだから綺麗に使えよ」
「「「‥‥」」」
「もし決まりを破ったらどうなるか。
ほらデーツ、アリサ。バブ婆ちゃんもだよ。
3人はここに立て。
クロエにはお兄ちゃんは痛いことしまちぇんからねー。
風呂のルールを守らないとこうだ。
ほんの少しだけ雷を流したよ。足下が水だから伝導率が高いからね。
ビリビリビリビリ‥‥
「「キャーーッッ!」」
「アアァァァァ!」
「約束を破ったらこんなもんで済まさないからな」
「あ、あ、あんたそれ何の魔法よ!?」
「これか?雷魔法だ」
「「「‥‥」」」
「それと着替えはこの棚だ。それぞれ名前が書いてあるだろ。そこがお前ら1人1人の場所だからな」
「アレクあんた‥‥これなんて書いてあるのさ?」
「バブ婆ちゃん見たらわかるだろ。
これはデーツ、これはアリサ、これはクロエ、これは俺、これはバブ婆ちゃんだ」
「あんた!なんて書いあるのかわかんないさね!」
「なんでだよ!俺の字が読めないのかよ!」
「あんた‥‥これゴブリンが書いたのかい?」
「プッ」
一瞬アリサが笑った気がしたんだ。
「ゴブリンは字書けねえよ!失礼なバブ婆ちゃんだな!」
「(読めるかいデーツ様)」
「(読メナイ)」
「(アリサ様は?)」
「(読めるわけないわよ!)」
「「「(ゴブリンだ‥‥)」」」
「さてクロエお兄ちゃんと風呂に入るぞ」
「あんたクロエが泣くわよ!やめなさい」
「ヤメロ」
「大暴れするさね」
「うるさい!クロエが泣き叫ぶのも想定内だ」
「そんな!かわいそうよ」
「カワイソウダ」
「クロエは泣き叫ぶさね」
「ばか!かわいそうなのはお前らだ」
「「?」」
「いいかお前らは絵を描いたり、人に怒りをぶつけたりする逃げ道がある。
だけどクロエはどうだ?
小さなクロエに逃げ道なんかないんだよ!
じゃあどうしたらいいかわかるか?アリサどうだ?」
「ゆっくり時間が経てば治るわよ!」
「これまで5年辛い思いをしたんだぞ?さらに辛い思いをしてもまだ我慢か?」
「そ、それは‥‥」
「デーツお前はどうだ?」
「バブ婆ちゃんは?」
「「「‥‥」」」
「いいか。クロエが笑顔を取り戻すのに必要なのは愛情だけなんだよ。
それは家族の愛情だけなんだよ!テメーらの保身や逃げ道なんかどうでもいいんだよ!
何があってもクロエを守り抜くっていう愛情だけあればいいんだよ」
「「「‥‥」」」
「だから俺はクロエと風呂にも入る。この先何があってもクロエを守り抜く。
クロエが笑うまではこの生命にかけてもな。
お前らも一緒だ。何があっても俺が守る」
「じゃあ俺たちが記念すべき1番風呂だ。
クロエがどんだけ泣き叫んでも気にするな。
あとはお前ら順番に入れよ。気持ちいいぞ。
ああ1日中お湯はでるからな。休養日の昼間か風呂に入ると気持ちいいぞ」
「「「‥‥」」」
「ん?なんだ?アリサも一緒に入るか?」
「だれがあんたなんかと!」
▼
人形のように無表情だったクロエの服を脱がせる。
イヤイヤしだしたクロエはフランス人形からまるで電池が入ったオモチャのように暴れ出したんだ。
「クロエちゃん服着たままお風呂は入れまちぇんよー」
「はいよくできまちたねー」
「まずはシャワーを浴びましょうねー」
まずはシャワー浴びさせたんだ。
「ウーーウーーウーーウーー!」
歯を食いしばったクロエがら暴れること暴れること!
手足をばたつかせたり爪で俺を引っ掻いたり。ついには全力で俺の腕まで噛んできた。
ガブッッ!
「痛っっ!」
我慢だ。クロエの心の痛みに比べればこんな痛みなんかたかがしれてる。
俺は腕を噛まれたままクロエをじっと抱きしめたんだ。
「クロエ大丈夫だ。お兄ちゃんがついてる。クロエ大丈夫だ‥‥」
ずっと俺の腕を噛んでたクロエが噛むのを諦めた。
「さあクロエ身体を洗おうな」
流れる湯がみるみるうちに濁っていく。
ああこりゃ風呂も湯を張り替えなきゃな。
「クロエ頭も洗うぞ。目が沁みるからな目を閉じとけよ」
米糠石鹸を手で泡立ててから頭を洗う。頭皮の皮脂でカチカチになった頭はなかなか泡立たず解れもしなかった。
それでも2度3度と米糠石鹸の泡を通していくうちになんとか綺麗な栗色の髪が戻ってきた。
「よーしよく我慢したなクロエ。風呂に入るぞ」
たぷんっっ
じっと目を閉じて我慢しているクロエの手を握って話しかける。
「気持ちいいかクロエ。風呂はな歌歌ったっていいんだぞ。
今度クロエの歌を聴かせてくれよ」
「アレクあんたは絶対歌っちゃダメだからね!この子ますます怖くて泣いちゃうから」
「なんだよそれ!」
あれ?
クロエが目でシルフィを追っていたんだ。
「クロエ!シルフィが見えるのか!」
コクコク
「マジか?やった!やった!凄いぞクロエは!」
「時間が止まってたからでしょうね。この子が私を見えるなんて」
「それってシルフィ?」
「ええ。きっと誰か精霊が憑くわ」
「ううっ‥‥よかったなクロエ。お前に1番の親友ができるぞ!お兄ちゃんと一緒だよ!」
嬉しくって涙が出たよ。
なんとか風呂も終わりクロエに下着と服を着させる。そしてクロエをおぶって部屋に戻った。
部屋は綺麗に掃除したんだよ。
ベットのシーツも新しく買ってきたんだ。
ハンド(手)ドライヤーでクロエの栗色の髪を乾かす。
「お兄ちゃん明日はクロエ専用の櫛も勝ってくるからな」
じっと目を閉じているクロエ。気持ちいいのかな。そうだといいな。
「さあクロエ今日はよく頑張ったな。
お兄ちゃんと寝るぞ。おやすみクロエ」
再び人形となったクロエ。
「うっうっうっ うわあああぁぁぁぁぁん!」
クロエは夜中に大きな叫び声を上げて泣き始めたんだ。
「大丈夫だクロエ。お兄ちゃんがついている。大丈夫だよ‥‥」
たぶんクロエは今辛い過去と闘ってるんだ。
「うわあああぁぁぁぁぁん!」
「大丈夫。大丈夫だ。クロエにはお兄ちゃんがついてる。大丈夫だ‥‥」
スーッッ スーッッ スーッッ‥‥
やがて静かにクロエが寝息を立て始めたんだ。
でも。
1点鐘もしたら再び大声で泣き叫びはじめたんだ。
「うっうっうっ うわあああぁぁぁぁぁん!」
「あんたクロエは大丈夫なの?」
心配したアリサが部屋の外に来た。
「ああ大丈夫だ。心配してくれてありがとうなアリサ」
「うわあああぁぁぁぁぁん!」
「大丈夫大丈夫。クロエは大丈夫だ。お兄ちゃんがついてるからな大丈夫‥‥」
泣き叫んでは暴れて寝て。また目が覚めて泣き叫ぶ。
これが朝まで何度も続いたんだ。
翌朝
「アリサおはよう」
「おはよ」
「昨日ちゃんと風呂に入ったか」
「入ったわよ」
「どおりできれいな肌になったな」
「!」
アリサが紅くなった気がするけど気のせいだよな。
「デーツおはよう」
「オハヨ」
「デーツも風呂入ったな?」
コクコク
「バブ婆ちゃんおはよう」
「おはよ」
「婆ちゃんも風呂入ったな?」
「ああ気持ちよかったよ。あたしゃ風呂に入ったのは初めてだったんだよ」
「そうかい。そりゃよかったよ。毎日入ってたらもっと肌もツヤツヤになるぞ」
「あんたあたしの風呂覗くんじゃないよ!」
「誰が覗くかよ!」
ヒッヒッヒッ
ワハハハハハ
くすっ
ああアリサも少し笑ってくれたな。
「いただきます」
「「「いただきます(イタダキマス)」」」
今朝の第1回朝ごはん。
焼きたての白パンとベーコンエッグ。
粉芋(マッシュポテト)とカットリンゴー。カウカウのミルク。
クロエには温めたカウカウのミルクにメイプルシロップを垂らしてパンを浸したパン粥にした。
「クロエちゃんあーん」
クロエの口にパン粥を近づける。
ぱくっ
モグモグモグ‥‥
「えらいえらいクロエはえらいぞ!今日もたくさん食べようなクロエ」
デーツもアリサも朝ごはんを残さず食べたよ。
「じゃあバブ婆ちゃん俺学校行くからクロエを頼むよ」
「あいよ。任せときな」
「デーツお前もそろそろ学校行けよ。今日帰りに絵の具買ってくるからな」
コクコク
「アリサ一緒に行くか?」
「嫌よ!」
「なんだよアリサ!お兄ちゃんと学校行くのが恥ずかしいのかよ」
「当たり前じゃない!何で変態のあんたなんかと行かなきゃいけないのよ!」
「クッ」
もう変態確定かよ!鼻血も出してねぇのに!
「お前の服アイロンしといたからな。他もあれば出しとけよ。ああ下着は絶対出すなよ!」
「あっちいけ変態!」
アリサの服は手を広げて温風の手製アイロンをかけたからパリッとした折り目の見た目も綺麗なゴスロリ服だよ。
やっぱこいつ綺麗だよな。自慢の妹だよ。
「誰があんたの妹なのよ!この変態!」
「なんだとー!お兄ちゃんが妹を可愛がってなんで変態なんだよ!」
「あんたの存在自体が変態なのよ!」
「そんな‥‥お兄ちゃん傷つくぞ‥‥」
「死ね!」
ぐはっっ!キ、キつっ!
だが‥‥それがいい。
「アレクキショ!」
「(また独言始めたよヒッヒッヒ)」
―――――――――――――――
いつもご覧いただき、ありがとうございます!
「☆」や「いいね」のご評価、フォローをいただけるとモチベーションにつながります。
どうかおひとつ、ポチッとお願いします!
10
お気に入りに追加
74
あなたにおすすめの小説

生まれる世界を間違えた俺は女神様に異世界召喚されました【リメイク版】
雪乃カナ
ファンタジー
世界が退屈でしかなかった1人の少年〝稗月倖真〟──彼は生まれつきチート級の身体能力と力を持っていた。だが同時に生まれた現代世界ではその力を持て余す退屈な日々を送っていた。
そんなある日いつものように孤児院の自室で起床し「退屈だな」と、呟いたその瞬間、突如現れた〝光の渦〟に吸い込まれてしまう!
気づくと辺りは白く光る見た事の無い部屋に!?
するとそこに女神アルテナが現れて「取り敢えず異世界で魔王を倒してきてもらえませんか♪」と頼まれる。
だが、異世界に着くと前途多難なことばかり、思わず「おい、アルテナ、聞いてないぞ!」と、叫びたくなるような事態も発覚したり──
でも、何はともあれ、女神様に異世界召喚されることになり、生まれた世界では持て余したチート級の力を使い、異世界へと魔王を倒しに行く主人公の、異世界ファンタジー物語!!

どこかで見たような異世界物語
PIAS
ファンタジー
現代日本で暮らす特に共通点を持たない者達が、突如として異世界「ティルリンティ」へと飛ばされてしまう。
飛ばされた先はダンジョン内と思しき部屋の一室。
互いの思惑も分からぬまま協力体制を取ることになった彼らは、一先ずダンジョンからの脱出を目指す。
これは、右も左も分からない異世界に飛ばされ「異邦人」となってしまった彼らの織り成す物語。

クラスまるごと異世界転移
八神
ファンタジー
二年生に進級してもうすぐ5月になろうとしていたある日。
ソレは突然訪れた。
『君たちに力を授けよう。その力で世界を救うのだ』
そんな自分勝手な事を言うと自称『神』は俺を含めたクラス全員を異世界へと放り込んだ。
…そして俺たちが神に与えられた力とやらは『固有スキル』なるものだった。
どうやらその能力については本人以外には分からないようになっているらしい。
…大した情報を与えられてもいないのに世界を救えと言われても…
そんな突然異世界へと送られた高校生達の物語。
異世界召喚されました……断る!
K1-M
ファンタジー
【第3巻 令和3年12月31日】
【第2巻 令和3年 8月25日】
【書籍化 令和3年 3月25日】
会社を辞めて絶賛無職中のおっさん。気が付いたら知らない空間に。空間の主、女神の説明によると、とある異世界の国の召喚魔法によりおっさんが喚ばれてしまったとの事。お約束通りチートをもらって若返ったおっさんの冒険が今始ま『断るっ!』
※ステータスの毎回表記は序盤のみです。

加護とスキルでチートな異世界生活
どど
ファンタジー
高校1年生の新崎 玲緒(にいざき れお)が学校からの帰宅中にトラックに跳ねられる!?
目を覚ますと真っ白い世界にいた!
そこにやってきた神様に転生か消滅するかの2択に迫られ転生する!
そんな玲緒のチートな異世界生活が始まる
初めての作品なので誤字脱字、ストーリーぐだぐだが多々あると思いますが気に入って頂けると幸いです
ノベルバ様にも公開しております。
※キャラの名前や街の名前は基本的に私が思いついたやつなので特に意味はありません

うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!(改訂版)
IXA
ファンタジー
凡そ三十年前、この世界は一変した。
世界各地に次々と現れた天を突く蒼の塔、それとほぼ同時期に発見されたのが、『ダンジョン』と呼ばれる奇妙な空間だ。
不気味で異質、しかしながらダンジョン内で手に入る資源は欲望を刺激し、ダンジョン内で戦い続ける『探索者』と呼ばれる職業すら生まれた。そしていつしか人類は拒否感を拭いきれずも、ダンジョンに依存する生活へ移行していく。
そんなある日、ちっぽけな少女が探索者協会の扉を叩いた。
諸事情により金欠な彼女が探索者となった時、世界の流れは大きく変わっていくこととなる……
人との出会い、無数に折り重なる悪意、そして隠された真実と絶望。
夢見る少女の戦いの果て、ちっぽけな彼女は一体何を選ぶ?
絶望に、立ち向かえ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる