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第2章 幼年編
160 敗者復活戦
しおりを挟む【 ここまでの対戦成績 】
第1戦 ◯ アレク ● ブルーホース
1800人→900人へ
第2戦 ◯ アレク ● ジェームズ
900人→450人へ
第3戦 ◯ アレク ● ユーリ
450人→225人へ
(1人ラッキーカード)
第4戦 ◯ アレク ● ライラ
224人→112人へ
第5戦 ◯ アレク ● ダグ・フォイジャー
112→56人へ
第6戦 ◯ アレク ● ビリー・ジョーダン
56→28人へ
敗者復活戦で勝ち上がった2人を加えて30人で最終予選となる。
ーーーーーーーーーーーーーーー
キャロルも敗者復活戦で善戦した。
2回めの敗者復活戦はふるわなかったのだが、1回めには第4戦110人をかけて闘ったのは3年1組首席のダグ・フォイジャー先輩だった。
火と水のダブルを発現するダグ先輩に対して風魔法で真っ向勝負に挑んだキャロル。
「ファイアボール、ファイアボール!沈め平民!」
「エアガード!」
ゴーーーー
ビューーー
ダグ先輩が連発するファイアボールやウォーターバレットを風の障壁でしっかりと食い止めるキャロル。
「くそーしつこい平民風情がー!ウォーターバレット(水弾)!ウォーターバレット!」
「エアガード!」
「くっ、エアガード!」
シュッ シュッ シュッ
ビューーーー
火と水の連射される攻撃魔法に、風の障壁が少しずつ破られそうになるのを必死に障壁を重ねがけしていくキャロル。
「堕ちろーーー平民!」
キャロルの出力が落ちた魔力量に勘づいたダグ先輩が一気に攻勢をかける。
そこに一計を図って風魔法を発現するキャロル。
「フリージングウィンド!」
シュッ シュッ
パキパキパキパキ
ダグ先輩から撃ち落とした水弾を凍てつくような寒風で凍らせるキャロル。
あっという間にダグ先輩の足元がツルツルのアイスバーンと化した。
「あわわわ」
ツルツル滑る足元に、ふらふらして攻撃も疎かになるダグ先輩。
ヨシ、これは千載一遇のチャンスだ!
いけるぞ!
3年1組首席に1年生がジャイアントキリングだー!
「ゲイル!」
シュッーーーー!
手にしたダガーを先輩に向けて投擲するキャロル。
最近キャロルがよくやってた練習だよな。
的に向けて、疾風に乗せたダガーを何度も何度も投げてから。
疾風を纏ったダガーが先輩に向けて一直線に飛ぶ。
シューーーーー
投げたキャロルも本当に魔力が枯渇したようだ。肩で息をして投げたダガーを見つめて膝を落とした。
ダガーが先輩に当たる!
「あわわわわっ」
ツルッ ガーン!
先輩の魔法着を的に当たる直前、すってんころりんとひっくり返るダグ先輩。
的を越え飛び去るダガー。
そして魔力切れとなったキャロル。
「・・・先生、私の負けを認めます」
「えっ?いいの?」
逆に聞く先生。
「はい、魔力が切れた私の負けです」
「‥‥わかりました。勝者ダグ・フォイジャー」
「平民、お前‥‥」
ひっくり返ったままキャロルに何かを言おうとしているダク先輩。
(えーーなんかひっくり返ったひきがえるみたいなんですけど)
「平民‥‥お前‥‥僕に惚れたのか?」
「ちげぇーよ!」
速攻で答えたキャロルだった。
▼
アリシアの敗者復活戦は、1回めの第4戦にハイルと戦った。
「突貫!アリシアーー悪いが俺の伝説を飾ってくれーー!」
訳のわからないことを叫びながら突貫で突っ込んで来たハイルに、アリシアが小さく呟いた。
「ファイアドラゴン(火龍)」
ゴオオオオーーーー
以前よりも更に威力の増した火龍がハイルを飲み込んだ‥‥‥。
「‥‥馬鹿なの?」
▼
セバスとトールも敗者復活戦2回めにあたった。
仲間としてふだんから何度も闘っているので、手の内も知り尽くしている2人。今回はセバスが勝った。
▼
セロとビリー先輩との一戦も見ものだった。
セロの棍は、刀やレイピアから比べると長さが有利に働く武器だったが、ビリー先輩の弓はまさしく飛び道具だった。
これにはさすがのセロもかなり手こずった。
仮に命のやり取りであれば、急所さえ守って懐に入れば勝機を見出せるのだろうが、魔法着ではそうもいかない。さらには連射がきかないと思われがちな弓も、ビリー先輩は連射もでき、その上火力も高かった。かなり善戦はしたが、結果ビリー先輩に軍配が上がった。
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