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第2章 幼年編
145 村営温泉
しおりを挟む花火大会をやることが決まった夜。
ヨハンに憑くウンディーネのディーディーちゃんと久しぶりに話した。
ディーディーちゃんはおっとりとした女性らしい感じの精霊さんだ。
領都学校のケイト先生に憑くシーナにも似てるかな。
シルフィとは真逆だね。なので親密になり過ぎないように話すよ。
だってシルフィが怒るからね‥。
「ディーディーちゃんも久しぶりだね」
「アレクお兄さんも久しぶりです」
「いつもヨハンを守ってくれてありがとう。ヨハンの友だちになってくれてありがとうね」
にっこり微笑んで頭を振るディーディーちゃん。
「ディーディーちゃん、村で温泉が出るとこって知らない?」
「うーん‥かなり深く掘らないと出ないですよ。でもお兄さんならノームと掘れば大丈夫」
「温度はヒューマンがそのまま入れるくらいの温度?」
「ええ、大丈夫」
「教えてくれてありがとうね」
夏の終わりに向けて。
花火大会の準備が急ピッチで始まった。
シャーリーが俺の後について記録を取っていてくれる。
まるで偉い人と秘書みたいだよ!
村の改良のときと同じで、シャーリーが取ってくれる詳細な記録は来年以降に必ず役に立つはずだ。
俺とシャーリーが当日までの全体像を描き、とくにハード面を担当していく。
まずは当日の観覧席作り。
花火は村内のどこからでも見えるだろうけど、メインの観覧席は村内中央の噴水前とした。
(ノーム頼むよ)
にっこりと笑った土の精霊ノームが頷いた。
ドーン ドーン ドーン
噴水前に階段上の観覧席を発現させた。
ドーム球場みたいなすり鉢型だよ。
これならたくさんの人が来ても、空間を最大限に活かせるはず。
(ノームありがとうね)
噴水まわりではウンディーネも手を振っている。
「すごっ!アレクまた魔力量が増えた?」
「うん」
「すごい発現力よね!」
「あはは‥」
いえ、これは俺の力だけじゃないんですけど‥。
メインの観覧席は教会を向いた位置に発現させた。教会を前に花火が上がる絵図が見ていて最も綺麗だろうと思ってね。教会と花火、なんか神聖さも感じる絵図だよね。
腰掛け用の長椅子と公衆トイレも村内各所に作った。
トイレは下水の水洗式も考えたけど、やっぱり自然(魔獣)に還すことにした。そう、スライムだ。穴を掘ってスライム君に活躍してもらう予定。
保安警備は父さんやニャンタおじさんたちの自警団にお願いした。
盗賊団に襲われた苦い経験から村人、とくに自警団の意識は高いからね。
屋台はシルカさんのサンデー商会に一任した。シルカさんは集客もすごいことになりそうだと予想して、早々にミカサ商会さんにもバックアップをお願いしたそうだ。
他にも同業者さんに声かけをしてくれたそうなんだけど、既に反響もすごいみたい。
(なんか大事になってきたよ)
「アレク君、隣のニールセン村とのんのん村からもたくさん遊びに来てくれるそうだよ」
村長のチャンおじさんが嬉しそうに言う。
「でもさチャンおじさん、バザーのときと違って花火だから夜になるよね?」
「ああ、それは気になってるんだよ。村には大人数で泊まってもらう場所がないからなあ。教会にでもお願いするか」
「それさチャンおじさん、今後のこともあるから、村に無料の簡易宿泊施設を作ろうよ」
「えっ?」
「雨風凌げて無料で泊まれる場所だったらそんなに立派な建屋じゃなくてもいいよね」
「アレク君、それはいい考えだけどお金はまだしも建てる時間がまったく足りないしなぁ‥」
「建物は俺が土魔法で作るよ。中にいれるベットとか布団とかはサンデー商会さんに頼めば間に合うよね?」
「土塀もすごかったけど、アレク君建物まで発現できるようになったのか!」
「うん、大丈夫だよ。ただ俺が発現できるってことはナイショだよ」
「ああ、もちろんだよ。じゃあアレク君、お願いできるかい?」
「うん、任せてよ」
「横にもう一つおもしろいの建てとくね」
「横?おもしろい?」
「できてからのお楽しみだよ」
「あっ、それから鉄の塊が欲しいからおじさん家からもらってっていい?」
「ああいいけど?」
「たくさんもらってくよー」
「??」
「今夜は学校のみんなの家族は午後の6点鐘に噴水前に集合だからね。おじさん家と俺の家、ニャンタおじさん家のみんなは一緒に行くからね。後で呼びにいくから、空けといてよ。シャーリーの家もだよ」
「「??」」
シャーリーもハテナ顔。
村長のチャンおじさんも最後までハテナ顔だった。
俺たちの開拓村デニーホッパー村。
土地だけはまだまだ余裕があるからね。そんなわけでこれが良い機会でもあるから、これから会議や寄り合いとかもできるような村営の簡易宿泊施設を作ることにした。
商人や冒険者など通常の旅人はサンデー商会の宿泊施設で、公的にはこの簡易宿泊施設を使ってもらえばいいと思う。
「アレク、そんなのまで発現できるの?」
さすがのシャーリーも心配顔だ。
「ちょっと難しいけどできるはずだよ」
イメージは男子寮の2階建で。
1階は食堂と歓談室みたいに大部屋を大中小の3室にして、2階は廊下を前後に向き合った小部屋を20室。
男子寮と同じ3階建も発現できるだろうけど、さすがにそこまでの物は必要ないかな。
団体の100人くらいは余裕で泊まれる容積で。
俺が今住んでるだけに建屋のイメージもしやすいからね。窓と扉、ベットや机だけは木材を後付けで作れば良いかな。
「いくよーシャーリー」
「うん」
(ノームまた頼むね)
建屋の前後の位置に4人のノームが現れて手を振っていてくれる。
(いくよー)
ズズズードーンドーンドーン
地中から2階、1階の順に建屋が発現していく。みるみるうちにとはいかないけど、それでも数分で建屋が発現できた。
(ノームありがとう)
手をふりながら地中へ消えていくノーム。
うん、イメージ通りにうまくいった。
「アレク‥これが簡易宿泊施設なの!なんでもできるのね‥」
シャーリーが半ば呆れて笑っていた。
「じゃあシャーリー、もう一つ作るね」
「えっ?」
「いくらなんでもそんなに人は来ないよ。しかも年に1回のために作るのはおかしくない?」
「うん宿泊施設だったらね」
「ひょっとしてさっきジャンのお父さんに言ってたやつ?」
「そう。今から作るのはね、温泉施設だよ」
「おんせん?」
温泉が湧き出るヴィヨルド領民なら知っているが、ほとんど湧き出ないヴィンサンダー領民が知らないのは温泉だ。
因みに多くの人には入浴という概念自体がない。タライにいれた水で身体を拭くのがふだんのスタイルで川で身体を洗うのは贅沢なくらいなのだ。
ズズズードーン
円型に囲う土塀と真ん中に男湯と女湯を分ける塀を発現。
(ノームまたまたお願いね)
地中深く深く掘り進めていくノーム。
5分、10分、15分が過ぎる。
さすがに深いな。
上がってくる土を使って腰掛け用の長椅子やテーブルを発現していく。
同時に俺はチャンおじさん家から持ってきた鉄の塊から大きめの蛇口を2つ発現させる。男湯用と女湯用だね。
蛇口があれば定期的に湯船の清掃もできる。いずれはシャワーも有ればいいけど、今はここまでかな。鉄だからいずれは錆も考えなきゃいけないだろうけど、これも今はできることまでだ。
(蛇口の交換は金魔法のスキルを持つジャンにお願いしよう)
30分が過ぎたころ。
ニコニコしながら地中からノームがでてきた。掘り進めた井戸の湯元からはニッコリと手を振るウンディーネも出てきた。
ヨシ。俺は湯元から男湯用、女湯用に水路を作り、蛇口を設置した。
「シャーリー靴脱いでごらん」
「えっ?ええ‥」
俺の動作を真似て慌てて靴を脱いだシャーリー。
「いくよ、これが温泉だよ」
キュッキュッ
特大の蛇口を開くと同時に。
ジャーーー
勢いよくお湯が流れ出る。
うんうん、温度も適温だよ。
モクモクと上がる湯気もいい感じだ。
「これが温泉?アレク、温かくて気持ちいいね!」
「でしょー!今夜にはいっぱいになるから入れるよ。残念ながら男女別だから一緒に入れないけど」
「アレクのスケベ!」
「ごめんなさい‥」
露天風呂の完成だ。
脱衣所から風呂までは強制的に身体を洗う半身浴ゾーンもつけた。だって俺自身がきれいなお湯に入りたいからね。
入口にはお湯のマナーを守って入りましょうと看板も作らなきゃね。
掛け流しのお湯は最後に流れる下水道も作った。
▼
「みんな準備はいい?」
「「「はーい(ああ)」」」
仲良し3家で噴水前に向かう。
「アレクちゃん何なのかしら?」
「「ホントね?」」
母さんたち3人も首を傾げながら歩く。
「わからん」
「ガハハわからん」
「俺はわかるぞ」
ニヤリと笑うニャンタおじさん。
さすがにニャンタおじさんは知っていた。
「わかんねぇな」
「うん。でもアレクだから何か楽しいことをやってくれるんだよ!」
ああだこうだ言いながらジャンとアンナも後に続く。
「キャッキャ高いにゃ」
俺の肩車に乗ってご機嫌なデイジーに向けて小声で話す俺。
「みんなわかんないばっかりでちゅねー。困ったちゃんでちゅねー」
「「「アレク(お兄ちゃん)キモっ!」」」
ジャンとアンナ、スザンヌの3人がハモった‥。
ヨハンとチャミーはやっぱり手を繋いで歩いている。
(うっ、お兄ちゃんはそんな積極性のある弟のお前が羨ましいぞ)
ゴーン ゴーン ゴーン
6点鐘の鐘が鳴る。
ちょうどの時間に噴水前に着いた。
教会学校の仲間たち10人の家族と師匠、シスターナターシャのみんなが集合していた。
うん、階段上に作った観覧席もいい感じだ。
「みんなお待たせ。今夜は花火大会の前に作った施設を先に見てもらってから温泉に入ります」
「えっ⁉︎アレク君ここに温泉が出たの?」
「アレク本当か?」
シスターナターシャと師匠の食いつきがすごい。おそらく温泉の良さを知っている2人ならって思ったけど、これは予想以上かも。
「はい、ではみんな後についてきてね」
「「「はーい(おー)」」」
総勢60人ほどがぞろぞろと俺たちの後に続く。
「「「おおー、すげぇー!」」」
「「「いつのまに?!」」」
そこには石造り2階建ての宿泊施設があった。そう、俺のヴィンランド寮のまんまパクリ。
「まず見てほしいのは村の宿泊施設だよ。1階は大部屋が大中小の3部屋。2階は小部屋が20室だよ。まだ建屋だけだから机や椅子はこれからね。1階では寄り合いとかにも使ってもらえるからね」
すげぇー
なんだこれー
デカいお家だー
小さな子どもたちが駆けだした。
「母さん、おばさん、ここで女性みんなの会、婦人会とかできないかな?」
マリア母さんやジャンやアンナのお母さんに声をかける。
「ええ、それはとってもいいわね!」
デニーホッパー村の婦人会組織ができそうだ。
「ジャン、アール、ベン、まずは子ども会を作ってくれないか?ゆくゆくは村の青年会を」
「「「おう!いいな、それ」」」
今回の花火大会を良い機会として、母さんたち女性が集まって婦人会組織もできる運びとなった。
そんな婦人会でも今回の花火の日にはバザーみたいな屋台と隣村の人たちの接待をやってくれるそうだ。
ジャンやアールたちを中心に子ども会組織(ゆくゆくは青年会組織だ)もできることになった。
婦人会に子ども会。父さんたちの自警団と並んでデニーホッパー村の団結力はますます高まっていくらいみたいだ。
でも‥
そんな仲間たちの中にいる俺自身の姿は、イメージに浮かばなかった。
なんとなく俺がデニーホッパー村に永く住むイメージも浮かばなかった。
たぶん、いつかはそうなのだろう‥。
それでも今はまだそのことが寂しくはなかった。
「はーい。では今からお楽しみの温泉に行きます」
「「「おんせん?」」」
「ぜったいハマるよー!」
宿泊施設の横、丸く囲った建屋にみんなを案内する。
「男湯はこっち、女湯はあっちだからね。女湯はシャーリーが案内して」
「わかったー」
「温泉にはいつでも入れるからね。服を脱いで最初の浴槽で身体を洗って中に入るんだよー」
「「「あー」」」
「「「いー」」」
「「「うー」」」
男湯からも女湯からも聞こえてくるのはこればかり。
うん、最高だね!
「アレク、よくやった!」
えっ?師匠が笑って褒めてくれたよ!
夏の終わりの花火大会に向けて、着々と準備が進められた。
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