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才能はだれのため
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笹村は県内に一つだけ残る村だ。人口は500人ほど、その半数が70歳以上のいわゆる高齢者。いや高齢化を通り過ぎ、もう高齢者だらけ。隣町の住民は、笹村のことを〝姥捨て村〟と揶揄する。
ただ回りじゅう山に囲まれていて、どこに行っても樹木と草原が広がる自然豊かな村。そこでは都会人の心を癒やしてくれそうな原風景が広がり、心に刺さってくる。
村民は太陽が昇ると目を覚まし、太陽が沈むと床に就く。晴れると農作業に出かけ、雨が降ると屋内で過ごす。まるで〝晴耕雨読〟を絵に描いたような村、それが笹村だ。
平成の大合併で周辺の市町村のほとんどは統合したが、笹村だけは独自に歩む道を選んだ。
そんな笹村に、SASAMURA中学校がある。
今日も1日が始まろうとしていて、生徒たちが登校してきた。
「ハロー」
「ヘイ、ジミー。マイチャンス」
「オーベリー・・・」
???なぜか教室内に英語が飛び交っている。果たしてここは日本なのだろうか?いやここは紛れもなく日本の山村、それも限界集落の過疎村だ。
ではなぜ英語なのだろうか?答えはここの生徒のほとんどが、外国人だからだ。アメリカ、イギリス、ロシア、フランスなどの欧米だけでなく、中国、インド、韓国などのアジア諸国、さらにペルー、南アフリカなど世界中から生徒が集まって来ている学校。
SASAMURA中学校は、日本にありながら日本の学校ではない、いわゆるインターナショナルスクール。インターナショナルスクールといえば、日本に住む日本人や外国人が対象だが、ここは最初から外国人受け入れを目的に設立された学校だ。ただ外国人だから入学できるわけではない。そこには厳密な入学条件があり、それはテサインから直々に指名を受けた者でなければ入学が許されない特殊な学校だ。
メンサという全人口の上位2%のIQの持ち主だけが入れる国際組織があることは、よく知られている。テサインは日本版メンサといわれる秘密結社だが、世界から隔離されその存在自体が不明なので、噂の域を出ないあくまでもの話。
テサインのユニークなところは、優秀な知能に加えて、絵画や音楽などの芸術、クリケットやフットボールなどのスポーツ、ポエムや漢詩などの作詩、さらにチェス、記憶、予言などどんな分野であっても、誰よりも突出した才能の持ち主だけが会員になれるところにある。
意志ある選ばれし者たちだけが集いしこの学校は、学費も生活費も全てタダで受け入れている。
そんなテサインが設立したといわれるSASAMURA中には、2人の日本人がいる。2人とも、日本の学校でいえば中学2年生にあたる14歳。6歳のときテサインからの指名で、地元の小学校に上がらずこの笹村に来て、早8年が過ぎようとしていた。その間、2人がこの学校に通っていることは、家族以外は誰にも知らされていない。それどころか、そんな人物がいるかさえ実は不確かであった。
まず一人目は松川豪。IQはおそらく200以上の超天才で、すでにアメリカの東部名門大学のドクターコースを終えている。その知能は国内よりも海外で知れ渡っており、世界的に有名なIT企業とは、専属研究員の契約をしている。
いま一人は只島快。知能がかなり高い上に、芸術的センスは抜群。そのためNASAと将来人類が火星移住したときの最終形を科学的な見地から共同研究している。余りにも突出した才能を持ち合わせてることから、あのレオナルド・ダ・ビンチの生まれ変わりだと、誠しなやかに噂されてる人物である。
SASAMURA中にもカリキュラムで存在するが、すべて選択制だ。基本、自分が学びたい講義はオンラインで受ける。その講師陣は多彩で、世界中の大学教授や科学者、起業家、作曲家、デザイナーなど一流どころが並ぶ。そんな恵まれた環境の中で、生徒たちは関心があることをとことん追究できる。
「豪、ギリシャ神話のセビウス牧師の説法、おもしろかったなあ」
「さすがにギリシャ語は聞き取りにくかったけど」
「中でも、第3章の2段のゴベリザスは・・・・・」
何を言ってるかさっぱり理解できないが、本人たちは楽しそうだ。得てして天才とはこういうものかもしれない。
またSASAMURA中には、一切のテストらしきものがないし、もちろん宿題もない。なぜなら彼らには意味がないからだ。必要なことを自らで追い求めるとは、裏を返せば、いかに本人に関心がないこと、いらないことは覚える必要がない、無駄だというのがこの学校の方針だ。
2人は寮生活を送っているため、日本社会から完全に遮断されていて、情報に触れられるのは、主にネットからだけ。さらに日本語が話せるのは彼ら二人だけなので、互いの夢を語り合ったり悩みを言い合ったりできる唯一無二の存在。それだけに兄弟以上の関係といえるかもしれない。
「快、お笑い芸人の〝スズラン〟のライブ、今日だっけ?」
こんなストイックな生活を送っていても、そこはまだ14歳。何か俗世に興味があること自体に、どこか〝ホッ〟としてしまう安心さがある。
「今日のネタは〝救急車〟らしいよ」
「ということは、枕はこれで、展開はこうなって、落ちはこうだなあ」
「そうそう、俺もそう読んだ」
豪も快はこれまでの〝スズラン〟のネタがすべて頭に組み込まれていて、ストーリーがすべて見えてしまうほど、放送作家顔負けの構成力だ。
「じゃあ見るの止めるわ」
「俺もな」
現に流れから落ちまでが予想通りで、これじゃプロの芸人も商売あがったり。
あるとき、スマホにネットニュースが流れた。
本日行われた大学入試で不正行為が発覚しました。受験生の一人がスマホで撮影した画像を送り、大学生がそれ
を解答し送り返していました・・・・・
ネット民たちが、ここぞとばかりに一斉に騒ぎ立てる。
この日のためにみんながんばってるのに
誰だ、犯人を特定し晒せ
そもそも試験官は何してんだ
この事件を豪がネットニュースから見つけ、すぐに快に話しかけた。
「なんだこんな幼稚な手口、俺だったら絶対にバレない自信はある」
「奇遇だなあ、俺にもな」
「じゃあ、いっせいので言おうか?」
声を合わせて答える。
「いっせいの、コンタクトレンズ」
「だよな、それしかないわ」
「そのネーミングは〝GK〟。そのこころは〝合格簡単〟てのどう?」
「いいねえ、俺たちの力を見せつけてやろうぜ」
「では天才コンビが世間を驚かせるとしますかハハハ」
彼らは金儲けのためとかでなく、ただただ自分たちの才能を誇示したいだけだ。
受験も佳境に入った2月、裏ツイッター上に怪しげなツイートが流れた。
いまいち伸び悩むアナタ、受験の手助けをします
当方は自分たちの可能性を試したいだけです
報酬はいりません あくまでもボランティアです
そのツイートの主は豪と快で、彼らが生み出したカンニングの手口を試してみようとしていた。
手順はこう
・過去30年間に国内で行われた世界中の高校・大学入試問題全てをパソコンに打ち込む
・コンタクトレンズで見るだけでその対象物(文章、写真、グラフ等)を読み取る
・その情報は2人の寮のパソコンに送られAIが分析し最適解を見つけ出す
・得た答えは瞬時にコンタクトレンズに送り返される
・解答者はそのコンタクトレンズに映し出された答えを写す
こんなSF映画でしか見られないないような空想物語を、彼らはいとも簡単にやってのける。プロジェクト〝GK〟の完成。
さっそく世界最高峰といわれる国立サンゾセ大学の入試日の2日前に〝GK〟の依頼があった。
至急 GK送って欲しい お願い MT
試験当日、いよいよ1科目目の物理がスタートした。緊張が走る。
客がすることはただ1つ、コンタクトに映る答えを写すだけ。
ところが。
♬ ゴロゴロ、バシャーン ♬
笹村上空を覆った厚い雷雲が変電所に雷を落とし、村中が停電となってしまった。
その瞬間、世界最先端の頭脳が最もアナログな電気ショートに負けた。
GKが捜査当局に知られるまでに時間を要しなかったことは、言うに及ばない。
才能はだれのためにあるのか?ぜひ万人に活かされることを望む。
ただ回りじゅう山に囲まれていて、どこに行っても樹木と草原が広がる自然豊かな村。そこでは都会人の心を癒やしてくれそうな原風景が広がり、心に刺さってくる。
村民は太陽が昇ると目を覚まし、太陽が沈むと床に就く。晴れると農作業に出かけ、雨が降ると屋内で過ごす。まるで〝晴耕雨読〟を絵に描いたような村、それが笹村だ。
平成の大合併で周辺の市町村のほとんどは統合したが、笹村だけは独自に歩む道を選んだ。
そんな笹村に、SASAMURA中学校がある。
今日も1日が始まろうとしていて、生徒たちが登校してきた。
「ハロー」
「ヘイ、ジミー。マイチャンス」
「オーベリー・・・」
???なぜか教室内に英語が飛び交っている。果たしてここは日本なのだろうか?いやここは紛れもなく日本の山村、それも限界集落の過疎村だ。
ではなぜ英語なのだろうか?答えはここの生徒のほとんどが、外国人だからだ。アメリカ、イギリス、ロシア、フランスなどの欧米だけでなく、中国、インド、韓国などのアジア諸国、さらにペルー、南アフリカなど世界中から生徒が集まって来ている学校。
SASAMURA中学校は、日本にありながら日本の学校ではない、いわゆるインターナショナルスクール。インターナショナルスクールといえば、日本に住む日本人や外国人が対象だが、ここは最初から外国人受け入れを目的に設立された学校だ。ただ外国人だから入学できるわけではない。そこには厳密な入学条件があり、それはテサインから直々に指名を受けた者でなければ入学が許されない特殊な学校だ。
メンサという全人口の上位2%のIQの持ち主だけが入れる国際組織があることは、よく知られている。テサインは日本版メンサといわれる秘密結社だが、世界から隔離されその存在自体が不明なので、噂の域を出ないあくまでもの話。
テサインのユニークなところは、優秀な知能に加えて、絵画や音楽などの芸術、クリケットやフットボールなどのスポーツ、ポエムや漢詩などの作詩、さらにチェス、記憶、予言などどんな分野であっても、誰よりも突出した才能の持ち主だけが会員になれるところにある。
意志ある選ばれし者たちだけが集いしこの学校は、学費も生活費も全てタダで受け入れている。
そんなテサインが設立したといわれるSASAMURA中には、2人の日本人がいる。2人とも、日本の学校でいえば中学2年生にあたる14歳。6歳のときテサインからの指名で、地元の小学校に上がらずこの笹村に来て、早8年が過ぎようとしていた。その間、2人がこの学校に通っていることは、家族以外は誰にも知らされていない。それどころか、そんな人物がいるかさえ実は不確かであった。
まず一人目は松川豪。IQはおそらく200以上の超天才で、すでにアメリカの東部名門大学のドクターコースを終えている。その知能は国内よりも海外で知れ渡っており、世界的に有名なIT企業とは、専属研究員の契約をしている。
いま一人は只島快。知能がかなり高い上に、芸術的センスは抜群。そのためNASAと将来人類が火星移住したときの最終形を科学的な見地から共同研究している。余りにも突出した才能を持ち合わせてることから、あのレオナルド・ダ・ビンチの生まれ変わりだと、誠しなやかに噂されてる人物である。
SASAMURA中にもカリキュラムで存在するが、すべて選択制だ。基本、自分が学びたい講義はオンラインで受ける。その講師陣は多彩で、世界中の大学教授や科学者、起業家、作曲家、デザイナーなど一流どころが並ぶ。そんな恵まれた環境の中で、生徒たちは関心があることをとことん追究できる。
「豪、ギリシャ神話のセビウス牧師の説法、おもしろかったなあ」
「さすがにギリシャ語は聞き取りにくかったけど」
「中でも、第3章の2段のゴベリザスは・・・・・」
何を言ってるかさっぱり理解できないが、本人たちは楽しそうだ。得てして天才とはこういうものかもしれない。
またSASAMURA中には、一切のテストらしきものがないし、もちろん宿題もない。なぜなら彼らには意味がないからだ。必要なことを自らで追い求めるとは、裏を返せば、いかに本人に関心がないこと、いらないことは覚える必要がない、無駄だというのがこの学校の方針だ。
2人は寮生活を送っているため、日本社会から完全に遮断されていて、情報に触れられるのは、主にネットからだけ。さらに日本語が話せるのは彼ら二人だけなので、互いの夢を語り合ったり悩みを言い合ったりできる唯一無二の存在。それだけに兄弟以上の関係といえるかもしれない。
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こんなストイックな生活を送っていても、そこはまだ14歳。何か俗世に興味があること自体に、どこか〝ホッ〟としてしまう安心さがある。
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豪も快はこれまでの〝スズラン〟のネタがすべて頭に組み込まれていて、ストーリーがすべて見えてしまうほど、放送作家顔負けの構成力だ。
「じゃあ見るの止めるわ」
「俺もな」
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あるとき、スマホにネットニュースが流れた。
本日行われた大学入試で不正行為が発覚しました。受験生の一人がスマホで撮影した画像を送り、大学生がそれ
を解答し送り返していました・・・・・
ネット民たちが、ここぞとばかりに一斉に騒ぎ立てる。
この日のためにみんながんばってるのに
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そもそも試験官は何してんだ
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「なんだこんな幼稚な手口、俺だったら絶対にバレない自信はある」
「奇遇だなあ、俺にもな」
「じゃあ、いっせいので言おうか?」
声を合わせて答える。
「いっせいの、コンタクトレンズ」
「だよな、それしかないわ」
「そのネーミングは〝GK〟。そのこころは〝合格簡単〟てのどう?」
「いいねえ、俺たちの力を見せつけてやろうぜ」
「では天才コンビが世間を驚かせるとしますかハハハ」
彼らは金儲けのためとかでなく、ただただ自分たちの才能を誇示したいだけだ。
受験も佳境に入った2月、裏ツイッター上に怪しげなツイートが流れた。
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当方は自分たちの可能性を試したいだけです
報酬はいりません あくまでもボランティアです
そのツイートの主は豪と快で、彼らが生み出したカンニングの手口を試してみようとしていた。
手順はこう
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・コンタクトレンズで見るだけでその対象物(文章、写真、グラフ等)を読み取る
・その情報は2人の寮のパソコンに送られAIが分析し最適解を見つけ出す
・得た答えは瞬時にコンタクトレンズに送り返される
・解答者はそのコンタクトレンズに映し出された答えを写す
こんなSF映画でしか見られないないような空想物語を、彼らはいとも簡単にやってのける。プロジェクト〝GK〟の完成。
さっそく世界最高峰といわれる国立サンゾセ大学の入試日の2日前に〝GK〟の依頼があった。
至急 GK送って欲しい お願い MT
試験当日、いよいよ1科目目の物理がスタートした。緊張が走る。
客がすることはただ1つ、コンタクトに映る答えを写すだけ。
ところが。
♬ ゴロゴロ、バシャーン ♬
笹村上空を覆った厚い雷雲が変電所に雷を落とし、村中が停電となってしまった。
その瞬間、世界最先端の頭脳が最もアナログな電気ショートに負けた。
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