26 / 47
ループ、25
しおりを挟む
数日後。第2王子の処遇が決まった。
意識を勝手に奪われて、思惑に使われていた事もあり、学園は一年間休学。
これで卒業パーティでの断罪はなくなった。
総合的に自室で謹慎。室外へ出る場合は国王が選んだ監視付き護衛を伴うという事。
面会は基本禁止。申請をして厳選された後、これも監視付き護衛が同室で、はじめて許されるらしい。
結構キツイ。ガチガチ固めてられて、自由なしの生活だから。
まぁ、また王弟に余計な事をされない為でもあるから、我慢するしか無い。
我に帰った後の王子は、ユーリでない私を襲った事に罪悪感が凄いらしい。
だから、課せられた処遇に納得したのだとか。
意外と潔い。
反対に、ユーリが色々な所でやらかしている。
第2王子が駄目(?)そうになったから、今は第1王子が出席する茶会や夜会に突撃している・・・と、お茶会の時何故か同席していた王子本人から聞いた。溜息混じりに。
結局、ユーリも権力欲しさの王子狙いだったと立証された。
後は、本人の思惑なのか男爵家の思惑なのか、それ以外なのか。
まだまだ調べなければならない事が多すぎて頭が痛い、と父様も愚痴っていた。
愚痴大合戦だね。
「リオン様、奥様が領地よりお帰りになられましたよ」
「本当⁉︎久々に会えるから楽しみだったんだ」
飛び出す勢いでマリウスと共に自室から出て、エントランスへと向かう。
そこには家令に出迎えられた母様がお土産の説明をしている姿があった。
「母様‼︎」
「リオン‼︎久々だね」
力強い抱擁に背中が変な方に折れ曲がる。
「か、があざま・・・ぐるじ・・・」
「嗚呼、ごめんね。余りにも久々過ぎて・・・」
力は緩んだけど抱擁は解かれない。
父様から掻い摘んで今までの報告が為されているから、かなり心配させている。
「奥様、応接室でゆっくりなさっては?」
「そうだね。リオン、行こうか」
「お疲れではないのですか?」
「リオンで癒されるから大丈夫だよ。ほら、行こう」
手を取られ、軽やかな足取りで応接室へと向かう母様を微笑ましく思い、素直に後をついて行った。
意識を勝手に奪われて、思惑に使われていた事もあり、学園は一年間休学。
これで卒業パーティでの断罪はなくなった。
総合的に自室で謹慎。室外へ出る場合は国王が選んだ監視付き護衛を伴うという事。
面会は基本禁止。申請をして厳選された後、これも監視付き護衛が同室で、はじめて許されるらしい。
結構キツイ。ガチガチ固めてられて、自由なしの生活だから。
まぁ、また王弟に余計な事をされない為でもあるから、我慢するしか無い。
我に帰った後の王子は、ユーリでない私を襲った事に罪悪感が凄いらしい。
だから、課せられた処遇に納得したのだとか。
意外と潔い。
反対に、ユーリが色々な所でやらかしている。
第2王子が駄目(?)そうになったから、今は第1王子が出席する茶会や夜会に突撃している・・・と、お茶会の時何故か同席していた王子本人から聞いた。溜息混じりに。
結局、ユーリも権力欲しさの王子狙いだったと立証された。
後は、本人の思惑なのか男爵家の思惑なのか、それ以外なのか。
まだまだ調べなければならない事が多すぎて頭が痛い、と父様も愚痴っていた。
愚痴大合戦だね。
「リオン様、奥様が領地よりお帰りになられましたよ」
「本当⁉︎久々に会えるから楽しみだったんだ」
飛び出す勢いでマリウスと共に自室から出て、エントランスへと向かう。
そこには家令に出迎えられた母様がお土産の説明をしている姿があった。
「母様‼︎」
「リオン‼︎久々だね」
力強い抱擁に背中が変な方に折れ曲がる。
「か、があざま・・・ぐるじ・・・」
「嗚呼、ごめんね。余りにも久々過ぎて・・・」
力は緩んだけど抱擁は解かれない。
父様から掻い摘んで今までの報告が為されているから、かなり心配させている。
「奥様、応接室でゆっくりなさっては?」
「そうだね。リオン、行こうか」
「お疲れではないのですか?」
「リオンで癒されるから大丈夫だよ。ほら、行こう」
手を取られ、軽やかな足取りで応接室へと向かう母様を微笑ましく思い、素直に後をついて行った。
0
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説
賢者となって逆行したら「稀代のたらし」だと言われるようになりました。
かるぼん
BL
********************
ヴィンセント・ウィンバークの最悪の人生はやはり最悪の形で終わりを迎えた。
監禁され、牢獄の中で誰にも看取られず、ひとり悲しくこの生を終える。
もう一度、やり直せたなら…
そう思いながら遠のく意識に身をゆだね……
気が付くと「最悪」の始まりだった子ども時代に逆行していた。
逆行したヴィンセントは今回こそ、後悔のない人生を送ることを固く決意し二度目となる新たな人生を歩み始めた。
自分の最悪だった人生を回収していく過程で、逆行前には得られなかった多くの大事な人と出会う。
孤独だったヴィンセントにとって、とても貴重でありがたい存在。
しかし彼らは口をそろえてこう言うのだ
「君は稀代のたらしだね。」
ほのかにBLが漂う、逆行やり直し系ファンタジー!
よろしくお願い致します!!
********************
愛して、許して、一緒に堕ちて・オメガバース【完結】
華周夏
BL
Ωの身体を持ち、αの力も持っている『奏』生まれた時から研究所が彼の世界。ある『特殊な』能力を持つ。
そんな彼は何より賢く、美しかった。
財閥の御曹司とは名ばかりで、その特異な身体のため『ドクター』の庇護のもと、実験体のように扱われていた。
ある『仕事』のために寮つきの高校に編入する奏を待ち受けるものは?
薬師は語る、その・・・
香野ジャスミン
BL
微かに香る薬草の匂い、息が乱れ、体の奥が熱くなる。人は死が近づくとこのようになるのだと、頭のどこかで理解しそのまま、身体の力は抜け、もう、なにもできなくなっていました。
目を閉じ、かすかに聞こえる兄の声、母の声、
そして多くの民の怒号。
最後に映るものが美しいものであったなら、最後に聞こえるものが、心を動かす音ならば・・・
私の人生は幸せだったのかもしれません。※「ムーンライトノベルズ」で公開中
嫌われ悪役令息に転生したけど手遅れでした。
ゆゆり
BL
俺、成海 流唯 (なるみ るい)は今流行りの異世界転生をするも転生先の悪役令息はもう断罪された後。せめて断罪中とかじゃない⁉︎
騎士団長×悪役令息
処女作で作者が学生なこともあり、投稿頻度が乏しいです。誤字脱字など等がたくさんあると思いますが、あたたかいめで見てくださればなと思います!物語はそんなに長くする予定ではないです。
楓の散る前に。
星未めう
BL
病弱な僕と働き者の弟。でも、血は繋がってない。
甘やかしたい、甘やかされてはいけない。
1人にしたくない、1人にならなくちゃいけない。
愛したい、愛されてはいけない。
はじめまして、星見めうと申します。普段は二次創作で活動しておりますが、このたび一次創作を始めるにあたってこちらのサイトを使用させていただくことになりました。話の中に体調不良表現が多く含まれます。嘔吐等も出てくると思うので苦手な方はプラウザバックよろしくお願いします。
ゆっくりゆるゆる更新になるかと思われます。ちょくちょくネタ等呟くかもしれないTwitterを貼っておきます。
星見めう https://twitter.com/hoshimimeu_00
普段は二次垢におりますのでもしご興味がありましたらその垢にリンクあります。
お気に入り、しおり、感想等ありがとうございます!ゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願いします(*´˘`*)♡
【完結】運命さんこんにちは、さようなら
ハリネズミ
BL
Ωである神楽 咲(かぐら さき)は『運命』と出会ったが、知らない間に番になっていたのは別の人物、影山 燐(かげやま りん)だった。
とある誤解から思うように優しくできない燐と、番=家族だと考え、家族が欲しかったことから簡単に受け入れてしまったマイペースな咲とのちぐはぐでピュアなラブストーリー。
==========
完結しました。ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる