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第3章
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しおりを挟む 中々にして、そこそこ・・・いえ、かなりの疲労感を溜め込みつつ当日を迎えました。
殿下方が舞踏会の準備をで忙しくなされていた間、私は何故かドレスの採寸や王族としてのマナー等を叩き込まれました。
数ヶ月で身に付くとは思えませんが。
「悔しいが・・・殿下はセンスがある」
ドレスの最終確認をしている時、お父様がやって来られて口開一番に呟かれました。
「似合いませんか?」
「逆だ。似合い過ぎている。とても綺麗だ。殿下のセンスということを抜きにしてだが」
「抜かなければ?」
「即捨て去り、私の色でオーダーしたドレスで私と参加だ」
お父様は父親なのですよ?
何故お父様の色のドレスを着てお父様と参加なのです?
「可愛い娘に虫が群がったら大変だからな。当然だろう?」
「え?そういうものなのですか?」
あまり世間的なそういった事を把握できなかった落ち度です。
パーティー用のドレスは、婚約者が居れば婚約者が用意する。
居なければ、自分で用意する物だと思っていました。
「好みがあるから自分で用意したい令嬢も居るだろう。しかし、公爵家は違う。ちゃんと私が用意する・・・つもりだったのに・・・」
あ、お父様が泣きそうです。
「次はお父様が選んで下さい」
「勿論だ‼︎殿下に先を越される前に今からでも色々選んでおくのもアリだな」
スルンと涙を引っ込め、笑顔を見せた瞬間ウンウン呟き出したお父様を放置してドレスに合わせて送られてきた装飾品を身につけてもらった。
義母娘二人のやらかした後、公爵家の使用人が何名か入れ替わりまだ不慣れな為、今現在着替えを手伝ってくれている数名の侍女達は殿下が派遣してくださった方々なので信頼しています。
「本当に、お綺麗ですわ。殿下の色を纏われて、お二人が並ばれるのを想像するだけで・・・」
「よね。とても、とてもお似合いのお二人です。はぁ・・・」
・・・信頼はしていますが、殿下と私がお似合いだと連呼するのはやめていただきたいです。
༻༓࿇༓༻༓࿇༓༺༓࿇༓༺
今回はちょっと短めです。
申し訳ない(泣)
殿下方が舞踏会の準備をで忙しくなされていた間、私は何故かドレスの採寸や王族としてのマナー等を叩き込まれました。
数ヶ月で身に付くとは思えませんが。
「悔しいが・・・殿下はセンスがある」
ドレスの最終確認をしている時、お父様がやって来られて口開一番に呟かれました。
「似合いませんか?」
「逆だ。似合い過ぎている。とても綺麗だ。殿下のセンスということを抜きにしてだが」
「抜かなければ?」
「即捨て去り、私の色でオーダーしたドレスで私と参加だ」
お父様は父親なのですよ?
何故お父様の色のドレスを着てお父様と参加なのです?
「可愛い娘に虫が群がったら大変だからな。当然だろう?」
「え?そういうものなのですか?」
あまり世間的なそういった事を把握できなかった落ち度です。
パーティー用のドレスは、婚約者が居れば婚約者が用意する。
居なければ、自分で用意する物だと思っていました。
「好みがあるから自分で用意したい令嬢も居るだろう。しかし、公爵家は違う。ちゃんと私が用意する・・・つもりだったのに・・・」
あ、お父様が泣きそうです。
「次はお父様が選んで下さい」
「勿論だ‼︎殿下に先を越される前に今からでも色々選んでおくのもアリだな」
スルンと涙を引っ込め、笑顔を見せた瞬間ウンウン呟き出したお父様を放置してドレスに合わせて送られてきた装飾品を身につけてもらった。
義母娘二人のやらかした後、公爵家の使用人が何名か入れ替わりまだ不慣れな為、今現在着替えを手伝ってくれている数名の侍女達は殿下が派遣してくださった方々なので信頼しています。
「本当に、お綺麗ですわ。殿下の色を纏われて、お二人が並ばれるのを想像するだけで・・・」
「よね。とても、とてもお似合いのお二人です。はぁ・・・」
・・・信頼はしていますが、殿下と私がお似合いだと連呼するのはやめていただきたいです。
༻༓࿇༓༻༓࿇༓༺༓࿇༓༺
今回はちょっと短めです。
申し訳ない(泣)
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