異世界無宿

ゆきねる

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第十八章 手掛かりを探して

第二百四十七話 次の町に到着

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ソフィアと別れたイズミが宿屋に戻る前に帽子を受け取りに向かうと、既に店は開店していた。

モーニング営業をしていたらしく、店内には既に客が多く賑わいを見せている。

「いらっしゃい!アンタかい、帽子は出来てるってさ」

店員が副店長を呼び出すと、男が帽子を持って現れた。

「アンタか、完成してるからとりあえず被ってみて欲しい。必要なら微調整しますので」

言われるがままに帽子を被ると、頭を締め付けるような嫌な感じはしなかった。
男がイズミの周りを一周し、状態の確認をした。

「…大丈夫そうだな。少しブカブカする時は、内側に余裕を持たせてある革を使って微調整が出来る」

「分かった」

説明を聞いたイズミはモーニングのパンを2人分持ち帰りで注文し、それを受け取るとベリアの待つ宿屋へと向かった。

「おはようベリア、モーニングのパンを買って来たけど食べるか?」

「おはよう!勿論食べるぞ」

ベリアはパンを受け取るとペロリと食べきってしまう。
相変わらず食事のスピードが早い。
フラウリアは自らの仕事があるとの事で、自らの屋敷へと転移魔法で帰ってしまったので、また気楽な旅の再開である。

「さて、次の町へ出発だな」

「おう、次の町は…割と大きい町だな。特に商人ギルドの規模がデカい」

マスタングに乗り込んだ2人は、モニターで次の目的地を設定する。

「商人ギルドか。俺には縁が無い相手だな」

「イズミの出す道具なら、皆欲しがると思うけど。直ぐに大金持ちになれるぞ?」

「面倒事に巻き込まれる未来しか見えないがな」

町を出てから、マスタングをゆっくりと走らせる。
周りの馬車と大体同じ速度に合わせて、変に目立たないようにしながら移動をする。


数日後。
昼過ぎには次の町が見えて来た。
遠くからでも大きな町である事が分かる。
よく見ると町の中心部には周囲の建物より高い、塔のような建物がある。

「ベリア、そろそろ到着だ」

「うん?思ったより大きな町みたいだな」

二人とも初めての町なので、町の入口にいた門番に宿屋やギルドの場所を教えてもらった。

馬車置き場のある宿屋へ直行し数日分の宿泊で支払いを済ませ、マスタングを駐車してからベリアと共に大通りの商店を見て回る。

「マスター。魔石や素材の在庫数が少なくなっております」

「…魔石はほとんど無いのか。探して来るよ」

散策の前にマスタングから手持ちの素材が少ない事を教えてもらったので、それも合わせて調べておかねばならない。

ベリアが見つけた素材屋に入ると、魔石は売っていなかったが武器や防具用の素材が置かれていた。
店主に確認をすると、ドワーフ族が製造販売している金属の取り扱いもあるらしい。

「ウチはドワーフの工房から素材を卸して貰ってるんだ。どちらかと言うと、町にあるドワーフの武器屋や防具屋が買いきれなかった分を置いてるって感じだけどな」

店主の説明を聞いたイズミはメガネを取り出し、マスタングに金属素材のスキャンをさせる。

「質は良いですが、より良い物を探しましょう」

どうやらマスタングは不満らしい。
店を出て別の素材屋に入ると、今度はしっかりと魔石が売られていた。

マスタングが行う武器や道具の実体化には、割と魔石を使う。
魔石が様々な機能の代用品となっている以上、使わない方が難しいまであるのだ。

「いらっしゃい。魔石をお求めで?」

「あぁ、手持ちが無くなってきたのでね」

魔石にも属性があるらしく、取り敢えず火属性と風属性、そして無属性の魔石を見せてもらう。

「もう少し火山地帯寄りの町なら、より上物もあるかもだけどね」

そう言いつつも、大人の拳サイズの魔石がゴロゴロと出て来た。

「商店ギルドでランク付けされてる魔石で、今出したのがBランクだね。Aランクもあるはあるけど、生憎そんなに量は無いね」

「十分だ」

イズミはAランクとBランクの比率を2:8の割合で購入した。

「これだったら…合わせて金貨2枚だね。銅貨の端数分は切り捨ておくよ」

しっかりと計算した上で、端数を切った価格を提示された。
有り難い事に王国の金貨でも支払いが出来たので、受け取った魔石をショルダーバッグに詰め込んで店を出る。

「イズミ、ちょっと冒険者ギルドに寄っても良いか?」

「あぁ良いぞ」

ベリアが冒険者ギルドの建物を指差して聞いてきたので、直ぐに了承して後をついて行く。
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