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第十四章 運び屋稼業も楽じゃない
第百九十九話 久々の宿
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面倒な連中が次の動きをする前に、ハルハンディアまで向かおうとマスタングを走らせる。
ここ数日の戦闘が嘘のように平和な時間だった。
7日ほどでガブリオレ公爵領で最北の町に到着すると、早速食料の補充と情報収集を始めた。
馬車置場にマスタングを停め、まずはベリアに冒険者ギルドと冒険者が拠点にする宿屋周りで探りを入れてもらう。
暫くして戻って来たベリアは、難しそうな表情をしていた。
「どうやらハルハンディア方面で一悶着あったみたいで…入国の審査が厳しくなっているみたいだ」
「カーネリアを通して説明すれば通れそうだが…」
朝食を食べて満足し、卵を抱きしめながら眠るカーネリアを見ながら言った。
「冒険者ギルドはピリついてたぞ。最近になって魔物の出没が増えたらしいが、ハルハンディアと連携をしても減らないみたいだ」
「魔物ね…大量発生の可能性は?」
「うーん。現状ではなんとも…まだ調査も進んでないってさ」
イズミはマスタングから降りて身体を伸ばす。
若干運動不足気味である。
肩を回すとゴリッと音が鳴る。
「そうだ…ギルドでコレを貰ったんだった」
ベリアが紙を1枚取り出しイズミへ渡すが、読めないので要約してもらった。
「イズミ、ベリア。上記2名が遂行中の依頼の妨害を固く禁ずる。妨害が発覚した者は冒険者ギルドからの除名とする…だってさ」
「何故サポートをするとか、ギルドとしてこれを支援するとかにならないのかね?」
イズミは大きなため息をつくと、空を見上げた。
鳶のような鳥が見えるが、自由気ままに飛んでいるのが少し羨ましく思えた。
「食料も買っといたぞ。アイテムボックスって便利過ぎてヤバいな!」
イズミが渡しておいたアイテムボックス機能付きのバッグから、食料を幾つか見せてくれたのでトランクに収納してもらった。
「今日はこの町で一泊した方が良いか?」
「公爵領とハルハンディア共和国の境界線までは馬車で2時間くらいだから、一泊した方が日の傾き加減からして良いかも」
ベリアの意見を採用したイズミは、ベリア経由でカーネリアも泊まれる宿屋を探してもらう。
Aランク冒険者であるベリアは、直ぐに上等な宿屋を確保していた。
宿屋にて出迎えて来たのは、緊張で身体がガチガチな男だった。
表情まで固まっている男が、何故かカタコトな言葉で部屋の説明をしているのを聞きつつ、今夜はベッドで身体を休められる事に若干の喜びがあった。
一通りの説明を受けたイズミは、一旦マスタングへと戻り宿屋にある馬車置場へと移動する。
「…」
誰かに見られている気がするが、現在マスタングには自分と卵しか居ない。
馬車置場に駐車を済ませたイズミは、マスタングの魔力補給を満タンにさせる。
どうしても誰かの視線を感じてしまい、気になる方向にある卵へと身体を向けて呟いた。
「もう少しの辛抱だからな。ちゃんと主の元へ届けるから、待っててくれよ」
毛布に包まれた卵にはあえて触れず、マスタングに警戒と警護を頼み宿屋へ戻る。
イズミにあてがわれた部屋は、木窓から馬車置場が確認出来る部屋だったので、木窓を少し開けて物音に反応出来るようにする。
井戸水を汲んで身体を拭くと、久しぶりのベッドに身体を沈ませた。
「ハルハンディアに、魔物騒ぎか…」
ベリアから聞いた話が妙に頭に残っているが、今日は眠って明日のハルハンディア入国に備える事にする。
眠りにつくのは直ぐだった。
ここ数日の戦闘が嘘のように平和な時間だった。
7日ほどでガブリオレ公爵領で最北の町に到着すると、早速食料の補充と情報収集を始めた。
馬車置場にマスタングを停め、まずはベリアに冒険者ギルドと冒険者が拠点にする宿屋周りで探りを入れてもらう。
暫くして戻って来たベリアは、難しそうな表情をしていた。
「どうやらハルハンディア方面で一悶着あったみたいで…入国の審査が厳しくなっているみたいだ」
「カーネリアを通して説明すれば通れそうだが…」
朝食を食べて満足し、卵を抱きしめながら眠るカーネリアを見ながら言った。
「冒険者ギルドはピリついてたぞ。最近になって魔物の出没が増えたらしいが、ハルハンディアと連携をしても減らないみたいだ」
「魔物ね…大量発生の可能性は?」
「うーん。現状ではなんとも…まだ調査も進んでないってさ」
イズミはマスタングから降りて身体を伸ばす。
若干運動不足気味である。
肩を回すとゴリッと音が鳴る。
「そうだ…ギルドでコレを貰ったんだった」
ベリアが紙を1枚取り出しイズミへ渡すが、読めないので要約してもらった。
「イズミ、ベリア。上記2名が遂行中の依頼の妨害を固く禁ずる。妨害が発覚した者は冒険者ギルドからの除名とする…だってさ」
「何故サポートをするとか、ギルドとしてこれを支援するとかにならないのかね?」
イズミは大きなため息をつくと、空を見上げた。
鳶のような鳥が見えるが、自由気ままに飛んでいるのが少し羨ましく思えた。
「食料も買っといたぞ。アイテムボックスって便利過ぎてヤバいな!」
イズミが渡しておいたアイテムボックス機能付きのバッグから、食料を幾つか見せてくれたのでトランクに収納してもらった。
「今日はこの町で一泊した方が良いか?」
「公爵領とハルハンディア共和国の境界線までは馬車で2時間くらいだから、一泊した方が日の傾き加減からして良いかも」
ベリアの意見を採用したイズミは、ベリア経由でカーネリアも泊まれる宿屋を探してもらう。
Aランク冒険者であるベリアは、直ぐに上等な宿屋を確保していた。
宿屋にて出迎えて来たのは、緊張で身体がガチガチな男だった。
表情まで固まっている男が、何故かカタコトな言葉で部屋の説明をしているのを聞きつつ、今夜はベッドで身体を休められる事に若干の喜びがあった。
一通りの説明を受けたイズミは、一旦マスタングへと戻り宿屋にある馬車置場へと移動する。
「…」
誰かに見られている気がするが、現在マスタングには自分と卵しか居ない。
馬車置場に駐車を済ませたイズミは、マスタングの魔力補給を満タンにさせる。
どうしても誰かの視線を感じてしまい、気になる方向にある卵へと身体を向けて呟いた。
「もう少しの辛抱だからな。ちゃんと主の元へ届けるから、待っててくれよ」
毛布に包まれた卵にはあえて触れず、マスタングに警戒と警護を頼み宿屋へ戻る。
イズミにあてがわれた部屋は、木窓から馬車置場が確認出来る部屋だったので、木窓を少し開けて物音に反応出来るようにする。
井戸水を汲んで身体を拭くと、久しぶりのベッドに身体を沈ませた。
「ハルハンディアに、魔物騒ぎか…」
ベリアから聞いた話が妙に頭に残っているが、今日は眠って明日のハルハンディア入国に備える事にする。
眠りにつくのは直ぐだった。
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