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第四章 旅と戦闘
第四十七話 美化活動
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イズミは近付いて来たゴブリンの1体に向けて、試しに1発打ち込んだ…つもりだったが、2発撃ってしまった。
このショットガンはセミオート機能が無いモデルらしい。
その場合、引き金を操作する自らの指で調整しなければいけない。
イズミはまだ慣れない武器を試せる格好の標的として、ゴブリン共を見ていた。
撃たれたゴブリンは胸部に被弾したのか、無惨な姿を仲間のゴブリン共に晒していた。
しかし、その程度で怯むような魔物でも無いのか、死体を跨いで近づいて来る。
イズミはまだゴブリンがバラけて居ないうちにまとめて葬る為、数度に分けて1マガジン分を撃ち込んだ。
弾切れを確認したら、すぐに新たなドラムマガジンへ交換する。
マガジン式とはいえ、このショットガンは少々脱着にコツがいるみたいだ。
カレンがイズミのマグチェンジ中に連射式クロスボウで援護射撃をしてくれた。
クロスボウの矢が当たったゴブリンの動きは鈍るが止まることは無かった。
だが、刺さった矢が突然爆発してゴブリンが四散した。
イズミはその威力を見て口笛を吹いた。
「いいねぇ。この魔道具より強力だ」
カレンは涼しい顔で他のゴブリンにもクロスボウを撃ち込むと、その度に爆発を起こしてゴブリンが四散する。
「マスタングさんの助言通りに爆裂魔法を付与してみました」
賊との戦いを経てカレンの戦闘能力が向上しているのが分かると、その勢いを削がない為にもイズミは勝手に始めた美化活動に全力を尽くす事にした。
なるべくまとまったゴブリン共を狙ってショットガンを撃ち込んでいた、何体かの撃ち損じが出てしまった。
そのゴブリンがまだろくに戦闘に参加していない騎士…坊やに狙いを定めたのか、2体程が武器を構えて近付いている。
「騎士様?恐縮では御座いますが、我々が撃ち損じたゴブリンを葬って下さいな」
「!!何故僕がやらなきゃいけない?!」
戦闘で気分が向上気味のイズミが、坊やの方を見向きもせずに言い放つと、ショットガンをゴブリンの群れに撃ち込み始める。
坊やが駄々をこねていても、ゴブリン側から攻撃するだろうとイズミは踏んでいた。
布袋に入ってきたドラムマガジンの在庫が切れたのを確認したイズミは、一度マスタングに戻ろうと振り向く。
するとマスタングからパッシングで返事が来た。
「マスタング、予備のマガジンを出してくれ」
マスタングがイズミの隣へとやって来ると、トランクが自動で開いて予備のマガジンが出てきた。
それを布袋に詰め込み、またゴブリンを倒す為にとサングラスで周囲の状況を確認をする。
どうやら粗方方付いたようで、サングラスではまとまったゴブリンはいなかった。
カレンを見ると逃げるゴブリンに向かって偏差射撃でクロスボウを撃ち込んでいた。
しっかりと命中し、程無く爆発四散した。
騎士の坊やを見てみると、とりあえず倒れてはいなかった。
息も絶え絶えで、握る剣は安定していない。
近くにはゴブリンが5体程倒れていた。
流石に騎士である以上、ゴブリン相手の戦闘は出来るのか。イズミは関心しつつマスタングと共に索敵を続ける。
ゴブリンの反応が無い事を確認すると、ショットガンをマスタングのトランクに入れ込んだ。
運転席に乗り込もうとした時、カーナビに警告マークが表示された。
「マスター、近くに大型の魔力反応があります」
カレンにも聞いてみる。
「…フォレストオーガの可能性があります」
フォレストオーガは完全な魔物であり、群れを作る事は無いらしい。
冒険者や傭兵をやるようなオーガ族とは完全に別物で、基本的に意思疎通は出来ない。
そうカレンから解説された。
カレンも遭遇した事は無いそうだ。
トランクに仕舞ったショットガンを取り出す余裕は無いと判断して、肩からぶら下げたマグナムを抜いて状況を見極める。
イズミとカレンはゆっくりとマスタングを盾にするように移動して、まだ肉眼では捉えられない魔物の接近に備えた。
このショットガンはセミオート機能が無いモデルらしい。
その場合、引き金を操作する自らの指で調整しなければいけない。
イズミはまだ慣れない武器を試せる格好の標的として、ゴブリン共を見ていた。
撃たれたゴブリンは胸部に被弾したのか、無惨な姿を仲間のゴブリン共に晒していた。
しかし、その程度で怯むような魔物でも無いのか、死体を跨いで近づいて来る。
イズミはまだゴブリンがバラけて居ないうちにまとめて葬る為、数度に分けて1マガジン分を撃ち込んだ。
弾切れを確認したら、すぐに新たなドラムマガジンへ交換する。
マガジン式とはいえ、このショットガンは少々脱着にコツがいるみたいだ。
カレンがイズミのマグチェンジ中に連射式クロスボウで援護射撃をしてくれた。
クロスボウの矢が当たったゴブリンの動きは鈍るが止まることは無かった。
だが、刺さった矢が突然爆発してゴブリンが四散した。
イズミはその威力を見て口笛を吹いた。
「いいねぇ。この魔道具より強力だ」
カレンは涼しい顔で他のゴブリンにもクロスボウを撃ち込むと、その度に爆発を起こしてゴブリンが四散する。
「マスタングさんの助言通りに爆裂魔法を付与してみました」
賊との戦いを経てカレンの戦闘能力が向上しているのが分かると、その勢いを削がない為にもイズミは勝手に始めた美化活動に全力を尽くす事にした。
なるべくまとまったゴブリン共を狙ってショットガンを撃ち込んでいた、何体かの撃ち損じが出てしまった。
そのゴブリンがまだろくに戦闘に参加していない騎士…坊やに狙いを定めたのか、2体程が武器を構えて近付いている。
「騎士様?恐縮では御座いますが、我々が撃ち損じたゴブリンを葬って下さいな」
「!!何故僕がやらなきゃいけない?!」
戦闘で気分が向上気味のイズミが、坊やの方を見向きもせずに言い放つと、ショットガンをゴブリンの群れに撃ち込み始める。
坊やが駄々をこねていても、ゴブリン側から攻撃するだろうとイズミは踏んでいた。
布袋に入ってきたドラムマガジンの在庫が切れたのを確認したイズミは、一度マスタングに戻ろうと振り向く。
するとマスタングからパッシングで返事が来た。
「マスタング、予備のマガジンを出してくれ」
マスタングがイズミの隣へとやって来ると、トランクが自動で開いて予備のマガジンが出てきた。
それを布袋に詰め込み、またゴブリンを倒す為にとサングラスで周囲の状況を確認をする。
どうやら粗方方付いたようで、サングラスではまとまったゴブリンはいなかった。
カレンを見ると逃げるゴブリンに向かって偏差射撃でクロスボウを撃ち込んでいた。
しっかりと命中し、程無く爆発四散した。
騎士の坊やを見てみると、とりあえず倒れてはいなかった。
息も絶え絶えで、握る剣は安定していない。
近くにはゴブリンが5体程倒れていた。
流石に騎士である以上、ゴブリン相手の戦闘は出来るのか。イズミは関心しつつマスタングと共に索敵を続ける。
ゴブリンの反応が無い事を確認すると、ショットガンをマスタングのトランクに入れ込んだ。
運転席に乗り込もうとした時、カーナビに警告マークが表示された。
「マスター、近くに大型の魔力反応があります」
カレンにも聞いてみる。
「…フォレストオーガの可能性があります」
フォレストオーガは完全な魔物であり、群れを作る事は無いらしい。
冒険者や傭兵をやるようなオーガ族とは完全に別物で、基本的に意思疎通は出来ない。
そうカレンから解説された。
カレンも遭遇した事は無いそうだ。
トランクに仕舞ったショットガンを取り出す余裕は無いと判断して、肩からぶら下げたマグナムを抜いて状況を見極める。
イズミとカレンはゆっくりとマスタングを盾にするように移動して、まだ肉眼では捉えられない魔物の接近に備えた。
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