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第四章 旅と戦闘
第四十二話 飛竜騎士の到着
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恐れていた賊からの夜襲も無く、建物の入口付近で耳を澄ませていたイズミに魔法通信が入った。
「連絡が遅れ申し訳ない。たった今、情報のあった賊の拠点とミグルンへの派兵が始まった」
賊の拠点へは竜騎士の本隊が向かい、イズミ隊がいる村にも被害規模の確認の為に数名程の兵が来るそうだ。
竜騎士の移動速度であれば村には昼過ぎに到着するだろうとの報告だったので、カレン達にも伝えておくと話をつけた。
「被害状況を確認と、今後の対応を検討って所か?」
イズミはこの世界の政治やら国の構成を知らないので、推測や憶測の域を出ない事を含めて伝えた。
「まずは竜騎士達が賊の拠点を制圧して、連れ去られた村人達を無事に解放出来る事を願うばかりだ」
イズミはカレンから渡されたスープに口をつけつつ、前日にマスタングから受け取っていたライトとスピードローダーのポーチを取り出した。
今の内に身に着けておいて、動きに支障が無いか確かめる為だ。
スピードローダーのポーチは何とかズボンのベルトに装着出来たが、運転する際には違和感がありそうな気がする。
ライトは結局、付け場所に困ってしまいズボンにねじこんで終わりにした。
太陽が真上に昇り切る前、マスタングから連絡が入った。
「マスター。隊列を組んだ飛竜が9体、この村方面に近付いて来ています…魔法反応はありません」
イズミはマスタングに乗り込みモニターを覗き込んだ。
「大丈夫だ、フレイルが呼んだ増援だよ」
そう言ってマスタングのステアリングを撫でたが、マスタングは信じきれないらしい。
ガコンガコンと音がしてグローブボックスが開き、ショットガンが出て来た。
マスタングが最初に出した武器…ソードオフの水平二連のショットガンだ。
「おいおい、今回は敵じゃないしコイツじゃ複数相手は厳しいぞ」
イズミは右手で頬杖をつきながらモニターを見た。
懐かしいと言うまで昔の話では無いが、とにかく必死だった事を思い出すと同時に背筋に冷たいものが走った。
するとグローブボックスから飛び出していたショットガンが戻っては閉じ、再びガコンと音がした。
「では、念の為にこちらを」
マスタングは俺が保留にしていたはずのショットガンを、予備のドラムマガジン2本と一緒に出して来たのだ。
「…マスタング、お前いつ実体化させてたんだ?」
思わず質問してしまったが、回答はすぐにやって来た。
「保留で頼む、と言われた時点で」
マスタングも最初の逃避行に軽いトラウマを持ってしまっているのかもしれない…と思わずイズミは苦笑してしまった。
空を眺めていたカレンから、遠くから村を旋回している飛竜が見えると連絡があった。
イズミはマスタングの助手席側の窓を開け、ショットガンに手を伸ばせるように準備だけしておいた。
村の広場に1体の飛竜が降りてきた所で、マスタングにより掛かるようにして飛竜を睨みつける。
「私は王国第二竜騎士隊副隊長、レグノール・ヴォルフゲートである!イズミと言う男はいるだろうか?」
名乗った男は警戒しているのか、飛竜から降りてからも槍を構えたままだった。
イズミはゆっくりと移動を始め、男に両手を見せるような素振りをしてから問に応えた。
「俺がイズミだ!大まかな話はフレイル氏から聞いていると言う認識で間違いは無いだろうか?」
騎士は現状の把握をするとの事で、イズミ達はそれに従う事にする。
それを確認したからが、上空を旋回していた他の飛竜達も降りてきた。
飛竜1体であればそこまで威圧感は無かったが、9体も居るとかなり圧巻だ。
騎士達が集まって話し合いをしているのを、遠目でイズミとカレンが見物している。
そんな状況ではあったが、アーリアから魔法通信が入ってきた。
ご機嫌伺いという名のラムネ確保である。
状況を説明し今は忙しいと断りを入れるのと同時に準備が出来たら連絡すると伝えると、アーリアはあっさりと引き下がった。
面倒事は勘弁って所だろうか。
竜騎士の1人が老人の所へと歩いて行って何か話をしている。
その足でイズミ達の所までやって来た。
「本隊から連絡があった。村人達は無事だ。賊も大半は捕まえた」
親玉クラスは逃走中との事で、鋭意追跡中らしい。
イズミはこれで一段落ついたと判断し、大きく深呼吸をした。
「連絡が遅れ申し訳ない。たった今、情報のあった賊の拠点とミグルンへの派兵が始まった」
賊の拠点へは竜騎士の本隊が向かい、イズミ隊がいる村にも被害規模の確認の為に数名程の兵が来るそうだ。
竜騎士の移動速度であれば村には昼過ぎに到着するだろうとの報告だったので、カレン達にも伝えておくと話をつけた。
「被害状況を確認と、今後の対応を検討って所か?」
イズミはこの世界の政治やら国の構成を知らないので、推測や憶測の域を出ない事を含めて伝えた。
「まずは竜騎士達が賊の拠点を制圧して、連れ去られた村人達を無事に解放出来る事を願うばかりだ」
イズミはカレンから渡されたスープに口をつけつつ、前日にマスタングから受け取っていたライトとスピードローダーのポーチを取り出した。
今の内に身に着けておいて、動きに支障が無いか確かめる為だ。
スピードローダーのポーチは何とかズボンのベルトに装着出来たが、運転する際には違和感がありそうな気がする。
ライトは結局、付け場所に困ってしまいズボンにねじこんで終わりにした。
太陽が真上に昇り切る前、マスタングから連絡が入った。
「マスター。隊列を組んだ飛竜が9体、この村方面に近付いて来ています…魔法反応はありません」
イズミはマスタングに乗り込みモニターを覗き込んだ。
「大丈夫だ、フレイルが呼んだ増援だよ」
そう言ってマスタングのステアリングを撫でたが、マスタングは信じきれないらしい。
ガコンガコンと音がしてグローブボックスが開き、ショットガンが出て来た。
マスタングが最初に出した武器…ソードオフの水平二連のショットガンだ。
「おいおい、今回は敵じゃないしコイツじゃ複数相手は厳しいぞ」
イズミは右手で頬杖をつきながらモニターを見た。
懐かしいと言うまで昔の話では無いが、とにかく必死だった事を思い出すと同時に背筋に冷たいものが走った。
するとグローブボックスから飛び出していたショットガンが戻っては閉じ、再びガコンと音がした。
「では、念の為にこちらを」
マスタングは俺が保留にしていたはずのショットガンを、予備のドラムマガジン2本と一緒に出して来たのだ。
「…マスタング、お前いつ実体化させてたんだ?」
思わず質問してしまったが、回答はすぐにやって来た。
「保留で頼む、と言われた時点で」
マスタングも最初の逃避行に軽いトラウマを持ってしまっているのかもしれない…と思わずイズミは苦笑してしまった。
空を眺めていたカレンから、遠くから村を旋回している飛竜が見えると連絡があった。
イズミはマスタングの助手席側の窓を開け、ショットガンに手を伸ばせるように準備だけしておいた。
村の広場に1体の飛竜が降りてきた所で、マスタングにより掛かるようにして飛竜を睨みつける。
「私は王国第二竜騎士隊副隊長、レグノール・ヴォルフゲートである!イズミと言う男はいるだろうか?」
名乗った男は警戒しているのか、飛竜から降りてからも槍を構えたままだった。
イズミはゆっくりと移動を始め、男に両手を見せるような素振りをしてから問に応えた。
「俺がイズミだ!大まかな話はフレイル氏から聞いていると言う認識で間違いは無いだろうか?」
騎士は現状の把握をするとの事で、イズミ達はそれに従う事にする。
それを確認したからが、上空を旋回していた他の飛竜達も降りてきた。
飛竜1体であればそこまで威圧感は無かったが、9体も居るとかなり圧巻だ。
騎士達が集まって話し合いをしているのを、遠目でイズミとカレンが見物している。
そんな状況ではあったが、アーリアから魔法通信が入ってきた。
ご機嫌伺いという名のラムネ確保である。
状況を説明し今は忙しいと断りを入れるのと同時に準備が出来たら連絡すると伝えると、アーリアはあっさりと引き下がった。
面倒事は勘弁って所だろうか。
竜騎士の1人が老人の所へと歩いて行って何か話をしている。
その足でイズミ達の所までやって来た。
「本隊から連絡があった。村人達は無事だ。賊も大半は捕まえた」
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イズミはこれで一段落ついたと判断し、大きく深呼吸をした。
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