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天使のホワイトデー 後編
ホワイトデーの終わり
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♢18♢
異世界カードバトルの最終盤。場に展開する大量の天使軍団が、一体の悪魔の一撃により全滅する。
見ている人たちが、思わず息をのむような光景が広がっていく。
「……負けたわ。アタシは最善を尽くした。それで負けるなら、何も言うことはないわ」
これでミカを守るものはなくなり、お姫様がプレイヤーであるミカを直接攻撃してゲーム終了。
この瞬間、2勝したお姫様の勝利が確定した。
「勝った……勝った! 勝ったーー!」
いつになく。見たことないくらいに喜ぶお姫様。
平気なふりをしていても、もうケンカはしないと誓っても、やっぱり負けっぱなしは嫌だったようだ。
ミカには悪いが、俺もお姫様が負けっぱなしは嫌だったので、お姫様の喜ぶ顔が見れて良かったです。
これはこのために企画したようなもんだしな。
「ルシア。嬉しいのは良くわかるけど、そんなにはしゃがなくてよくない? なんか、ものすごく悔しい気がしてくるじゃない。もう少し控えめに。噛みしめる感じで喜んでよ」
直前までいい事を言っていたミカは、お姫様のあまりの喜びように負けたのが悔しくなってきたらしい。『何も言うことはないわ』発言から1分と時間をおかずに、発言を撤回する構えらしい。
「──もっと派手に演出しなさい! この勝ちは大きいんだから。世界に誰が勝者なのかを知らしめるのよ!」
本当に悔しがるミカを見て、嫌な感じに笑うルシアさんは自分の勝利を派手に演出しろと命ずる。
もう限界の二クスは最後の力でそれに応え、俺は予め仕込んであった花火を打ち上げる。
命じてはいないがアマテラスがファンファーレも鳴らし、一気にお姫様の勝利を祝う感じになる。
「ぐぬぬぬぬっ……──もう1回よ! もう1回勝負よ!」
──まあ、そう言うだろう。
「はあ? 二本取った方が勝ちでゲーム終了よ。もう、しばらくはやらないわ。あたしの勝ちのままでいたいもの」
──まあ、こっちもそう言うだろう。
これにも譲り合いの精神などは存在せずに、仲良したちは揉める。
カードゲームで本気になれるなんて、平和だねー。いいことだねー。
「いいじゃない、勝負してよー。チャンスをちょうだいよー」
「嫌ったら嫌よ! そんなに勝負したいなら、そこの審判とでも勝負したらいいじゃない」
そして、何故だが急に巻き込まれる俺。
「なんで、レートなんかと……。何の意味もないじゃないの! 無意味で無価値よ!」
そして、とばっちりでダメージを負う俺。
「そうね、無価値ね。そんなことをするくらいなら、やるべき事があるものね」
更に深くダメージを負う可哀想な俺。『黙って聞いてればー!』と思う気持ちもあったけど、お姫様の言ったことの方が確かに大事だから。
「そうよ、再戦するべきなのよ! じゃあ今度もアタシの先行で──」
「──違う! ミカのところで止まってる宣言を言うのよ!」
「……なんだっけそれ?」
「ほんとバカ……」
謝らなきゃとか。好きだと言わなきゃとか。主に自分に関することで頭がいっぱいで、覚えていたはずのことを忘れてしまったらしいミカ。
まあ、ポンコツ天使だから仕方ない。これのフォローは予想範囲内のことだ。
『カンペを出してあげるから大丈夫だよ』
「そして一愛が相手をしてやろう!」
この後、アマテラスにカンペを出してもらい、それを棒読みしてお姫様に怒られたり。
もう無理だと言う二クスを無理に稼働させ、再び一愛とミカによる飛び出す異世界カードバトルが行われたりした。
「プロデューサー殿。すっかり忘れているようですが、私たちもいますよー。いい加減、これを解いてください」
あと、忠告を守らず席を離れようとしたクソ執事とミカエルのおっさん。
動いたら反応するようになっていたビットに捕らわれ、そのままでずっといたらしい。
こんな人たちのこと、すっかり忘れてたね。
いなくても問題ないからね。別にヒドくはない!
しかし、この時には全部終わっていたので解放してやった……のだが、ミカエルのおっさんが『我にも喋らせろ。世界中に言葉を伝える機会はそうはないからな』と駄々をこねだした。『おっさんはもういいから!』と言っても聞きゃしない!
このおっさんも言い出したら聞かないヤツなので、もうめんどくさいので、喋らせてあげた。
最後に無理矢理にでも出てくる辺りが偉い人らしい。んで、ここまでの流れを全部持っていかれた感じだ。
娘たちの言ったことに信憑性を持たせ、自分の株も上げるとは。なんやかんやミカエルのおっさんは油断ならない。
「小僧。良くやったと素直に褒めよう」
そのミカエルのおっさんのスピーチ中にセバスが現れた。
他の人たちはミカエルのおっさんの話に聞き入っていたから、俺にしか分からなかっただろう。
ちなみにセバスは今日は二クスの補助についていたんだ。モンスター以外の幻はセバスの仕事だ。
二クスはモンスター担当。その他はセバスの担当だったのだ!
「これで世界は動く。動いてもいいのだと知ったからな。ルシアとミカエラの演し物も上手く機能するだろう。誰もが見た戦に代わるモノ。所詮は遊戯にすぎぬが、それを決めるのは上に立つ者。もはや戦はおきまい」
セバスはこう言ったが、ホワイトデーが上手くいったかと言われると微妙……。
そう自己採点していただけに、辛口のセバスが褒めたようなことを言ってきたのは意外だった。
だって、あまり褒められてはいないよね?
「アレにも感謝しなくてはな」
アレというのはミカエルのおっさんのことのようだ。そしてセバスは悪魔っぽい悪い顔をしていた。 ……バタリ……。
※
大変残念ながら、上記を残してご主人様はぶっ倒れました。ですので、ここからはご主人様に代わりまして、有能なアマテラスがお伝えします。
尚、ご主人様の倒れた理由としては、アマテラスの使い過ぎ。連日の徹夜。ドキドキして眠れない。という、複合的な理由によるものです。
最後のは小学生のような理由ですね。いえ、中学生でしょうか?
その中学生のような理由の説明の前に、ご主人様の徹夜についてご説明しましょう。
これはアマテラスがまだいない間に始まったことのようです。
日付をお知らせすると、ミカエラ嬢とのデートの翌日から始まったことです。
ご主人様はあれはデートではないと言い張りますが、あれはデート以外の何者でもないと思います。
その際の会話のログを発見しました。再生します。
「レート、これ作りたい」
「これってフォトスタンドか? なんで?」
「ルイの部屋にもあったんだけど、これって写真を入れるんでしょ? 姫祭りの写真がいっぱいあるし、これからも写真は増えるだろうし……」
「なるほど。これなら手作りするにしても難易度は高くないな。よしやろう!」
……なかなかにヒドイですね。作りやすさではなく、何故これを選んだのかを考えるべきです。
しかし、ミカエラ嬢もアホなのでそのまま進行するようです。アホなので。
「よし、一晩あれば余裕だったな! これでホワイトデーのお返しはよしと。ナイスアイデアだったな!」
「何を言ってんのよ。1個じゃ1枚しか入れられないじゃない。それに、もっと可愛くしたいわ」
「……えっ……」
「そうね。猫つけたいかな?」
「えっ……なんで猫?」
という流れで、大量のフォトスタンド(猫つき)を作成したようです。
猫には紙粘土を使用してコストを抑え、生産性を上げたようです。ご主人様、流石です。
しかし、ここでも気になるところが……。どうして猫なのかなど、猫は可愛いからに決まっているでしょう。
アマテラスとしては、そのくらいは瞬時に判断してほしいものです。
「いったい何個作んだよ! 明日も授業なんだし、もういいだろう。これは流石に多過ぎだよ? 猫のカラーリングも尽きてるよ?」
「楽しくなっちゃって」
「なら、終わりということでいいな。俺は寝る。自分で帰れ」
と、ホワイトデーのお返しを大量生産されたようです。
ご主人様は依然として復活されないので、次回もアマテラスがお送りします。
異世界カードバトルの最終盤。場に展開する大量の天使軍団が、一体の悪魔の一撃により全滅する。
見ている人たちが、思わず息をのむような光景が広がっていく。
「……負けたわ。アタシは最善を尽くした。それで負けるなら、何も言うことはないわ」
これでミカを守るものはなくなり、お姫様がプレイヤーであるミカを直接攻撃してゲーム終了。
この瞬間、2勝したお姫様の勝利が確定した。
「勝った……勝った! 勝ったーー!」
いつになく。見たことないくらいに喜ぶお姫様。
平気なふりをしていても、もうケンカはしないと誓っても、やっぱり負けっぱなしは嫌だったようだ。
ミカには悪いが、俺もお姫様が負けっぱなしは嫌だったので、お姫様の喜ぶ顔が見れて良かったです。
これはこのために企画したようなもんだしな。
「ルシア。嬉しいのは良くわかるけど、そんなにはしゃがなくてよくない? なんか、ものすごく悔しい気がしてくるじゃない。もう少し控えめに。噛みしめる感じで喜んでよ」
直前までいい事を言っていたミカは、お姫様のあまりの喜びように負けたのが悔しくなってきたらしい。『何も言うことはないわ』発言から1分と時間をおかずに、発言を撤回する構えらしい。
「──もっと派手に演出しなさい! この勝ちは大きいんだから。世界に誰が勝者なのかを知らしめるのよ!」
本当に悔しがるミカを見て、嫌な感じに笑うルシアさんは自分の勝利を派手に演出しろと命ずる。
もう限界の二クスは最後の力でそれに応え、俺は予め仕込んであった花火を打ち上げる。
命じてはいないがアマテラスがファンファーレも鳴らし、一気にお姫様の勝利を祝う感じになる。
「ぐぬぬぬぬっ……──もう1回よ! もう1回勝負よ!」
──まあ、そう言うだろう。
「はあ? 二本取った方が勝ちでゲーム終了よ。もう、しばらくはやらないわ。あたしの勝ちのままでいたいもの」
──まあ、こっちもそう言うだろう。
これにも譲り合いの精神などは存在せずに、仲良したちは揉める。
カードゲームで本気になれるなんて、平和だねー。いいことだねー。
「いいじゃない、勝負してよー。チャンスをちょうだいよー」
「嫌ったら嫌よ! そんなに勝負したいなら、そこの審判とでも勝負したらいいじゃない」
そして、何故だが急に巻き込まれる俺。
「なんで、レートなんかと……。何の意味もないじゃないの! 無意味で無価値よ!」
そして、とばっちりでダメージを負う俺。
「そうね、無価値ね。そんなことをするくらいなら、やるべき事があるものね」
更に深くダメージを負う可哀想な俺。『黙って聞いてればー!』と思う気持ちもあったけど、お姫様の言ったことの方が確かに大事だから。
「そうよ、再戦するべきなのよ! じゃあ今度もアタシの先行で──」
「──違う! ミカのところで止まってる宣言を言うのよ!」
「……なんだっけそれ?」
「ほんとバカ……」
謝らなきゃとか。好きだと言わなきゃとか。主に自分に関することで頭がいっぱいで、覚えていたはずのことを忘れてしまったらしいミカ。
まあ、ポンコツ天使だから仕方ない。これのフォローは予想範囲内のことだ。
『カンペを出してあげるから大丈夫だよ』
「そして一愛が相手をしてやろう!」
この後、アマテラスにカンペを出してもらい、それを棒読みしてお姫様に怒られたり。
もう無理だと言う二クスを無理に稼働させ、再び一愛とミカによる飛び出す異世界カードバトルが行われたりした。
「プロデューサー殿。すっかり忘れているようですが、私たちもいますよー。いい加減、これを解いてください」
あと、忠告を守らず席を離れようとしたクソ執事とミカエルのおっさん。
動いたら反応するようになっていたビットに捕らわれ、そのままでずっといたらしい。
こんな人たちのこと、すっかり忘れてたね。
いなくても問題ないからね。別にヒドくはない!
しかし、この時には全部終わっていたので解放してやった……のだが、ミカエルのおっさんが『我にも喋らせろ。世界中に言葉を伝える機会はそうはないからな』と駄々をこねだした。『おっさんはもういいから!』と言っても聞きゃしない!
このおっさんも言い出したら聞かないヤツなので、もうめんどくさいので、喋らせてあげた。
最後に無理矢理にでも出てくる辺りが偉い人らしい。んで、ここまでの流れを全部持っていかれた感じだ。
娘たちの言ったことに信憑性を持たせ、自分の株も上げるとは。なんやかんやミカエルのおっさんは油断ならない。
「小僧。良くやったと素直に褒めよう」
そのミカエルのおっさんのスピーチ中にセバスが現れた。
他の人たちはミカエルのおっさんの話に聞き入っていたから、俺にしか分からなかっただろう。
ちなみにセバスは今日は二クスの補助についていたんだ。モンスター以外の幻はセバスの仕事だ。
二クスはモンスター担当。その他はセバスの担当だったのだ!
「これで世界は動く。動いてもいいのだと知ったからな。ルシアとミカエラの演し物も上手く機能するだろう。誰もが見た戦に代わるモノ。所詮は遊戯にすぎぬが、それを決めるのは上に立つ者。もはや戦はおきまい」
セバスはこう言ったが、ホワイトデーが上手くいったかと言われると微妙……。
そう自己採点していただけに、辛口のセバスが褒めたようなことを言ってきたのは意外だった。
だって、あまり褒められてはいないよね?
「アレにも感謝しなくてはな」
アレというのはミカエルのおっさんのことのようだ。そしてセバスは悪魔っぽい悪い顔をしていた。 ……バタリ……。
※
大変残念ながら、上記を残してご主人様はぶっ倒れました。ですので、ここからはご主人様に代わりまして、有能なアマテラスがお伝えします。
尚、ご主人様の倒れた理由としては、アマテラスの使い過ぎ。連日の徹夜。ドキドキして眠れない。という、複合的な理由によるものです。
最後のは小学生のような理由ですね。いえ、中学生でしょうか?
その中学生のような理由の説明の前に、ご主人様の徹夜についてご説明しましょう。
これはアマテラスがまだいない間に始まったことのようです。
日付をお知らせすると、ミカエラ嬢とのデートの翌日から始まったことです。
ご主人様はあれはデートではないと言い張りますが、あれはデート以外の何者でもないと思います。
その際の会話のログを発見しました。再生します。
「レート、これ作りたい」
「これってフォトスタンドか? なんで?」
「ルイの部屋にもあったんだけど、これって写真を入れるんでしょ? 姫祭りの写真がいっぱいあるし、これからも写真は増えるだろうし……」
「なるほど。これなら手作りするにしても難易度は高くないな。よしやろう!」
……なかなかにヒドイですね。作りやすさではなく、何故これを選んだのかを考えるべきです。
しかし、ミカエラ嬢もアホなのでそのまま進行するようです。アホなので。
「よし、一晩あれば余裕だったな! これでホワイトデーのお返しはよしと。ナイスアイデアだったな!」
「何を言ってんのよ。1個じゃ1枚しか入れられないじゃない。それに、もっと可愛くしたいわ」
「……えっ……」
「そうね。猫つけたいかな?」
「えっ……なんで猫?」
という流れで、大量のフォトスタンド(猫つき)を作成したようです。
猫には紙粘土を使用してコストを抑え、生産性を上げたようです。ご主人様、流石です。
しかし、ここでも気になるところが……。どうして猫なのかなど、猫は可愛いからに決まっているでしょう。
アマテラスとしては、そのくらいは瞬時に判断してほしいものです。
「いったい何個作んだよ! 明日も授業なんだし、もういいだろう。これは流石に多過ぎだよ? 猫のカラーリングも尽きてるよ?」
「楽しくなっちゃって」
「なら、終わりということでいいな。俺は寝る。自分で帰れ」
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