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天使のホワイトデー 後編
天使のホワイトデー ⑥
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アマテラスを使い、初めに流したのはバレンタインの際の様子。次に姫祭りの時の様子。
これらを分かりやすくまとめてみた。異世界版のCMと思ってくれていい。
これを最初に持ってきたのは、急にお姫様たちに喋らせては、間に合わない人がいると思ったからだ。
だから多少は時間をおいて、なるべく多くの人に気づいてほしい。突然始まった放送を、1人でも多くの人に見て聞いてもらいたんだ。
現在流している資料は、ほぼ写真になってしまったが、この時はアマテラスがいなかったので仕方ない。あっただけ良かったと思おう。
今は指示しなくても勝手に撮影してくれて……。
『これ以上は近寄るとお姉様たちに気づかれる。ズームにも限界があるし。どうしたらいいかな?』
「──いい加減にしろ。放送できないものを撮るな!」
『だって、ご主人様が喜ぶと思って……』
アマテラスはスタンバイしているお姫様たちを、ローアングルからバレないように勝手に撮影していた。
飽きたらやめるかと思っていたがやめず、とても際どくなってきたから止めることにした。
ちなみに俺は。そんなんで。喜んだりは。しない。ぐふっ──。
「俺にしか見えてないとはいえ不適切だぞ。だいたい、後でバレたら俺がぶっころされるだろ! だからやめろ!」
『じゃあ、アマテラスが個人的に記録しておくね。欲しくなったら言ってね? ……してあげるから……』
見、は? みがないとイヤラシイ感じになるよ。それが狙いなんだろが……いや、無視しよう。
無視すると少しの間は大人しくなるから。
「まったく……かまってちゃんめ」
リアクションしないことにより、ひとまず盗撮はおさまったので、CM中の現在の様子を確認しようと思う。
まずは各地に散らばる耳のビットからの映像を、俺が装備するモノクルに映して。順に映像を切り替えていくと。
「おっ、けっこう人いるな。突然、空中に映像が浮かべば気にはなるよな。よしよし。こっちもそれなりに見てるな。こっちも──」
やはり音もあるのが効果的だな。映像と字幕では興味を持ちずらいだろうからな。
お姫様たちにアフレコしてもらって良かった。
しかし、ビットの側は問題ないが、これをこっちに転写出来ないのが問題だな。
その類の機能には制限がかかっていて使用できなかったからな。
何がいけないのかはよく分からないが、アマテラスに聞いても知らないらしいし。なので、あくまでここからの様子を伝えることしか出来ない。
それに対する反応を見ることが出来るのは、アマテラスを使える俺だけというわけだ。
「全部は見きれないな……。ビットの映像を横に流して確認するだけで手間だ。だいたいでいくしかないか」
注目はされている。後はタイミングだ。途中にCMを入れるのは簡単そうだが、始めるタイミングが難しいな。
考えすぎだろうか? こういうのはサッと始めた方がいいんだろうか?
テレビの事は分からないな……今度聞いとこう。
「どうかしたの? アマテラスもいないみたいだけど?」
ずっと周囲を飛び回っていたアマテラスがいなくなったのを不審に思ったのか、スタンバイ位置からお姫様が近寄ってきた。
「注目を集めるのにバレンタインの様子をお伝えしているんだが、終わり時を見失った。全部流すのは簡単なんだけど、長いと飽きるんじゃないかとも思ってな。アマテラスのやつは知らん」
「なら、始めましょうよ」
姫から開始の号令が出たので、ここがタイミングなんだろう。
「──だな。では、お願いします!」
というわけで、──まずはお姫様のターン!
※
「今日は今これを見えている全ての人々にお伝えしたいことがあります。私は……」
アマテラスを操作し映像を撮っている俺の正面で、お姫様が話し始める。
最初はいつものように外用モードで話し始めたお姫様だが、何故だか出だしからすぐに言葉を止めてしまう。
「…………」
緊張しているようには見えない。となると、やはり真横の無の顔のミカが気になるのだろうか?
いやね。ミカはどうにか自分を誤魔化しているんだ。自分を無にすることによってね。あれは確かに気になるかも。
「あたしは──、もう自分を偽るのはやめにしたの。幻滅させたらごめんなさい。でも、これが本当の自分だから。綺麗に飾った言葉はただ綺麗なだけで、そこには本当が無いと分かった。だから、あたしは望むわ。何も変わらない退屈なだけの日々ではなく、あたしが感じたようなワクワクするものがある日々を。じゃあ始めるわ」
一度、深呼吸してから続きを話し始めたお姫様に、思わず吹き出して笑ってしまいそうになった。
別に外用でも良かったのに! ……などとは言えないな。自分を偽るのはやめにしたか。いいと思う!
「聞いてほしいのはこれからのこと。今日はこの場所に、ある人たちも同席しています。それは──」
お姫様が言った、ある人たちにアマテラスを向けて、用意していたテロップを付けて端から順に紹介していく。
これから多額の出資をしてくれる人たちだから、1人ずつ丁寧に紹介してあげる。約束でもあるしな。後でCMも流れる予定である。
「──天使の方々です。こうして同じ場所に立てるということを、とても嬉しく思います。そして、これからはこれが普通になる世界にしていきたい。そう思います」
カメラワークは余計なことをせずに、喋ってる人は正面から。その他は少し角度を変えて。でやっている。
これが無難であり、初心者でもそれなりに見てるやり方だと思う。いろいろ試した結果たどり着いたやつだから。プロっぽくしようとすると失敗するから。
「長く仲違いしていた私たちですが、それはもう過去のこと。その距離は今や手が触れるほど近く、こうして手を繋ぐことが出来る。時には喧嘩することもあるかもしれない。でも、それは決して憎いからではない」
お姫様は隣のミカと手を繋ぐ。天使と手を繋ぐ。
これだけでも伝わるだろう。きっと分かるだろう。
もう、心配する必要などないんだと。
「……そして……もしも……。これを認めないという人がいるのなら、あたしたちは立ち向かう。今までとは違うやり方で。この手は繋ぐためにあり、言葉は交わすためにあるんだから」
えーーっと……今のは宣戦布告だよね。どう聞いても、ルシアママに対する宣戦布告だよねーーっ。
俺、何も聞いてないんだけど?!
思いっきり、『来るなら来てみろ!』『やんならやんぞ?』って言ってるよね。気のせいじゃないよね?
「……ミカ。次、あんたのとこよ?」
お姫様たちの段取りがすでに分からないので、何も分からないのだが、声をかけられたミカがおかしいとは分かる。
ミカは無の状態は解除されていて、何故か顔を真っ赤にして身体はプルプルしている。
あいつは本当にどうしたのだろう? 進化するのだろうか?
「初めましてアタシはミカエラです。天使です。14歳です。好きなことは遊ぶこと。嫌いなことは勉強することです」
「ミカ、あんた何を言って……」
本当に何を言ってんだ。あの天使ちゃんは!
誰が自己紹介しろと言った。あと小学生かよ!
これはCMか? 早速CM入れんのか?
「ルシアとは昔から遊んでて。でも、どんなに頑張っても空回っちゃって。アタシがそんなだからよくケンカして。仲直りしたくても意地を張っちゃって……。本当のことなんて何も言えなくて。思ってもいないことばかりが口から出て、素直に謝ることもできなくて」
お姫様がいい感じに喋った流れをぶった切ることになるが、CM入れてミカをどうにかした方がいいんじゃないのか? あいつは何を……。
『──止めないでください』
「えっ、ガブリエルさん?」
おそらく俺だけに聞こえているのだろう。
アマテラスもいないのにガブリエルさんの声がする。
『ここでやめされたら、あの子は二度と口にしないでしょうから。どんな結末になってたとしても止めないであげてください』
「いや、取り返しがつかなくなった場合は?」
『貴方が責任を取りなさい。そのための貴方でしょう?』
そんな無茶な。どうして俺がミカの責任を負わなければならないのかが、まったくもって分からない。
ここはCM入れて仕切り直すのが一番いい選択肢……なのは間違いないが、ガブリエルさんがここまで言い、あのツンデレが何かを伝えようとしている。
「じゃあ、俺が責任を負わなければならなくなったら、反省文で済むようにしてくださいね?」
言質は取っておかないとね。
本当に裁かれてしまうおそれがあるからね。
『いいでしょう。そうなった時にはそれで済むように取り計らいましょう。まったく……格好をつける場面でそんなことだから駄目なんです。はぁ……』
※
「でも本当は……」
「ミカ?」
「ルシア、ご、ごめんなさい。ずっと言えなかったけどごめんなさい! いっぱいいっぱい、ごめんなさい。それと同じくらいありがとう。こんなアタシを友達と思ってくれてありがとう」
「ちょっと、抱きついたら苦しいわよ」
「それから……──好きです! 大好き!」
これらを分かりやすくまとめてみた。異世界版のCMと思ってくれていい。
これを最初に持ってきたのは、急にお姫様たちに喋らせては、間に合わない人がいると思ったからだ。
だから多少は時間をおいて、なるべく多くの人に気づいてほしい。突然始まった放送を、1人でも多くの人に見て聞いてもらいたんだ。
現在流している資料は、ほぼ写真になってしまったが、この時はアマテラスがいなかったので仕方ない。あっただけ良かったと思おう。
今は指示しなくても勝手に撮影してくれて……。
『これ以上は近寄るとお姉様たちに気づかれる。ズームにも限界があるし。どうしたらいいかな?』
「──いい加減にしろ。放送できないものを撮るな!」
『だって、ご主人様が喜ぶと思って……』
アマテラスはスタンバイしているお姫様たちを、ローアングルからバレないように勝手に撮影していた。
飽きたらやめるかと思っていたがやめず、とても際どくなってきたから止めることにした。
ちなみに俺は。そんなんで。喜んだりは。しない。ぐふっ──。
「俺にしか見えてないとはいえ不適切だぞ。だいたい、後でバレたら俺がぶっころされるだろ! だからやめろ!」
『じゃあ、アマテラスが個人的に記録しておくね。欲しくなったら言ってね? ……してあげるから……』
見、は? みがないとイヤラシイ感じになるよ。それが狙いなんだろが……いや、無視しよう。
無視すると少しの間は大人しくなるから。
「まったく……かまってちゃんめ」
リアクションしないことにより、ひとまず盗撮はおさまったので、CM中の現在の様子を確認しようと思う。
まずは各地に散らばる耳のビットからの映像を、俺が装備するモノクルに映して。順に映像を切り替えていくと。
「おっ、けっこう人いるな。突然、空中に映像が浮かべば気にはなるよな。よしよし。こっちもそれなりに見てるな。こっちも──」
やはり音もあるのが効果的だな。映像と字幕では興味を持ちずらいだろうからな。
お姫様たちにアフレコしてもらって良かった。
しかし、ビットの側は問題ないが、これをこっちに転写出来ないのが問題だな。
その類の機能には制限がかかっていて使用できなかったからな。
何がいけないのかはよく分からないが、アマテラスに聞いても知らないらしいし。なので、あくまでここからの様子を伝えることしか出来ない。
それに対する反応を見ることが出来るのは、アマテラスを使える俺だけというわけだ。
「全部は見きれないな……。ビットの映像を横に流して確認するだけで手間だ。だいたいでいくしかないか」
注目はされている。後はタイミングだ。途中にCMを入れるのは簡単そうだが、始めるタイミングが難しいな。
考えすぎだろうか? こういうのはサッと始めた方がいいんだろうか?
テレビの事は分からないな……今度聞いとこう。
「どうかしたの? アマテラスもいないみたいだけど?」
ずっと周囲を飛び回っていたアマテラスがいなくなったのを不審に思ったのか、スタンバイ位置からお姫様が近寄ってきた。
「注目を集めるのにバレンタインの様子をお伝えしているんだが、終わり時を見失った。全部流すのは簡単なんだけど、長いと飽きるんじゃないかとも思ってな。アマテラスのやつは知らん」
「なら、始めましょうよ」
姫から開始の号令が出たので、ここがタイミングなんだろう。
「──だな。では、お願いします!」
というわけで、──まずはお姫様のターン!
※
「今日は今これを見えている全ての人々にお伝えしたいことがあります。私は……」
アマテラスを操作し映像を撮っている俺の正面で、お姫様が話し始める。
最初はいつものように外用モードで話し始めたお姫様だが、何故だか出だしからすぐに言葉を止めてしまう。
「…………」
緊張しているようには見えない。となると、やはり真横の無の顔のミカが気になるのだろうか?
いやね。ミカはどうにか自分を誤魔化しているんだ。自分を無にすることによってね。あれは確かに気になるかも。
「あたしは──、もう自分を偽るのはやめにしたの。幻滅させたらごめんなさい。でも、これが本当の自分だから。綺麗に飾った言葉はただ綺麗なだけで、そこには本当が無いと分かった。だから、あたしは望むわ。何も変わらない退屈なだけの日々ではなく、あたしが感じたようなワクワクするものがある日々を。じゃあ始めるわ」
一度、深呼吸してから続きを話し始めたお姫様に、思わず吹き出して笑ってしまいそうになった。
別に外用でも良かったのに! ……などとは言えないな。自分を偽るのはやめにしたか。いいと思う!
「聞いてほしいのはこれからのこと。今日はこの場所に、ある人たちも同席しています。それは──」
お姫様が言った、ある人たちにアマテラスを向けて、用意していたテロップを付けて端から順に紹介していく。
これから多額の出資をしてくれる人たちだから、1人ずつ丁寧に紹介してあげる。約束でもあるしな。後でCMも流れる予定である。
「──天使の方々です。こうして同じ場所に立てるということを、とても嬉しく思います。そして、これからはこれが普通になる世界にしていきたい。そう思います」
カメラワークは余計なことをせずに、喋ってる人は正面から。その他は少し角度を変えて。でやっている。
これが無難であり、初心者でもそれなりに見てるやり方だと思う。いろいろ試した結果たどり着いたやつだから。プロっぽくしようとすると失敗するから。
「長く仲違いしていた私たちですが、それはもう過去のこと。その距離は今や手が触れるほど近く、こうして手を繋ぐことが出来る。時には喧嘩することもあるかもしれない。でも、それは決して憎いからではない」
お姫様は隣のミカと手を繋ぐ。天使と手を繋ぐ。
これだけでも伝わるだろう。きっと分かるだろう。
もう、心配する必要などないんだと。
「……そして……もしも……。これを認めないという人がいるのなら、あたしたちは立ち向かう。今までとは違うやり方で。この手は繋ぐためにあり、言葉は交わすためにあるんだから」
えーーっと……今のは宣戦布告だよね。どう聞いても、ルシアママに対する宣戦布告だよねーーっ。
俺、何も聞いてないんだけど?!
思いっきり、『来るなら来てみろ!』『やんならやんぞ?』って言ってるよね。気のせいじゃないよね?
「……ミカ。次、あんたのとこよ?」
お姫様たちの段取りがすでに分からないので、何も分からないのだが、声をかけられたミカがおかしいとは分かる。
ミカは無の状態は解除されていて、何故か顔を真っ赤にして身体はプルプルしている。
あいつは本当にどうしたのだろう? 進化するのだろうか?
「初めましてアタシはミカエラです。天使です。14歳です。好きなことは遊ぶこと。嫌いなことは勉強することです」
「ミカ、あんた何を言って……」
本当に何を言ってんだ。あの天使ちゃんは!
誰が自己紹介しろと言った。あと小学生かよ!
これはCMか? 早速CM入れんのか?
「ルシアとは昔から遊んでて。でも、どんなに頑張っても空回っちゃって。アタシがそんなだからよくケンカして。仲直りしたくても意地を張っちゃって……。本当のことなんて何も言えなくて。思ってもいないことばかりが口から出て、素直に謝ることもできなくて」
お姫様がいい感じに喋った流れをぶった切ることになるが、CM入れてミカをどうにかした方がいいんじゃないのか? あいつは何を……。
『──止めないでください』
「えっ、ガブリエルさん?」
おそらく俺だけに聞こえているのだろう。
アマテラスもいないのにガブリエルさんの声がする。
『ここでやめされたら、あの子は二度と口にしないでしょうから。どんな結末になってたとしても止めないであげてください』
「いや、取り返しがつかなくなった場合は?」
『貴方が責任を取りなさい。そのための貴方でしょう?』
そんな無茶な。どうして俺がミカの責任を負わなければならないのかが、まったくもって分からない。
ここはCM入れて仕切り直すのが一番いい選択肢……なのは間違いないが、ガブリエルさんがここまで言い、あのツンデレが何かを伝えようとしている。
「じゃあ、俺が責任を負わなければならなくなったら、反省文で済むようにしてくださいね?」
言質は取っておかないとね。
本当に裁かれてしまうおそれがあるからね。
『いいでしょう。そうなった時にはそれで済むように取り計らいましょう。まったく……格好をつける場面でそんなことだから駄目なんです。はぁ……』
※
「でも本当は……」
「ミカ?」
「ルシア、ご、ごめんなさい。ずっと言えなかったけどごめんなさい! いっぱいいっぱい、ごめんなさい。それと同じくらいありがとう。こんなアタシを友達と思ってくれてありがとう」
「ちょっと、抱きついたら苦しいわよ」
「それから……──好きです! 大好き!」
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