ラムネ色の恋

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火照りの原因(ホットスパイス)

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愛ちゃんと身体を重ねてから数日
経過した。
所謂大人のおもちゃを使ったのは
初めてで、それが恋友との
ファーストセックスとなれば、
あまりにも、衝撃的で
思い出すと身体の奥の方が
じゅんと熱くなった。

それと同時に、愛ちゃんが
女性とのセックスが
まるで初めてじゃない事に
当惑していた。

後日愛ちゃんに、単刀直入に
聞いてみた。

「愛ちゃんは、恋愛対象と性的対象って
どんな感じ?今更だけど…」

愛ちゃんは、少し考えたあと、
「それがね、わからなくて。
そらさんの前は、
ずっと異性だったんだけど、
今はわからない。」

その答えにそらはまだ
納得がいかない様子で、
「じゃあ、この前私としたのが
同性で初めてだったのかな?」

その問いに、愛ちゃんは少し
困った様子で、暫く沈黙が続いた。

「…うーーん。実はね……
私会えなかった3ヶ月色々と、
考えたんだ。」

一つ一つ言葉を選びながら
話してるのがよくわかる。
そらは、黙って聞いていた。

「そらさんの事をどう思ってるのか。
私自身わからなくて。」
うつむきながら話していたが、
チラっとそらの顔を見た。
そして、視線を珈琲カップに戻し、
話を続ける。

「会えないし連絡取れないのが
こんなに辛いの初めてだった。
それなのに、そらさんは恋人さんと
仲良くしてるのかと思うと。
少し腹たってきて。
私の、気持ちが恋なのか、
女性とも恋愛したりエッチできるのか
知りたくなって……」

愛ちゃんがここまで話をした時、
大体3ヶ月の間に何があったのか
わかった気がした。
続きを聞きたくないような
気もしたが自分から聞いたため
引き下がれない。

「ほんとは、初めお話をするだけだと
思ってたの……だけど、
そうじゃなかったみたいで……」
愛ちゃんは言い訳をするように、
急に早口になった。

「んんっ?急に話が飛んだけど、
どこで知り合ったのー?」
そらは、多分言いたくなくて
飛ばした部分をあえて聞いてみた。

「出会い系サイト……です。」
愛ちゃんは、周りを気にしてか
小さな声で答えた。

「そか…別に悪いことしてるわけじゃ
ないし、愛ちゃんが知りたいことが
知れたなら。……うん、良いと思う。
私が良いというのは、おかしな話
だけど。」

そう、答えたが、
発端はそらにあるわけだし、
善し悪しを言える立場ではない。

好きな人から、
《出会い系は自分が知りたいことが
わかるなら良い》と肯定されたら
突き放された気持ちになる人もいるだろう。

そらの方も、好きな人が
出会い系で知り合った人と、
初めて同性とエッチしたと思うと、
嫉妬はあった。

話だけじゃなくて、
エッチまでしたのか。
どんな事をされたのか、
聞かなくても自分に愛ちゃんが
してきた事を考えれば、
想像はついた。

本当は、その出会い系で
知り合った人が何歳で
どんな感じの人で、
恋人がいるのかとか
何回会ったのか、
何回目でエッチしたのか、
色々と聞きたいことはあったが、
飲み込んで一つだけ聞いた。

「まだ、その人と繋がってるの?」

愛ちゃんは、答えた。
「私が連絡してないだけで
連絡したらまた会ってくれる。」
そらは、愕然として目を瞑った。

「そらさんだって、恋人いるでしょう?
同じじゃない。」
確かに知り合ったのが
出会い系というだけで、
変わりはないかもしれない。

そらには、責めることも、
別れてと頼むこともできない。

「うん、そうだね。ごめん。」

そらは気持ちを切り替えるように
一度大きく伸びをした。
「あぁーーなんか、お腹すいた。
なんかスイーツ食べる?」

そう言うと、愛ちゃんは
にこっと笑った。
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