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もふもふの都開国編
293話 ヤバい予感
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数日後。
風花さんたちも回復し、紅桜組もある程度立て直したのを見届けてから――僕たちはサンサンを旅立つ。今回の騒動、辻斬の一件により紅桜組は致命的な打撃を受けたが、局長曰く白雪と連携して取り戻していくと話していた。
普段の巡回に――ドラゴンも参加するようだ。
これほど心強いことはないだろう。あの戦闘以来、アラシは――本人が国を撤退するといった言葉通り、その姿は確認できなかった。
それに応じて、辻斬の騒ぎも――綺麗さっぱり消え去った。
「問題は解決したようで――全くしていないか」
エアーの上、僕は独りごちる。
サンサンに降りかかる脅威は一時的に落ち着いたものの、次また同じことが起きないという保証は――どこにもないのだ。
やはり、"Freedom"の残党を――完全に潰し切るしかない。
新たなギルドの存在も気になる。
アラシですら狂いに狂っていると口にする限り、どんな人物か――現段階では想像もつかない。
いずれ、わかると――アラシは言っていた。
「後手に回り続けるのは、不愉快な気分だな」
また、独りごちる。
こちらから打って出るという強硬手段もあるが――今は情報が少なすぎる。癪ではあるが下手に動くよりは待機する他ない。
色々なことを思案している間に、僕たちの慣れ親しんだ大陸が見えてくる。
エアーによる高速移動、王都は――間もなくだった。
留守を任せていた二人はどうしているだろう。すぐに帰るつもりが一週間以上過ぎてしまった。もとの世界であった連絡ツールがない今、せめてフレンドリストで安否確認と言いたいところではあるが、それも魔力の粒子になった後遺症により、機能が完全に停止してしまっている状況だ。
うん、これは――絶対に不味い。
「……ゴザルとホムラ、怒ってないかな」
「怒っていると思います」
「だよね」
「ホムラお姉ちゃんに注意してください。クーラになにを仕掛けてくるかわかりません」
「今ならゴザルも加勢しそうだよね」
か、帰るのが――怖くなってきた。
僕たちは"Nightmares"のホーム、その庭に降り立つ――エアーの音を聞きつけてか、早速とばかりにゴザルとホムラが歩み寄って来る。
そのゆっくりとした足取りが、また僕の恐怖心を上乗せしてくる。
ゴザルとホムラは満面の笑顔――もうヤバい、これは絶対にヤバい。僕は慌ててナコに再度飛び立つようお願いする。
だが、超越者たる二人に――安易な逃亡など通用するわけがなかった。
「ソラ、連絡も残さず大胆に遅いお帰りね」
「ソラちゃん、大人が子供を連れ回すにしては――ちょっと、ちょーっと、非常識すぎる期間かなぁ?」
一瞬にして、前後に立ち塞がれる。
僕は抵抗する間もなく――拘束されるのであった。
風花さんたちも回復し、紅桜組もある程度立て直したのを見届けてから――僕たちはサンサンを旅立つ。今回の騒動、辻斬の一件により紅桜組は致命的な打撃を受けたが、局長曰く白雪と連携して取り戻していくと話していた。
普段の巡回に――ドラゴンも参加するようだ。
これほど心強いことはないだろう。あの戦闘以来、アラシは――本人が国を撤退するといった言葉通り、その姿は確認できなかった。
それに応じて、辻斬の騒ぎも――綺麗さっぱり消え去った。
「問題は解決したようで――全くしていないか」
エアーの上、僕は独りごちる。
サンサンに降りかかる脅威は一時的に落ち着いたものの、次また同じことが起きないという保証は――どこにもないのだ。
やはり、"Freedom"の残党を――完全に潰し切るしかない。
新たなギルドの存在も気になる。
アラシですら狂いに狂っていると口にする限り、どんな人物か――現段階では想像もつかない。
いずれ、わかると――アラシは言っていた。
「後手に回り続けるのは、不愉快な気分だな」
また、独りごちる。
こちらから打って出るという強硬手段もあるが――今は情報が少なすぎる。癪ではあるが下手に動くよりは待機する他ない。
色々なことを思案している間に、僕たちの慣れ親しんだ大陸が見えてくる。
エアーによる高速移動、王都は――間もなくだった。
留守を任せていた二人はどうしているだろう。すぐに帰るつもりが一週間以上過ぎてしまった。もとの世界であった連絡ツールがない今、せめてフレンドリストで安否確認と言いたいところではあるが、それも魔力の粒子になった後遺症により、機能が完全に停止してしまっている状況だ。
うん、これは――絶対に不味い。
「……ゴザルとホムラ、怒ってないかな」
「怒っていると思います」
「だよね」
「ホムラお姉ちゃんに注意してください。クーラになにを仕掛けてくるかわかりません」
「今ならゴザルも加勢しそうだよね」
か、帰るのが――怖くなってきた。
僕たちは"Nightmares"のホーム、その庭に降り立つ――エアーの音を聞きつけてか、早速とばかりにゴザルとホムラが歩み寄って来る。
そのゆっくりとした足取りが、また僕の恐怖心を上乗せしてくる。
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だが、超越者たる二人に――安易な逃亡など通用するわけがなかった。
「ソラ、連絡も残さず大胆に遅いお帰りね」
「ソラちゃん、大人が子供を連れ回すにしては――ちょっと、ちょーっと、非常識すぎる期間かなぁ?」
一瞬にして、前後に立ち塞がれる。
僕は抵抗する間もなく――拘束されるのであった。
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