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もふもふの都開国編
262話 大人の場 その3
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「ふふ。ふふふ」
ホムラが妖艶に微笑む。
ニャニャンがホムラにお酒を飲ませなかった理由、今の一連のやり取りで手に取るようにわかった。
そっちの意味の――酒癖の悪さだったか。
ホムラが楽しそうに僕の顔を指でなぞり始める。状況を把握したゴザルが、涙目でホムラに詰め寄った。
「ほ、ホム、な、なな、なんてことするのよっ?!」
「んー? なんてことって――こういうこと?」
見せびらかすように、ホムラが僕の頬を甘噛みする。
精霊の拘束により、動くことのできない僕は――されるがまま、ホムラの玩具かと言わんばかりの扱いを受ける。
「そ、ソラっ! 抵抗しなさいよっ?! ホムにいやらしいことされて、喜んで棒立ちするんじゃないわよっ!」
「違う、違うって。僕にまとわりつく光が見えるだろ? 指一本動けない――動かせないんだよ」
「ソラちゃんはね――嬉しいってさ」
「……うぅ。ソラ、本当なの?」
ゴザルの目から涙が零れ落ちる。
「ゴザルも酔ってる? 僕、一言も言ってないよ」
「ソラちゃん、そんな薄情なこと言わないでよ。口の中で繋がり合った仲だよね?」
「く、口の中で、繋がり合ったっ?!」
「ふふ。舌と舌で――ねっ」
叫ぶゴザルに対し、挑発するようホムラが言う。
カレアスはこの面子相手に自身ができることはないと悟っているのか、僕たちのやり取りを酒の肴にしながら飲んでいた。
「クーラ、毎度毎度大変だな」
「他人事みたいに言わないでよ」
「しかし、美人が集まる場は――見ていて目の保養になる。恵まれているぞ、残念なことに今はお前が雄ではないということだな」
カレアスには――僕の事情は全て話してある。
中身が男ということも知っている発言、意外とすんなり受け入れたのも――この世界には『反転薬』というレアアイテムがあるためかもしれない。
反転薬とはSランクアイテムの一種、これは属性を含めたなにからなにまで――全てを反転させることができるアイテムだ。
ゲーム時から、性別すらも反転が可能だった。
「ソラは私のものなのっ!」
「えー、ゴザルちゃんのものだなんて決まりないよね? こういうのって早いもの勝ちなんじゃないの?」
「そ、ソラの気持ちもあるでしょっ!」
「ゴザルちゃん、動揺しているのかな? 話す内容が支離滅裂だよ? 私のものって言ったり気持ちがあるって言ったり、気になるならゴザルちゃんだってソラちゃんにキスしたらいいじゃんか」
ホムラがまた――とんでもないことを言い出す。
「わ、私が、ソラに?」
「ホムラ、悪酔いしすぎだよ。いい加減に」
――「してください」
地を這うような声がホーム内に響く。
「ホムラお姉ちゃん、なにをしているんですか?」
「あ、あっれれー? ナコちゃん、起きてたの? わ、わわ、私もお酒が入って睡魔が来たから、丁度ナコちゃんのお布団に行こうかなって思ってたんだ」
「クーラにキスしていたところから見ていましたよ」
会話を無視した強烈なカウンターである。
序盤も序盤、最早ホムラに反論の余地は一ミリもないない。
ナコがハッピーを手に構え、ゆっくりとこちらに歩いて来るのだった。
ホムラが妖艶に微笑む。
ニャニャンがホムラにお酒を飲ませなかった理由、今の一連のやり取りで手に取るようにわかった。
そっちの意味の――酒癖の悪さだったか。
ホムラが楽しそうに僕の顔を指でなぞり始める。状況を把握したゴザルが、涙目でホムラに詰め寄った。
「ほ、ホム、な、なな、なんてことするのよっ?!」
「んー? なんてことって――こういうこと?」
見せびらかすように、ホムラが僕の頬を甘噛みする。
精霊の拘束により、動くことのできない僕は――されるがまま、ホムラの玩具かと言わんばかりの扱いを受ける。
「そ、ソラっ! 抵抗しなさいよっ?! ホムにいやらしいことされて、喜んで棒立ちするんじゃないわよっ!」
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「ソラちゃんはね――嬉しいってさ」
「……うぅ。ソラ、本当なの?」
ゴザルの目から涙が零れ落ちる。
「ゴザルも酔ってる? 僕、一言も言ってないよ」
「ソラちゃん、そんな薄情なこと言わないでよ。口の中で繋がり合った仲だよね?」
「く、口の中で、繋がり合ったっ?!」
「ふふ。舌と舌で――ねっ」
叫ぶゴザルに対し、挑発するようホムラが言う。
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「クーラ、毎度毎度大変だな」
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「しかし、美人が集まる場は――見ていて目の保養になる。恵まれているぞ、残念なことに今はお前が雄ではないということだな」
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ゲーム時から、性別すらも反転が可能だった。
「ソラは私のものなのっ!」
「えー、ゴザルちゃんのものだなんて決まりないよね? こういうのって早いもの勝ちなんじゃないの?」
「そ、ソラの気持ちもあるでしょっ!」
「ゴザルちゃん、動揺しているのかな? 話す内容が支離滅裂だよ? 私のものって言ったり気持ちがあるって言ったり、気になるならゴザルちゃんだってソラちゃんにキスしたらいいじゃんか」
ホムラがまた――とんでもないことを言い出す。
「わ、私が、ソラに?」
「ホムラ、悪酔いしすぎだよ。いい加減に」
――「してください」
地を這うような声がホーム内に響く。
「ホムラお姉ちゃん、なにをしているんですか?」
「あ、あっれれー? ナコちゃん、起きてたの? わ、わわ、私もお酒が入って睡魔が来たから、丁度ナコちゃんのお布団に行こうかなって思ってたんだ」
「クーラにキスしていたところから見ていましたよ」
会話を無視した強烈なカウンターである。
序盤も序盤、最早ホムラに反論の余地は一ミリもないない。
ナコがハッピーを手に構え、ゆっくりとこちらに歩いて来るのだった。
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