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王都突入編
139話 セイントラール王宮
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ニャニャンの提案を受け入れ、僕とナコは王都の中心地に向かう。
「ナコ、ホムラと一緒にいなくてよかったの?」
「はい、クーラと王都を歩くのは私の夢でもあったので。ホムラお姉ちゃんとはまた夜にゆっくりお話できますから」
嬉しい一言である。
ナコとのお出かけ間際、ホムラが殺意のこもった眼差しでこっちを見ていたのは気のせいだったと思うことにしよう。
「私たち、本当にたどり着いたんですね」
「うん。ここが――王都エレメントだよ」
ゲーム時の拠点地、目に焼き付くほど見てきた光景である。
しかし、実際にリアルの世界で歩くと当たり前だが全然違う。海外の国を模したような街並み、石畳やレンガの造り、大勢の人で賑わっており、マーケット街もアクアニアスやウィンウィンに比べて規模が違う。
さすが、全てが集まる国と言われているだけある。
「この中にプレイヤーはどれくらいいるんだろう」
「今思えば、プレイヤーと判断する基準ってなにかあるんですか?」
「アイテムボックスを持っているか否か、ここが大きなポイントだと思っているよ。王都に旅立つ前、サマロたちにそれとなく聞いてみたんだ」
サマロたちも、アイテムボックス自体の情報は知っていた。
サマロ曰く、この世界ではアイテムボックスというもの自体が――かなりのレアスキル扱いになるらしい。習得の有無にはジョブなど関係なく、神々のスキルと称されていると言っていた。
マップ機能も神々のスキルの一つに入るらしい。
確かに、オンリー・テイルの世界に転生してからというもの――アイテムボックスとマップ機能は欠かせられない存在となっている。
これがなかったら、さらに厳しい旅路となっていたことは言うまでもない。
「プレイヤーはこの2つが標準装備だからね。神々のスキルと称されるくらいなら、アイテムボックスを持つものはプレイヤーと判断して問題ないと思う」
ナコと会話しながら、いつのまにか王宮前に到着していた。
「ここが王都の中心『セイントラール王宮』だよ」
「……ぉ、大きいです」
ナコが背伸びしながらセイントラール王宮を見上げる。
「三国に比べて、全てが数倍の規模だからね。失礼な言い方かもしれないけど、都会と田舎くらい建造物の質量に差があるかも」
「ふわぁあ」
「あはは。よかったら入ってみようか」
「えっ、王宮に入れるんですかっ?!」
ナコの反応が新鮮で面白い。
せっかくなので、ナコに色々と見せてあげたいな。
ゲーム時と変わらないのであれば、大衆に向けて開放されているため見学が可能だったはずだ。
僕はセイントラール王宮前、門兵の方に伺う。
「すいません。王宮内を見て回ることは可能ですか?」
「ええ。自身を証明するもの、冒険所カード等をお見せいただき、この書類にサインしていただければ問題ありませんよ」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
冒険所カードを提示する。
僕とナコはセイントラール王宮へと足を踏み入れるのであった。
「ナコ、ホムラと一緒にいなくてよかったの?」
「はい、クーラと王都を歩くのは私の夢でもあったので。ホムラお姉ちゃんとはまた夜にゆっくりお話できますから」
嬉しい一言である。
ナコとのお出かけ間際、ホムラが殺意のこもった眼差しでこっちを見ていたのは気のせいだったと思うことにしよう。
「私たち、本当にたどり着いたんですね」
「うん。ここが――王都エレメントだよ」
ゲーム時の拠点地、目に焼き付くほど見てきた光景である。
しかし、実際にリアルの世界で歩くと当たり前だが全然違う。海外の国を模したような街並み、石畳やレンガの造り、大勢の人で賑わっており、マーケット街もアクアニアスやウィンウィンに比べて規模が違う。
さすが、全てが集まる国と言われているだけある。
「この中にプレイヤーはどれくらいいるんだろう」
「今思えば、プレイヤーと判断する基準ってなにかあるんですか?」
「アイテムボックスを持っているか否か、ここが大きなポイントだと思っているよ。王都に旅立つ前、サマロたちにそれとなく聞いてみたんだ」
サマロたちも、アイテムボックス自体の情報は知っていた。
サマロ曰く、この世界ではアイテムボックスというもの自体が――かなりのレアスキル扱いになるらしい。習得の有無にはジョブなど関係なく、神々のスキルと称されていると言っていた。
マップ機能も神々のスキルの一つに入るらしい。
確かに、オンリー・テイルの世界に転生してからというもの――アイテムボックスとマップ機能は欠かせられない存在となっている。
これがなかったら、さらに厳しい旅路となっていたことは言うまでもない。
「プレイヤーはこの2つが標準装備だからね。神々のスキルと称されるくらいなら、アイテムボックスを持つものはプレイヤーと判断して問題ないと思う」
ナコと会話しながら、いつのまにか王宮前に到着していた。
「ここが王都の中心『セイントラール王宮』だよ」
「……ぉ、大きいです」
ナコが背伸びしながらセイントラール王宮を見上げる。
「三国に比べて、全てが数倍の規模だからね。失礼な言い方かもしれないけど、都会と田舎くらい建造物の質量に差があるかも」
「ふわぁあ」
「あはは。よかったら入ってみようか」
「えっ、王宮に入れるんですかっ?!」
ナコの反応が新鮮で面白い。
せっかくなので、ナコに色々と見せてあげたいな。
ゲーム時と変わらないのであれば、大衆に向けて開放されているため見学が可能だったはずだ。
僕はセイントラール王宮前、門兵の方に伺う。
「すいません。王宮内を見て回ることは可能ですか?」
「ええ。自身を証明するもの、冒険所カード等をお見せいただき、この書類にサインしていただければ問題ありませんよ」
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
冒険所カードを提示する。
僕とナコはセイントラール王宮へと足を踏み入れるのであった。
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