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最強の武者Gozaru編
78話 全部見えちゃう
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ナコが魔法少女の新スキル"使い魔"を習得した。
スキルを発動してみたが、ナコ曰く反応がないとのことだった。スキル名の通り使い魔的ななにかが出現するかと思いきや、発動には特殊な条件が必要なのかもしれない。
「それじゃ、僕の新スキル"触診"を発動してみるよ」
名前からして医療的なイメージが浮かぶ。
回復系のスキルだとしたらありがたい。何故なら、今のパーティー構成は回復役が不在だからだ。
回復薬だけでは必ず限界が来る。
本来なら上級ダンジョンすら危ういはずなのだが、普通になんとかなっているのはぶっ壊れ性能の二人がいるからに他ならない。いつかバランスの取れた構成を組みたいと思うが、脳筋ジョブしか集まっていないのが現状である。
「触診」
僕の指先から細い触手が展開する。
いつもの糸状にした触手とあまり変わらない――と思いきや、触手の色が違うことに気付く。
黒ではなく――白だった。
「ナコ、少し試してもいいかな?」
「どうぞ」
触診、白い触手がナコの胸に繋がった。
その瞬間、僕の目の前にステータス表示のようなウィンドウが浮き出てきた。記載されている内容を見て――僕は全てを理解する。
種族 ミミモケ族
コンディション 健康
スリーサイズ B67(Aカップ)
W52 H68
最近の悩み お腹がすぐペコリーヌ
スリー、サイズ?
色々な意味でやばい予感、このウィンドウって僕以外にも見えてるの? ナコに視線を向けると、真っ赤な顔で可愛らしいお口をパクパクとしていた。
わぉ、これは間違いなく見えている。
「二人共、硬直しちゃってどうかしたの?」
ゴザルさんは素の反応である。
どうやら、触診をした相手にはウィンドウが共有されているようだ。理屈はわからないけど心情まで表示されている。
それはもうナコの乙女的な数値まで赤裸々に、見てはいけない箱を開けてしまった気分だ。毎度のことながらスルーすることはできない、見てみぬフリなんかしたら余計にナコが気にしてしまうかもしれない。
僕は未来を見据えて笑顔で言う。
「ナコ、これからだよ」
「うわぁあああんっ! クーラ、それはさすがにデリカシーがないですっ! 他の子より少し成長が遅いだけだもんっ!!」
ナコが涙目で頬を膨らませる。
「……嫌い」
「嫌いにならないでっ?! これからってのは悪い意味じゃなくて、いや本当にこれからの未来という意味であって」
「うわぁあああんっ! 二回も言ったっ!」
くぅっ、言葉のチョイスをミスってしまったか?!
説明もしないまま騒ぐ僕たち、ゴザルさんが痺れを切らしたのか、
「ねえ、二人にはなにが見えているの?」
「いや、なんていうか」
「ハッキリして、私にも使ってみて」
「……や、やめた方がいいよ」
「仲間外れはやだ」
僕は渋々了承し、ゴザルさんを触診する。
ナコと同じく白い触手が繋がり、ウィンドウが浮き出てきた。
種族 人族
コンディション 頭痛 寄生状態(頭)
スリーサイズ B78(Cカップ)
W56 H77
最近の喜び ソラに会えたこと
「僕に会えて嬉しかったんだ」
「……」
「ゴザルさん?」
「う、うるさい! 嬉しいに決まってるでしょっ! なんか文句ある?! こんなスキルだったなら先に教えなさいよっ!! し、しかもっ! スリーサイズまで見えるとか恥ずかしすぎっ! フザけたスキルにもほどがあるでしょっ!!」
怒られることが非常に多いスキルであった。
スキルを発動してみたが、ナコ曰く反応がないとのことだった。スキル名の通り使い魔的ななにかが出現するかと思いきや、発動には特殊な条件が必要なのかもしれない。
「それじゃ、僕の新スキル"触診"を発動してみるよ」
名前からして医療的なイメージが浮かぶ。
回復系のスキルだとしたらありがたい。何故なら、今のパーティー構成は回復役が不在だからだ。
回復薬だけでは必ず限界が来る。
本来なら上級ダンジョンすら危ういはずなのだが、普通になんとかなっているのはぶっ壊れ性能の二人がいるからに他ならない。いつかバランスの取れた構成を組みたいと思うが、脳筋ジョブしか集まっていないのが現状である。
「触診」
僕の指先から細い触手が展開する。
いつもの糸状にした触手とあまり変わらない――と思いきや、触手の色が違うことに気付く。
黒ではなく――白だった。
「ナコ、少し試してもいいかな?」
「どうぞ」
触診、白い触手がナコの胸に繋がった。
その瞬間、僕の目の前にステータス表示のようなウィンドウが浮き出てきた。記載されている内容を見て――僕は全てを理解する。
種族 ミミモケ族
コンディション 健康
スリーサイズ B67(Aカップ)
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最近の悩み お腹がすぐペコリーヌ
スリー、サイズ?
色々な意味でやばい予感、このウィンドウって僕以外にも見えてるの? ナコに視線を向けると、真っ赤な顔で可愛らしいお口をパクパクとしていた。
わぉ、これは間違いなく見えている。
「二人共、硬直しちゃってどうかしたの?」
ゴザルさんは素の反応である。
どうやら、触診をした相手にはウィンドウが共有されているようだ。理屈はわからないけど心情まで表示されている。
それはもうナコの乙女的な数値まで赤裸々に、見てはいけない箱を開けてしまった気分だ。毎度のことながらスルーすることはできない、見てみぬフリなんかしたら余計にナコが気にしてしまうかもしれない。
僕は未来を見据えて笑顔で言う。
「ナコ、これからだよ」
「うわぁあああんっ! クーラ、それはさすがにデリカシーがないですっ! 他の子より少し成長が遅いだけだもんっ!!」
ナコが涙目で頬を膨らませる。
「……嫌い」
「嫌いにならないでっ?! これからってのは悪い意味じゃなくて、いや本当にこれからの未来という意味であって」
「うわぁあああんっ! 二回も言ったっ!」
くぅっ、言葉のチョイスをミスってしまったか?!
説明もしないまま騒ぐ僕たち、ゴザルさんが痺れを切らしたのか、
「ねえ、二人にはなにが見えているの?」
「いや、なんていうか」
「ハッキリして、私にも使ってみて」
「……や、やめた方がいいよ」
「仲間外れはやだ」
僕は渋々了承し、ゴザルさんを触診する。
ナコと同じく白い触手が繋がり、ウィンドウが浮き出てきた。
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最近の喜び ソラに会えたこと
「僕に会えて嬉しかったんだ」
「……」
「ゴザルさん?」
「う、うるさい! 嬉しいに決まってるでしょっ! なんか文句ある?! こんなスキルだったなら先に教えなさいよっ!! し、しかもっ! スリーサイズまで見えるとか恥ずかしすぎっ! フザけたスキルにもほどがあるでしょっ!!」
怒られることが非常に多いスキルであった。
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