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第28話 体当たり?

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 ほ、ほんとに大丈夫かなあ。

 ボクはキャベツに対して恐怖を抱いている。

 キャベツは強い・・・・・・、まだ勝てない。

「スライムさんが勝てる野菜・・・・・・、それはこいつですっ!」
 自信満々、テンション高めのクレナが示したのは。

 それはそれは巨大なキュウリだった。

 どれくらい大きいかと言えば、ローマの倍、およそ4メートルくらいだろうな、と感じられた。
 太さはクレナが二人横並びになったほどもある。

 ・・・・・・え?
 ボクにまた粉々になれと言っているのだろうか、とさえ思いながらクレナを見やると、まっすぐな目を向け、力強く一つうなずいた。

 さあどうぞ、と言わんばかりの雰囲気だった。

 (いやいや、怖いよ。そんなぽんぽんいけないよ)

「ぷるぷる」
「あ、ああ、こ、怖いってさ、や、やっぱり」

「え?」

 クレナは不思議そうにしている。
 なぜ怖いのかわからないという顔で首を傾げる。

 クレナには、ボクが見えない何か数値のようなものが見えていて、確信があるのだろうが・・・・・・。

 しかし、ただ実っているだけでこの威圧感だ。とてもではないが軽々しくいけそうもないぞ。

 ボクがそう思い、動けだせずにいると。

 クレナは何を思ったのだろうか。
「ああ、なるほど。確かにスライムさんお一人では体当たりが届きませんね」
 そう言ってボクを両手で持ち上げた。

 ・・・・・・?

 どういうことだろうか?

 なぜクレナはボクを持ち上げたのだろうか?

 一体何がなるほどなのだろうか?
 ボクがそんな疑問を抱いていると。

「よいっ・・・、しょっと!」

 そんな掛け声とともにボクはキュウリに向けて投擲されるのだった。
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