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第25話 ここはスーパーマーケットですよ

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 何だかみんなが、えぇ・・・・・・、って感じの顔で私をじっと見るのだけど。

 何だか不本意だ。
 私は見たままを言っただけなのに。

「・・・・・・何、皆。何か言いたそうに見えるけど」
「いやあ・・・・・・」
「ギブアップダゼ・・・・・・、ギブアップダゼ・・・・・・」
「・・・・・・ぷるぷる」

 ローマをちらり。
「うまく言えないけど、でもここがスーパーマーケットじゃないのはわかるよ、って。うん、お、俺もちょっとち、違うかな、ってお、思うんだけど・・・・・・」

 違う、と言われても・・・・・・。

 この海岸がスーパーマーケットっていう名前なのでは?
 なんかかっこいい名前だと思ってた私の感性って変?

 〇〇〇

 ああ、クレナには伝わらないのか、この感覚は。

 クレナにとっては、スーパーマーケットとはここしか存在しないのだろう。

 でも、ボク達三人にとっては違うんだ。

 ここじゃない、スーパーマーケットをボク達三人は知っているんだ。

 なぜだろう。

 こんな風になっているのには理由があるのだろうけれど。

 そんなことを考えていたら。
 突然。

 海からぴちり、と跳ね上がった何かがぽとり、とボクの前に落ちてきた。

 ・・・・・・ぴちぴち、と動く新鮮な鮭の切り身だった。

「ギブアップダゼ・・・・・・」
「ぷるぷる」
「考えたところで意味なんてないよ、きっと。こんなのばっかりなんだろ。わかった、とりあえず狩りをしよう! 話はそれからだ!」
「ほんとにスライムさんの「ぷるぷる」にこんなたくさん情報詰まっているの、ローマ・・・・・・?」

 意志疎通に慣れてきたんだよボクもローマも、とはあえて言わずに。

 ボクは鮭の切り身へと飛びかかった。
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