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第22話 狩場へと向かう4名の狩人

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「さあ、やっと出発だよ! 」
「ぷるぷるぷるぷる! 」
「え、えーと、スライムは頑張る、って言ってる、かな・・・・・・? 」
「オマエダレダ? 」

 私、スライムさん、ルーシー、そしてローマは、我が家の前にいた。

 住人が一同に会するのは、はじめてではなかろうか。
 今までもひとつ屋根の下で暮らしてはいたものの、私しか全員知らなかったはずだ。

 ・・・・・・改めて考えると、今までがおかし過ぎたんじゃ。

 ま、まあ、今後仲良くできれば問題ないでしょう!

「オマエダレダ?」
「お、俺はろ、ローマだってば。な、何回言えば覚えてくれるんだよぅ・・・・・・」

 ・・・・・・問題ないでしょう!

「さあ、みんな、これから狩りへ行くわけですが、私しか行ったことはないと思います。なので、私の指示にしっかり従い、勝手な行動はとらないように。わかりましたか?」
「ぽよんぱよん!」
「え、あ、了解だってさ。お、俺も、わかったよ」
「コッチコッチ」
「あ、ルーシー、方向は合ってるけど、勝手に行っちゃだめだよ。みんな一緒に行くの」

 自由気ままなルーシー、臆病なローマ、そして聞き分けの良いスライムさんを連れ、私は昨日スライムさんと進んだのとは逆、海岸に向かう道へと進むのだった。

 ○○○

 そしてボク達は、海岸沿いの砂浜へとやって来た。

 そしてそこには、クレナがにわとりと呼ぶ存在がいた。

「ぷるぷるぷるぷる・・・・・・」
「ローマ、スライムさんは何て言っているの?」
「い、いや、スライムはな、何もい、言ってないよ。た、ただふ、震えてるんだよ」
「?」

 海岸に着いて見た光景に、ボクは恐怖と驚きを感じていた。
 強い感情は、心を蝕み、からだを支配する。
     
 それゆえ、からだの震えが止まらない。

 これは、一体何なんだ?

 目の前にいるものが、理解できない。

 おかしい。
 こんなものが生物として存在するはずがない。

 ボクの目の前には、クレナがにわとりと呼ぶ存在がいた。
 動き回っている。

 しかし、ボクの知るにわとりとは違う。

 いや、違うというよりは。

 これは、鶏肉と呼ぶべきなのではなかろうか、と思うのだ。

 羽根はなく、首もなく、後は食われるだけといった様子で、でもにわとりのように確かに生きている。

 そう、もし表現するのならこれは。

 野生の鶏肉と、そう呼ぶべきなのではなかろうか、とボクは震えながら考えていた。
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