21 / 33
20.
しおりを挟む
目の前の成金趣味というか悪趣味な機械がどうやらこれから用のあるガチャガチャらしい。
「なんだか繁華街とかにある1000円のガチャガチャみたい…」
中学校の修学旅行で同じ班だった男の子が調子にのって引いて先生に怒られていたのを思い出す。
たしか、景品は最新のVRゴーグルやブランド品だったはず。
まあ、彼が手に入れたのは剣のキーホルダーだったけど。
なんて名前だったっけ?
たしか…。
「お姉ちゃーん
熟考中のところ悪いんだけど、そろそろガチャ回そうよ~。」
おっと、いけない。
そういえば私もこの怪しさしかないガチャガチャを引かなければいけないんだった。
「いい?
ガチャを回すには昨日取ってきた石をこの台座に置くの。」
よく見ると機械の近くには先端に赤い宝石が付いたレバーと高級そうな意匠の台座が付いている。
うーん、なんだか妙におもちゃっぽく見えてしまうのは目の前の機械がダメなんだろう。
それはさておき、フッカが石を台座に置くと台座がエメラルドグリーンに光りだした。
その光る台座と石はすごい神々しくて、古代ギリシャの神殿の中とかで見れば感動しそうだが、いかんせん安っぽく見えるのはやはり…(以下省略)。
「そしたらこのレバーを引くの。」
フッカがレバーを引くと台座と石が赤色に光輝き、どこからかドラムロールとファンファーレが…って、うるさいな。
ガチャガチャを引くたびにこんな音がなるとは、
「お!?お!?
キタっ!!キタっ!!」
突然フッカが騒ぎだしたので何事と思い機械の方を見ると先程まで金ぴかゴテゴテだった表面が虹色になっている。
ふむ、どうやら珍しいものが出るときは虹色に輝くらしい。
しかしイマイチありがたみを感じないのは私が引いていないからなのか?
ガチャガチャの正面が開くとそこから虹色に輝くカプセルがコロンと転がると輝きだした。
「うっひょおおぉぉぉーーー。」
隣をみるとフッカが世間に出してはいけない顔をしている。
この興奮具合、もしやフッカもあの通路のプレイヤーと同類なのでは?
と、姉として不安に感じた。
光が収まるとカプセルのあった場所には銀に鈍く光る盾が置かれていた。
しかし、ただの盾ではなく盾の淵には蛇そして前面には目をカッと開いた女の顔があしらわれていた。
なぜだが恐ろしい顔なのに盾の女の目を見入ってしまう。
目を離せない……。
「ちょっと、ストーーーップ!!」
パンっ!!
これはフッカが私の顔を思いっきりはたいた音だ。
ガシャン!!
これははたかれて地面に倒れた私の左腕が砕けた音だ。
……ちょっ、ま、え!?
「なんだか繁華街とかにある1000円のガチャガチャみたい…」
中学校の修学旅行で同じ班だった男の子が調子にのって引いて先生に怒られていたのを思い出す。
たしか、景品は最新のVRゴーグルやブランド品だったはず。
まあ、彼が手に入れたのは剣のキーホルダーだったけど。
なんて名前だったっけ?
たしか…。
「お姉ちゃーん
熟考中のところ悪いんだけど、そろそろガチャ回そうよ~。」
おっと、いけない。
そういえば私もこの怪しさしかないガチャガチャを引かなければいけないんだった。
「いい?
ガチャを回すには昨日取ってきた石をこの台座に置くの。」
よく見ると機械の近くには先端に赤い宝石が付いたレバーと高級そうな意匠の台座が付いている。
うーん、なんだか妙におもちゃっぽく見えてしまうのは目の前の機械がダメなんだろう。
それはさておき、フッカが石を台座に置くと台座がエメラルドグリーンに光りだした。
その光る台座と石はすごい神々しくて、古代ギリシャの神殿の中とかで見れば感動しそうだが、いかんせん安っぽく見えるのはやはり…(以下省略)。
「そしたらこのレバーを引くの。」
フッカがレバーを引くと台座と石が赤色に光輝き、どこからかドラムロールとファンファーレが…って、うるさいな。
ガチャガチャを引くたびにこんな音がなるとは、
「お!?お!?
キタっ!!キタっ!!」
突然フッカが騒ぎだしたので何事と思い機械の方を見ると先程まで金ぴかゴテゴテだった表面が虹色になっている。
ふむ、どうやら珍しいものが出るときは虹色に輝くらしい。
しかしイマイチありがたみを感じないのは私が引いていないからなのか?
ガチャガチャの正面が開くとそこから虹色に輝くカプセルがコロンと転がると輝きだした。
「うっひょおおぉぉぉーーー。」
隣をみるとフッカが世間に出してはいけない顔をしている。
この興奮具合、もしやフッカもあの通路のプレイヤーと同類なのでは?
と、姉として不安に感じた。
光が収まるとカプセルのあった場所には銀に鈍く光る盾が置かれていた。
しかし、ただの盾ではなく盾の淵には蛇そして前面には目をカッと開いた女の顔があしらわれていた。
なぜだが恐ろしい顔なのに盾の女の目を見入ってしまう。
目を離せない……。
「ちょっと、ストーーーップ!!」
パンっ!!
これはフッカが私の顔を思いっきりはたいた音だ。
ガシャン!!
これははたかれて地面に倒れた私の左腕が砕けた音だ。
……ちょっ、ま、え!?
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
Anotherfantasia~もうひとつの幻想郷
くみたろう
ファンタジー
彼女の名前は東堂翠。
怒りに震えながら、両手に持つ固めの箱を歪ませるくらいに力を入れて歩く翠。
最高の一日が、たった数分で最悪な1日へと変わった。
その要因は手に持つ箱。
ゲーム、Anotherfantasia
体感出来る幻想郷とキャッチフレーズが付いた完全ダイブ型VRゲームが、彼女の幸せを壊したのだ。
「このゲームがなんぼのもんよ!!!」
怒り狂う翠は帰宅後ゲームを睨みつけて、興味なんか無いゲームを険しい表情で起動した。
「どれくらい面白いのか、試してやろうじゃない。」
ゲームを一切やらない翠が、初めての体感出来る幻想郷へと体を委ねた。
それは、翠の想像を上回った。
「これが………ゲーム………?」
現実離れした世界観。
でも、確かに感じるのは現実だった。
初めて続きの翠に、少しづつ増える仲間たち。
楽しさを見出した翠は、気付いたらトップランカーのクランで外せない大事な仲間になっていた。
【Anotherfantasia……今となっては、楽しくないなんて絶対言えないや】
翠は、柔らかく笑うのだった。
あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~
深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公
じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい
…この世界でも生きていける術は用意している
責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう
という訳で異世界暮らし始めちゃいます?
※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです
※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

Free Emblem On-line
ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。
VRMMO『Free Emblem Online』
通称『F.E.O』
自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。
ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。
そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。
なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。

沢山寝たい少女のVRMMORPG〜武器と防具は枕とパジャマ?!〜
雪雪ノ雪
ファンタジー
世界初のフルダイブ型のVRゲーム『Second World Online』通称SWO。
剣と魔法の世界で冒険をするVRMMORPGだ。
このゲームの1番の特徴は『ゲーム内での3時間は現実世界の1時間である』というもの。
これを知った少女、明日香 睡月(あすか すいげつ)は
「このゲームをやれば沢山寝れる!!」
と言いこのゲームを始める。
ゲームを始めてすぐ、ある問題点に気づく。
「お金がないと、宿に泊まれない!!ベットで寝れない!!....敷布団でもいいけど」
何とかお金を稼ぐ方法を考えた明日香がとった行動は
「そうだ!!寝ながら戦えばお金も経験値も入って一石三鳥!!」
武器は枕で防具はパジャマ!!少女のVRMMORPGの旅が今始まる!!
..........寝ながら。
ゾンビだらけの世界で俺はゾンビのふりをし続ける
気ままに
ホラー
家で寝て起きたらまさかの世界がゾンビパンデミックとなってしまっていた!
しかもセーラー服の可愛い女子高生のゾンビに噛まれてしまう!
もう終わりかと思ったら俺はゾンビになる事はなかった。しかもゾンビに狙われない体質へとなってしまう……これは映画で見た展開と同じじゃないか!
てことで俺は人間に利用されるのは御免被るのでゾンビのフリをして人間の安息の地が完成するまでのんびりと生活させて頂きます。
ネタバレ注意!↓↓
黒藤冬夜は自分を噛んだ知性ある女子高生のゾンビ、特殊体を探すためまず総合病院に向かう。
そこでゾンビとは思えない程の、異常なまでの力を持つ別の特殊体に出会う。
そこの総合病院の地下ではある研究が行われていた……
"P-tB"
人を救う研究のはずがそれは大きな厄災をもたらす事になる……
何故ゾンビが生まれたか……
何故知性あるゾンビが居るのか……
そして何故自分はゾンビにならず、ゾンビに狙われない孤独な存在となってしまったのか……
俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜
早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。
食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した!
しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……?
「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」
そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。
無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!
VRゲームでも身体は動かしたくない。
姫野 佑
SF
多種多様な武器やスキル、様々な【称号】が存在するが職業という概念が存在しない<Imperial Of Egg>。
古き良きPCゲームとして稼働していた<Imperial Of Egg>もいよいよ完全没入型VRMMO化されることになった。
身体をなるべく動かしたくないと考えている岡田智恵理は<Imperial Of Egg>がVRゲームになるという発表を聞いて気落ちしていた。
しかしゲーム内の親友との会話で落ち着きを取り戻し、<Imperial Of Egg>にログインする。
当作品は小説家になろう様で連載しております。
章が完結次第、一日一話投稿致します。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。
鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。
鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。
まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる