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もしも…

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今日は立花さんとの初めての買い物だった。
待ち合わせ10分前に着いてしまい早く来ないかなぁとワクワクが止まらない。

「あれ、慈雨ちゃん早いね。
待たせちゃったかな」
「そんなことないです!
私も来たばかりなので」
思いっきり手をぶんぶんと振ってしまった。
そんな私の様子に立花さんはそんなに振らなくてもいいのに。と笑ってくれた。
合流してから、一緒に買い物をしてお揃いの服を
買って、幸せな時間を過ごしていた。
楽しい時間はあっという間で夕方になろうとした時、立花さんが本屋に行こうと提案してきた
「どこの本屋さんに行きますか。」
「それは、もちろん俺たちが初めて出逢った場所に決まってるよ。行こう。」
立花さんと手を繋ぎながら初めて出逢った場所に着いた。ここで出逢ったのだと再認識していると、立花さんが繋いだままの手に少しだけ力を入れて話しかけてきた。
「話しかけてよかったと俺は思ってるよ。
自習の最終日に呼び出された時はびっくりしたけど、慈雨ちゃんの一途な想いがとても俺は純粋に嬉しかった。だから、その想いに応えたいと思たんだ。
これからも、よろしくね。」
その立花さんの言葉に思わず涙が出そうになった。
あの時、一度はぐちゃぐちゃになってしまった自分のココロの内を立花さんに伝えられて届けられてよかった。
だって、伝えなければ彼は私の隣に今いない。
「私の方こそ、ありがとうございます。
立花さんと一緒にいられて幸せです。」
二人で手を繋ぎながらそのまま一通り本棚を見渡して本屋を後にした。

帰り道、立花さんは私を抱きしめてくれた。
付き合ってから、触れ合う機会は増えたけど
未だに慣れずにいる私を立花さんは優しく接してくれている。焦らなくても大丈夫だと。
二人で色んな沢山の想い出を作っていこう。と
立花さんは優しい。
いつでも、優しい彼の支えになれればと私も彼に
甘えるだけではなく寄り添える様になりたい

‥‥

ピピッピー。
朝のアラームの音で目が覚めた。

なんだか、幸せな夢を見ていた気がする。
けど、同時に何故だか切なくなってくる。
そんな、不思議な夢だった。
時計を確認しようと目覚まし時計を
見よとしたが布団に染みがついた。
寝ながら泣いてしまっていたらしい。
珍しいこともあるんだな。と何処か他人事の
様に捉えてしまった。
高校を卒業して私は大学生になった。
やりたい事はまだ明確ではないけど、
まだ色々と学びたいと思って進学に進んだ。


いつか、会える日その日まで。
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