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第一部
5.皇帝陛下の要望
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アズハル様の取材が終わってから、私は後宮の記録室に向かった。
まず最初に来るべきはここだったのだ。
そこには何年に誰が後宮に入って来たか、そして出て行ったかが詳細に記されていた。
後宮は一度入るとその皇帝陛下が亡くなるか、世継ぎに皇帝の座を譲るまでは妾や側室や正室が出ることはない。
新皇帝が立てば、後宮は完全に入れ替えられて、新しい男性たちが入って来る。
皇帝を退いた先帝陛下は、後宮内でも気に入っていたもの数人だけ連れて先帝陛下のための宮に移られる。
今の皇帝陛下も十九歳で第一子をお産みになられた後で、皇帝の座を譲られた。先帝陛下は先帝陛下の宮で、数名の男性と共に静かに暮らされているという。
先帝陛下が皇帝の座を降りた時点で後宮は一度解体されて、今の皇帝陛下のために組み直された。
そのときに一番に後宮に入ったのが、皇帝陛下の従弟のアズハル様だった。
他に妾を持たず、千里様だけを愛していた皇帝陛下も、従弟で皇族であるアズハル様を断ることはできなかった。
「つまり、アズハル様は六年前にできた後宮に初めて入った方ということですね」
「そうなるな。それから、属国から様々な男性が送られてきて、皇帝陛下はその後も千里様を愛し続けたが、千里様から気を反らせるのではないかと来たのが、イフサーン殿とイフラース殿だ」
双子で見目麗しいイフサーン様とイフラース様はきっと皇帝陛下も気に入るだろうと送り込まれてきたが、皇帝陛下は全く二人に目を向けなかった。
それが五年前のこと。
四年前には蜜の国からニキアス様が送られてきて、ジェレミア様は二年前からこの後宮に加わっている。
「アズハル様が現在二十一歳、イフサーン様とイフラース様が二十歳、ニキアス様が十八歳、ジェレミア様はまだ十五歳なのですか!?」
実際に会うこともなかったし、側室の年齢までは細かく日の国までは流れて来ていなかったので、私は驚いていた。ジェレミア様が現在十五歳ということは、輿入れの時点では十三歳だったということになる。
「ジェレミア殿は他の側室とは事情が少し違って、人質代わりに連れて来られているからなぁ」
「その辺、詳しく教えていただけませんか?」
資料を書き写す手を止めて、私はシャムス様に向き直る。シャムス様は記録室の椅子に腰かけた。
月の帝国は乾いた大地で昼間は蒸し暑いのだが、夜はものすごく冷える。蒸し暑い部屋の中で、資料の保管のために窓も開けられず、私は書き写した紙に汗が落ちないように手拭いで拭っていた。
上着まできっちり来ているシャムス様はじっとりと汗をかかれている。
「上着を脱いでも構いませんよ?」
「すまない。そうさせてもらおう」
話し出す前に暑さで苦しんでいそうなシャムス様に促せば、長袖の上着を脱ぐ。
本来ならば後宮内で女性の騎士が薄着になるなどということはあってはならないのだが、私とシャムス様は特別だったし、協力関係でもあった。
縫ったときに気付いたのだが、上着には鉄糸が編み込まれていて、防刃の作りになっていてずっしりと重かった。
「ジェレミア殿の生まれた太陽の国は、反乱の多い国で、月の帝国の支配を受けていることを許容できぬ輩がたくさんいる。何度も繰り返される反乱で、月の帝国が太陽の国に攻め入ったこともある。それで、月の帝国の王族は反意がないことを示すために、大事な一人息子のジェレミア殿を後宮に送ったのだ」
太陽の国と月の帝国との諍いは日の国にも届いていたが、それほどまでとは思わなかった。
私はメモに書き加える。
少しだけだが、後宮の側室の立場も分かって来た気がする。
記録室での調査が終わると、部屋までシャムス様はきっちりと送ってくれた。
これから私は皇帝陛下のための小説を書かなければいけない。
「素晴らしい物語を期待している」
「シャムス様も読まれるのですね……」
「私も伝達殿の物語はとても気に入っているのだ」
白い歯を見せて無邪気に笑うシャムス様に、私は書くしかなくなっていた。
その日書いた物語を、千里様の部屋に呼ばれて、目の前で皇帝陛下とシャムス様が読む。
皇帝陛下が読んだ後で、シャムス様に渡されて、シャムス様も読んだ後で、皇帝陛下は絨毯の上に座って、刺繍のされたクッションを抱いて悶えていた。
「何なのだ、この胸のときめきは! たまらんではないか! この素直ではない男が、実はずっと年下の教育係を愛していて、身分違い故に告白できず、最終的に言ったのが、『これは主からの命令だ! 私を抱け!』など、何故思い付くのだ! 最高ではないか!」
「それから続く交わりの展開の素晴らしいこと」
「それだ! 本当にエッチで、命令していた男が、よがってしまって、恥ずかしがるのもなんと尊い!」
皇帝陛下もシャムス様も私が書いた小説にとても満足しているようだった。
そして、皇帝陛下に私は気付かれてしまった。
「そなた、午前中にアズハルのところに行ったようだな」
「は、はい」
「この高貴で素直ではない男は、もしかして、アズハルがモデルなのではないか?」
気付かれてしまった!
ネタがなくて私はアズハル様をモデルにしてしまったのだ。
皇帝陛下は千里様を寵愛していて、アズハル様のところには通っていないと聞いていたから、油断してしまった。
「お許しください、大事な従弟君をそのような立場にさせるとは」
土下座で謝ろうとする私に、皇帝陛下はクッションを抱き締めて脚をバタバタと動かした。
「最高ではないかー! 私は気付かなかった。こんなにも胸をときめかす相手が後宮にいたとは!」
「へ?」
「アズハルに恋愛感情はないが、アズハルのような男が抱かれるのが堪らなくよい! そのための取材だったのだな。伝達、よくやった!」
「あ、ありがとうございます?」
「して、次はイフサーンとイフラースか? あの二人はどうなるのだ? あの二人の性格は少ししか知らないが、イフサーンの方が燃えるような赤い目で、情熱的にイフラースを抱きそうではないか? 見目のいい双子が交わる小説を読みたい! 私はあの二人の小説が読みたい! 書け、伝達!」
興奮している皇帝陛下にものすごいことを言われてしまった気がする。
取材をしているという名目がこれで完全に成り立ったのはよかったが、これから私は後宮の男性をモデルにした小説を書かされることになりそうだ。
「ナマモノは危険ですから、避けてくださいね。絶対にモデルにしないでください」
前世の編集さんの声が聞こえる。
実際に存在する人物をボーイズラブで書くのは前世でも禁じられていた。
「絶対にイフサーンがイフラースを抱くのだ! そうでなければならぬ!」
はしゃいでいる皇帝陛下に、私は逆らうことなどできなかった。
千里様が皇帝陛下とシャムス様と私に緑茶を入れてくださる。
取っ手の付いた小さな可愛いカップに入った緑茶は、運ばれて来る課程で若干発行して若い烏龍茶に近い味わいになっているが、すっきりとしてとても美味しい。
興奮して喉が渇いたのだろう、皇帝陛下とシャムス様はお代わりをしていた。
「千里の部屋に通えるし、素晴らしい物語も読める。私は幸せだ」
「皇帝陛下、ハウラ殿下と万里はどうしておりますか?」
「ハウラは毎日元気に庭で遊んでおる。乳姉妹ともとても仲がよい。ハウラの乳姉妹もシャムスのようにずっとそばにいてくれるよう、騎士団に入れさせようと思っておる」
「ハウラ殿下は元気なのですね」
「万里は乳母の乳をたくさん飲んで大きくなっておる。最近、掴まり立ちをするようになった」
「それは可愛いでしょうね。会いたいです」
千里様にとっては、皇太子のハウラ殿下も、皇子の万里殿下も、大事な娘と息子である。特にこの世界では死にやすい息子の万里殿下については、心配でもあるのだろう。
「共に過ごさせてやりたいのだが、後宮で血生臭い事件が起こってしまったからな……。今度、二人を連れて来よう。私とシャムスが一緒ならば安心だ」
「よろしくお願いいたします。ハウラ殿下の顔も長らく見ておりませんし、万里に至っては生まれてから一度も会えておりません」
後宮での自殺未遂事件は千里様とそのお子様との関係にまでひびを入れていた。
千里様が安心してお子様と会えるようになる日が一日も早く来るように、私はシャムス様と共に事件解決に努力するつもりだった。
まず最初に来るべきはここだったのだ。
そこには何年に誰が後宮に入って来たか、そして出て行ったかが詳細に記されていた。
後宮は一度入るとその皇帝陛下が亡くなるか、世継ぎに皇帝の座を譲るまでは妾や側室や正室が出ることはない。
新皇帝が立てば、後宮は完全に入れ替えられて、新しい男性たちが入って来る。
皇帝を退いた先帝陛下は、後宮内でも気に入っていたもの数人だけ連れて先帝陛下のための宮に移られる。
今の皇帝陛下も十九歳で第一子をお産みになられた後で、皇帝の座を譲られた。先帝陛下は先帝陛下の宮で、数名の男性と共に静かに暮らされているという。
先帝陛下が皇帝の座を降りた時点で後宮は一度解体されて、今の皇帝陛下のために組み直された。
そのときに一番に後宮に入ったのが、皇帝陛下の従弟のアズハル様だった。
他に妾を持たず、千里様だけを愛していた皇帝陛下も、従弟で皇族であるアズハル様を断ることはできなかった。
「つまり、アズハル様は六年前にできた後宮に初めて入った方ということですね」
「そうなるな。それから、属国から様々な男性が送られてきて、皇帝陛下はその後も千里様を愛し続けたが、千里様から気を反らせるのではないかと来たのが、イフサーン殿とイフラース殿だ」
双子で見目麗しいイフサーン様とイフラース様はきっと皇帝陛下も気に入るだろうと送り込まれてきたが、皇帝陛下は全く二人に目を向けなかった。
それが五年前のこと。
四年前には蜜の国からニキアス様が送られてきて、ジェレミア様は二年前からこの後宮に加わっている。
「アズハル様が現在二十一歳、イフサーン様とイフラース様が二十歳、ニキアス様が十八歳、ジェレミア様はまだ十五歳なのですか!?」
実際に会うこともなかったし、側室の年齢までは細かく日の国までは流れて来ていなかったので、私は驚いていた。ジェレミア様が現在十五歳ということは、輿入れの時点では十三歳だったということになる。
「ジェレミア殿は他の側室とは事情が少し違って、人質代わりに連れて来られているからなぁ」
「その辺、詳しく教えていただけませんか?」
資料を書き写す手を止めて、私はシャムス様に向き直る。シャムス様は記録室の椅子に腰かけた。
月の帝国は乾いた大地で昼間は蒸し暑いのだが、夜はものすごく冷える。蒸し暑い部屋の中で、資料の保管のために窓も開けられず、私は書き写した紙に汗が落ちないように手拭いで拭っていた。
上着まできっちり来ているシャムス様はじっとりと汗をかかれている。
「上着を脱いでも構いませんよ?」
「すまない。そうさせてもらおう」
話し出す前に暑さで苦しんでいそうなシャムス様に促せば、長袖の上着を脱ぐ。
本来ならば後宮内で女性の騎士が薄着になるなどということはあってはならないのだが、私とシャムス様は特別だったし、協力関係でもあった。
縫ったときに気付いたのだが、上着には鉄糸が編み込まれていて、防刃の作りになっていてずっしりと重かった。
「ジェレミア殿の生まれた太陽の国は、反乱の多い国で、月の帝国の支配を受けていることを許容できぬ輩がたくさんいる。何度も繰り返される反乱で、月の帝国が太陽の国に攻め入ったこともある。それで、月の帝国の王族は反意がないことを示すために、大事な一人息子のジェレミア殿を後宮に送ったのだ」
太陽の国と月の帝国との諍いは日の国にも届いていたが、それほどまでとは思わなかった。
私はメモに書き加える。
少しだけだが、後宮の側室の立場も分かって来た気がする。
記録室での調査が終わると、部屋までシャムス様はきっちりと送ってくれた。
これから私は皇帝陛下のための小説を書かなければいけない。
「素晴らしい物語を期待している」
「シャムス様も読まれるのですね……」
「私も伝達殿の物語はとても気に入っているのだ」
白い歯を見せて無邪気に笑うシャムス様に、私は書くしかなくなっていた。
その日書いた物語を、千里様の部屋に呼ばれて、目の前で皇帝陛下とシャムス様が読む。
皇帝陛下が読んだ後で、シャムス様に渡されて、シャムス様も読んだ後で、皇帝陛下は絨毯の上に座って、刺繍のされたクッションを抱いて悶えていた。
「何なのだ、この胸のときめきは! たまらんではないか! この素直ではない男が、実はずっと年下の教育係を愛していて、身分違い故に告白できず、最終的に言ったのが、『これは主からの命令だ! 私を抱け!』など、何故思い付くのだ! 最高ではないか!」
「それから続く交わりの展開の素晴らしいこと」
「それだ! 本当にエッチで、命令していた男が、よがってしまって、恥ずかしがるのもなんと尊い!」
皇帝陛下もシャムス様も私が書いた小説にとても満足しているようだった。
そして、皇帝陛下に私は気付かれてしまった。
「そなた、午前中にアズハルのところに行ったようだな」
「は、はい」
「この高貴で素直ではない男は、もしかして、アズハルがモデルなのではないか?」
気付かれてしまった!
ネタがなくて私はアズハル様をモデルにしてしまったのだ。
皇帝陛下は千里様を寵愛していて、アズハル様のところには通っていないと聞いていたから、油断してしまった。
「お許しください、大事な従弟君をそのような立場にさせるとは」
土下座で謝ろうとする私に、皇帝陛下はクッションを抱き締めて脚をバタバタと動かした。
「最高ではないかー! 私は気付かなかった。こんなにも胸をときめかす相手が後宮にいたとは!」
「へ?」
「アズハルに恋愛感情はないが、アズハルのような男が抱かれるのが堪らなくよい! そのための取材だったのだな。伝達、よくやった!」
「あ、ありがとうございます?」
「して、次はイフサーンとイフラースか? あの二人はどうなるのだ? あの二人の性格は少ししか知らないが、イフサーンの方が燃えるような赤い目で、情熱的にイフラースを抱きそうではないか? 見目のいい双子が交わる小説を読みたい! 私はあの二人の小説が読みたい! 書け、伝達!」
興奮している皇帝陛下にものすごいことを言われてしまった気がする。
取材をしているという名目がこれで完全に成り立ったのはよかったが、これから私は後宮の男性をモデルにした小説を書かされることになりそうだ。
「ナマモノは危険ですから、避けてくださいね。絶対にモデルにしないでください」
前世の編集さんの声が聞こえる。
実際に存在する人物をボーイズラブで書くのは前世でも禁じられていた。
「絶対にイフサーンがイフラースを抱くのだ! そうでなければならぬ!」
はしゃいでいる皇帝陛下に、私は逆らうことなどできなかった。
千里様が皇帝陛下とシャムス様と私に緑茶を入れてくださる。
取っ手の付いた小さな可愛いカップに入った緑茶は、運ばれて来る課程で若干発行して若い烏龍茶に近い味わいになっているが、すっきりとしてとても美味しい。
興奮して喉が渇いたのだろう、皇帝陛下とシャムス様はお代わりをしていた。
「千里の部屋に通えるし、素晴らしい物語も読める。私は幸せだ」
「皇帝陛下、ハウラ殿下と万里はどうしておりますか?」
「ハウラは毎日元気に庭で遊んでおる。乳姉妹ともとても仲がよい。ハウラの乳姉妹もシャムスのようにずっとそばにいてくれるよう、騎士団に入れさせようと思っておる」
「ハウラ殿下は元気なのですね」
「万里は乳母の乳をたくさん飲んで大きくなっておる。最近、掴まり立ちをするようになった」
「それは可愛いでしょうね。会いたいです」
千里様にとっては、皇太子のハウラ殿下も、皇子の万里殿下も、大事な娘と息子である。特にこの世界では死にやすい息子の万里殿下については、心配でもあるのだろう。
「共に過ごさせてやりたいのだが、後宮で血生臭い事件が起こってしまったからな……。今度、二人を連れて来よう。私とシャムスが一緒ならば安心だ」
「よろしくお願いいたします。ハウラ殿下の顔も長らく見ておりませんし、万里に至っては生まれてから一度も会えておりません」
後宮での自殺未遂事件は千里様とそのお子様との関係にまでひびを入れていた。
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