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転生したらまた魔女の男子だった件
176.僕はママじゃないのに
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僕とリラと、スリーズちゃんとは十歳年が離れている。スリーズちゃんとフレーズちゃんも六歳年が離れている。
アマンダ姉さん、アンナマリ姉さん、アナ姉さんとなると分からないが、それでも母はある程度年を離して子どもを生んでいることになる。
そうでないと妊娠・出産はとても体に負担をかけるのだということがよく分かる。アマンダ姉さんもアンナマリ姉さんも年を離して娘を生んでいた。
セイラン様のお産が終わった後で僕はアンナマリ姉さんに呼び出されて、次のお産までは時間を置くように言われたのだ。アンナマリ姉さんは僕が生んだと勘違いしていたようだけれど、セイラン様でも立て続けのお産は体に負担がかかるだろう。
幸い僕もセイラン様も神族なので老いるのがとても遅い。次の赤ちゃんのために十年や二十年開けても全く問題はなかった。
今のところはリクとライラが育ってから次の赤ちゃんを考えることになりそうだ。
リクとライラは冬を超えて毛が生え変わっていた。フレーズちゃんのように人間の姿になれないまま成人近くまで育つとしても、フレーズちゃんが小学校にいけているので僕は全く心配していなかった。
リクとライラとレンくんとリリちゃんと子ども部屋で一緒にしておくと夜もぐっすり眠ってくれる。ときどき様子を見に行ったり、泣き声が聞こえたら部屋に行ったりはしているが、四人が三歳になってから子育てもかなり楽になった。
元から四人なので自分たちで遊んでくれるし、トラブルになったら僕やセイラン様が間に入るが、そうでなければ自分たちで自由にしているので大人の手を煩わせることもない。
日中はマオさんとフウガくんが見ていてくれるし、夜は子どもたちだけで眠らせられるので僕もセイラン様も二人きりの時間が取れていた。
リラとレイリ様も二人きりの時間が取れているだろう。
安心しきっていた頃にマオさんから僕とリラとセイラン様とレイリ様に話があった。
顔を赤くして恥じ入っているマオさんだが、決意したように顔を上げて僕とリラとセイラン様とレイリ様に告げる。
「この年で恥ずかしいのですが、赤ん坊ができました。しばらくの間はリク様とライラ様とレン様とリリ様の面倒が見られません」
「俺ができるだけ面倒を見ます」
申し出るフウガくんにセイラン様と僕は顔を見合わせた。
「フウガくんは赤ちゃんのお父さんになるんだから、マオさんのそばにいてあげなくちゃ」
「子どもたちは私たちが面倒を見る故、マオとフウガはゆっくり休みを取ってよい赤子を生むことだけに専念してくれ」
「マオお姉ちゃんおめでとう! 子どもたちのことは私たちが自分でするわ」
「幸い、子どもたちも手のかからない時期になって来ましたからね」
魔の三歳と言うが、四人いるせいかリクとライラとレンくんとリリちゃんはイヤイヤが激しくなかった。四人の仲がとてもいいのもあったのだろう。年齢的にも白虎の本能的にも、噛み付いてしまうことや引っ掻いてしまうことがあったが、丈夫な毛皮に守られているので子どもたちは怪我もせずにすくすくと育っていた。
一つ解せないことがあるとすれば、何か揉め事があると僕のところにやってくるのだ。
「ママー! おちっこもれたー!」
「ママ! リリがおへやをでていったった」
「ママ、レンがおちっぽおいかけて、ころんだった」
「ママ、おなかちいたー!」
リクとライラが僕のことを間違えて「ママ」と呼んでしまうのは、周囲が間違えてしまっているから仕方がないのだと分かる。でもレンくんとリリちゃんまで僕をママと呼ぶのが信じられない。
「リリちゃん、お部屋に戻って。リクはすぐにお風呂に行こう。お腹が空いたのはもうちょっと我慢して。ご飯を準備するからね」
基本的に仲良しでいい子たちなのだが、一度に要求されると困ってしまう。
それに僕はレンくんとリリちゃんの「ママ」ではない。
「レンくんとリリちゃんのママはリラだよ?」
「えー?」
「ママ?」
よく分かっていない様子で金色の目を丸くして首を傾げるレンくんとリリちゃんに、しっかりと教えなければいけないと思っていた。
「レンくんとリリちゃんのママはリラなの!」
「リクとライラのママは?」
「おなじじゃないの?」
「リクとライラのママは……一応僕ってことにしておくけど、レンくんとリリちゃんのママはリラだよ」
「ママちやう?」
「りーのママ、どうちて?」
どうしてリクとライラのママと、レンくんとリリちゃんのママが違うのかを説明すると難しくなる。
リラのお腹に宿った胎児をレイリ様がリラに生ませるのはきつく苦しいだろうと思って自分のお腹に移動させる術を使って、レイリ様のお腹からレンくんとリリちゃんは生まれてきたけれど、正確にはリラがママだなんて、どう話せばいいのだろう。
考え込んでいると、セイラン様が子ども部屋に来てくれた。
「ラーイ、そろそろ店に行く時間じゃないのか。変わろう」
「あ、そんな時間でしたか。お願いします」
「よしよし、レンとリリは首を傾げてどうした?」
一生懸命考えている様子のレンくんとリリちゃんにセイラン様が問いかけると、二人は拙く喋り出す。
「レンのママ、ちやうって」
「りーのママ、だぁれ?」
「レンとリリのママはラーイではないな」
「ちやうの!?」
「ママ、ちやった!」
「レンとリリのママが誰か、自分で探してみるといい」
「たがつ?」
「じぶんで?」
「そうだ。ひとは他人の言ったことなど聞かない。自分で掴んだことが真実なのだ」
三歳児に向かってセイラン様はかなり難しいことを言っているが、僕はセイラン様に同感だった。誰も他人の話なんて聞いていない。自分の都合のいいことしか頭にないのだ。
それならばレンくんもリリちゃんも自分で理解できるようになるまでしっかりと考えた方がいい。
「レンのママ、だれかな?」
「りーのママ、だぁれ?」
二人は顔を見合わせて話し合っていた。
可愛い子どもたちに後ろ髪は引かれるのだが、僕は一年先まで予約が入っている仕立て屋なのだ。午前中は子どもたちを見るために店を休ませてもらったけれど、午後からは出なければいけない。ただでさえオーダーのウエディングドレスの仮縫いが遅れていた。
「セイラン様、行ってきます」
「行っておいで、ラーイ」
「大好きです」
「私もだ」
抱き締め合って愛を確かめて僕は母の家に走って行った。急いでいたのでお昼も食べる暇がなかった。
店では仮縫いに来てくれたお客様に合わせて型紙になる布で作ったドレスと全く同じものを着てもらって、微調整をして解いていく。それを型紙にして布を断って、ドレスの本縫いに入るのだ。
「夏薔薇の季節には結婚式を挙げたいのよ」
「間に合わせます」
「お願いするわね」
遅れていることはお客様にも伝わっているが、春までに結婚式を挙げたいというのをずらしてまでお客様は待っていてくれる。それに相応しいウエディングドレスとタキシードを作らなければいけなかった。
「ラーイ、アマンダの娘がいたでしょう?」
「僕の姪っ子だよね?」
「その子が仕事を探しているの。一緒に働いてみない?」
母の提案に僕は母の顔をじっと見てしまう。
「僕に弟子ができるってこと?」
「縫物は一通りできるっていう話なのよ。ラーイは今仕事が詰まってて、子どもの面倒も見ないといけなくて大変でしょう? 助手がいたらかなり楽になるんじゃないかしら」
僕のためにアマンダ姉さんの娘が助手になってくれる。それはとてもありがたいことだった。
「お願いしたいな」
「分かったわ、連絡しておくわね」
数日後にやって来たアマンダ姉さんの娘はラナという名前だった。黒髪に金色の目でアマンダ姉さんにも母にもリラにもそっくりである。
「覚えてる、ラーイ? 私小学校の頃にお祖母ちゃんの家で会っているのよ」
「あー! ラナちゃん!?」
思い出した。僕とリラが小学一年生のときに二年生だったアマンダ姉さんの娘のラナちゃんだ。今の年齢でラナちゃんと言うとおかしい気がするので、ラナと呼ぶことにする。
「ジアちゃんも一緒だったよね?」
「ジアはアンナマリ叔母様の元で医者になるために修行してるわ。私は、母とは少し違う気がしていたの。ずっと縫物や付与魔法に興味があってね」
「そうだったんだ。よろしく、ラナちゃん……じゃ、おかしいね。ラナでいい?」
「いいわよ」
僕は姪のラナと仕事をすることになった。
アマンダ姉さん、アンナマリ姉さん、アナ姉さんとなると分からないが、それでも母はある程度年を離して子どもを生んでいることになる。
そうでないと妊娠・出産はとても体に負担をかけるのだということがよく分かる。アマンダ姉さんもアンナマリ姉さんも年を離して娘を生んでいた。
セイラン様のお産が終わった後で僕はアンナマリ姉さんに呼び出されて、次のお産までは時間を置くように言われたのだ。アンナマリ姉さんは僕が生んだと勘違いしていたようだけれど、セイラン様でも立て続けのお産は体に負担がかかるだろう。
幸い僕もセイラン様も神族なので老いるのがとても遅い。次の赤ちゃんのために十年や二十年開けても全く問題はなかった。
今のところはリクとライラが育ってから次の赤ちゃんを考えることになりそうだ。
リクとライラは冬を超えて毛が生え変わっていた。フレーズちゃんのように人間の姿になれないまま成人近くまで育つとしても、フレーズちゃんが小学校にいけているので僕は全く心配していなかった。
リクとライラとレンくんとリリちゃんと子ども部屋で一緒にしておくと夜もぐっすり眠ってくれる。ときどき様子を見に行ったり、泣き声が聞こえたら部屋に行ったりはしているが、四人が三歳になってから子育てもかなり楽になった。
元から四人なので自分たちで遊んでくれるし、トラブルになったら僕やセイラン様が間に入るが、そうでなければ自分たちで自由にしているので大人の手を煩わせることもない。
日中はマオさんとフウガくんが見ていてくれるし、夜は子どもたちだけで眠らせられるので僕もセイラン様も二人きりの時間が取れていた。
リラとレイリ様も二人きりの時間が取れているだろう。
安心しきっていた頃にマオさんから僕とリラとセイラン様とレイリ様に話があった。
顔を赤くして恥じ入っているマオさんだが、決意したように顔を上げて僕とリラとセイラン様とレイリ様に告げる。
「この年で恥ずかしいのですが、赤ん坊ができました。しばらくの間はリク様とライラ様とレン様とリリ様の面倒が見られません」
「俺ができるだけ面倒を見ます」
申し出るフウガくんにセイラン様と僕は顔を見合わせた。
「フウガくんは赤ちゃんのお父さんになるんだから、マオさんのそばにいてあげなくちゃ」
「子どもたちは私たちが面倒を見る故、マオとフウガはゆっくり休みを取ってよい赤子を生むことだけに専念してくれ」
「マオお姉ちゃんおめでとう! 子どもたちのことは私たちが自分でするわ」
「幸い、子どもたちも手のかからない時期になって来ましたからね」
魔の三歳と言うが、四人いるせいかリクとライラとレンくんとリリちゃんはイヤイヤが激しくなかった。四人の仲がとてもいいのもあったのだろう。年齢的にも白虎の本能的にも、噛み付いてしまうことや引っ掻いてしまうことがあったが、丈夫な毛皮に守られているので子どもたちは怪我もせずにすくすくと育っていた。
一つ解せないことがあるとすれば、何か揉め事があると僕のところにやってくるのだ。
「ママー! おちっこもれたー!」
「ママ! リリがおへやをでていったった」
「ママ、レンがおちっぽおいかけて、ころんだった」
「ママ、おなかちいたー!」
リクとライラが僕のことを間違えて「ママ」と呼んでしまうのは、周囲が間違えてしまっているから仕方がないのだと分かる。でもレンくんとリリちゃんまで僕をママと呼ぶのが信じられない。
「リリちゃん、お部屋に戻って。リクはすぐにお風呂に行こう。お腹が空いたのはもうちょっと我慢して。ご飯を準備するからね」
基本的に仲良しでいい子たちなのだが、一度に要求されると困ってしまう。
それに僕はレンくんとリリちゃんの「ママ」ではない。
「レンくんとリリちゃんのママはリラだよ?」
「えー?」
「ママ?」
よく分かっていない様子で金色の目を丸くして首を傾げるレンくんとリリちゃんに、しっかりと教えなければいけないと思っていた。
「レンくんとリリちゃんのママはリラなの!」
「リクとライラのママは?」
「おなじじゃないの?」
「リクとライラのママは……一応僕ってことにしておくけど、レンくんとリリちゃんのママはリラだよ」
「ママちやう?」
「りーのママ、どうちて?」
どうしてリクとライラのママと、レンくんとリリちゃんのママが違うのかを説明すると難しくなる。
リラのお腹に宿った胎児をレイリ様がリラに生ませるのはきつく苦しいだろうと思って自分のお腹に移動させる術を使って、レイリ様のお腹からレンくんとリリちゃんは生まれてきたけれど、正確にはリラがママだなんて、どう話せばいいのだろう。
考え込んでいると、セイラン様が子ども部屋に来てくれた。
「ラーイ、そろそろ店に行く時間じゃないのか。変わろう」
「あ、そんな時間でしたか。お願いします」
「よしよし、レンとリリは首を傾げてどうした?」
一生懸命考えている様子のレンくんとリリちゃんにセイラン様が問いかけると、二人は拙く喋り出す。
「レンのママ、ちやうって」
「りーのママ、だぁれ?」
「レンとリリのママはラーイではないな」
「ちやうの!?」
「ママ、ちやった!」
「レンとリリのママが誰か、自分で探してみるといい」
「たがつ?」
「じぶんで?」
「そうだ。ひとは他人の言ったことなど聞かない。自分で掴んだことが真実なのだ」
三歳児に向かってセイラン様はかなり難しいことを言っているが、僕はセイラン様に同感だった。誰も他人の話なんて聞いていない。自分の都合のいいことしか頭にないのだ。
それならばレンくんもリリちゃんも自分で理解できるようになるまでしっかりと考えた方がいい。
「レンのママ、だれかな?」
「りーのママ、だぁれ?」
二人は顔を見合わせて話し合っていた。
可愛い子どもたちに後ろ髪は引かれるのだが、僕は一年先まで予約が入っている仕立て屋なのだ。午前中は子どもたちを見るために店を休ませてもらったけれど、午後からは出なければいけない。ただでさえオーダーのウエディングドレスの仮縫いが遅れていた。
「セイラン様、行ってきます」
「行っておいで、ラーイ」
「大好きです」
「私もだ」
抱き締め合って愛を確かめて僕は母の家に走って行った。急いでいたのでお昼も食べる暇がなかった。
店では仮縫いに来てくれたお客様に合わせて型紙になる布で作ったドレスと全く同じものを着てもらって、微調整をして解いていく。それを型紙にして布を断って、ドレスの本縫いに入るのだ。
「夏薔薇の季節には結婚式を挙げたいのよ」
「間に合わせます」
「お願いするわね」
遅れていることはお客様にも伝わっているが、春までに結婚式を挙げたいというのをずらしてまでお客様は待っていてくれる。それに相応しいウエディングドレスとタキシードを作らなければいけなかった。
「ラーイ、アマンダの娘がいたでしょう?」
「僕の姪っ子だよね?」
「その子が仕事を探しているの。一緒に働いてみない?」
母の提案に僕は母の顔をじっと見てしまう。
「僕に弟子ができるってこと?」
「縫物は一通りできるっていう話なのよ。ラーイは今仕事が詰まってて、子どもの面倒も見ないといけなくて大変でしょう? 助手がいたらかなり楽になるんじゃないかしら」
僕のためにアマンダ姉さんの娘が助手になってくれる。それはとてもありがたいことだった。
「お願いしたいな」
「分かったわ、連絡しておくわね」
数日後にやって来たアマンダ姉さんの娘はラナという名前だった。黒髪に金色の目でアマンダ姉さんにも母にもリラにもそっくりである。
「覚えてる、ラーイ? 私小学校の頃にお祖母ちゃんの家で会っているのよ」
「あー! ラナちゃん!?」
思い出した。僕とリラが小学一年生のときに二年生だったアマンダ姉さんの娘のラナちゃんだ。今の年齢でラナちゃんと言うとおかしい気がするので、ラナと呼ぶことにする。
「ジアちゃんも一緒だったよね?」
「ジアはアンナマリ叔母様の元で医者になるために修行してるわ。私は、母とは少し違う気がしていたの。ずっと縫物や付与魔法に興味があってね」
「そうだったんだ。よろしく、ラナちゃん……じゃ、おかしいね。ラナでいい?」
「いいわよ」
僕は姪のラナと仕事をすることになった。
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