172 / 180
転生したらまた魔女の男子だった件
172.レイリ様とセイラン様の出産
しおりを挟む
セイラン様が妊娠した。
僕はセイラン様が心配でできるだけそばについておきたかった。
白虎の妊娠期間は人間よりも短いと聞いているし、セイラン様は体が大きいので出産も比較的楽だろうと言われているが、そんなことは関係ない。
妊娠と出産は神族でも人間でも命を懸けなければいけない大仕事なのだ。
母がスリーズちゃんを産んだときもとても苦しんでいたのを僕は知っている。
僕はセイラン様とレイリ様を、アンナマリ姉さんに診て欲しかったが、セイラン様もレイリ様も必要ないと言われた。
「出産のときには白虎族の村に戻る。魔法使いの医者は必要ない」
「僕が先で、セイラン兄上が後になるでしょうね。出産の時期が重ならなくてよかったです。出産の時期には、エイゼンや山犬、熊族のものにも働いてもらいましょう」
こういうときの眷属なのだとレイリ様は言う。
心配だったけれど僕はアンナマリ姉さんにセイラン様を診てもらうのを諦めるしかなかった。
アンナマリ姉さんの結婚式は年明けに行われた。
粉雪のちらつく中、アンナマリ姉さんと旦那さんは社にセイラン様とレイリ様に挨拶に来ていた。
「夫は大陸で医師をしていた。夫の知識も得てますます医学の知識を伸ばしたいと思う」
「アンナマリと共に学び、成長していきたいと思っています」
「土地神様、私たちの門出に祝福を」
「これからよろしくお願いします」
アンナマリ姉さんの美しいウエディングドレス姿に僕は感動して胸がいっぱいになっていた。
「この土地で一人でも病や怪我に倒れるものが救われることを願っている」
「これからこの土地で医学を人々に授けてくださいね」
セイラン様もレイリ様も妊娠してからは白虎の姿を通していた。
僕はセイラン様が心配で傍を離れずに社で縫物をしているし、リラもレイリ様のそばを離れていない。
週に一度母の家は訪れているが、逆に母の方が社に来て僕とリラに縫物や肉体強化を教えていた。
店を休んでもいいと言われるだけのとても重要なことなのだと心に刻み込む。セイラン様とレイリ様が生むのは次の土地神様かもしれないのだ。
春になってレイリ様が先に白虎の村に行った。
リラも一緒で、僕とセイラン様は社でレイリ様を待っていた。
スリーズちゃんとフレーズちゃんのお誕生日にもリラとレイリ様は帰ってこなかった。
産み月が近付いているので、白虎の村で養生しているのだろう。
「ねぇね、いないねー」
「お姉ちゃんは赤ちゃんを産みに行ったのよ! さみしいけど、応援してあげなくちゃ!」
「ねぇね、あかたん?」
「そうよ!」
スリーズちゃんはフレーズちゃんに言い聞かせているが、寂しそうなのは同じだった。フレーズちゃんは三歳になっていたが、どこまでスリーズちゃんの言っていることを理解しているかは分からなかった。
スリーズちゃんももう九歳になる。前世で命を落とした十歳まで後一年だ。
僕は十歳になるまで、前世の記憶があったので比較的楽に過ごせていたが、スリーズちゃんはどうなのだろう。十歳を超えてからも二年早く入った小学校でうまくやっていけるのだろうか。
「お母さん、スリーズちゃんの成績はどうなの?」
「とてもいいのよ。高等学校に入学する頃にはラーイと同じで成績優秀者になっているんじゃないかしら」
「そうなんだ!?」
スリーズちゃんは身体能力は高いが、頭までいいなんて思わなかった。前世の記憶があるからかもしれないが、十歳を超えても成績が優秀でいられることを僕は願っていた。
スリーズちゃんとフレーズちゃんのお誕生日にはアナ姉さんが焼き菓子を大量に作って持ってきてくれていた。フレーズちゃんは焼き菓子が大好きなので、小さく千切ってもらって、嘴でついばんで食べていた。
フレーズちゃんは成人近くまで人間の姿にはなれないというのだが、燕の姿のままで小学校に入学できるのだろうか。フレーズちゃんに関してはまだまだ心配なことが多かった。
アナ姉さんはお誕生日をお祝いしてから僕を呼んでお願いをした。
「私も今、結婚相手を探しているところなの。アンナマリ姉さんのウエディングドレス、最高に美しかったわ。私にも必ず作ってよね」
「もちろん! あ、子育てが大変になってるかもしれないけど、注文が来たら時間がかかっても作るよ」
「私も頑張って相手を口説かなきゃ!」
「アナ姉さん、相手はいるの?」
「気になるひとはいるのよ」
アマンダ姉さんとアンナマリ姉さんが結婚したことで、アナ姉さんも結婚したい気持ちが出てきたようだ。
「初めて出産した娘がいるでしょう? あの子の父親のことを、私は本当は愛していたんじゃないかと思っているの。今更だけど、会いに行って気持ちを確かめてみるわ」
「頑張って、アナ姉さん!」
かつては男性は妊娠させるだけの役目で、結婚という形式が存在しなかった魔法使いの街でも、最近は結婚をする魔法使いが増えているようだ。
結婚をした魔法使いと旦那さんの間には男の子の魔法使いも生まれていると聞く。
魔法使いの街にも大きな変化が起きつつあった。
春の終わりにリラとレイリ様は帰って来た。
レイリ様の腕には二匹のころころとした白虎の赤ちゃんが抱かれていた。
赤ちゃんはきゅーきゅーと鳴きながらおっぱいを探している。レイリ様が白虎の姿になって横たわると赤ちゃんはレイリ様の胸を探って一生懸命お乳を飲んでいた。
「可愛いでしょう? 名前は、レンとリリよ。男の子と女の子なの」
「おめでとう、リラ。お母さんになったんだね」
「レイリ様がお母さんだけど、形式上私がお母さんってことにしておくわ」
どういう意味か分からないが、レイリ様がリラの体を慮って胎児をお腹に移す術を使って生んだのだから、リラはレイリ様が生んだということを尊重してお母さんと言っているのかもしれない。
僕には分からない夫婦の形があるのだ。
レイリ様とリラが戻って来たので、今度は僕とセイラン様が白虎の村に旅立った。
白虎の村ではセイラン様は白虎の姿で家を借りて出産までの時間を過ごしている。僕はセイラン様のお体を拭いたり、お水を持って来たり、できる限りお世話をした。
「ラーイ、お腹は減っていないか?」
「不思議と減っていません」
「ラーイも神族になったのだったな」
言われて気付いたが、僕はもう神族なので食事を摂る必要がなくなっていた。日々の楽しみとして食事は続けていきたいが、セイラン様のお世話を続けている間は食事を摂らなくても済むのは楽で助かった。
「セイラン様、痛みますか?」
「陣痛が来たようだな。痛むが、これも赤子と会うためには仕方のないこと」
セイラン様に陣痛が来た。
僕はセイラン様の腰を摩って陣痛が和らぐように必死になる。セイラン様は白虎の姿でお腹を舐めていた。
陣痛が始まってから何時間経ったのだろう。
セイラン様がぐぅっと喉を鳴らす。
つらそうな様子に僕は何もできない無力さを噛み締めていた。
お腹を舐めていたセイラン様が何かを咥えて僕に差し出す。
それは小さな白虎の赤ちゃんだった。
「セイラン様、赤ちゃんが!」
「もう一匹生まれる」
「セイラン様!」
もう一匹も咥えて引きずり出したセイラン様は、白虎の赤ちゃんを舐めて綺麗にしてあげていた。僕は赤ちゃんに産湯をつかわせてあげる。
「双子ですね……性別は……?」
「男の子と女の子だな」
「僕とリラと同じだ……」
嬉しくて幸せで涙が溢れて来る。
ころころとした白虎の赤ちゃんはすぐにみゃーみゃー鳴き出して、セイラン様の胸を探る。セイラン様は赤ちゃんにお乳を飲ませていた。
「ラーイに乳を飲ませていたのを思い出すな」
「セイラン様のお乳を飲むのは僕の大事な時間でした」
「もう赤子に譲ってもよいな?」
「もちろんです」
必死にセイラン様の胸に吸い付く赤ちゃんを見ながら、僕は涙を零していた。
僕はセイラン様が心配でできるだけそばについておきたかった。
白虎の妊娠期間は人間よりも短いと聞いているし、セイラン様は体が大きいので出産も比較的楽だろうと言われているが、そんなことは関係ない。
妊娠と出産は神族でも人間でも命を懸けなければいけない大仕事なのだ。
母がスリーズちゃんを産んだときもとても苦しんでいたのを僕は知っている。
僕はセイラン様とレイリ様を、アンナマリ姉さんに診て欲しかったが、セイラン様もレイリ様も必要ないと言われた。
「出産のときには白虎族の村に戻る。魔法使いの医者は必要ない」
「僕が先で、セイラン兄上が後になるでしょうね。出産の時期が重ならなくてよかったです。出産の時期には、エイゼンや山犬、熊族のものにも働いてもらいましょう」
こういうときの眷属なのだとレイリ様は言う。
心配だったけれど僕はアンナマリ姉さんにセイラン様を診てもらうのを諦めるしかなかった。
アンナマリ姉さんの結婚式は年明けに行われた。
粉雪のちらつく中、アンナマリ姉さんと旦那さんは社にセイラン様とレイリ様に挨拶に来ていた。
「夫は大陸で医師をしていた。夫の知識も得てますます医学の知識を伸ばしたいと思う」
「アンナマリと共に学び、成長していきたいと思っています」
「土地神様、私たちの門出に祝福を」
「これからよろしくお願いします」
アンナマリ姉さんの美しいウエディングドレス姿に僕は感動して胸がいっぱいになっていた。
「この土地で一人でも病や怪我に倒れるものが救われることを願っている」
「これからこの土地で医学を人々に授けてくださいね」
セイラン様もレイリ様も妊娠してからは白虎の姿を通していた。
僕はセイラン様が心配で傍を離れずに社で縫物をしているし、リラもレイリ様のそばを離れていない。
週に一度母の家は訪れているが、逆に母の方が社に来て僕とリラに縫物や肉体強化を教えていた。
店を休んでもいいと言われるだけのとても重要なことなのだと心に刻み込む。セイラン様とレイリ様が生むのは次の土地神様かもしれないのだ。
春になってレイリ様が先に白虎の村に行った。
リラも一緒で、僕とセイラン様は社でレイリ様を待っていた。
スリーズちゃんとフレーズちゃんのお誕生日にもリラとレイリ様は帰ってこなかった。
産み月が近付いているので、白虎の村で養生しているのだろう。
「ねぇね、いないねー」
「お姉ちゃんは赤ちゃんを産みに行ったのよ! さみしいけど、応援してあげなくちゃ!」
「ねぇね、あかたん?」
「そうよ!」
スリーズちゃんはフレーズちゃんに言い聞かせているが、寂しそうなのは同じだった。フレーズちゃんは三歳になっていたが、どこまでスリーズちゃんの言っていることを理解しているかは分からなかった。
スリーズちゃんももう九歳になる。前世で命を落とした十歳まで後一年だ。
僕は十歳になるまで、前世の記憶があったので比較的楽に過ごせていたが、スリーズちゃんはどうなのだろう。十歳を超えてからも二年早く入った小学校でうまくやっていけるのだろうか。
「お母さん、スリーズちゃんの成績はどうなの?」
「とてもいいのよ。高等学校に入学する頃にはラーイと同じで成績優秀者になっているんじゃないかしら」
「そうなんだ!?」
スリーズちゃんは身体能力は高いが、頭までいいなんて思わなかった。前世の記憶があるからかもしれないが、十歳を超えても成績が優秀でいられることを僕は願っていた。
スリーズちゃんとフレーズちゃんのお誕生日にはアナ姉さんが焼き菓子を大量に作って持ってきてくれていた。フレーズちゃんは焼き菓子が大好きなので、小さく千切ってもらって、嘴でついばんで食べていた。
フレーズちゃんは成人近くまで人間の姿にはなれないというのだが、燕の姿のままで小学校に入学できるのだろうか。フレーズちゃんに関してはまだまだ心配なことが多かった。
アナ姉さんはお誕生日をお祝いしてから僕を呼んでお願いをした。
「私も今、結婚相手を探しているところなの。アンナマリ姉さんのウエディングドレス、最高に美しかったわ。私にも必ず作ってよね」
「もちろん! あ、子育てが大変になってるかもしれないけど、注文が来たら時間がかかっても作るよ」
「私も頑張って相手を口説かなきゃ!」
「アナ姉さん、相手はいるの?」
「気になるひとはいるのよ」
アマンダ姉さんとアンナマリ姉さんが結婚したことで、アナ姉さんも結婚したい気持ちが出てきたようだ。
「初めて出産した娘がいるでしょう? あの子の父親のことを、私は本当は愛していたんじゃないかと思っているの。今更だけど、会いに行って気持ちを確かめてみるわ」
「頑張って、アナ姉さん!」
かつては男性は妊娠させるだけの役目で、結婚という形式が存在しなかった魔法使いの街でも、最近は結婚をする魔法使いが増えているようだ。
結婚をした魔法使いと旦那さんの間には男の子の魔法使いも生まれていると聞く。
魔法使いの街にも大きな変化が起きつつあった。
春の終わりにリラとレイリ様は帰って来た。
レイリ様の腕には二匹のころころとした白虎の赤ちゃんが抱かれていた。
赤ちゃんはきゅーきゅーと鳴きながらおっぱいを探している。レイリ様が白虎の姿になって横たわると赤ちゃんはレイリ様の胸を探って一生懸命お乳を飲んでいた。
「可愛いでしょう? 名前は、レンとリリよ。男の子と女の子なの」
「おめでとう、リラ。お母さんになったんだね」
「レイリ様がお母さんだけど、形式上私がお母さんってことにしておくわ」
どういう意味か分からないが、レイリ様がリラの体を慮って胎児をお腹に移す術を使って生んだのだから、リラはレイリ様が生んだということを尊重してお母さんと言っているのかもしれない。
僕には分からない夫婦の形があるのだ。
レイリ様とリラが戻って来たので、今度は僕とセイラン様が白虎の村に旅立った。
白虎の村ではセイラン様は白虎の姿で家を借りて出産までの時間を過ごしている。僕はセイラン様のお体を拭いたり、お水を持って来たり、できる限りお世話をした。
「ラーイ、お腹は減っていないか?」
「不思議と減っていません」
「ラーイも神族になったのだったな」
言われて気付いたが、僕はもう神族なので食事を摂る必要がなくなっていた。日々の楽しみとして食事は続けていきたいが、セイラン様のお世話を続けている間は食事を摂らなくても済むのは楽で助かった。
「セイラン様、痛みますか?」
「陣痛が来たようだな。痛むが、これも赤子と会うためには仕方のないこと」
セイラン様に陣痛が来た。
僕はセイラン様の腰を摩って陣痛が和らぐように必死になる。セイラン様は白虎の姿でお腹を舐めていた。
陣痛が始まってから何時間経ったのだろう。
セイラン様がぐぅっと喉を鳴らす。
つらそうな様子に僕は何もできない無力さを噛み締めていた。
お腹を舐めていたセイラン様が何かを咥えて僕に差し出す。
それは小さな白虎の赤ちゃんだった。
「セイラン様、赤ちゃんが!」
「もう一匹生まれる」
「セイラン様!」
もう一匹も咥えて引きずり出したセイラン様は、白虎の赤ちゃんを舐めて綺麗にしてあげていた。僕は赤ちゃんに産湯をつかわせてあげる。
「双子ですね……性別は……?」
「男の子と女の子だな」
「僕とリラと同じだ……」
嬉しくて幸せで涙が溢れて来る。
ころころとした白虎の赤ちゃんはすぐにみゃーみゃー鳴き出して、セイラン様の胸を探る。セイラン様は赤ちゃんにお乳を飲ませていた。
「ラーイに乳を飲ませていたのを思い出すな」
「セイラン様のお乳を飲むのは僕の大事な時間でした」
「もう赤子に譲ってもよいな?」
「もちろんです」
必死にセイラン様の胸に吸い付く赤ちゃんを見ながら、僕は涙を零していた。
4
お気に入りに追加
122
あなたにおすすめの小説
総受けルート確定のBLゲーの主人公に転生してしまったんだけど、ここからソロエンドを迎えるにはどうすればいい?
寺一(テライチ)
BL
──妹よ。にいちゃんは、これから五人の男に抱かれるかもしれません。
ユズイはシスコン気味なことを除けばごくふつうの男子高校生。
ある日、熱をだした妹にかわって彼女が予約したゲームを店まで取りにいくことに。
その帰り道、ユズイは階段から足を踏みはずして命を落としてしまう。
そこに現れた女神さまは「あなたはこんなにはやく死ぬはずではなかった、お詫びに好きな条件で転生させてあげます」と言う。
それに「チート転生がしてみたい」と答えるユズイ。
女神さまは喜んで願いを叶えてくれた……ただしBLゲーの世界で。
BLゲーでのチート。それはとにかく攻略対象の好感度がバグレベルで上がっていくということ。
このままではなにもしなくても総受けルートが確定してしまう!
男にモテても仕方ないとユズイはソロエンドを目指すが、チートを望んだ代償は大きくて……!?
溺愛&執着されまくりの学園ラブコメです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
公爵家の五男坊はあきらめない
三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。
生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。
冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。
負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。
「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」
都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。
知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。
生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。
あきらめたら待つのは死のみ。
身代わりになって推しの思い出の中で永遠になりたいんです!
冨士原のもち
BL
桜舞う王立学院の入学式、ヤマトはカイユー王子を見てここが前世でやったゲームの世界だと気付く。ヤマトが一番好きなキャラであるカイユー王子は、ゲーム内では非業の死を遂げる。
「そうだ!カイユーを助けて死んだら、忘れられない恩人として永遠になれるんじゃないか?」
前世の死に際のせいで人間不信と恋愛不信を拗らせていたヤマトは、推しの心の中で永遠になるために身代わりになろうと決意した。しかし、カイユー王子はゲームの時の印象と違っていて……
演技チャラ男攻め×美人人間不信受け
※最終的にはハッピーエンドです
※何かしら地雷のある方にはお勧めしません
※ムーンライトノベルズにも投稿しています
目が覚めたら異世界でした!~病弱だけど、心優しい人達に出会えました。なので現代の知識で恩返ししながら元気に頑張って生きていきます!〜
楠ノ木雫
恋愛
病院に入院中だった私、奥村菖は知らず知らずに異世界へ続く穴に落っこちていたらしく、目が覚めたら知らない屋敷のベッドにいた。倒れていた菖を保護してくれたのはこの国の公爵家。彼女達からは、地球には帰れないと言われてしまった。
病気を患っている私はこのままでは死んでしまうのではないだろうかと悟ってしまったその時、いきなり目の前に〝妖精〟が現れた。その妖精達が持っていたものは幻の薬草と呼ばれるもので、自分の病気が治る事が発覚。治療を始めてどんどん元気になった。
元気になり、この国の公爵家にも歓迎されて。だから、恩返しの為に現代の知識をフル活用して頑張って元気に生きたいと思います!
でも、あれ? この世界には私の知る食材はないはずなのに、どうして食事にこの四角くて白い〝コレ〟が出てきたの……!?
※他の投稿サイトにも掲載しています。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる