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転生したらまた魔女の男子だった件
136.お父さんへの報告
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初夏になるとお父さんが飛んでくる。
夏を運んでくる季節の神であり、渡る神であるお父さんは、夏にしかこの土地に来られない。僕もリラも初夏がお誕生日なのだが、誕生日プレゼントのようにやって来るお父さんをとても楽しみにしていた。
大陸から渡ってきたお父さんは燕の姿で社に降り立った。
スリーズちゃんが掛けて行くと、人間の姿になる。
人間の姿になったお父さんは、スリーズちゃんを抱き上げる。
「とと、おかえりなさい」
「スリーズ、ただいま」
「とと、だいすき」
「私も大好きだよ」
抱きしめ合う親子の姿に僕は胸がジーンとしてしまう。
リラも遠慮してスリーズちゃんにお父さんを少し譲ることにしたようだ。
スリーズちゃんが存分にお父さんに甘えている間に、僕はレオくんとナンシーちゃんから果物を受け取る。今年は艶々のさくらんぼだ。受け取ったさくらんぼは母がケーキにしてくれる。
「お父様が帰ってきて安心ね」
「すごく嬉しいよ。このさくらんぼも嬉しい。ありがとう、ナンシーちゃん」
「どういたしまして」
「スリーズちゃん、おとうさんがだいすきなんだな」
「スリーズちゃんは末っ子だからね」
レオくんもお父さんに抱きついて甘えているスリーズちゃんを見て微笑ましく思っているようだった。
「マオさん、厨房をちょっと貸してくれる? ケーキの仕上げをしたいのよ」
「私にも教えてくれますか?」
「いいわよ」
母とマオさんは僕とリラのお誕生日のケーキの準備をしてくれていた。
「とと、すー、レオくんとしょうがっこう、べつべつなの。すー、いっしょにいきたいの」
「スリーズはレオくんより学年が二つ下だろう?」
「ふたつ!?」
お父さんに報告しているスリーズちゃんにお父さんが衝撃の事実を告げてしまった。ショックを受けているスリーズちゃんに、僕とリラが近寄る。
「僕もリラも二年早く小学校に入学できたし」
「スリーズちゃんの事情を話せばきっと大丈夫よ」
「ふぇ……すー、ふたつもしただった……」
泣き出したスリーズちゃんをお父さんが抱きしめて慰める。僕もこれ以上言えることがなくて困ってしまった。
スリーズちゃんを安心させる確実なことが言えたらいいのだが、それは難しい。
スリーズちゃんはレオくんより学年が一つ下なだけだと思っていただけに、二つも違うというのはショックだっただろう。
「スリーズちゃんは中身は十歳の女の子だからどうにかならないかな?」
「どうにかしてあげたいけれど、魔女の森のことはアマリエに託すしかないね」
お父さんもスリーズちゃんを泣き止ませることは難しそうだった。
厨房から母が大きなケーキを持って出て来る。
艶々のさくらんぼが大量に乗ったケーキだ。
涙に濡れていたスリーズちゃんの黒い目がきらりと光った。
「おいしそう……」
「先のことは分からないけど、アマリエは最善を尽くしてくれるよ。今はケーキを食べてラーイとリラをお祝いしよう?」
「あい……」
洟を啜ってスリーズちゃんが答える。なんとか泣き止んだスリーズちゃんには、大きな一切れが振る舞われた。
レオくんとナンシーちゃんにもケーキが振舞われる。
僕とリラにもケーキのお皿が渡される。
「ナンシーちゃんとレオくんの家からいただいた紅茶を飲みましょう。苺と桃、どっちが好き?」
「苺!」
「私も苺だわ!」
「いちごがいーの!」
僕とリラとスリーズちゃんの答えは一致していた。
母が苺とバニラの紅茶を入れてくれて、それにたっぷりの牛乳を入れてミルクティーにする。
お誕生日ケーキを食べながらミルクティーを飲んでいると、セイラン様とレイリ様が僕とリラの後ろに来ていた。
「親子の再会は済んだかな?」
「いい香りの紅茶ですね。僕にもいただけますか?」
僕とリラとスリーズちゃんのためにセイラン様とレイリ様は席を外してくれていたようだ。母がセイラン様とレイリ様にも紅茶を入れる。
「セイラン様、ミルクティーにすると美味しいですよ」
「この紅茶、ミルクがよく合うのよ。とっても美味しいの」
「ナンシーちゃんとレオくんのお父さんの果樹園でできた果物を使っているんです」
「ナンシーちゃんとレオくんからもらったのよ」
口々に僕とリラが説明すると、セイラン様もレイリ様も紅茶に牛乳を入れてミルクティーにして飲んでいた。
「これはいい香りで美味しいな」
「この地の特産品になりそうですね」
「ありがとうございます。土地神様のお墨付きがついたわ」
「とうちゃんががんばってるんです。ほめてもらえてうれしいです」
美味しそうに紅茶を飲むセイラン様とレイリ様に、ナンシーちゃんとレオくんも誇らしそうだった。
ケーキを食べ終わったところで、レオくんが真剣な顔で母とお父さんに申し出た。
「レオ、じゃない、わたしは、おおきくなったら、スリーズちゃんとけっこんしたいんです! ゆるしてくれますか?」
「レオ、気が早すぎるわよ?」
「とちがみさまも、ちいさいころのラーイおにいちゃんと、リラおねえちゃんとけっこんしたんだろ?」
「結婚じゃなくて、婚約よ!」
色々とレオくんは幼いせいで勘違いしているようだが、僕とセイラン様、リラとレイリ様は、小さな頃に婚約をしたのは確かだ。結婚は大人になってからのことだ。
「スリーズのことを想ってくれてありがとう。でも、結婚にはちょっと早いかな」
「レオくんなら安心だわ。スリーズが大きくなったら、また申し込んでくれる?」
「おおきくなったらって、なんさいから?」
「十八歳くらいかしら」
お父さんも母もレオくんの申し出を無碍に断ることなく、大きくなってから結婚を申し込む方向に転換していっていた。
お父さんが帰ってきたので、僕もリラも報告しなければいけないことがあった。特にリラは母に相談しなければいけない。
将来のことについて、まだ僕もリラもセイラン様にもレイリ様にも、母にも、お父さんにも相談していなかったのだ。
「僕は高等学校を卒業したら、お母さんと仕立て屋をやりたいんだけど、お母さんはそれでいい?」
「私は厳しいし、しっかりと修行してもらうけどラーイはついてこれる?」
「頑張るよ」
母にはそう言って僕はセイラン様に向き直る。
「セイラン様と結婚して、僕は魔女の森に働きに出るけど、いいですか?」
「ラーイがそうしたいのならばそうするがいい。私は土地神の仕事をする、ラーイは仕立て屋の仕事をする。それでいいと思う」
「ありがとうございます」
セイラン様にも母にも理解してもらって、僕は安堵していた。
次はリラの番だ。僕のことは母もセイラン様も予測していただろうが、リラのことは全く話をしていない。
「お母さん、お父さん、私、魔女族の長を継ぎたいの」
「リラは魔女族の長になりたいのか?」
「魔女族の長は簡単な仕事ではないのよ」
初耳のお父さんも母も驚いている。リラが高等学校を卒業した時点で、魔女族の長を継ぐのは難しいだろう。
「お母さんのもとで、私もたくさん修行するわ! いい魔女族の長になれるように頑張る! 魔女族の長になれないかしら?」
魔女族の長が簡単なものではないというのはよく分かるのだが、リラにそれができるのかどうかは僕にも分からない。母にとっても未知数だろう。
「修行して出来そうになったら、私に決闘を申し込んできたらいいわ」
「え!? お母さんを倒さないとダメなの!?」
「魔女族の長はそうやって継がれていくのよ」
魔女族の長の継承儀式は決闘だった。
僕は恐ろしくてとても参加できないが、リラならば時間はかかるがやり遂げるかもしれない。
それもずっと先の話になるだろう。
「レイリ様もそれでいいかしら?」
リラに問いかけられて、レイリ様が頷く。
「リラの人生です。やりたいことをやってみなさい」
「はい!」
理解あるレイリ様に、リラは微笑んで答えていた。
夏を運んでくる季節の神であり、渡る神であるお父さんは、夏にしかこの土地に来られない。僕もリラも初夏がお誕生日なのだが、誕生日プレゼントのようにやって来るお父さんをとても楽しみにしていた。
大陸から渡ってきたお父さんは燕の姿で社に降り立った。
スリーズちゃんが掛けて行くと、人間の姿になる。
人間の姿になったお父さんは、スリーズちゃんを抱き上げる。
「とと、おかえりなさい」
「スリーズ、ただいま」
「とと、だいすき」
「私も大好きだよ」
抱きしめ合う親子の姿に僕は胸がジーンとしてしまう。
リラも遠慮してスリーズちゃんにお父さんを少し譲ることにしたようだ。
スリーズちゃんが存分にお父さんに甘えている間に、僕はレオくんとナンシーちゃんから果物を受け取る。今年は艶々のさくらんぼだ。受け取ったさくらんぼは母がケーキにしてくれる。
「お父様が帰ってきて安心ね」
「すごく嬉しいよ。このさくらんぼも嬉しい。ありがとう、ナンシーちゃん」
「どういたしまして」
「スリーズちゃん、おとうさんがだいすきなんだな」
「スリーズちゃんは末っ子だからね」
レオくんもお父さんに抱きついて甘えているスリーズちゃんを見て微笑ましく思っているようだった。
「マオさん、厨房をちょっと貸してくれる? ケーキの仕上げをしたいのよ」
「私にも教えてくれますか?」
「いいわよ」
母とマオさんは僕とリラのお誕生日のケーキの準備をしてくれていた。
「とと、すー、レオくんとしょうがっこう、べつべつなの。すー、いっしょにいきたいの」
「スリーズはレオくんより学年が二つ下だろう?」
「ふたつ!?」
お父さんに報告しているスリーズちゃんにお父さんが衝撃の事実を告げてしまった。ショックを受けているスリーズちゃんに、僕とリラが近寄る。
「僕もリラも二年早く小学校に入学できたし」
「スリーズちゃんの事情を話せばきっと大丈夫よ」
「ふぇ……すー、ふたつもしただった……」
泣き出したスリーズちゃんをお父さんが抱きしめて慰める。僕もこれ以上言えることがなくて困ってしまった。
スリーズちゃんを安心させる確実なことが言えたらいいのだが、それは難しい。
スリーズちゃんはレオくんより学年が一つ下なだけだと思っていただけに、二つも違うというのはショックだっただろう。
「スリーズちゃんは中身は十歳の女の子だからどうにかならないかな?」
「どうにかしてあげたいけれど、魔女の森のことはアマリエに託すしかないね」
お父さんもスリーズちゃんを泣き止ませることは難しそうだった。
厨房から母が大きなケーキを持って出て来る。
艶々のさくらんぼが大量に乗ったケーキだ。
涙に濡れていたスリーズちゃんの黒い目がきらりと光った。
「おいしそう……」
「先のことは分からないけど、アマリエは最善を尽くしてくれるよ。今はケーキを食べてラーイとリラをお祝いしよう?」
「あい……」
洟を啜ってスリーズちゃんが答える。なんとか泣き止んだスリーズちゃんには、大きな一切れが振る舞われた。
レオくんとナンシーちゃんにもケーキが振舞われる。
僕とリラにもケーキのお皿が渡される。
「ナンシーちゃんとレオくんの家からいただいた紅茶を飲みましょう。苺と桃、どっちが好き?」
「苺!」
「私も苺だわ!」
「いちごがいーの!」
僕とリラとスリーズちゃんの答えは一致していた。
母が苺とバニラの紅茶を入れてくれて、それにたっぷりの牛乳を入れてミルクティーにする。
お誕生日ケーキを食べながらミルクティーを飲んでいると、セイラン様とレイリ様が僕とリラの後ろに来ていた。
「親子の再会は済んだかな?」
「いい香りの紅茶ですね。僕にもいただけますか?」
僕とリラとスリーズちゃんのためにセイラン様とレイリ様は席を外してくれていたようだ。母がセイラン様とレイリ様にも紅茶を入れる。
「セイラン様、ミルクティーにすると美味しいですよ」
「この紅茶、ミルクがよく合うのよ。とっても美味しいの」
「ナンシーちゃんとレオくんのお父さんの果樹園でできた果物を使っているんです」
「ナンシーちゃんとレオくんからもらったのよ」
口々に僕とリラが説明すると、セイラン様もレイリ様も紅茶に牛乳を入れてミルクティーにして飲んでいた。
「これはいい香りで美味しいな」
「この地の特産品になりそうですね」
「ありがとうございます。土地神様のお墨付きがついたわ」
「とうちゃんががんばってるんです。ほめてもらえてうれしいです」
美味しそうに紅茶を飲むセイラン様とレイリ様に、ナンシーちゃんとレオくんも誇らしそうだった。
ケーキを食べ終わったところで、レオくんが真剣な顔で母とお父さんに申し出た。
「レオ、じゃない、わたしは、おおきくなったら、スリーズちゃんとけっこんしたいんです! ゆるしてくれますか?」
「レオ、気が早すぎるわよ?」
「とちがみさまも、ちいさいころのラーイおにいちゃんと、リラおねえちゃんとけっこんしたんだろ?」
「結婚じゃなくて、婚約よ!」
色々とレオくんは幼いせいで勘違いしているようだが、僕とセイラン様、リラとレイリ様は、小さな頃に婚約をしたのは確かだ。結婚は大人になってからのことだ。
「スリーズのことを想ってくれてありがとう。でも、結婚にはちょっと早いかな」
「レオくんなら安心だわ。スリーズが大きくなったら、また申し込んでくれる?」
「おおきくなったらって、なんさいから?」
「十八歳くらいかしら」
お父さんも母もレオくんの申し出を無碍に断ることなく、大きくなってから結婚を申し込む方向に転換していっていた。
お父さんが帰ってきたので、僕もリラも報告しなければいけないことがあった。特にリラは母に相談しなければいけない。
将来のことについて、まだ僕もリラもセイラン様にもレイリ様にも、母にも、お父さんにも相談していなかったのだ。
「僕は高等学校を卒業したら、お母さんと仕立て屋をやりたいんだけど、お母さんはそれでいい?」
「私は厳しいし、しっかりと修行してもらうけどラーイはついてこれる?」
「頑張るよ」
母にはそう言って僕はセイラン様に向き直る。
「セイラン様と結婚して、僕は魔女の森に働きに出るけど、いいですか?」
「ラーイがそうしたいのならばそうするがいい。私は土地神の仕事をする、ラーイは仕立て屋の仕事をする。それでいいと思う」
「ありがとうございます」
セイラン様にも母にも理解してもらって、僕は安堵していた。
次はリラの番だ。僕のことは母もセイラン様も予測していただろうが、リラのことは全く話をしていない。
「お母さん、お父さん、私、魔女族の長を継ぎたいの」
「リラは魔女族の長になりたいのか?」
「魔女族の長は簡単な仕事ではないのよ」
初耳のお父さんも母も驚いている。リラが高等学校を卒業した時点で、魔女族の長を継ぐのは難しいだろう。
「お母さんのもとで、私もたくさん修行するわ! いい魔女族の長になれるように頑張る! 魔女族の長になれないかしら?」
魔女族の長が簡単なものではないというのはよく分かるのだが、リラにそれができるのかどうかは僕にも分からない。母にとっても未知数だろう。
「修行して出来そうになったら、私に決闘を申し込んできたらいいわ」
「え!? お母さんを倒さないとダメなの!?」
「魔女族の長はそうやって継がれていくのよ」
魔女族の長の継承儀式は決闘だった。
僕は恐ろしくてとても参加できないが、リラならば時間はかかるがやり遂げるかもしれない。
それもずっと先の話になるだろう。
「レイリ様もそれでいいかしら?」
リラに問いかけられて、レイリ様が頷く。
「リラの人生です。やりたいことをやってみなさい」
「はい!」
理解あるレイリ様に、リラは微笑んで答えていた。
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