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転生したらまた魔女の男子だった件
123.僕の声変わり
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夏休みになって母の家に行くとお父さんもいる。
スリーズちゃんが強請るので僕は歌っていた。
「ばらおとめかめんのテーマ、うたって!」
「そんなのあるの!?」
「ちゅくって!」
作らなければいけないらしい。
薔薇乙女仮面のテーマをその場で作って、「強いぞ、薔薇乙女仮面! それ行け、薔薇乙女仮面! 今こそ変身だ!」と歌っていると、スリーズちゃんとリラが楽しそうに踊っている。
踊る途中にサンドバッグに蹴りを入れたり、パンチを入れたりするところが怖いのだが、それをレオくんは拍手しながら見ていた。
適当な歌でも満足してもらったようで安心していると、僕の歌が終わるとお父さんが話しかけて来た。
「もしかするとと思っていたのだが、ラーイはまだ声変わりをしていないのだな」
「声変わり?」
「大人の男になるにつれて声が低くなってくるのだよ。ラーイの声はまだ高い」
「そういえば、一度、声が出にくくなったことはあるけど、声がちょっと低くなったかなって思ってたんだけど」
「まだまだ少女のような声をしているなと思って」
僕の周囲には同年齢の友達がフウガくんくらいしかいない。フウガくんとも詳しく話したわけではないので、声変わりをしているのかとかという話題になったことがない。
僕と同じ年のフウガくんは声が低かったような気がする。
僕はリラと同じくらいの音まで歌えるけれど、フウガくんが歌っているのを聞いたことがないからどこまで音が出るのか分からないけれど、僕よりかなり声は低い気がしていた。
「声変わりがまだっていうのは、遅いのかな?」
「ラーイは普通の人間ではない。魔女だから、遅くはないと思うよ」
「そうだった。僕は魔女だった」
周囲の魔女は女性ばかりだから忘れてしまうけれど、僕も間違いなく魔女だった。魔法を使えるし、長く生きていく。フウガくんよりも成長が若干遅くてもおかしくはないと言われたようで、僕は胸を撫で下ろした。
「でも、お父さん、僕、大人にはなったんだよ?」
「それと声変わりはあまり関係ないみたいだね」
「そうなんだ……」
体は大人に近付いていて、僕の性器からは白濁が出るようになったけれど、声変わりとそれはちょっと別のようだった。
白濁を出したのも何回かしかない。それも、自分では処理できないのでセイラン様の手で処理していただいたものだ。
「いつになったら僕は声変わりするんだろう」
「もう少し後でもいい気がするよ。ラーイの綺麗な声が失われてしまうのはもったいない」
「失われてしまうって……」
僕はお父さんの言葉に驚いてしまう。
気付いていなかったが、僕は声変わりすると二度と元の声は出せないのだ。高い歌は歌えなくなってしまう。
ショックを受けている僕に、母がウッドデッキで縫物をしながら口を挟んでくる。
「声変わりをしても、ファルセットという裏声で歌うことができるわよ。練習すれば、高い曲も歌えるわ」
「本当?」
「ラーイ、成長するのは素晴らしいことよ。ラーイには成長を怖がらず、拒まないで欲しいと思っているわ」
「う、うん。僕、大人になってもスリーズちゃんに歌ってあげられる?」
「できるわ。練習は必要かもしれないけれど、きっと平気。大人になったら、あなたは土地神様と結婚できるの。それを夢見て、大きくなって欲しいわ」
母の願いとしては僕が憂いなく育つことなのだろう。
声変わりという変化を前にして、僕は躊躇してしまっているが、僕がどれだけ拒んで逃げようとしても、成長は時期になったらやってきてしまう。そのときにどんな対応をするかを母はちゃんと考えてくれるのだ。
「私はラーイを不安にさせただけだったな。アマリエ、フォローをありがとう」
「私はラーイの母親だもの。当然だわ」
僕はお父さんが僕のお父さんになってくれて、母が僕の母でよかったと強く思っていた。
エキサイトしてサンドバッグをぼこぼこにしていたスリーズちゃんとリラがウッドデッキに戻ってくる。爽やかに汗を拭うスリーズちゃんに、レオくんがハンドタオルを渡している。
「レオくん、ありがと!」
「リラおねえさまも、どうぞ」
「私はハンカチ持ってるから平気よ。いい運動になったわ」
「ねぇね、たのちかったねー!」
「楽しかったわね、スリーズちゃん」
和やかな雰囲気の中、母が家の中からアイスティーの入ったボトルを持ってきて、スリーズちゃんとリラとレオくんに飲ませている。暑い外で遊んでいたスリーズちゃんもリラもレオくんも汗びっしょりだった。
ウッドデッキで日陰に入って休むと、涼しい風が吹いてくる。この風はお父さんが起こしてくれたのだろう。
アイスティーを僕も貰って、ウッドデッキで涼んでいた。
社に帰るとセイラン様とレイリ様が迎えてくれた。
抱き締められそうになって、僕とリラが手でそれを止める。
「汗びっしょりですから!」
「いっぱい運動しちゃって、汗かいちゃったのよ」
「僕は運動してないんですけど、外は暑いから」
言い訳をする僕とリラを構わずセイラン様とレイリ様は抱き締めてくれる。
「気にすることはない。たくさん遊んできたのだな」
「リラ、今日も元気いっぱいだったのですね」
大らかに迎えてくれるセイラン様の胸に顔を埋めて、僕はうっとりしていた。
お風呂に入って汗を流して、晩ご飯を食べる。
今日は涼しく素麺にそぼろや錦糸卵を絡めてつゆにつけたものだった。もりもりと大量に食べて、麦茶もいっぱい飲んで、僕とリラは寝る準備をする。
セイラン様に抱き締められて、僕は体が熱くなっていることに気付く。
「セイラン様ぁ、体が熱いのです……」
体をセイラン様に擦り付けると、セイラン様は気付いてくれたようだ。
僕のパジャマの下半身を脱がせて、下着もずらして、僕の中心を緩く握る。
「あっ……セイランさまぁ……あぁっ!」
セイラン様の手で僕は達していた。
達した後にはセイラン様が抱っこしてお風呂場まで連れて行ってくれる。
体を流して、セイラン様も手を洗って、ベッドに戻る。
虎の姿で寝転がるセイラン様の隣りに横になって、ちょっとだけセイラン様の毛を撫でる。
「セイラン様、好きです……」
達した後の気怠さで眠気が襲ってきて、僕は夢心地で呟いていた。
汗ばんだ僕の前髪をセイラン様が肉球で持ち上げる。大きな口が近付いて来ても怖いとは思わなかった。
セイラン様の鼻先が僕に触れて、額に口付けをしているような形になる。
幸せで、うっとりとして僕は目を閉じた。
僕は体が熱くなって、精を吐き出したくなるけれど、他の男の子はどうなんだろう。
女の子はこういう衝動があるのだろうか。
僕には分からないことがいっぱいだった。
翌日僕は母の家に行く前に隣りのフウガくんに声をかけた。
夏休みのフウガくんは弟のコウガくんと一緒に来てくれた。
さすがにコウガくんの前で変なことは聞けないので、声変わりの話題にする。
「フウガくんは声変わりしてるの?」
「声変わり? あぁ、声が低くなるやつか。いつの間にか低くなってたよ」
「そうなんだ……。僕、まだ声が高いって言われるんだよね」
僕の現状を話すと、フウガくんが真面目な顔になる。
「土地神様の婚約者だからじゃないのか?」
「え? どういうこと?」
「土地神様は伴侶に寿命を半分分けるって言うだろう? それと同じように傍にいる相手には、加護を与えてるんじゃないかな?」
マオさんだって、全然年取ってる気がしない。
フウガくんに言われて僕は初めて気が付く。
マオさんは僕やリラよりずっと年上なのに、そんな気配がしていない。マオさんが来たのは十六歳のときだったと思うけれど、その頃から印象が変わっていない。
「それなら、マオさんもずっと一緒に暮らせるのかな?」
「そうだと思うよ。それが土地神様も無意識に与えてる加護なんじゃないかな」
それくらいの加護がないと、土地神様も寂しさで死んでしまう。
フウガくんの言うことはもっともな気がしていた。
スリーズちゃんが強請るので僕は歌っていた。
「ばらおとめかめんのテーマ、うたって!」
「そんなのあるの!?」
「ちゅくって!」
作らなければいけないらしい。
薔薇乙女仮面のテーマをその場で作って、「強いぞ、薔薇乙女仮面! それ行け、薔薇乙女仮面! 今こそ変身だ!」と歌っていると、スリーズちゃんとリラが楽しそうに踊っている。
踊る途中にサンドバッグに蹴りを入れたり、パンチを入れたりするところが怖いのだが、それをレオくんは拍手しながら見ていた。
適当な歌でも満足してもらったようで安心していると、僕の歌が終わるとお父さんが話しかけて来た。
「もしかするとと思っていたのだが、ラーイはまだ声変わりをしていないのだな」
「声変わり?」
「大人の男になるにつれて声が低くなってくるのだよ。ラーイの声はまだ高い」
「そういえば、一度、声が出にくくなったことはあるけど、声がちょっと低くなったかなって思ってたんだけど」
「まだまだ少女のような声をしているなと思って」
僕の周囲には同年齢の友達がフウガくんくらいしかいない。フウガくんとも詳しく話したわけではないので、声変わりをしているのかとかという話題になったことがない。
僕と同じ年のフウガくんは声が低かったような気がする。
僕はリラと同じくらいの音まで歌えるけれど、フウガくんが歌っているのを聞いたことがないからどこまで音が出るのか分からないけれど、僕よりかなり声は低い気がしていた。
「声変わりがまだっていうのは、遅いのかな?」
「ラーイは普通の人間ではない。魔女だから、遅くはないと思うよ」
「そうだった。僕は魔女だった」
周囲の魔女は女性ばかりだから忘れてしまうけれど、僕も間違いなく魔女だった。魔法を使えるし、長く生きていく。フウガくんよりも成長が若干遅くてもおかしくはないと言われたようで、僕は胸を撫で下ろした。
「でも、お父さん、僕、大人にはなったんだよ?」
「それと声変わりはあまり関係ないみたいだね」
「そうなんだ……」
体は大人に近付いていて、僕の性器からは白濁が出るようになったけれど、声変わりとそれはちょっと別のようだった。
白濁を出したのも何回かしかない。それも、自分では処理できないのでセイラン様の手で処理していただいたものだ。
「いつになったら僕は声変わりするんだろう」
「もう少し後でもいい気がするよ。ラーイの綺麗な声が失われてしまうのはもったいない」
「失われてしまうって……」
僕はお父さんの言葉に驚いてしまう。
気付いていなかったが、僕は声変わりすると二度と元の声は出せないのだ。高い歌は歌えなくなってしまう。
ショックを受けている僕に、母がウッドデッキで縫物をしながら口を挟んでくる。
「声変わりをしても、ファルセットという裏声で歌うことができるわよ。練習すれば、高い曲も歌えるわ」
「本当?」
「ラーイ、成長するのは素晴らしいことよ。ラーイには成長を怖がらず、拒まないで欲しいと思っているわ」
「う、うん。僕、大人になってもスリーズちゃんに歌ってあげられる?」
「できるわ。練習は必要かもしれないけれど、きっと平気。大人になったら、あなたは土地神様と結婚できるの。それを夢見て、大きくなって欲しいわ」
母の願いとしては僕が憂いなく育つことなのだろう。
声変わりという変化を前にして、僕は躊躇してしまっているが、僕がどれだけ拒んで逃げようとしても、成長は時期になったらやってきてしまう。そのときにどんな対応をするかを母はちゃんと考えてくれるのだ。
「私はラーイを不安にさせただけだったな。アマリエ、フォローをありがとう」
「私はラーイの母親だもの。当然だわ」
僕はお父さんが僕のお父さんになってくれて、母が僕の母でよかったと強く思っていた。
エキサイトしてサンドバッグをぼこぼこにしていたスリーズちゃんとリラがウッドデッキに戻ってくる。爽やかに汗を拭うスリーズちゃんに、レオくんがハンドタオルを渡している。
「レオくん、ありがと!」
「リラおねえさまも、どうぞ」
「私はハンカチ持ってるから平気よ。いい運動になったわ」
「ねぇね、たのちかったねー!」
「楽しかったわね、スリーズちゃん」
和やかな雰囲気の中、母が家の中からアイスティーの入ったボトルを持ってきて、スリーズちゃんとリラとレオくんに飲ませている。暑い外で遊んでいたスリーズちゃんもリラもレオくんも汗びっしょりだった。
ウッドデッキで日陰に入って休むと、涼しい風が吹いてくる。この風はお父さんが起こしてくれたのだろう。
アイスティーを僕も貰って、ウッドデッキで涼んでいた。
社に帰るとセイラン様とレイリ様が迎えてくれた。
抱き締められそうになって、僕とリラが手でそれを止める。
「汗びっしょりですから!」
「いっぱい運動しちゃって、汗かいちゃったのよ」
「僕は運動してないんですけど、外は暑いから」
言い訳をする僕とリラを構わずセイラン様とレイリ様は抱き締めてくれる。
「気にすることはない。たくさん遊んできたのだな」
「リラ、今日も元気いっぱいだったのですね」
大らかに迎えてくれるセイラン様の胸に顔を埋めて、僕はうっとりしていた。
お風呂に入って汗を流して、晩ご飯を食べる。
今日は涼しく素麺にそぼろや錦糸卵を絡めてつゆにつけたものだった。もりもりと大量に食べて、麦茶もいっぱい飲んで、僕とリラは寝る準備をする。
セイラン様に抱き締められて、僕は体が熱くなっていることに気付く。
「セイラン様ぁ、体が熱いのです……」
体をセイラン様に擦り付けると、セイラン様は気付いてくれたようだ。
僕のパジャマの下半身を脱がせて、下着もずらして、僕の中心を緩く握る。
「あっ……セイランさまぁ……あぁっ!」
セイラン様の手で僕は達していた。
達した後にはセイラン様が抱っこしてお風呂場まで連れて行ってくれる。
体を流して、セイラン様も手を洗って、ベッドに戻る。
虎の姿で寝転がるセイラン様の隣りに横になって、ちょっとだけセイラン様の毛を撫でる。
「セイラン様、好きです……」
達した後の気怠さで眠気が襲ってきて、僕は夢心地で呟いていた。
汗ばんだ僕の前髪をセイラン様が肉球で持ち上げる。大きな口が近付いて来ても怖いとは思わなかった。
セイラン様の鼻先が僕に触れて、額に口付けをしているような形になる。
幸せで、うっとりとして僕は目を閉じた。
僕は体が熱くなって、精を吐き出したくなるけれど、他の男の子はどうなんだろう。
女の子はこういう衝動があるのだろうか。
僕には分からないことがいっぱいだった。
翌日僕は母の家に行く前に隣りのフウガくんに声をかけた。
夏休みのフウガくんは弟のコウガくんと一緒に来てくれた。
さすがにコウガくんの前で変なことは聞けないので、声変わりの話題にする。
「フウガくんは声変わりしてるの?」
「声変わり? あぁ、声が低くなるやつか。いつの間にか低くなってたよ」
「そうなんだ……。僕、まだ声が高いって言われるんだよね」
僕の現状を話すと、フウガくんが真面目な顔になる。
「土地神様の婚約者だからじゃないのか?」
「え? どういうこと?」
「土地神様は伴侶に寿命を半分分けるって言うだろう? それと同じように傍にいる相手には、加護を与えてるんじゃないかな?」
マオさんだって、全然年取ってる気がしない。
フウガくんに言われて僕は初めて気が付く。
マオさんは僕やリラよりずっと年上なのに、そんな気配がしていない。マオさんが来たのは十六歳のときだったと思うけれど、その頃から印象が変わっていない。
「それなら、マオさんもずっと一緒に暮らせるのかな?」
「そうだと思うよ。それが土地神様も無意識に与えてる加護なんじゃないかな」
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