103 / 180
転生したらまた魔女の男子だった件
103.楽しいお正月
しおりを挟む
お正月に母はスリーズちゃんを連れて社に来てくれた。スリーズちゃんは僕があんだ毛糸のコートを着ていた。もこもこの毛糸のコートは水色とピンクが組み合わさっていて、スリーズちゃんの顔色が明るく見える。
僕は最近ひとに似合う色を気にするようになったのだ。
セイラン様はくすんだ青の着物を着ているが、もっと明るい色の方が肌の白さが映えるのではないだろうか。レイリ様もくすんだ緑の着物を着ているが、もっと明るい色の方が顔色がよく見える気がする。
セイラン様もレイリ様もとても肌の色が白いのだ。
それを考えて僕が作ったのは大陸から買って来た赤を基調とした金と青で刺繍が施された布で、それを肩からすっぽりとかぶるケープに縫い上げたのだ。
ケープを渡したときにはセイラン様もレイリ様も笑顔で受け取ってくれた。
使ってくれるかドキドキしていたけれど、セイラン様もレイリ様もお正月で土地のひとたちと話すときには、ケープを身に着けてくれていた。
ケープの端にはタッセルもつけて豪華にしている。
雪が降る中で毎年寒そうに見えるセイラン様とレイリ様に上着を着せることに成功して、僕は嬉しかった。
セイラン様とレイリ様は土地の権力者と話をしている。
「この土地では性教育を行っておらぬようだな」
「生命が生まれて来る課程は誰もが知っておいた方がよいことです」
「教育にまで目が届いておりませんでした。この土地の教育のカリキュラムがどうなっているかを調べてお伝えします」
「そうしてくれ」
「性教育がなかった場合には、きちんと性教育を入れるようにしてください」
僕が年末にセイラン様に言ったことをセイラン様とレイリ様はきっちりと実行してくれている。保護者としても土地神としても頼りになる姿に、僕はうっとりしていた。
「にぃに、あいがちょ」
「スリーズちゃん!」
「かーいー」
「毛糸のコートが気に入ったの?」
僕のズボンを引っ張って自己主張するスリーズちゃんに、僕はしゃがんで目を合せる。スリーズちゃんはにこにこしながら自分の着ている毛糸のコートを見せてくれる。
「すっかり気に入ってしまって、部屋の中でも脱ごうとしないのよ」
「すち!」
「ラーイに作ってもらったのが嬉しかったみたい」
ぎゅっと自分を抱き締めるようにして毛糸のコートを抱き締めているスリーズちゃんに、僕は頑張って編んで作ってよかったと思っていた。モチーフ編みを組み合わせたコートなのだが、なかなか大変だった。スリーズちゃんの身体はまだ小さいので大きなモチーフは編めないし、小さなモチーフだと数が大量にいる。
出来上がったときには歓声を上げたくらいだ。
「あの毛糸のコート、スリーズちゃんは来年も着られるかしら?」
「多分着られると思うよ。大きめに作ったから」
「それなら、来年は私もお揃いの毛糸のコートを作ってくれない?」
リラから注文が入る。
リラもスリーズちゃんを羨ましく思っていたのか。
「私、そろそろいいんじゃないかと思うのよ」
「何が?」
「スリーズちゃんを薔薇乙女仮面二号に加えるの!」
堂々と言い放ったリラに、母が吹き出して、僕が慌てて止めに入る。
「スリーズちゃんはまだ一歳だよ! ダメだよ!」
「スリーズちゃんも薔薇乙女仮面二号になりたいわよね?」
「にぎょー!」
「スリーズちゃん、危ないことはやめて!?」
リラが薔薇乙女仮面として戦うのですら僕は怖がっているのに、スリーズちゃんが薔薇乙女仮面二号になって戦うようになったら倒れてしまうかもしれない。
スリーズちゃんには悪いが、薔薇乙女仮面二号になるのは全力で止めさせてもらう。
「スリーズちゃんに薔薇乙女仮面二号の衣装を作ってあげて」
「スリーズちゃんは小さいから作らない」
「にぎょー! にぎょー!」
「泣いてもダメ!」
ひっくり返って手足をバタバタさせて泣いているスリーズちゃんに僕はビシッと言い放った。
スリーズちゃんまで薔薇乙女仮面になってしまったら僕の心臓によくない。
「リラ、ラーイは頑固よ。スリーズがもう少し大きくなるまで待ちなさい」
「えー……早く子分が欲しかったのに」
本音が聞こえてきて、僕はリラを半眼で見つめる。リラはけろりとしていた。
母とスリーズちゃんは社でお正月のご馳走を食べていくことになった。
お昼ご飯を母が社で食べるのは珍しい。
毛糸のコートを脱ごうとしないスリーズちゃんを、母は好きにさせておくことにしたようだ。
「かーいー?」
「とても可愛いですよ」
「かーいーねー」
食事をテーブルに並べてくれるマオさんにも、スリーズちゃんは毛糸のコートを見せに行っていた。
テーブルの上にはお節料理とお雑煮が並ぶ。朝もお雑煮を食べたが、僕もリラもお雑煮は大好きだったので昼も同じメニューで全く構わなかった。
「かか、まつ!」
「はい、いただきますね。熱いから気をつけるのよ」
「あい」
自由に食べさせようとする母に、僕が驚いてスリーズちゃんのお椀を覗くと、スリーズちゃんのお椀にはお餅は入っていなかった。代わりに里芋が切られて入っている。
スリーズちゃんはお餅がないことに気付いておらず、里芋をフォークで刺してたべていた。鰤も菜っ葉も大根も切られていて、スリーズちゃんが食べやすいようになっている。
母は自分のお雑煮を食べて、お節料理の重箱から卵焼きやがめ煮をスリーズちゃんに取ってあげていた。
「マオさんはお料理が上手ね。とても美味しいわ」
「そう言っていただけると嬉しいです」
「マオさんにはいつも息子と娘がお世話になってるわね」
「私は土地神様の巫女ですから。土地神様の養い子のラーイ様とリラ様を育てるのは当然です」
自分の使命だというように言ってくれるマオさんに僕も深く感謝する。母もマオさんと話せて嬉しそうだった。
「ごちとうたま!」
「お腹がいっぱいになったのね。お口を拭きましょう」
「あい」
口を拭いてもらって、オムツを変えてもらって、スリーズちゃんは半分寝ながら母に抱っこされて帰って行った。
母とスリーズちゃんとお正月の料理を食べられて僕はとても幸せだった。
冬休みが終わると、進級に向けて高等学校では勉強を強化する。高等学校は小学校のように自動的に次の学年に行けるわけではない。
春にある進級試験を受けて、合格しなければ進級できない仕組みだった。
進級試験はほとんどの生徒が合格するように作られているが、稀に不合格になってしまう生徒もいる。そういう生徒には再試験や課題の提出が求められて、救済措置が設けられる。
僕は進級試験に落ちるはずがなかったが、進級試験が不安な子も同級生の中にはいた。
「ラーイくん、数学を教えてくれない?」
「ラーイくん、歴史の問題なんだけど、ちょっと見てくれない?」
成績優秀者として学費を免除されている僕は、同級生の間でもそのことは知られていて勉強をする同級生に引っ張りだこになっていた。
「お兄ちゃん、この問題なんだけど」
「教科書のこのページを読み返してみて」
「分かったわ」
進級試験が心配な成績ではないが、リラも勉強熱心になって僕に勉強を聞いてくる。僕は休み時間には同級生に囲まれ、隣りのリラからも勉強を聞かれて、大忙しだった。
「女の子を侍らせていい気になって」
廊下から聞こえて来た声に、リラが席から立ち上がろうとするのを、僕が押し留める。腕力強化の魔法を使えるリラは僕よりも力が強いのだが、僕を立てて魔法を使わずに、僕に止められてくれた。
「あの子がうちの学年の子を振ったんでしょう?」
「高等学校でたった一人の男の子だからって、調子に乗っているのよ」
聞こえよがしに言って廊下を歩いて行く上級生たちは、前に僕がお付き合いを申し込まれてお断りの手紙を書いた上級生の友達なのだろう。
「気にしなくていいよ、リラ」
「腹が立つわ。帰ったらお母さんとレイリ様に言ってやる」
魔女族の長と土地神様に報告される上級生の方が気の毒で、僕は胸中で手を合わせた。
僕は最近ひとに似合う色を気にするようになったのだ。
セイラン様はくすんだ青の着物を着ているが、もっと明るい色の方が肌の白さが映えるのではないだろうか。レイリ様もくすんだ緑の着物を着ているが、もっと明るい色の方が顔色がよく見える気がする。
セイラン様もレイリ様もとても肌の色が白いのだ。
それを考えて僕が作ったのは大陸から買って来た赤を基調とした金と青で刺繍が施された布で、それを肩からすっぽりとかぶるケープに縫い上げたのだ。
ケープを渡したときにはセイラン様もレイリ様も笑顔で受け取ってくれた。
使ってくれるかドキドキしていたけれど、セイラン様もレイリ様もお正月で土地のひとたちと話すときには、ケープを身に着けてくれていた。
ケープの端にはタッセルもつけて豪華にしている。
雪が降る中で毎年寒そうに見えるセイラン様とレイリ様に上着を着せることに成功して、僕は嬉しかった。
セイラン様とレイリ様は土地の権力者と話をしている。
「この土地では性教育を行っておらぬようだな」
「生命が生まれて来る課程は誰もが知っておいた方がよいことです」
「教育にまで目が届いておりませんでした。この土地の教育のカリキュラムがどうなっているかを調べてお伝えします」
「そうしてくれ」
「性教育がなかった場合には、きちんと性教育を入れるようにしてください」
僕が年末にセイラン様に言ったことをセイラン様とレイリ様はきっちりと実行してくれている。保護者としても土地神としても頼りになる姿に、僕はうっとりしていた。
「にぃに、あいがちょ」
「スリーズちゃん!」
「かーいー」
「毛糸のコートが気に入ったの?」
僕のズボンを引っ張って自己主張するスリーズちゃんに、僕はしゃがんで目を合せる。スリーズちゃんはにこにこしながら自分の着ている毛糸のコートを見せてくれる。
「すっかり気に入ってしまって、部屋の中でも脱ごうとしないのよ」
「すち!」
「ラーイに作ってもらったのが嬉しかったみたい」
ぎゅっと自分を抱き締めるようにして毛糸のコートを抱き締めているスリーズちゃんに、僕は頑張って編んで作ってよかったと思っていた。モチーフ編みを組み合わせたコートなのだが、なかなか大変だった。スリーズちゃんの身体はまだ小さいので大きなモチーフは編めないし、小さなモチーフだと数が大量にいる。
出来上がったときには歓声を上げたくらいだ。
「あの毛糸のコート、スリーズちゃんは来年も着られるかしら?」
「多分着られると思うよ。大きめに作ったから」
「それなら、来年は私もお揃いの毛糸のコートを作ってくれない?」
リラから注文が入る。
リラもスリーズちゃんを羨ましく思っていたのか。
「私、そろそろいいんじゃないかと思うのよ」
「何が?」
「スリーズちゃんを薔薇乙女仮面二号に加えるの!」
堂々と言い放ったリラに、母が吹き出して、僕が慌てて止めに入る。
「スリーズちゃんはまだ一歳だよ! ダメだよ!」
「スリーズちゃんも薔薇乙女仮面二号になりたいわよね?」
「にぎょー!」
「スリーズちゃん、危ないことはやめて!?」
リラが薔薇乙女仮面として戦うのですら僕は怖がっているのに、スリーズちゃんが薔薇乙女仮面二号になって戦うようになったら倒れてしまうかもしれない。
スリーズちゃんには悪いが、薔薇乙女仮面二号になるのは全力で止めさせてもらう。
「スリーズちゃんに薔薇乙女仮面二号の衣装を作ってあげて」
「スリーズちゃんは小さいから作らない」
「にぎょー! にぎょー!」
「泣いてもダメ!」
ひっくり返って手足をバタバタさせて泣いているスリーズちゃんに僕はビシッと言い放った。
スリーズちゃんまで薔薇乙女仮面になってしまったら僕の心臓によくない。
「リラ、ラーイは頑固よ。スリーズがもう少し大きくなるまで待ちなさい」
「えー……早く子分が欲しかったのに」
本音が聞こえてきて、僕はリラを半眼で見つめる。リラはけろりとしていた。
母とスリーズちゃんは社でお正月のご馳走を食べていくことになった。
お昼ご飯を母が社で食べるのは珍しい。
毛糸のコートを脱ごうとしないスリーズちゃんを、母は好きにさせておくことにしたようだ。
「かーいー?」
「とても可愛いですよ」
「かーいーねー」
食事をテーブルに並べてくれるマオさんにも、スリーズちゃんは毛糸のコートを見せに行っていた。
テーブルの上にはお節料理とお雑煮が並ぶ。朝もお雑煮を食べたが、僕もリラもお雑煮は大好きだったので昼も同じメニューで全く構わなかった。
「かか、まつ!」
「はい、いただきますね。熱いから気をつけるのよ」
「あい」
自由に食べさせようとする母に、僕が驚いてスリーズちゃんのお椀を覗くと、スリーズちゃんのお椀にはお餅は入っていなかった。代わりに里芋が切られて入っている。
スリーズちゃんはお餅がないことに気付いておらず、里芋をフォークで刺してたべていた。鰤も菜っ葉も大根も切られていて、スリーズちゃんが食べやすいようになっている。
母は自分のお雑煮を食べて、お節料理の重箱から卵焼きやがめ煮をスリーズちゃんに取ってあげていた。
「マオさんはお料理が上手ね。とても美味しいわ」
「そう言っていただけると嬉しいです」
「マオさんにはいつも息子と娘がお世話になってるわね」
「私は土地神様の巫女ですから。土地神様の養い子のラーイ様とリラ様を育てるのは当然です」
自分の使命だというように言ってくれるマオさんに僕も深く感謝する。母もマオさんと話せて嬉しそうだった。
「ごちとうたま!」
「お腹がいっぱいになったのね。お口を拭きましょう」
「あい」
口を拭いてもらって、オムツを変えてもらって、スリーズちゃんは半分寝ながら母に抱っこされて帰って行った。
母とスリーズちゃんとお正月の料理を食べられて僕はとても幸せだった。
冬休みが終わると、進級に向けて高等学校では勉強を強化する。高等学校は小学校のように自動的に次の学年に行けるわけではない。
春にある進級試験を受けて、合格しなければ進級できない仕組みだった。
進級試験はほとんどの生徒が合格するように作られているが、稀に不合格になってしまう生徒もいる。そういう生徒には再試験や課題の提出が求められて、救済措置が設けられる。
僕は進級試験に落ちるはずがなかったが、進級試験が不安な子も同級生の中にはいた。
「ラーイくん、数学を教えてくれない?」
「ラーイくん、歴史の問題なんだけど、ちょっと見てくれない?」
成績優秀者として学費を免除されている僕は、同級生の間でもそのことは知られていて勉強をする同級生に引っ張りだこになっていた。
「お兄ちゃん、この問題なんだけど」
「教科書のこのページを読み返してみて」
「分かったわ」
進級試験が心配な成績ではないが、リラも勉強熱心になって僕に勉強を聞いてくる。僕は休み時間には同級生に囲まれ、隣りのリラからも勉強を聞かれて、大忙しだった。
「女の子を侍らせていい気になって」
廊下から聞こえて来た声に、リラが席から立ち上がろうとするのを、僕が押し留める。腕力強化の魔法を使えるリラは僕よりも力が強いのだが、僕を立てて魔法を使わずに、僕に止められてくれた。
「あの子がうちの学年の子を振ったんでしょう?」
「高等学校でたった一人の男の子だからって、調子に乗っているのよ」
聞こえよがしに言って廊下を歩いて行く上級生たちは、前に僕がお付き合いを申し込まれてお断りの手紙を書いた上級生の友達なのだろう。
「気にしなくていいよ、リラ」
「腹が立つわ。帰ったらお母さんとレイリ様に言ってやる」
魔女族の長と土地神様に報告される上級生の方が気の毒で、僕は胸中で手を合わせた。
6
お気に入りに追加
123
あなたにおすすめの小説


【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら
七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中!
※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります!
気付いたら異世界に転生していた主人公。
赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。
「ポーションが不味すぎる」
必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」
と考え、試行錯誤をしていく…

身代わりになって推しの思い出の中で永遠になりたいんです!
冨士原のもち
BL
桜舞う王立学院の入学式、ヤマトはカイユー王子を見てここが前世でやったゲームの世界だと気付く。ヤマトが一番好きなキャラであるカイユー王子は、ゲーム内では非業の死を遂げる。
「そうだ!カイユーを助けて死んだら、忘れられない恩人として永遠になれるんじゃないか?」
前世の死に際のせいで人間不信と恋愛不信を拗らせていたヤマトは、推しの心の中で永遠になるために身代わりになろうと決意した。しかし、カイユー王子はゲームの時の印象と違っていて……
演技チャラ男攻め×美人人間不信受け
※最終的にはハッピーエンドです
※何かしら地雷のある方にはお勧めしません
※ムーンライトノベルズにも投稿しています
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる