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転生したらまた魔女の男子だった件
70.スリーズちゃんの誕生
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春になって、僕とリラは六年生になった。六年生の担任もカルロッタ先生だ。カルロッタ先生は五年生と六年生の担任を長くやっているので、カルロッタ先生が担任で卒業できるというのはとても安心感があった。
冬休み明けから僕とリラの送り迎えはアナ姉さんが請け負ってくれていた。セイラン様とレイリ様が行ってもよかったのだが、母はアナ姉さんにお願いしていたのだ。
アナ姉さんと手を繋いで魔女の森まで行くのは、不思議な感じだった。
「私はまだ赤ん坊を産んだことがないのよ。母さんの出産で学びなさいってアンナマリ姉さんは言ってるわ」
「アナ姉さんには子どもがいないの?」
「そうよ。初めての子どもの父親は慎重に選びたいからね」
「分かるわ……お兄ちゃんは大変なことになったもの」
話しながら魔女の森までの道を一緒に歩いて行く。
リラは僕の生物学上の父親が僕にしたことを許していない。僕も一生許すつもりはないが、四肢と顔が腐って崩れ落ちていく呪いをかけられた生物学上の父親が今地獄の苦しみの中で生きているのか、死んでいるのかも分からないのだ。生きていても死んでいても、僕にはもう関係のないひとだった。
それよりも僕とリラには会いたいひとがいた。
「お父さん、元気かな?」
「お父さん、今頃どこを飛んでいるだろうね」
母のお腹にいる赤ちゃんの父親で季節を連れて来る渡る神であるエイゼン様の話になると、僕もリラも表情が輝く。エイゼン様は優しくて、気遣いができて、僕やリラにもとても親切だった。
こんなひとが父親だったらいいと思っていたら、本当に父と思っていいと言われて、僕は飛び上がるほど嬉しかったのだ。
今はエイゼン様のことをお父さんと呼ばせてもらっている。
「お父さんが来る頃にはスリーズちゃんは生まれているのね」
「スリーズちゃんかどうかは分からないよ? まだ男の子の可能性もあるんだからね」
「そうだった。でも、スリーズちゃんだったら嬉しいわ」
「僕は弟でも可愛がるよ」
「私だってそうよ!」
話すリラと僕に、アナ姉さんがにこにこしている。
「私たちも母さんがラーイとリラを妊娠したときに、絶対可愛がるって言ったのよ。土地神様のところに行かなきゃいけなかったから、無理になったけど」
「アナ姉さんも?」
「私も、アマンダ姉さんも、アンナマリ姉さんも」
「そうだったのね、アナお姉ちゃん!」
僕とリラが生まれるときに姉たちは生まれて来る赤ん坊を可愛がるつもりだった。僕とリラは姉たちにも愛されて生まれてきたのだと今更ながらに知る。
「母さんは社でラーイとリラを産んだから、抱っこもできなかった。それが今、小学校の送り迎えを頼まれて、私、すごく嬉しいのよ」
これまで触れ合えなかった時間を埋めるようにアナ姉さんは僕とリラの手をぎゅっと握ってくれた。
小学校に行くと、ナンシーちゃんが僕とリラに聞いてきた。
「赤ちゃんは生まれたの?」
「まだだよ」
「もうすぐなのよ。女の子だったらスリーズちゃんってお名前になるの」
「スリーズちゃん! 可愛いわ!」
ナンシーちゃんの方は弟が少し大きくなってきたようだ。
「弟が私の後ろをはいはいでついてくるのよ。通れない場所になると、泣いちゃうから、ドアを閉められないの」
困っているようでナンシーちゃんは弟が可愛くて堪らない様子で笑み崩れている。ナンシーちゃんの弟は魔力は低い方だと言われているが、そんなことは関係なく家族で愛されて育っているようだ。
「春に生まれるなんて、私と同じだわ。スリーズちゃん、生まれたら見に行かせて」
「お母さんに聞いてみるよ」
「きっといいって言うわ」
ナンシーちゃんも生まれてくるのが女の子だと思い込んでしまったらしい。僕もそうだったらいいなと思っているので、特に否定しなかった。
燕の神族の血を引いているので、赤ん坊は成長が早いようだった。新学期が始まって数日後の夜、僕はセイラン様に起こされた。
「アマリエが産気づいておるとのことだ。ラーイ、行くか?」
「お邪魔になりませんか?」
「私とレイリも行く。マオも連れて行くつもりだから、邪魔にはならぬだろう」
「母は僕には見せたくないのでは?」
「逆だ。生まれてすぐの赤ん坊を見て欲しいから連絡が入ったのだ」
心臓が早鐘のように打っている。
遂に僕の妹か弟が生まれて来る。
リラもレイリ様に起こされて準備をしていた。
眠い中でリラは解いた髪をマオさんに結ってもらう。前髪は三つ編みにして斜めに流し、後ろの髪も三つ編みにして薔薇の髪飾りをつける。
「妹か弟に会うのよ。可愛い格好をしていかなきゃ」
「リラはいつも可愛いよ」
「とびきり可愛くないと嫌なのよ」
黒真珠花の実のビーズで刺繍されたワンピースを着るリラに、僕も黒真珠花の実のビーズで刺繍されたシャツを着た。
セイラン様の背中に乗って、リラはレイリ様の背中に乗って、マオさんと一緒に魔女の森に行くと、入口にある仕立て屋は緊迫した空気が張り詰めていた。
母は寝室にいるようだが、顔を見ることはできない。
「陣痛が始まっているのよ。アンナマリ姉さんが母さんについているわ」
アナ姉さんが僕とリラを座らせて、お茶を淹れてくれた。セイラン様とレイリ様とマオさんは立っているが、お茶の入ったティーカップが渡される。
「座る場所もなくて申し訳ありません」
「気にすることはない。我らは平気だ」
「ラーイとリラが座れればいいのです」
「何かお手伝いすることはありませんか?」
「ラーイとリラに果物を剥いてくれる?」
母の家には子ども用の椅子が二脚と大人用の椅子が一脚しかない。ジアちゃんとラナちゃんが遊びに来たときには、椅子を出してくるのだが、セイラン様とレイリ様のような大きな男性がいるとそれだけで場所を取ってしまって、椅子を出すだけのスペースがない。
セイラン様もレイリ様もそれを心得ているのか、立っている。マオさんはアナ姉さんを手伝って、僕とリラにオレンジを剥いてくれていた。
お茶を飲みながらオレンジを食べて、何とか眠さと戦う。
この時間は完全に寝ているので、起きているのが難しいのだ。
寝室では、母が苦しんで赤ちゃんを産んでいるのだろう。
それを応援したかったが、眠気が襲ってくる。
椅子に座ったままうとうとと居眠りをしていると、リラに手を引っ張られる。
「お兄ちゃん、しっかりして」
「はっ! 起きなきゃ!」
「お母さんは頑張っているのよ!」
その通りだ。
母が頑張っているのに僕だけが寝るわけにはいかない。
必死に目を見開くが、どうしても瞼がとろんと落ちて来る。眠くて眠くて堪らない。
またこくりこくりと居眠りを始めようとしたところで、母の寝室から赤ん坊の泣き声が聞こえた。
赤ん坊の泣き声に僕は覚醒する。
「生まれた!?」
「男の子? 女の子!?」
椅子から飛び降りた僕とリラに、アンナマリ姉さんが母の寝室から出て来た。腕には小さな赤ちゃんを抱っこしている。
赤ちゃんはぽやぽやの黒髪で、横の髪が赤いような気がする。エイゼン様に似ているのかもしれない。
「女の子ですよ。スリーズです」
「スリーズちゃん! やったー! お兄ちゃん、やっぱり女の子だったわ」
「よかったね、リラ。お姉ちゃんだよ、おめでとう!」
「ありがとう! 私とても幸せよ」
飛び跳ねて喜ぶリラに、アンナマリ姉さんがそっと赤ちゃんを抱っこさせてくれる。
「肘の上に頭を置く感じで……そう、上手ですね」
「小さい……可愛いわ」
産着を着た赤ちゃんは小さくてとても可愛い。
僕も抱っこさせてもらったが、こんなに小さくて軽くていいのかと驚いてしまった。
こんなに儚くか弱い生き物を母は死なせないように育てなければいけないのだ。
「ラーイ、リラ、赤ちゃんが生まれたよ」
疲れた様子の母が顔を出してくれて、僕とリラは母に駆け寄る。
「お母さん頑張ってくれてありがとう」
「お母さん、お疲れ様」
母に労いを。
その日、僕にもう一人妹ができた。
冬休み明けから僕とリラの送り迎えはアナ姉さんが請け負ってくれていた。セイラン様とレイリ様が行ってもよかったのだが、母はアナ姉さんにお願いしていたのだ。
アナ姉さんと手を繋いで魔女の森まで行くのは、不思議な感じだった。
「私はまだ赤ん坊を産んだことがないのよ。母さんの出産で学びなさいってアンナマリ姉さんは言ってるわ」
「アナ姉さんには子どもがいないの?」
「そうよ。初めての子どもの父親は慎重に選びたいからね」
「分かるわ……お兄ちゃんは大変なことになったもの」
話しながら魔女の森までの道を一緒に歩いて行く。
リラは僕の生物学上の父親が僕にしたことを許していない。僕も一生許すつもりはないが、四肢と顔が腐って崩れ落ちていく呪いをかけられた生物学上の父親が今地獄の苦しみの中で生きているのか、死んでいるのかも分からないのだ。生きていても死んでいても、僕にはもう関係のないひとだった。
それよりも僕とリラには会いたいひとがいた。
「お父さん、元気かな?」
「お父さん、今頃どこを飛んでいるだろうね」
母のお腹にいる赤ちゃんの父親で季節を連れて来る渡る神であるエイゼン様の話になると、僕もリラも表情が輝く。エイゼン様は優しくて、気遣いができて、僕やリラにもとても親切だった。
こんなひとが父親だったらいいと思っていたら、本当に父と思っていいと言われて、僕は飛び上がるほど嬉しかったのだ。
今はエイゼン様のことをお父さんと呼ばせてもらっている。
「お父さんが来る頃にはスリーズちゃんは生まれているのね」
「スリーズちゃんかどうかは分からないよ? まだ男の子の可能性もあるんだからね」
「そうだった。でも、スリーズちゃんだったら嬉しいわ」
「僕は弟でも可愛がるよ」
「私だってそうよ!」
話すリラと僕に、アナ姉さんがにこにこしている。
「私たちも母さんがラーイとリラを妊娠したときに、絶対可愛がるって言ったのよ。土地神様のところに行かなきゃいけなかったから、無理になったけど」
「アナ姉さんも?」
「私も、アマンダ姉さんも、アンナマリ姉さんも」
「そうだったのね、アナお姉ちゃん!」
僕とリラが生まれるときに姉たちは生まれて来る赤ん坊を可愛がるつもりだった。僕とリラは姉たちにも愛されて生まれてきたのだと今更ながらに知る。
「母さんは社でラーイとリラを産んだから、抱っこもできなかった。それが今、小学校の送り迎えを頼まれて、私、すごく嬉しいのよ」
これまで触れ合えなかった時間を埋めるようにアナ姉さんは僕とリラの手をぎゅっと握ってくれた。
小学校に行くと、ナンシーちゃんが僕とリラに聞いてきた。
「赤ちゃんは生まれたの?」
「まだだよ」
「もうすぐなのよ。女の子だったらスリーズちゃんってお名前になるの」
「スリーズちゃん! 可愛いわ!」
ナンシーちゃんの方は弟が少し大きくなってきたようだ。
「弟が私の後ろをはいはいでついてくるのよ。通れない場所になると、泣いちゃうから、ドアを閉められないの」
困っているようでナンシーちゃんは弟が可愛くて堪らない様子で笑み崩れている。ナンシーちゃんの弟は魔力は低い方だと言われているが、そんなことは関係なく家族で愛されて育っているようだ。
「春に生まれるなんて、私と同じだわ。スリーズちゃん、生まれたら見に行かせて」
「お母さんに聞いてみるよ」
「きっといいって言うわ」
ナンシーちゃんも生まれてくるのが女の子だと思い込んでしまったらしい。僕もそうだったらいいなと思っているので、特に否定しなかった。
燕の神族の血を引いているので、赤ん坊は成長が早いようだった。新学期が始まって数日後の夜、僕はセイラン様に起こされた。
「アマリエが産気づいておるとのことだ。ラーイ、行くか?」
「お邪魔になりませんか?」
「私とレイリも行く。マオも連れて行くつもりだから、邪魔にはならぬだろう」
「母は僕には見せたくないのでは?」
「逆だ。生まれてすぐの赤ん坊を見て欲しいから連絡が入ったのだ」
心臓が早鐘のように打っている。
遂に僕の妹か弟が生まれて来る。
リラもレイリ様に起こされて準備をしていた。
眠い中でリラは解いた髪をマオさんに結ってもらう。前髪は三つ編みにして斜めに流し、後ろの髪も三つ編みにして薔薇の髪飾りをつける。
「妹か弟に会うのよ。可愛い格好をしていかなきゃ」
「リラはいつも可愛いよ」
「とびきり可愛くないと嫌なのよ」
黒真珠花の実のビーズで刺繍されたワンピースを着るリラに、僕も黒真珠花の実のビーズで刺繍されたシャツを着た。
セイラン様の背中に乗って、リラはレイリ様の背中に乗って、マオさんと一緒に魔女の森に行くと、入口にある仕立て屋は緊迫した空気が張り詰めていた。
母は寝室にいるようだが、顔を見ることはできない。
「陣痛が始まっているのよ。アンナマリ姉さんが母さんについているわ」
アナ姉さんが僕とリラを座らせて、お茶を淹れてくれた。セイラン様とレイリ様とマオさんは立っているが、お茶の入ったティーカップが渡される。
「座る場所もなくて申し訳ありません」
「気にすることはない。我らは平気だ」
「ラーイとリラが座れればいいのです」
「何かお手伝いすることはありませんか?」
「ラーイとリラに果物を剥いてくれる?」
母の家には子ども用の椅子が二脚と大人用の椅子が一脚しかない。ジアちゃんとラナちゃんが遊びに来たときには、椅子を出してくるのだが、セイラン様とレイリ様のような大きな男性がいるとそれだけで場所を取ってしまって、椅子を出すだけのスペースがない。
セイラン様もレイリ様もそれを心得ているのか、立っている。マオさんはアナ姉さんを手伝って、僕とリラにオレンジを剥いてくれていた。
お茶を飲みながらオレンジを食べて、何とか眠さと戦う。
この時間は完全に寝ているので、起きているのが難しいのだ。
寝室では、母が苦しんで赤ちゃんを産んでいるのだろう。
それを応援したかったが、眠気が襲ってくる。
椅子に座ったままうとうとと居眠りをしていると、リラに手を引っ張られる。
「お兄ちゃん、しっかりして」
「はっ! 起きなきゃ!」
「お母さんは頑張っているのよ!」
その通りだ。
母が頑張っているのに僕だけが寝るわけにはいかない。
必死に目を見開くが、どうしても瞼がとろんと落ちて来る。眠くて眠くて堪らない。
またこくりこくりと居眠りを始めようとしたところで、母の寝室から赤ん坊の泣き声が聞こえた。
赤ん坊の泣き声に僕は覚醒する。
「生まれた!?」
「男の子? 女の子!?」
椅子から飛び降りた僕とリラに、アンナマリ姉さんが母の寝室から出て来た。腕には小さな赤ちゃんを抱っこしている。
赤ちゃんはぽやぽやの黒髪で、横の髪が赤いような気がする。エイゼン様に似ているのかもしれない。
「女の子ですよ。スリーズです」
「スリーズちゃん! やったー! お兄ちゃん、やっぱり女の子だったわ」
「よかったね、リラ。お姉ちゃんだよ、おめでとう!」
「ありがとう! 私とても幸せよ」
飛び跳ねて喜ぶリラに、アンナマリ姉さんがそっと赤ちゃんを抱っこさせてくれる。
「肘の上に頭を置く感じで……そう、上手ですね」
「小さい……可愛いわ」
産着を着た赤ちゃんは小さくてとても可愛い。
僕も抱っこさせてもらったが、こんなに小さくて軽くていいのかと驚いてしまった。
こんなに儚くか弱い生き物を母は死なせないように育てなければいけないのだ。
「ラーイ、リラ、赤ちゃんが生まれたよ」
疲れた様子の母が顔を出してくれて、僕とリラは母に駆け寄る。
「お母さん頑張ってくれてありがとう」
「お母さん、お疲れ様」
母に労いを。
その日、僕にもう一人妹ができた。
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