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魔女(男)とこねこ(虎)たん 3
169.レオシュの三者面談
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年の近い子がいないトマーシュは、大根マンドラゴラのダイコンノスケと蕪マンドラゴラのカブコが戦うのを胸を躍らせて見ている。
「びぎゃ! びぎゃぎゃ、ぎょえ?」
「ぎょわ……。びゃぎゅぎょ!」
竹串を打ち合わせて戦いごっこをする大根マンドラゴラのダイコンノスケと蕪マンドラゴラのカブコ。戦いが終わって二人が和平を結び、手を握り合うところでは、トマーシュは一生懸命手を打ち合わせていた。
小さな拍手を受けて大根マンドラゴラのダイコンノスケと蕪マンドラゴラのカブコが礼をする。この様子ならばトマーシュは歌劇団の公演なども楽しめるのではないだろうか。
まだ1歳で早すぎるが、3歳くらいになったら連れて行ってもいいかもしれない。
「もいっちょ! もいっちょ」
「びゃい!」
「びゃびびょびゃびびゃびば」
もう一回と強請られて大根マンドラゴラのダイコンノスケと蕪マンドラゴラのカブコはもう一度竹串で戦う。それをトマーシュは身を乗り出して見ていた。
「ママ、ごめんなさい」
「え? レオシュ、どうしたのかな?」
キッチンで朝ご飯を作っていたアデーラとレオシュだが、急にレオシュに謝られて、アデーラはトマーシュの方を見ていた目をレオシュに向ける。レオシュの手にはくしゃくしゃのプリントが握られていた。
「これ……」
「三者面談!? しかも、今日!?」
「ごめんなさい! 出すのを忘れてたんだ!」
もらったプリントはその日のうちに出しなさいと言い続けてきたが、王立高等学校の最高学年になってもレオシュはあまりにも変わらなかった。プリントの内容を読んでアデーラは慌てて隣りの棟に駆けて行く。
「ヘルミーナさん、大変です」
「何でしょう、アデーラ様」
「これ、見てください」
プリントを見たヘルミーナの顔色がさっと変わる。
三者面談のお知らせで、しかも日付は今日とある。
「フベルト! プリントを出しませんでしたね!」
「きゃうん!? 母ちゃん、ごめん!」
情けない泣き声をあげてフベルトが震えながらくしゃくしゃのプリントをヘルミーナに渡している。ヘルミーナはそれを見てほっと息を吐いた。
「レオシュ様とは別の日程のようです。フベルトは明日ですね」
「それならば、準備する時間がありますね。よかったです」
王立高等学校も難しい生徒が多いので三者面談の日を二日に分けていたようだ。レオシュが一日目で、フベルトが二日目になっている。
三者面談で話し合うことと言えば、卒業後の進路に決まっている。アデーラは出かける準備を始めた。
「レオシュの三者面談なの? 私も行こうかしら?」
「ダーシャはここで待っててくれていいよ。移転の魔法で送ってくれるとありがたいけど」
「送って行くわ。進路はもう決まっているものね。アデーラ一人で困らないでしょう」
移転の魔法を使えないアデーラにしてみればダーシャに送ってもらえるのはとてもありがたい。ダーシャにお願いすると快く了承してくれる。
尻尾を揉みながら申し訳なさそうにしているレオシュに、アデーラは告げる。
「プリントはもらった日に出してね?」
「はい、ごめんなさい」
「今日は間に合ったけど、間に合わないことだってあるかもしれないんだよ」
「はい、気を付けます」
何度このやり取りをしたか分からない。六年間このやり取りを続けて、結局レオシュは何も変わらなかった。ルカーシュは自分からお知らせのプリントは綺麗なままで出して来るのに、レオシュはアデーラがポーチの中を探すか、レオシュがギリギリで出すかして、くしゃくしゃのプリントを受け取ることになる。
「兄弟で、同じ男の子なのに、こんなに違うとは思わなかったよ」
「フベルトくんもそうだから、レオシュは普通なのかもしれないわ。ルカーシュがいい子過ぎたのよね」
ダーシャと呆れながら話して、アデーラはレオシュとフベルトとルカーシュが乗った馬車を見送って、自分も王立高等学校に行く準備を始めた。
威圧感のある黒のロングジャケットと白いシャツ、黒いパンツという出で立ちはいつものもの。黒は魔女の森では正装なので、アデーラもダーシャも黒をよく着ていた。
靴を履いて出かける準備をしていると、トマーシュが靴を持ってきてアデーラに手渡す。
「くっく!」
「トマーシュは行かないんだよ」
「やー! いっくぅー!」
泣き出してしまうトマーシュに負けて靴を履かせると、ダーシャがトマーシュを抱き上げた。アデーラとトマーシュを連れて、ダーシャは移転の魔法で王立高等学校まで飛んでくれる。
「少しトマーシュとお散歩をして帰るわ」
「ありがとう、ダーシャ」
「研究課程の建物に行って、ルカーシュに会って来てもいいわよね」
「ぱっぱー!」
「ルカーシュに会いましょうね」
王立高等学校の隣りの敷地には研究課程の建物が建っている。ダーシャはトマーシュを連れてそちらにお散歩に行ってから帰るようだった。
アデーラは王立高等学校の校舎に入って行った。三者面談が行われる教室を探していると、廊下に人だかりができている。
「レオシュ様、わたくしのお屋敷のお茶会に来て下さいませ」
「レオシュ様、お弁当を作って来ましたの。一緒に食べませんか?」
「フベルト様もご一緒でもいいのですよ?」
女子生徒に囲まれているのはレオシュのようだ。
いつもは可愛く水色のお目目をぱっちり開いて、唇も笑みを絶やさないレオシュだが、女子生徒を掻き分けて現れたレオシュは顔付きから全く違った。
「私はお茶会になど行かないし、自分の作ったお弁当しか食べないと言っているではないか!」
目つき鋭く、口もきりりと厳しく結んだレオシュの言葉に、女子生徒からため息が漏れる。
「クールだわ、レオシュ様」
「女になんて見向きもしないのね」
「こんなに愛しているのに」
女子生徒の群れの中を抜けて来たレオシュが、アデーラと目が合った。呆気に取られて立ち尽くすアデーラに、レオシュのお目目がぱっちりと開き、唇が笑みの形になる。ひとの表情筋とはこれだけ豊かな動きを見せるのかと分かるくらいの変化だった。
「ママ! 来てくれたの?」
「教室が分からなくて迷ってたんだ」
「私が教えてあげる。あ、そうだった。私も三者面談だから参加するんだった!」
にこにこと笑いながらレオシュがアデーラの手を引いて教室に連れて行く。待っていた担当の先生もレオシュの姿に驚いているようだった。
「レオシュ殿下は王立高等学校卒業後、研究課程に進まれると聞いています」
「政治や歴史を学ぶ傍ら、剣術も極めていきたいと思っています」
「国王陛下は剣術の天才と呼ばれたお方。レオシュ様もその血を引いているのですね」
担当の先生は感動しているようだが、国王陛下の名前を出されたレオシュはあまり面白くなさそうだった。
「レオシュの成績や授業態度はどうですか?」
「フベルト様と一緒によく学んで、よく運動しておりますよ。卒業式の成績優秀者に選ばれるほどではないですが、成績も上位ですね」
「研究課程でも十分にやっていけそうですか?」
「それは間違いなく」
担当の先生の話を聞いてアデーラは胸を撫で下ろす。レオシュは無事に研究課程に進めそうだった。
三者面談が終わると、レオシュに手を引かれて空き教室に連れて行かれる。お昼の休憩の時間になっていたので、お弁当を一緒に食べる気なのだろう。
「ママ、こっちの椅子に座ったらいいよ」
「フベルトくんとは食べないのかな?」
「今日はママと食べるってふーくんには言ってるよ」
可愛い声、可愛い顔、可愛い態度。これが女子生徒に向けては絶対零度かと思うような態度になるのだから信じられない。アデーラがお弁当箱を広げると、レオシュもお弁当箱を広げる。
「あれが魔女のアデーラ様……」
「レオシュ様が結婚すると言い張っているという……」
「思ったよりごついわ」
聞こえよがしに廊下から覗いてくる女子生徒たちにレオシュが鋭い視線を投げる。
「黙っていろ!」
厳しい低い声は、アデーラに向ける甘い声とは全く違うもの。
あまりの違いにアデーラは戸惑っていた。
「びぎゃ! びぎゃぎゃ、ぎょえ?」
「ぎょわ……。びゃぎゅぎょ!」
竹串を打ち合わせて戦いごっこをする大根マンドラゴラのダイコンノスケと蕪マンドラゴラのカブコ。戦いが終わって二人が和平を結び、手を握り合うところでは、トマーシュは一生懸命手を打ち合わせていた。
小さな拍手を受けて大根マンドラゴラのダイコンノスケと蕪マンドラゴラのカブコが礼をする。この様子ならばトマーシュは歌劇団の公演なども楽しめるのではないだろうか。
まだ1歳で早すぎるが、3歳くらいになったら連れて行ってもいいかもしれない。
「もいっちょ! もいっちょ」
「びゃい!」
「びゃびびょびゃびびゃびば」
もう一回と強請られて大根マンドラゴラのダイコンノスケと蕪マンドラゴラのカブコはもう一度竹串で戦う。それをトマーシュは身を乗り出して見ていた。
「ママ、ごめんなさい」
「え? レオシュ、どうしたのかな?」
キッチンで朝ご飯を作っていたアデーラとレオシュだが、急にレオシュに謝られて、アデーラはトマーシュの方を見ていた目をレオシュに向ける。レオシュの手にはくしゃくしゃのプリントが握られていた。
「これ……」
「三者面談!? しかも、今日!?」
「ごめんなさい! 出すのを忘れてたんだ!」
もらったプリントはその日のうちに出しなさいと言い続けてきたが、王立高等学校の最高学年になってもレオシュはあまりにも変わらなかった。プリントの内容を読んでアデーラは慌てて隣りの棟に駆けて行く。
「ヘルミーナさん、大変です」
「何でしょう、アデーラ様」
「これ、見てください」
プリントを見たヘルミーナの顔色がさっと変わる。
三者面談のお知らせで、しかも日付は今日とある。
「フベルト! プリントを出しませんでしたね!」
「きゃうん!? 母ちゃん、ごめん!」
情けない泣き声をあげてフベルトが震えながらくしゃくしゃのプリントをヘルミーナに渡している。ヘルミーナはそれを見てほっと息を吐いた。
「レオシュ様とは別の日程のようです。フベルトは明日ですね」
「それならば、準備する時間がありますね。よかったです」
王立高等学校も難しい生徒が多いので三者面談の日を二日に分けていたようだ。レオシュが一日目で、フベルトが二日目になっている。
三者面談で話し合うことと言えば、卒業後の進路に決まっている。アデーラは出かける準備を始めた。
「レオシュの三者面談なの? 私も行こうかしら?」
「ダーシャはここで待っててくれていいよ。移転の魔法で送ってくれるとありがたいけど」
「送って行くわ。進路はもう決まっているものね。アデーラ一人で困らないでしょう」
移転の魔法を使えないアデーラにしてみればダーシャに送ってもらえるのはとてもありがたい。ダーシャにお願いすると快く了承してくれる。
尻尾を揉みながら申し訳なさそうにしているレオシュに、アデーラは告げる。
「プリントはもらった日に出してね?」
「はい、ごめんなさい」
「今日は間に合ったけど、間に合わないことだってあるかもしれないんだよ」
「はい、気を付けます」
何度このやり取りをしたか分からない。六年間このやり取りを続けて、結局レオシュは何も変わらなかった。ルカーシュは自分からお知らせのプリントは綺麗なままで出して来るのに、レオシュはアデーラがポーチの中を探すか、レオシュがギリギリで出すかして、くしゃくしゃのプリントを受け取ることになる。
「兄弟で、同じ男の子なのに、こんなに違うとは思わなかったよ」
「フベルトくんもそうだから、レオシュは普通なのかもしれないわ。ルカーシュがいい子過ぎたのよね」
ダーシャと呆れながら話して、アデーラはレオシュとフベルトとルカーシュが乗った馬車を見送って、自分も王立高等学校に行く準備を始めた。
威圧感のある黒のロングジャケットと白いシャツ、黒いパンツという出で立ちはいつものもの。黒は魔女の森では正装なので、アデーラもダーシャも黒をよく着ていた。
靴を履いて出かける準備をしていると、トマーシュが靴を持ってきてアデーラに手渡す。
「くっく!」
「トマーシュは行かないんだよ」
「やー! いっくぅー!」
泣き出してしまうトマーシュに負けて靴を履かせると、ダーシャがトマーシュを抱き上げた。アデーラとトマーシュを連れて、ダーシャは移転の魔法で王立高等学校まで飛んでくれる。
「少しトマーシュとお散歩をして帰るわ」
「ありがとう、ダーシャ」
「研究課程の建物に行って、ルカーシュに会って来てもいいわよね」
「ぱっぱー!」
「ルカーシュに会いましょうね」
王立高等学校の隣りの敷地には研究課程の建物が建っている。ダーシャはトマーシュを連れてそちらにお散歩に行ってから帰るようだった。
アデーラは王立高等学校の校舎に入って行った。三者面談が行われる教室を探していると、廊下に人だかりができている。
「レオシュ様、わたくしのお屋敷のお茶会に来て下さいませ」
「レオシュ様、お弁当を作って来ましたの。一緒に食べませんか?」
「フベルト様もご一緒でもいいのですよ?」
女子生徒に囲まれているのはレオシュのようだ。
いつもは可愛く水色のお目目をぱっちり開いて、唇も笑みを絶やさないレオシュだが、女子生徒を掻き分けて現れたレオシュは顔付きから全く違った。
「私はお茶会になど行かないし、自分の作ったお弁当しか食べないと言っているではないか!」
目つき鋭く、口もきりりと厳しく結んだレオシュの言葉に、女子生徒からため息が漏れる。
「クールだわ、レオシュ様」
「女になんて見向きもしないのね」
「こんなに愛しているのに」
女子生徒の群れの中を抜けて来たレオシュが、アデーラと目が合った。呆気に取られて立ち尽くすアデーラに、レオシュのお目目がぱっちりと開き、唇が笑みの形になる。ひとの表情筋とはこれだけ豊かな動きを見せるのかと分かるくらいの変化だった。
「ママ! 来てくれたの?」
「教室が分からなくて迷ってたんだ」
「私が教えてあげる。あ、そうだった。私も三者面談だから参加するんだった!」
にこにこと笑いながらレオシュがアデーラの手を引いて教室に連れて行く。待っていた担当の先生もレオシュの姿に驚いているようだった。
「レオシュ殿下は王立高等学校卒業後、研究課程に進まれると聞いています」
「政治や歴史を学ぶ傍ら、剣術も極めていきたいと思っています」
「国王陛下は剣術の天才と呼ばれたお方。レオシュ様もその血を引いているのですね」
担当の先生は感動しているようだが、国王陛下の名前を出されたレオシュはあまり面白くなさそうだった。
「レオシュの成績や授業態度はどうですか?」
「フベルト様と一緒によく学んで、よく運動しておりますよ。卒業式の成績優秀者に選ばれるほどではないですが、成績も上位ですね」
「研究課程でも十分にやっていけそうですか?」
「それは間違いなく」
担当の先生の話を聞いてアデーラは胸を撫で下ろす。レオシュは無事に研究課程に進めそうだった。
三者面談が終わると、レオシュに手を引かれて空き教室に連れて行かれる。お昼の休憩の時間になっていたので、お弁当を一緒に食べる気なのだろう。
「ママ、こっちの椅子に座ったらいいよ」
「フベルトくんとは食べないのかな?」
「今日はママと食べるってふーくんには言ってるよ」
可愛い声、可愛い顔、可愛い態度。これが女子生徒に向けては絶対零度かと思うような態度になるのだから信じられない。アデーラがお弁当箱を広げると、レオシュもお弁当箱を広げる。
「あれが魔女のアデーラ様……」
「レオシュ様が結婚すると言い張っているという……」
「思ったよりごついわ」
聞こえよがしに廊下から覗いてくる女子生徒たちにレオシュが鋭い視線を投げる。
「黙っていろ!」
厳しい低い声は、アデーラに向ける甘い声とは全く違うもの。
あまりの違いにアデーラは戸惑っていた。
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