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魔女(男)とこねこ(虎)たん 3
122.口説かれたダーシャ
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レオシュは気軽にアデーラの膝の上に乗ってくる。アデーラの身体が大きいので、レオシュが膝の上に乗るくらい軽いもので、アデーラは全く気にしていなかった。
「ママ! ただいま!」
馬車に乗ってレオシュとフベルトとルカーシュとイロナは王立高等学校に行っている。帰って来たレオシュは刺繍枠を持っているアデーラの膝の上にひょいと載って座った。
「ママ、お腹空いちゃった。もうぺこぺこだよ」
「おやつに何か作ろうか?」
「レアチーズケーキがいいなー!」
レオシュは卵の次にチーズが好きである。フベルトもルカーシュもイロナもチーズは好きなので、アデーラは手早くレアチーズケーキを作り始めた。
ヨーグルトを水きりして、ゼラチンを水でふやかす。ビスケットを砕いて溶かしバターと牛乳を入れて型に敷き詰めて平らにしておく。
クリームチーズを溶かして、砂糖を入れてよく混ぜて、水切りヨーグルトと生クリームとレモン汁を入れて、溶かしたゼラチンを加えると、型に流し込んでいく。
魔法で冷やして固めて、切って上に苺を乗せて出すと、レオシュの目が輝いた。
「ふーくん、おやつはレアチーズケーキだよ!」
「うわー! 苺が乗ってる!」
「僕、ダーシャお母さんを呼んでくるね!」
「私もいただいていいの?」
喜んでフベルトを呼ぶレオシュに、苺の乗ったレアチーズケーキに歓喜するフベルト。尻尾がぱたぱたと振られている。ルカーシュはダーシャを店舗に呼びに行って、イロナはアデーラに問いかけている。
「イロナちゃんもどうぞ。ヘルミーナさんも一緒にどうぞ」
「ありがとうございます」
子どもたちの帰還と共にヘルミーナの仕事が始まる。王立高等学校の宿題をレオシュとフベルトはヘルミーナにチェックしてもらっているのだ。ルカーシュとイロナはもう自分でできるようになっているが、入学したばかりのレオシュとフベルトはまだ集団での勉強に慣れておらず、ヘルミーナの手を借りている。
仕事前におやつの時間があるのはヘルミーナにとっても嬉しいことのようだった。
「お兄ちゃん、戻って来ないね」
「店舗で何かあったのかな?」
食べようとしているレオシュとフベルトは待ちきれない様子で、店舗にダーシャを呼びに行っているルカーシュを待っている。何かトラブルでも起きたのかと、アデーラは店舗の方を見に行くことにした。
店舗に繋がるドアを開けると、ダーシャはお茶のカウンターにいた。カウンターではモノトーンのスーツを着たパンダの獣人の紳士がダーシャに話しかけていた。
「魔女とはみんなこんなに美しいものなのですか?」
「誰にでも言ってるんじゃない? そろそろ休憩の時間なの」
「休憩ですか。私と街に行きませんか? いい店を知っているのです」
「残念ながら、休憩は息子たちと過ごすって決めているのよ」
口説かれているダーシャに近付いていいのかルカーシュは迷っていたようだった。相手がお客なのでダーシャも強くは出られないはずだ。
「ダーシャお母さん、おやつを食べよう」
「おや、坊や。大人の話に入り込んではいけませんよ」
坊やと言われてルカーシュがむっとしたのがアデーラにも伝わって来た。ルカーシュはもう15歳であるし、いかにも子どもを見下した様子で話されてルカーシュのプライドが許すわけがない。
パンダの獣人の紳士はルカーシュがこの国の皇子だということに気付いていない様子だった。それもそうだろう、城下町の小さな店舗にこの国の皇子が出現するだなんて考えもするはずがない。
「僕のダーシャに近付かないで!」
「息子ではないのですか?」
「僕は、ダーシャを愛してる!」
凛と告げるルカーシュに、ダーシャが目を細める。
「あなたが紳士であるから、私は魔法を使わないだけよ。魔法を使って追い出されたくなければ、紳士らしく引き際を見極めるのね」
「また参ります」
「来ても私があなたに口説かれることはないわ」
はっきりと断ったダーシャに、パンダの紳士はお会計を済ませて店舗から出て行った。立ち上がるとかなり大きな体で、アデーラと変わらないくらいのパンダの紳士に対峙していたルカーシュが息を吐く。ルカーシュのそばに来て、ダーシャが微笑む。
「『ダーシャ』って呼ばれちゃったわ」
「ご、ごめんなさい、ダーシャお母さん……。でも、僕の気持ちは本物だよ」
「そうね、知ってるわ」
ルカーシュが成人すれば。
ダーシャはそのときまではルカーシュを息子として愛し、成人した後は夫として愛するのだろう。エリシュカはダーシャも魔女の森を離れれば相手の特徴を持つ女の子以外を産めると言っていたが、それが本当かどうかはダーシャが出産をしてみないと分からない。
アデーラもレオシュの特徴を持つ子どもを産めるのか。女の子であれ男の子であれ、レオシュの特徴とアデーラの特徴を持つ子どもが生まれるのを考えると、僅かに心が浮き立つような気がするのは間違いなのだろうか。
このままレオシュを愛してもいいのか、アデーラの心は迷いの中にいた。
離れの棟に戻るとやっとおやつが食べられる。ダーシャとルカーシュは隣り同士の席に座って、先ほどの騒ぎなどなかったかのようにしている。
「遅かったけど、ダーシャお母さん、大丈夫だった?」
「ルカーシュがいてくれたから平気よ」
「お兄ちゃん、ダーシャお母さんを守ったんだね」
無邪気に言うレオシュに、ルカーシュが首を傾げる。
「僕は、ダーシャお母さんを守れたのかな?」
「格好よかったわよ、ルカーシュ」
「そう?」
褒められてルカーシュが照れ隠しにレアチーズケーキにフォークを入れた。レオシュもフベルトもイロナもヘルミーナも美味しそうに食べている。アデーラも食べながらダーシャをちらりと見た。
ダーシャの態度は明らかに変わっている。ルカーシュを受け入れる準備を始めたかのようだ。
「ママ、喉が渇かない?」
「あ、ごめん、飲み物を用意してなかったね」
「私が、ミルクティーを淹れてあげるね」
料理にも興味を持っているレオシュはお茶を淹れることもできるようになっていた。丁寧にポットを熱湯で温めて、茶葉を入れて、蒸して、紅茶を淹れる。アデーラとレオシュ、お揃いのティーカップにミルクティーが注がれた。
「レオシュの紅茶は美味しいね」
「ママの淹れ方を真似してるだけだよ」
「料理もだけど、レオシュは覚えるのが本当に早い。勉強もきっとそうなんだね」
「王立高等学校の勉強は頑張ってるよ。私は、国王にならないといけないから」
国王になると決めたレオシュに、アデーラはその理由を聞いていなかったことに思い至る。気になっていたが、12歳のお誕生日でレオシュが急に宣言したので、理由は聞けず仕舞いだった。
「レオシュはどうして、国王になりたいのかな?」
改めて聞いてみると、レオシュが水色の目を瞬かせる。
「いつまでも、ママと一緒に暮らしたいって思ったんだ」
「私と一緒に暮らすため?」
「うん、ママとダーシャお母さんとお兄ちゃんと、みんなでいつまでも暮らすには、この国が平和でなければいけない。この国を治めるひとがいる。ずっと父上が治めるわけにはいかないでしょう?」
いつかは国王陛下も代変わりしなければいけない。そのときにレオシュが国王となるか、ルカーシュが国王となるか、二人でよく話し合ったのだという。
「国王が二人いてもいいとは思うんだけど、混乱を招くから、私が国王に、お兄ちゃんが補佐になった方がいいんじゃないかって決めたんだ」
15歳と11歳の兄弟の話し合いで決められたことが、将来の国を動かす。国を持たず、政治にも関心のないアデーラには分からないが、レオシュとルカーシュの間では、ずっと皇子としての自覚のようなものがあったのだろう。
「レオシュは立派だね」
「本当は、ちょっとだけ思ったんだ」
「何を?」
「国王になったら、誰にも文句を言わせずにママと結婚できるんじゃないかな」
「え!?」
レオシュの心の中にはそんな思惑があった。
膝の上に乗り上げて甘えるレオシュの可愛さに誤魔化されそうになるが、レオシュは策士なのかもしれない。
アデーラは自然とレオシュを撫でている自分の手に気付かずにいた。
「ママ! ただいま!」
馬車に乗ってレオシュとフベルトとルカーシュとイロナは王立高等学校に行っている。帰って来たレオシュは刺繍枠を持っているアデーラの膝の上にひょいと載って座った。
「ママ、お腹空いちゃった。もうぺこぺこだよ」
「おやつに何か作ろうか?」
「レアチーズケーキがいいなー!」
レオシュは卵の次にチーズが好きである。フベルトもルカーシュもイロナもチーズは好きなので、アデーラは手早くレアチーズケーキを作り始めた。
ヨーグルトを水きりして、ゼラチンを水でふやかす。ビスケットを砕いて溶かしバターと牛乳を入れて型に敷き詰めて平らにしておく。
クリームチーズを溶かして、砂糖を入れてよく混ぜて、水切りヨーグルトと生クリームとレモン汁を入れて、溶かしたゼラチンを加えると、型に流し込んでいく。
魔法で冷やして固めて、切って上に苺を乗せて出すと、レオシュの目が輝いた。
「ふーくん、おやつはレアチーズケーキだよ!」
「うわー! 苺が乗ってる!」
「僕、ダーシャお母さんを呼んでくるね!」
「私もいただいていいの?」
喜んでフベルトを呼ぶレオシュに、苺の乗ったレアチーズケーキに歓喜するフベルト。尻尾がぱたぱたと振られている。ルカーシュはダーシャを店舗に呼びに行って、イロナはアデーラに問いかけている。
「イロナちゃんもどうぞ。ヘルミーナさんも一緒にどうぞ」
「ありがとうございます」
子どもたちの帰還と共にヘルミーナの仕事が始まる。王立高等学校の宿題をレオシュとフベルトはヘルミーナにチェックしてもらっているのだ。ルカーシュとイロナはもう自分でできるようになっているが、入学したばかりのレオシュとフベルトはまだ集団での勉強に慣れておらず、ヘルミーナの手を借りている。
仕事前におやつの時間があるのはヘルミーナにとっても嬉しいことのようだった。
「お兄ちゃん、戻って来ないね」
「店舗で何かあったのかな?」
食べようとしているレオシュとフベルトは待ちきれない様子で、店舗にダーシャを呼びに行っているルカーシュを待っている。何かトラブルでも起きたのかと、アデーラは店舗の方を見に行くことにした。
店舗に繋がるドアを開けると、ダーシャはお茶のカウンターにいた。カウンターではモノトーンのスーツを着たパンダの獣人の紳士がダーシャに話しかけていた。
「魔女とはみんなこんなに美しいものなのですか?」
「誰にでも言ってるんじゃない? そろそろ休憩の時間なの」
「休憩ですか。私と街に行きませんか? いい店を知っているのです」
「残念ながら、休憩は息子たちと過ごすって決めているのよ」
口説かれているダーシャに近付いていいのかルカーシュは迷っていたようだった。相手がお客なのでダーシャも強くは出られないはずだ。
「ダーシャお母さん、おやつを食べよう」
「おや、坊や。大人の話に入り込んではいけませんよ」
坊やと言われてルカーシュがむっとしたのがアデーラにも伝わって来た。ルカーシュはもう15歳であるし、いかにも子どもを見下した様子で話されてルカーシュのプライドが許すわけがない。
パンダの獣人の紳士はルカーシュがこの国の皇子だということに気付いていない様子だった。それもそうだろう、城下町の小さな店舗にこの国の皇子が出現するだなんて考えもするはずがない。
「僕のダーシャに近付かないで!」
「息子ではないのですか?」
「僕は、ダーシャを愛してる!」
凛と告げるルカーシュに、ダーシャが目を細める。
「あなたが紳士であるから、私は魔法を使わないだけよ。魔法を使って追い出されたくなければ、紳士らしく引き際を見極めるのね」
「また参ります」
「来ても私があなたに口説かれることはないわ」
はっきりと断ったダーシャに、パンダの紳士はお会計を済ませて店舗から出て行った。立ち上がるとかなり大きな体で、アデーラと変わらないくらいのパンダの紳士に対峙していたルカーシュが息を吐く。ルカーシュのそばに来て、ダーシャが微笑む。
「『ダーシャ』って呼ばれちゃったわ」
「ご、ごめんなさい、ダーシャお母さん……。でも、僕の気持ちは本物だよ」
「そうね、知ってるわ」
ルカーシュが成人すれば。
ダーシャはそのときまではルカーシュを息子として愛し、成人した後は夫として愛するのだろう。エリシュカはダーシャも魔女の森を離れれば相手の特徴を持つ女の子以外を産めると言っていたが、それが本当かどうかはダーシャが出産をしてみないと分からない。
アデーラもレオシュの特徴を持つ子どもを産めるのか。女の子であれ男の子であれ、レオシュの特徴とアデーラの特徴を持つ子どもが生まれるのを考えると、僅かに心が浮き立つような気がするのは間違いなのだろうか。
このままレオシュを愛してもいいのか、アデーラの心は迷いの中にいた。
離れの棟に戻るとやっとおやつが食べられる。ダーシャとルカーシュは隣り同士の席に座って、先ほどの騒ぎなどなかったかのようにしている。
「遅かったけど、ダーシャお母さん、大丈夫だった?」
「ルカーシュがいてくれたから平気よ」
「お兄ちゃん、ダーシャお母さんを守ったんだね」
無邪気に言うレオシュに、ルカーシュが首を傾げる。
「僕は、ダーシャお母さんを守れたのかな?」
「格好よかったわよ、ルカーシュ」
「そう?」
褒められてルカーシュが照れ隠しにレアチーズケーキにフォークを入れた。レオシュもフベルトもイロナもヘルミーナも美味しそうに食べている。アデーラも食べながらダーシャをちらりと見た。
ダーシャの態度は明らかに変わっている。ルカーシュを受け入れる準備を始めたかのようだ。
「ママ、喉が渇かない?」
「あ、ごめん、飲み物を用意してなかったね」
「私が、ミルクティーを淹れてあげるね」
料理にも興味を持っているレオシュはお茶を淹れることもできるようになっていた。丁寧にポットを熱湯で温めて、茶葉を入れて、蒸して、紅茶を淹れる。アデーラとレオシュ、お揃いのティーカップにミルクティーが注がれた。
「レオシュの紅茶は美味しいね」
「ママの淹れ方を真似してるだけだよ」
「料理もだけど、レオシュは覚えるのが本当に早い。勉強もきっとそうなんだね」
「王立高等学校の勉強は頑張ってるよ。私は、国王にならないといけないから」
国王になると決めたレオシュに、アデーラはその理由を聞いていなかったことに思い至る。気になっていたが、12歳のお誕生日でレオシュが急に宣言したので、理由は聞けず仕舞いだった。
「レオシュはどうして、国王になりたいのかな?」
改めて聞いてみると、レオシュが水色の目を瞬かせる。
「いつまでも、ママと一緒に暮らしたいって思ったんだ」
「私と一緒に暮らすため?」
「うん、ママとダーシャお母さんとお兄ちゃんと、みんなでいつまでも暮らすには、この国が平和でなければいけない。この国を治めるひとがいる。ずっと父上が治めるわけにはいかないでしょう?」
いつかは国王陛下も代変わりしなければいけない。そのときにレオシュが国王となるか、ルカーシュが国王となるか、二人でよく話し合ったのだという。
「国王が二人いてもいいとは思うんだけど、混乱を招くから、私が国王に、お兄ちゃんが補佐になった方がいいんじゃないかって決めたんだ」
15歳と11歳の兄弟の話し合いで決められたことが、将来の国を動かす。国を持たず、政治にも関心のないアデーラには分からないが、レオシュとルカーシュの間では、ずっと皇子としての自覚のようなものがあったのだろう。
「レオシュは立派だね」
「本当は、ちょっとだけ思ったんだ」
「何を?」
「国王になったら、誰にも文句を言わせずにママと結婚できるんじゃないかな」
「え!?」
レオシュの心の中にはそんな思惑があった。
膝の上に乗り上げて甘えるレオシュの可愛さに誤魔化されそうになるが、レオシュは策士なのかもしれない。
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