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魔女(男)とこねこ(虎)たん 3
109.冷害の兆し
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ルカーシュがそのことに気付き始めたのは、冬の雪が積もる頃だった。ルカーシュとイロナは6歳の頃からずっと雨量を調べており、冬には積雪量を調べている。
アデーラも違和感を覚えていたが、その年は特に冬が寒かった。
「気温の下がり具合が普通じゃない。これまでになかったことだよ」
「雪の量も今までとは全然違うわ」
ルカーシュとイロナは気付いたことをレポートに纏めていた。雪の量が多く、気温が異様に下がった冬が終わって春が近付いても、一向に雪解けの気配がない。
王立高等学校でルカーシュとイロナは気象学の高名な学者、ダミアーンにこの結果を伝えた。ダミアーンはそのことを重く受け止めてくれた。
ダミアーンからの書状が国王陛下の元に出されたのは、ルカーシュを介してだった。高名とはいえただの学者であるダミアーンが国王陛下に意見をするのは難しい。息子のルカーシュを通してならばそれが可能だと判断したのだろう。
書状を受け取った国王陛下はそれに目を通した。
「ルカーシュ、これは本当のことか?」
「僕がずっと観察を続けて来たこの七年で初めてのことです。ロウチュカ先生の仰ることは間違っていないと思います」
「分かった、信じよう」
国王陛下はルカーシュの言葉を受けて、国中に御触れを出した。
「今年の夏は酷い冷夏になると予測されている。冷夏に耐えられる作物の種植えの準備をするのだ」
それに反応したのはダーシャだった。国王陛下が発令を出す場面に立ち会ったのだ。
「魔女の森から、寒さに強い種をお分けいたします」
ダーシャは国王陛下の言葉に説明を添えることを忘れなかった。
「この予測ができたのは、ルカーシュ殿下が幼い頃から気象学に興味を持って記録を取っていたからのこと。そのルカーシュ殿下の気象学の記録に導いたのが、家庭教師のヘルミーナ様なのです」
最初の頃は国民も半信半疑だった。ただ今年が例年よりも寒い年であることに関しては、農家は特に敏感に気付いてはいた。それでも、対策を立てるように国から言い渡されるとは思わなかったようだ。
魔女の森からは寒さに強い穀物や野菜類の種や苗が提供される。それを受け取る農家がほとんどだったが、一部の農家では国王陛下の御触れを信じなかったものもいた。
春になっても寒さは続いていた。魔女の森から提供された種や苗は無事に植え付けが完了し、育っているようだが、忠告を聞かなかった農家ではこの時点で既に種が目を出さなかったり、苗が枯れてしまったりしているようだった。
「エリシュカ母さんに協力してもらったのかな?」
「そうよ。これが最後の一押しになるんじゃないかしら」
アデーラの問いかけにダーシャは悪い笑顔を浮かべていた。
春になっても寒い日が続いているので、アデーラは衣装を揃えるのに忙しかった。レオシュもルカーシュもフベルトもイロナも成長しているし、新しい衣装は必須だ。気温が上がらないので、同じものばかり着せているわけにはいかない。贅沢をさせるつもりはなかったが、アデーラにとっては愛情のこもった手作りの衣装を子どもたちに着てもらうのが楽しみになっていたのだ。
店舗の方に来るお客からも、今年の異常気象についての話がよく出た。
「春なのにコートが手放せないなんて、信じられないですよ」
「新しいコートを仕立てますか?」
「お願いします」
春の花もほとんど咲かない。今年の気候は異常だと、誰もが気付き始めていた。
「ルカーシュ殿下の記録のおかげで、大飢饉にはならないかもしれないですね」
「そのようですね。魔女の森から提供された種や苗は順調に育っていると聞きます」
「ルカーシュ殿下の記録も、それを導いた家庭教師も素晴らしいですな」
お客と話して、アデーラは情報を得ていた。
お客はルカーシュだけでなくヘルミーナのことも評価している。それはダーシャのお茶のカウンターに来るお客も同じようだった。
「最終仕上げに入らなきゃいけないわ。元宰相を処刑するのよ」
ダーシャは国王陛下に進言するつもりでいる。国王陛下の方からも、報告があった。
「元宰相のお抱えの医者が罪を告白しました。リリアナに血の止まらなくなる薬を打ったのは、間違いなく元宰相の手のものだということです」
元々お妃の出産は厳しいと言われていた。命を落とすかもしれない出産に向かうにあたって、お妃は自分の命を賭しても子どもを産みたいと決意していたが、助かる道があったのかもしれない。
出産の場面で命が危なくなる状況というのは限られて来る。それを予測して、医者は出血が止まらなくなるのではないかと、お妃の出産に立ち会うものを買収して、出血の止まる薬ではなく、出血の止まらなくなる薬を打つように指示をした。
結果としてお妃は出産後の出血が止まらずに亡くなった。
「薬を打たなくても亡くなったのではないかというのが元宰相の言い分だが、薬を打った時点で明らかな殺意があったことが証明されました。元宰相には、最後の情けとして薬による自害を命じ、一族は全員国外追放とすることに決まりました」
これで元宰相の長い投獄期間が終わって、元宰相は自害という形で処刑される。
「国王陛下、あなたにもう一度聞くわ。ヘルミーナさんへの気持ちは本物なのね?」
「本物です。リリアナを失ってから、私はもうひとを愛することはないと思っていた。それを変えてくれたのはヘルミーナ殿です。ヘルミーナ殿とフベルトくんとイロナちゃんの存在が、私の光りでした」
幼い頃から可愛がってきたフベルトに何の憂いもなく父親と呼んでもらうためにも、国王陛下とヘルミーナの仲は認められなければいけない。
国民の大多数を占める農民からは既に今回の冷害のことで国王陛下とヘルミーナは信頼を得ている。他の国民も、ヘルミーナがルカーシュを導いたことにより、この冷害を乗り越えられることができるのだと理解し始めている。
「元宰相の処刑後に、ヘルミーナ殿に改めて申し込みます」
「何言ってるの? あなたの気持ちはまだまだヘルミーナさんには伝わっていないのよ! 真摯にヘルミーナさんを口説きなさい!」
「い、今からですか!?」
子ども部屋でテーブルについてフベルトとレオシュがヘルミーナから勉強を習っている。国王陛下はヘルミーナの元に歩み寄っていった。
「ヘルミーナ殿、今よろしいか?」
「今はレオシュ様とフベルトの勉強中です」
「とても大事な話なのだ」
「レオシュ様とフベルトの勉強よりもそれは大事なのですか?」
第二皇子とはいえレオシュは将来国王になるかもしれない地位にいる。その教育よりも大事かと言われて国王陛下は黙り込んでしまった。
「あぁ! 押しが足りないわ! 負けてるじゃない!」
見ているダーシャが楽しんでいるのを、アデーラは黙って刺繍を続けながら聞く。
お昼が近くなってきたので、アデーラはキッチンに行ってお昼ご飯を作り始めた。山芋を摩り下ろして、小麦粉と刻んだキャベツとよく混ぜる。フライパンの上に豚肉を敷いて焼いて、上に生地を流し込んで、裏返して上にたっぷりとチーズを乗せて蓋をして少し蒸す。
出来上がったお好み焼きにソースと鰹節をかけてテーブルに持って行くと、お昼ご飯の休憩になったのでやっと国王陛下がヘルミーナに話しかけていた。
「ヘルミーナ殿、私と結婚してほしい?」
「ひぇ!?」
「私は真剣だ。私はフベルトくんとイロナちゃんとヘドヴィカちゃんの父親になりたい」
「だ、大事な話ではないですか!? なんで、待っていたんですか!?」
「ヘルミーナ殿が、レオシュとフベルトくんの勉強が大事だというから……」
弱気になる国王陛下に、ヘルミーナが呆れ返っている。
「母ちゃん、いいって言ってくれよ。俺、おじさんを父ちゃんって呼びたいよ!」
「私の身分が分かっていないようですね。私はただの平民だったのですよ。それが国王陛下の妻になどなれません」
「身分など関係ない、ダーシャ殿が全てお膳立てをしてくれた」
国民感情を動かすように何度も歌劇団の公演を指示し、国王陛下の悲劇と元宰相の悪辣さをダーシャは国民に伝えて来た。
国王陛下への同情が集まったところで、今回の冷害が起きた。冷害への対処で国王陛下への信頼が高まっただけでなく、ルカーシュが記録を取っていたおかげと開示したことで、ルカーシュを導いていた家庭教師のヘルミーナの注目も集まり、その功績をたたえる動きが出て来た。
そして、元宰相の罪が暴かれて処刑される。
今こそそのときなのだとダーシャは国王陛下の背を押した。
「ダーシャ様に頼って、私などに頭が上がらなくて、フベルトには『おじさん』と呼ばれていて……」
本当に仕方のないひと。
ヘルミーナの口からため息が零れる。
「ヘルミーナ殿がいなければ、私はどうにもならないのだ」
国王陛下の懇願に、ヘルミーナは頷いたようだった。
アデーラも違和感を覚えていたが、その年は特に冬が寒かった。
「気温の下がり具合が普通じゃない。これまでになかったことだよ」
「雪の量も今までとは全然違うわ」
ルカーシュとイロナは気付いたことをレポートに纏めていた。雪の量が多く、気温が異様に下がった冬が終わって春が近付いても、一向に雪解けの気配がない。
王立高等学校でルカーシュとイロナは気象学の高名な学者、ダミアーンにこの結果を伝えた。ダミアーンはそのことを重く受け止めてくれた。
ダミアーンからの書状が国王陛下の元に出されたのは、ルカーシュを介してだった。高名とはいえただの学者であるダミアーンが国王陛下に意見をするのは難しい。息子のルカーシュを通してならばそれが可能だと判断したのだろう。
書状を受け取った国王陛下はそれに目を通した。
「ルカーシュ、これは本当のことか?」
「僕がずっと観察を続けて来たこの七年で初めてのことです。ロウチュカ先生の仰ることは間違っていないと思います」
「分かった、信じよう」
国王陛下はルカーシュの言葉を受けて、国中に御触れを出した。
「今年の夏は酷い冷夏になると予測されている。冷夏に耐えられる作物の種植えの準備をするのだ」
それに反応したのはダーシャだった。国王陛下が発令を出す場面に立ち会ったのだ。
「魔女の森から、寒さに強い種をお分けいたします」
ダーシャは国王陛下の言葉に説明を添えることを忘れなかった。
「この予測ができたのは、ルカーシュ殿下が幼い頃から気象学に興味を持って記録を取っていたからのこと。そのルカーシュ殿下の気象学の記録に導いたのが、家庭教師のヘルミーナ様なのです」
最初の頃は国民も半信半疑だった。ただ今年が例年よりも寒い年であることに関しては、農家は特に敏感に気付いてはいた。それでも、対策を立てるように国から言い渡されるとは思わなかったようだ。
魔女の森からは寒さに強い穀物や野菜類の種や苗が提供される。それを受け取る農家がほとんどだったが、一部の農家では国王陛下の御触れを信じなかったものもいた。
春になっても寒さは続いていた。魔女の森から提供された種や苗は無事に植え付けが完了し、育っているようだが、忠告を聞かなかった農家ではこの時点で既に種が目を出さなかったり、苗が枯れてしまったりしているようだった。
「エリシュカ母さんに協力してもらったのかな?」
「そうよ。これが最後の一押しになるんじゃないかしら」
アデーラの問いかけにダーシャは悪い笑顔を浮かべていた。
春になっても寒い日が続いているので、アデーラは衣装を揃えるのに忙しかった。レオシュもルカーシュもフベルトもイロナも成長しているし、新しい衣装は必須だ。気温が上がらないので、同じものばかり着せているわけにはいかない。贅沢をさせるつもりはなかったが、アデーラにとっては愛情のこもった手作りの衣装を子どもたちに着てもらうのが楽しみになっていたのだ。
店舗の方に来るお客からも、今年の異常気象についての話がよく出た。
「春なのにコートが手放せないなんて、信じられないですよ」
「新しいコートを仕立てますか?」
「お願いします」
春の花もほとんど咲かない。今年の気候は異常だと、誰もが気付き始めていた。
「ルカーシュ殿下の記録のおかげで、大飢饉にはならないかもしれないですね」
「そのようですね。魔女の森から提供された種や苗は順調に育っていると聞きます」
「ルカーシュ殿下の記録も、それを導いた家庭教師も素晴らしいですな」
お客と話して、アデーラは情報を得ていた。
お客はルカーシュだけでなくヘルミーナのことも評価している。それはダーシャのお茶のカウンターに来るお客も同じようだった。
「最終仕上げに入らなきゃいけないわ。元宰相を処刑するのよ」
ダーシャは国王陛下に進言するつもりでいる。国王陛下の方からも、報告があった。
「元宰相のお抱えの医者が罪を告白しました。リリアナに血の止まらなくなる薬を打ったのは、間違いなく元宰相の手のものだということです」
元々お妃の出産は厳しいと言われていた。命を落とすかもしれない出産に向かうにあたって、お妃は自分の命を賭しても子どもを産みたいと決意していたが、助かる道があったのかもしれない。
出産の場面で命が危なくなる状況というのは限られて来る。それを予測して、医者は出血が止まらなくなるのではないかと、お妃の出産に立ち会うものを買収して、出血の止まる薬ではなく、出血の止まらなくなる薬を打つように指示をした。
結果としてお妃は出産後の出血が止まらずに亡くなった。
「薬を打たなくても亡くなったのではないかというのが元宰相の言い分だが、薬を打った時点で明らかな殺意があったことが証明されました。元宰相には、最後の情けとして薬による自害を命じ、一族は全員国外追放とすることに決まりました」
これで元宰相の長い投獄期間が終わって、元宰相は自害という形で処刑される。
「国王陛下、あなたにもう一度聞くわ。ヘルミーナさんへの気持ちは本物なのね?」
「本物です。リリアナを失ってから、私はもうひとを愛することはないと思っていた。それを変えてくれたのはヘルミーナ殿です。ヘルミーナ殿とフベルトくんとイロナちゃんの存在が、私の光りでした」
幼い頃から可愛がってきたフベルトに何の憂いもなく父親と呼んでもらうためにも、国王陛下とヘルミーナの仲は認められなければいけない。
国民の大多数を占める農民からは既に今回の冷害のことで国王陛下とヘルミーナは信頼を得ている。他の国民も、ヘルミーナがルカーシュを導いたことにより、この冷害を乗り越えられることができるのだと理解し始めている。
「元宰相の処刑後に、ヘルミーナ殿に改めて申し込みます」
「何言ってるの? あなたの気持ちはまだまだヘルミーナさんには伝わっていないのよ! 真摯にヘルミーナさんを口説きなさい!」
「い、今からですか!?」
子ども部屋でテーブルについてフベルトとレオシュがヘルミーナから勉強を習っている。国王陛下はヘルミーナの元に歩み寄っていった。
「ヘルミーナ殿、今よろしいか?」
「今はレオシュ様とフベルトの勉強中です」
「とても大事な話なのだ」
「レオシュ様とフベルトの勉強よりもそれは大事なのですか?」
第二皇子とはいえレオシュは将来国王になるかもしれない地位にいる。その教育よりも大事かと言われて国王陛下は黙り込んでしまった。
「あぁ! 押しが足りないわ! 負けてるじゃない!」
見ているダーシャが楽しんでいるのを、アデーラは黙って刺繍を続けながら聞く。
お昼が近くなってきたので、アデーラはキッチンに行ってお昼ご飯を作り始めた。山芋を摩り下ろして、小麦粉と刻んだキャベツとよく混ぜる。フライパンの上に豚肉を敷いて焼いて、上に生地を流し込んで、裏返して上にたっぷりとチーズを乗せて蓋をして少し蒸す。
出来上がったお好み焼きにソースと鰹節をかけてテーブルに持って行くと、お昼ご飯の休憩になったのでやっと国王陛下がヘルミーナに話しかけていた。
「ヘルミーナ殿、私と結婚してほしい?」
「ひぇ!?」
「私は真剣だ。私はフベルトくんとイロナちゃんとヘドヴィカちゃんの父親になりたい」
「だ、大事な話ではないですか!? なんで、待っていたんですか!?」
「ヘルミーナ殿が、レオシュとフベルトくんの勉強が大事だというから……」
弱気になる国王陛下に、ヘルミーナが呆れ返っている。
「母ちゃん、いいって言ってくれよ。俺、おじさんを父ちゃんって呼びたいよ!」
「私の身分が分かっていないようですね。私はただの平民だったのですよ。それが国王陛下の妻になどなれません」
「身分など関係ない、ダーシャ殿が全てお膳立てをしてくれた」
国民感情を動かすように何度も歌劇団の公演を指示し、国王陛下の悲劇と元宰相の悪辣さをダーシャは国民に伝えて来た。
国王陛下への同情が集まったところで、今回の冷害が起きた。冷害への対処で国王陛下への信頼が高まっただけでなく、ルカーシュが記録を取っていたおかげと開示したことで、ルカーシュを導いていた家庭教師のヘルミーナの注目も集まり、その功績をたたえる動きが出て来た。
そして、元宰相の罪が暴かれて処刑される。
今こそそのときなのだとダーシャは国王陛下の背を押した。
「ダーシャ様に頼って、私などに頭が上がらなくて、フベルトには『おじさん』と呼ばれていて……」
本当に仕方のないひと。
ヘルミーナの口からため息が零れる。
「ヘルミーナ殿がいなければ、私はどうにもならないのだ」
国王陛下の懇願に、ヘルミーナは頷いたようだった。
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