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魔女(男)とこねこ(虎)たん 2
82.6歳のお誕生日と観劇
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列車の旅はレオシュにとっても、ルカーシュにとっても楽しかったようだ。オルシャーク領についてから列車から降りるときに、レオシュもルカーシュも何度も振り返って、列車の個室を見て、列車の全体を見て、列車の名残を楽しんでいた。
馬車に乗り換えるとレオシュとルカーシュが興奮した様子で語る。
「あのおおきなまっくろなれっしゃに、わたし、のったんだよ」
「すごく速かったよね! 窓の外の景色が、あっという間に流れて行ったよ」
「たんぼもみた! ちがうまちもみた!」
「列車の中でお弁当も食べたね」
「たまごサンド、おいしかったー!」
水色の目をきらきらと輝かせているレオシュとルカーシュに、アデーラとダーシャも二人を列車に乗せることができてよかったと思っていた。オルシャーク公のお屋敷に着くと、秋薔薇が庭で咲いている。ふらふらと引き寄せられるように薔薇の方に行くレオシュの尻尾を、ルカーシュがぎゅっと握る。
「みぎゃ!?」
「レオシュ、ひとのお家のお花を勝手に取ったらいけないんだよ」
「そうだった。きれいだから、つい」
「お祖父様とお祖母様にお願いしてみよう」
「うん!」
遅れて来た二台目の馬車でフベルトとイロナとヘドヴィカとヘルミーナもお屋敷に到着した。
「きれいなはな……ぎゃん!?」
「フベルト、人様のお家のお花を勝手に摘んじゃダメよ」
「そうだった。ごめんなさい、イロナねえちゃん」
レオシュと全く同じように秋薔薇の方に引き寄せられていったフベルトは、イロナに尻尾を掴まれて止められていた。
お屋敷の中に入ると使用人が客間に案内してくれる。アデーラたちの客間とヘルミーナ一家の客間は隣りだった。
ベッドが三つと、簡単な机と椅子のセットが置いてある。客間でレオシュとルカーシュのジャケットを脱がせて、畳んで二人のポーチに片付けると、アデーラとダーシャは部屋を出た。隣りの部屋でも上着を脱いで準備を終えたヘルミーナ一家が出てきている。
フベルトもイロナもヘドヴィカもヘルミーナも、アデーラが丹精込めて刺繍した服を着ていた。魔女の魔法のかかった服がどれだけの価値を持っていて、正式な場に相応しいのかをヘルミーナはよく分かっていてくれる。
全員が自分の作った服を着ていることにアデーラは満足感を覚えていた。
応接間に呼ばれて、オルシャーク公のバジンカとマルケータに挨拶をする。
「お祖父様、お祖母様、歌劇団の公演に招いてくださってありがとうございます! みんなでとても楽しみにしてきました!」
「わたしのおたんじょうびに、かげきだんのこうえんがみにいけて、すごくうれしいです。ふーくんも、イロナちゃんも、ヘドヴィカちゃんも、ヘルミーナせんせいもいっしょで、ママもダーシャおかあさんもいっしょで、にぃにもいっしょで、すごくすごくすごーく、うれしいです!」
一生懸命敬語を使っているレオシュだが、そのことよりも表情と言葉の強さで喜びが伝わって来る。
「ルカーシュ様もレオシュ様も立派に大きくなって、お会いできて嬉しいです」
「歌劇団の公演を楽しみにしてくださっていたということ、大変光栄です」
「この歌劇団は、オルシャーク領が誇る芸術の集大成です」
「どうか、楽しんで行かれてください」
バジンカとマルケータの言葉に、アデーラとダーシャも頭を下げる。
「お手紙をいただいた日から、レオシュも楽しみにしていました」
「レオシュは自分で手紙を読んだのよ」
「それはすごい。レオシュ様は字が読めるのですね」
「すこしだけど、じをかけるんだよ」
「それも見せてほしいですね」
目を細めてバジンカもマルケータもレオシュとルカーシュを見詰めている。亡き娘の姿を二人に見ているのだろう。
「母上の写真がありますか? 母上の思い出話を聞きたいです」
ルカーシュに言われてバジンカとマルケータは一冊のアルバムを持って来た。赤ん坊の頃からルカーシュくらいの頃までのリリアナの写真が白黒で写されている。
「リリアナは我が家に生まれたホワイトタイガーの娘でした」
「私たちと毛の色が違うので、自分は実の娘じゃないのではないかと思っていたこともあったようです」
「私たちの家系にはホワイトタイガーの血も混じっていて、隔世遺伝で生まれてくるのだと伝えると納得していました」
「好奇心旺盛で、納得するまで何度も何度も私たちに質問してきました」
話を聞いてルカーシュがレオシュを見る。
「レオシュも分からないことがあると、すぐにアデーラお母さんに聞きます」
「同じですね」
「自分で調べられるようになると、この家の書庫だけでは足りなくて、オルシャーク領の図書館に調べに行っていました。国立図書館にも何度も行きましたよ」
「納得するまで調べることをやめない子でした」
「僕もそうかもしれません。疑問に思ったことは納得がいくまで調べます」
「レオシュ様もルカーシュ様も、リリアナに似ているのですね」
ルカーシュと話してバジンカとマルケータは目元を押さえていた。
客間で眠るときに、フベルトから提案があった。
「こっちをおとこべやに、あっちをおんなべやにしないか?」
「どういうこと?」
「ダーシャさんにあっちのへやでねてもらって、おれがこっちのへやでねるんだ」
「あっちの部屋はベッドはいくつあるの?」
「よっつ」
フベルトの考えも面白そうだったので、ダーシャもアデーラもそれに乗ることにした。アデーラがルカーシュとレオシュとフベルトと同じ部屋で、ダーシャがヘルミーナとヘドヴィカとイロナと同じ部屋になる。
「ダーシャ様と私話したいことがあったんです」
「私も」
「何かしら?」
「ダーシャ様の売りに出している保湿剤のことなんですが、あれって、全身使えるって本当ですか?」
「本当よ。髪も艶々になるし、手にも顔にも唇にも使えるし、爪のケアもできるわ」
「やっぱりそうなんですね。私も一つ買おうか悩んでいて」
「お母さんばかりずるい。私が先に目をつけたのよ」
女性陣は女性陣で楽しく会話をしながら部屋に入っていく。
「れーくん、やろうぜ、まくらなげ!」
「いいよ! まけないよ、ふーくん!」
フベルトとレオシュは枕投げをする気満々だが、ルカーシュは戸惑っている。
「僕は枕投げはちょっと……」
「えー、にぃにもやろうよー!」
「よし、ルカーシュくんにあてたら、げんてん1だ!」
「げんてん! げんてんってなぁに?」
「えーっと、評価が下がることかな。減点1だと、評価が一つ下がることだよ」
「よーし、まけないぞー!」
フベルトの提案でルカーシュは枕投げを逃れることができたが、レオシュとフベルトはベッドで枕をぶつけ合って大騒ぎをして遊んでいた。ルカーシュはポーチからノートと鉛筆を出して、机について椅子に座って今日の日記を書いている。
兄弟でもこれだけ違うのだと小さい頃から思っていたが、レオシュとルカーシュの違いは明らかだった。
遊び付かれるとレオシュとフベルトがベッドに倒れて寝てしまう。二人が静かになったのを見計らって、アデーラとルカーシュも眠った。
早朝にバスルームを貸してもらって、レオシュとフベルトとルカーシュをアデーラがお風呂に入れる。オルシャーク公は夜にお風呂に入るのではなく、朝にシャワーを浴びるのが普通のようだった。
レオシュとフベルトとルカーシュを洗って、自分も洗って出て来ると、入れ替わりにイロナとヘドヴィカが入って、続いて、ヘルミーナ、ダーシャとお風呂に入っていく。
着替えてパンとスープと鶏肉のソテーの朝ご飯を食べて、アデーラたちは馬車二台に別れて歌劇団の劇場に行った。チケットは前の方の中央の席が二列に渡って取ってあった。
席に着くと劇場の照明が落とされて、幕が上がる。
異国の剣士の物語。故郷を追われた剣士が、自らの剣技を磨きながら修行をして、たくさんの相手と切り合って、最終的に父を唯一打ち負かした年上の美貌の剣士と一騎打ちをする。
剣士には幼馴染がいてお互いに想い合っているのだが、結ばれることはなく、剣の道へと生きることを決める。
美しい物語と迫力ある殺陣に全員が見入っていた。
観劇が終わると、アデーラとダーシャとルカーシュとレオシュとヘルミーナ一家は、オルシャーク公のお屋敷にお礼を言いに行った。
「素晴らしい物語でした。感動しました」
「すごかったです! わたしも、あんなけんしになりたい!」
感激しているルカーシュとレオシュにバジンカとマルケータが目を細める。
「そんなに喜んでいただけるなんて、お誘いしてよかったです」
「楽しんでいただけて本当によかった」
アデーラとダーシャとヘルミーナ一家もお礼を言って、帰りは移転の魔法で一気に王宮まで戻った。
王宮の離れの棟に戻ると、部屋中にいい香りがしている。
「えーばぁば! ぶーばぁば!」
「お帰りなさい、レオシュ、ルカーシュ、フベルトくん、イロナちゃん、ヘドヴィカちゃん」
「楽しかったようだね、よかった」
離れの棟で待っていてくれたブランカとエリシュカにレオシュのテンションが跳ね上がる。
楽しい誕生日はまだまだ続きそうだった。
馬車に乗り換えるとレオシュとルカーシュが興奮した様子で語る。
「あのおおきなまっくろなれっしゃに、わたし、のったんだよ」
「すごく速かったよね! 窓の外の景色が、あっという間に流れて行ったよ」
「たんぼもみた! ちがうまちもみた!」
「列車の中でお弁当も食べたね」
「たまごサンド、おいしかったー!」
水色の目をきらきらと輝かせているレオシュとルカーシュに、アデーラとダーシャも二人を列車に乗せることができてよかったと思っていた。オルシャーク公のお屋敷に着くと、秋薔薇が庭で咲いている。ふらふらと引き寄せられるように薔薇の方に行くレオシュの尻尾を、ルカーシュがぎゅっと握る。
「みぎゃ!?」
「レオシュ、ひとのお家のお花を勝手に取ったらいけないんだよ」
「そうだった。きれいだから、つい」
「お祖父様とお祖母様にお願いしてみよう」
「うん!」
遅れて来た二台目の馬車でフベルトとイロナとヘドヴィカとヘルミーナもお屋敷に到着した。
「きれいなはな……ぎゃん!?」
「フベルト、人様のお家のお花を勝手に摘んじゃダメよ」
「そうだった。ごめんなさい、イロナねえちゃん」
レオシュと全く同じように秋薔薇の方に引き寄せられていったフベルトは、イロナに尻尾を掴まれて止められていた。
お屋敷の中に入ると使用人が客間に案内してくれる。アデーラたちの客間とヘルミーナ一家の客間は隣りだった。
ベッドが三つと、簡単な机と椅子のセットが置いてある。客間でレオシュとルカーシュのジャケットを脱がせて、畳んで二人のポーチに片付けると、アデーラとダーシャは部屋を出た。隣りの部屋でも上着を脱いで準備を終えたヘルミーナ一家が出てきている。
フベルトもイロナもヘドヴィカもヘルミーナも、アデーラが丹精込めて刺繍した服を着ていた。魔女の魔法のかかった服がどれだけの価値を持っていて、正式な場に相応しいのかをヘルミーナはよく分かっていてくれる。
全員が自分の作った服を着ていることにアデーラは満足感を覚えていた。
応接間に呼ばれて、オルシャーク公のバジンカとマルケータに挨拶をする。
「お祖父様、お祖母様、歌劇団の公演に招いてくださってありがとうございます! みんなでとても楽しみにしてきました!」
「わたしのおたんじょうびに、かげきだんのこうえんがみにいけて、すごくうれしいです。ふーくんも、イロナちゃんも、ヘドヴィカちゃんも、ヘルミーナせんせいもいっしょで、ママもダーシャおかあさんもいっしょで、にぃにもいっしょで、すごくすごくすごーく、うれしいです!」
一生懸命敬語を使っているレオシュだが、そのことよりも表情と言葉の強さで喜びが伝わって来る。
「ルカーシュ様もレオシュ様も立派に大きくなって、お会いできて嬉しいです」
「歌劇団の公演を楽しみにしてくださっていたということ、大変光栄です」
「この歌劇団は、オルシャーク領が誇る芸術の集大成です」
「どうか、楽しんで行かれてください」
バジンカとマルケータの言葉に、アデーラとダーシャも頭を下げる。
「お手紙をいただいた日から、レオシュも楽しみにしていました」
「レオシュは自分で手紙を読んだのよ」
「それはすごい。レオシュ様は字が読めるのですね」
「すこしだけど、じをかけるんだよ」
「それも見せてほしいですね」
目を細めてバジンカもマルケータもレオシュとルカーシュを見詰めている。亡き娘の姿を二人に見ているのだろう。
「母上の写真がありますか? 母上の思い出話を聞きたいです」
ルカーシュに言われてバジンカとマルケータは一冊のアルバムを持って来た。赤ん坊の頃からルカーシュくらいの頃までのリリアナの写真が白黒で写されている。
「リリアナは我が家に生まれたホワイトタイガーの娘でした」
「私たちと毛の色が違うので、自分は実の娘じゃないのではないかと思っていたこともあったようです」
「私たちの家系にはホワイトタイガーの血も混じっていて、隔世遺伝で生まれてくるのだと伝えると納得していました」
「好奇心旺盛で、納得するまで何度も何度も私たちに質問してきました」
話を聞いてルカーシュがレオシュを見る。
「レオシュも分からないことがあると、すぐにアデーラお母さんに聞きます」
「同じですね」
「自分で調べられるようになると、この家の書庫だけでは足りなくて、オルシャーク領の図書館に調べに行っていました。国立図書館にも何度も行きましたよ」
「納得するまで調べることをやめない子でした」
「僕もそうかもしれません。疑問に思ったことは納得がいくまで調べます」
「レオシュ様もルカーシュ様も、リリアナに似ているのですね」
ルカーシュと話してバジンカとマルケータは目元を押さえていた。
客間で眠るときに、フベルトから提案があった。
「こっちをおとこべやに、あっちをおんなべやにしないか?」
「どういうこと?」
「ダーシャさんにあっちのへやでねてもらって、おれがこっちのへやでねるんだ」
「あっちの部屋はベッドはいくつあるの?」
「よっつ」
フベルトの考えも面白そうだったので、ダーシャもアデーラもそれに乗ることにした。アデーラがルカーシュとレオシュとフベルトと同じ部屋で、ダーシャがヘルミーナとヘドヴィカとイロナと同じ部屋になる。
「ダーシャ様と私話したいことがあったんです」
「私も」
「何かしら?」
「ダーシャ様の売りに出している保湿剤のことなんですが、あれって、全身使えるって本当ですか?」
「本当よ。髪も艶々になるし、手にも顔にも唇にも使えるし、爪のケアもできるわ」
「やっぱりそうなんですね。私も一つ買おうか悩んでいて」
「お母さんばかりずるい。私が先に目をつけたのよ」
女性陣は女性陣で楽しく会話をしながら部屋に入っていく。
「れーくん、やろうぜ、まくらなげ!」
「いいよ! まけないよ、ふーくん!」
フベルトとレオシュは枕投げをする気満々だが、ルカーシュは戸惑っている。
「僕は枕投げはちょっと……」
「えー、にぃにもやろうよー!」
「よし、ルカーシュくんにあてたら、げんてん1だ!」
「げんてん! げんてんってなぁに?」
「えーっと、評価が下がることかな。減点1だと、評価が一つ下がることだよ」
「よーし、まけないぞー!」
フベルトの提案でルカーシュは枕投げを逃れることができたが、レオシュとフベルトはベッドで枕をぶつけ合って大騒ぎをして遊んでいた。ルカーシュはポーチからノートと鉛筆を出して、机について椅子に座って今日の日記を書いている。
兄弟でもこれだけ違うのだと小さい頃から思っていたが、レオシュとルカーシュの違いは明らかだった。
遊び付かれるとレオシュとフベルトがベッドに倒れて寝てしまう。二人が静かになったのを見計らって、アデーラとルカーシュも眠った。
早朝にバスルームを貸してもらって、レオシュとフベルトとルカーシュをアデーラがお風呂に入れる。オルシャーク公は夜にお風呂に入るのではなく、朝にシャワーを浴びるのが普通のようだった。
レオシュとフベルトとルカーシュを洗って、自分も洗って出て来ると、入れ替わりにイロナとヘドヴィカが入って、続いて、ヘルミーナ、ダーシャとお風呂に入っていく。
着替えてパンとスープと鶏肉のソテーの朝ご飯を食べて、アデーラたちは馬車二台に別れて歌劇団の劇場に行った。チケットは前の方の中央の席が二列に渡って取ってあった。
席に着くと劇場の照明が落とされて、幕が上がる。
異国の剣士の物語。故郷を追われた剣士が、自らの剣技を磨きながら修行をして、たくさんの相手と切り合って、最終的に父を唯一打ち負かした年上の美貌の剣士と一騎打ちをする。
剣士には幼馴染がいてお互いに想い合っているのだが、結ばれることはなく、剣の道へと生きることを決める。
美しい物語と迫力ある殺陣に全員が見入っていた。
観劇が終わると、アデーラとダーシャとルカーシュとレオシュとヘルミーナ一家は、オルシャーク公のお屋敷にお礼を言いに行った。
「素晴らしい物語でした。感動しました」
「すごかったです! わたしも、あんなけんしになりたい!」
感激しているルカーシュとレオシュにバジンカとマルケータが目を細める。
「そんなに喜んでいただけるなんて、お誘いしてよかったです」
「楽しんでいただけて本当によかった」
アデーラとダーシャとヘルミーナ一家もお礼を言って、帰りは移転の魔法で一気に王宮まで戻った。
王宮の離れの棟に戻ると、部屋中にいい香りがしている。
「えーばぁば! ぶーばぁば!」
「お帰りなさい、レオシュ、ルカーシュ、フベルトくん、イロナちゃん、ヘドヴィカちゃん」
「楽しかったようだね、よかった」
離れの棟で待っていてくれたブランカとエリシュカにレオシュのテンションが跳ね上がる。
楽しい誕生日はまだまだ続きそうだった。
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