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魔女(男)とこねこ(虎)たん 2
78.アデーラがレオシュを叱らない理由
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アデーラはレオシュに甘すぎるのではないかということはダーシャによく言われていた。
「レオシュがお代りを欲しがったら自分の分もあげちゃうし、レオシュのこと叱ったこともないでしょう?」
「それは、レオシュが叱られるようなことをしない、いい子だからだよ」
「叱られるようなことをしたときに、アデーラはレオシュを叱れるの?」
ダーシャの問いかけに、アデーラは深く頷いた。
「もちろん、私はレオシュを叱れるよ」
単純にレオシュがいい子でそのときがないだけで、叱るべき時が来ればアデーラはレオシュを叱れる。そう思っていた。
ひき肉とスパイスとパン粉と卵をよく混ぜて形作ってハンバーグにして、焼き目をつけて焼いて、トマトソースでことことと煮込む。煮込んだ後に味が沁み込むのは冷えるときなので、アデーラはテーブルの上にフライパンを置いて、蓋をして店舗の方に向かった。
店舗では鳥の獣人の客が来ている。フクロウの獣人の男性は、国王陛下のお茶会で会った、貴族の歌劇団の団長だった。
「貴族の歌劇団を率いているのですが、正直、練習も真面目にやらないし、踊りも歌も自分が目立つことばかりを考えていて……オルシャーク領のような素晴らしい歌劇団を作りたいものです」
「オルシャーク領の歌劇団は有名なのですか?」
「私たちなど足元にも及ばぬほど素晴らしい演技と歌と踊りを見せてくれます。本来ならばオルシャーク領の歌劇団がお茶会に招かれるはずだったのに、私たちの歌劇団が権力でそれを奪ってしまった」
王都の貴族たちの歌劇団はチケットもタダで配らないと席が埋まらないような状態だったと聞いている。そんな歌劇団を率いていることをフクロウの獣人の男性は恥じているようだった。
「立て直しを図ってみれば?」
「国王陛下に進言してみようかと思います。身分に関わりなく入れる歌劇団を、王都で一から作り直すのです!」
フクロウの獣人の男性の熱意は本物のようだった。衣装の採寸を終えると、フクロウの獣人の男性はアデーラに深々と頭を下げる。
「もう歌劇団からは追放しましたが、うちの歌劇団の元団員が失礼を働いたと聞いて、謝罪に来ようと思っていたのです」
「あのことは、もう終わりました。彼は二度とここには来ないでしょう」
「寛大なお心でお許しくださっているとはありがたいです。本当に申し訳ありませんでした」
権力をかさに着て貴族の歌劇団の全員があんな無礼な者たちだったのかとアデーラは考えていたが、そのトップである団長のフクロウの獣人の男性はそうではなかったようだ。
謝罪を受け取って、アデーラは次に衣装の合わせに来てもらう日を打ち合わせして、フクロウの獣人の男性を送り出した。
店にいたダーシャとヘドヴィカが心配そうに近付いてくる。
「あいつ、お茶会にいた歌劇団の団長じゃない?」
「あの白鳥のひとの関係者ですか?」
「関係者だけど、彼は真剣に歌劇団のことを憂いていたし、私は謝罪を受けたよ」
謝罪を受けただけでなく、あのフクロウの獣人の男性は、白鳥の獣人の青年と違ってアデーラとの距離を詰めてこようとしたり、身体に触れたりすることは一切なかった。アデーラに失礼なことをしてこなかったので、アデーラはあのフクロウの獣人の男性に関しては、特に何の感情も抱いていない。
「貴族だらけの歌劇団ってのも大変そうよね」
「歌劇団はそもそも、厳しい練習が必要だと聞きますからね」
「貴族のお坊ちゃんお嬢ちゃんには耐えられないかもね」
ダーシャとヘドヴィカと話してからアデーラが離れの棟に帰ると、今日は天気がいいのでルカーシュとイロナは庭で太陽の観察をしているようだ。レオシュとフベルトは何をしているのかと探すと、アデーラはテーブルの上に見てはいけないものを見てしまった。
テーブルの上にレオシュとフベルトが乗っていて、フライパンを挟んで座っている。アデーラの視線が向いた瞬間、目が合ったレオシュが泣き始めた。
「うぇぇぇぇん! ごめんなさいいいい!」
「びぇぇぇぇ!」
つられてフベルトも泣き出す。
レオシュもフベルトも手はトマトソースで真っ赤で、口元もシャツの襟もともトマトソースで汚れている。
「た、食べちゃったの!?」
「い、いいにおいがして、おいしそうで……」
「が、がまんできなくて……」
テーブルの上に上がってまでハンバーグのトマトソース煮込みを食べてしまったレオシュとフベルト。真っ赤に汚れている手と口元とシャツを洗うために、アデーラは二人を抱っこしてバスルームまで連れて行った。
叱られるかもしれないというショックで二人とも下半身も漏らしてびっしょりと濡れていた。
「あれはみんなのお昼ご飯だったんだよ?」
「ごめんなさいぃ! れー、みたら、おいしそうなにおいがして、フライパンのなかになにがはいってるか、きになっちゃったの」
「フライパンのふたをあけたら、もっといいにおいがして」
「たべちゃったー! ごめんなさいー!」
「おいしかったー! ごめんなさいー!」
泣きながら謝るレオシュとフベルト。レオシュは一人称が「れー」に後退している。それを聞いてアデーラは自分がレオシュを叱らないと言われる理由が分かって来た気がした。叱る前にレオシュは自分がしたことに気付いて謝って来るのだ。謝られてしまっては、アデーラはそれ以上叱ることができないのだ。
「レオシュ、フベルトくん、テーブルの上に置いておいた私が悪いんだけど、あれはみんなのお昼ご飯なんだよ?」
「はい、ごめんなさい」
「みんなのごはん……ねえちゃんもかあちゃんも、おひるごはんたべられない?」
「作り直すから大丈夫だけど、もうしないでね?」
「はい! しない!」
「しません! ごめんなさい!」
ぼろぼろと涙を流しながら顔と手と体を洗われて、着替えさせられたレオシュとフベルトは、お腹がいっぱいになったので泣いたまま眠ってしまった。アデーラはトマトソース塗れのシャツを染み抜きして、テーブルの上のフライパンを見詰める。フライパンの中のハンバーグは食い荒らされて、トマトソースがテーブルの上に散っていた。
潔くトマトソースとハンバーグは諦めて、アデーラは新しく小さなハンバーグとベーコンと人参を炒めて、トマトソースで煮て、パスタを茹でてそれに絡めた。
ミニハンバーグパスタが出来上がると、ルカーシュもイロナもヘルミーナも部屋に帰ってきて、ダーシャとヘドヴィカも離れの棟にやってくる。お皿に取り分けたミニハンバーグパスタをテーブルの上に置いて行くと、ルカーシュが不思議そうに聞いてくる。
「レオシュとフベルトくんは寝ちゃったの?」
「うん、ちょっと、私が叱っちゃってね。泣いて寝ちゃった」
「レオシュくんとフベルト、お腹が空かないかしら?」
「それは、大丈夫かな?」
大人と子どもを合わせて八人分の煮込みハンバーグを貪ったのだからお腹は減っているどころかぱんぱんになっているだろう。
ルカーシュとイロナの心配は分かるが、アデーラはレオシュとフベルトの名誉のために詳細は伏せて伝えたのだった。
食べ終わってルカーシュとイロナがレオシュとフベルトの寝ている子ども部屋のベッドを覗き込んでいる。涙が伝うレオシュとフベルトに、ルカーシュとイロナは考えているようだった。
「大好きなアデーラお母さんにしかられるようなことをしちゃったんだね」
「アデーラさんは普段優しいから、怖かったのかしら」
「可愛そうに、まだ涙が出てる」
ルカーシュが手を伸ばしてレオシュの涙を拭くと、レオシュがルカーシュの手を握ってすりすりとほっぺたを擦り付けて来ている。それだけ自分がやってしまったことに反省していたし、アデーラに叱られて怖かったのだろう。
アデーラとしては感情的に怒ったつもりはないのだが、レオシュとフベルトは自分がしてしまったことを理解して、自分から反省して謝っていた。
「私、レオシュを叱らないわけじゃないよ。感情的に怒らないだけで」
感情で怒ってしまうと、怒られたという記憶だけがレオシュの中に強く残って、何を反省すればいいのかが分からなくなってしまうのだ。
アデーラとレオシュにとってはこれでいいのだとアデーラは思っていた。
「レオシュがお代りを欲しがったら自分の分もあげちゃうし、レオシュのこと叱ったこともないでしょう?」
「それは、レオシュが叱られるようなことをしない、いい子だからだよ」
「叱られるようなことをしたときに、アデーラはレオシュを叱れるの?」
ダーシャの問いかけに、アデーラは深く頷いた。
「もちろん、私はレオシュを叱れるよ」
単純にレオシュがいい子でそのときがないだけで、叱るべき時が来ればアデーラはレオシュを叱れる。そう思っていた。
ひき肉とスパイスとパン粉と卵をよく混ぜて形作ってハンバーグにして、焼き目をつけて焼いて、トマトソースでことことと煮込む。煮込んだ後に味が沁み込むのは冷えるときなので、アデーラはテーブルの上にフライパンを置いて、蓋をして店舗の方に向かった。
店舗では鳥の獣人の客が来ている。フクロウの獣人の男性は、国王陛下のお茶会で会った、貴族の歌劇団の団長だった。
「貴族の歌劇団を率いているのですが、正直、練習も真面目にやらないし、踊りも歌も自分が目立つことばかりを考えていて……オルシャーク領のような素晴らしい歌劇団を作りたいものです」
「オルシャーク領の歌劇団は有名なのですか?」
「私たちなど足元にも及ばぬほど素晴らしい演技と歌と踊りを見せてくれます。本来ならばオルシャーク領の歌劇団がお茶会に招かれるはずだったのに、私たちの歌劇団が権力でそれを奪ってしまった」
王都の貴族たちの歌劇団はチケットもタダで配らないと席が埋まらないような状態だったと聞いている。そんな歌劇団を率いていることをフクロウの獣人の男性は恥じているようだった。
「立て直しを図ってみれば?」
「国王陛下に進言してみようかと思います。身分に関わりなく入れる歌劇団を、王都で一から作り直すのです!」
フクロウの獣人の男性の熱意は本物のようだった。衣装の採寸を終えると、フクロウの獣人の男性はアデーラに深々と頭を下げる。
「もう歌劇団からは追放しましたが、うちの歌劇団の元団員が失礼を働いたと聞いて、謝罪に来ようと思っていたのです」
「あのことは、もう終わりました。彼は二度とここには来ないでしょう」
「寛大なお心でお許しくださっているとはありがたいです。本当に申し訳ありませんでした」
権力をかさに着て貴族の歌劇団の全員があんな無礼な者たちだったのかとアデーラは考えていたが、そのトップである団長のフクロウの獣人の男性はそうではなかったようだ。
謝罪を受け取って、アデーラは次に衣装の合わせに来てもらう日を打ち合わせして、フクロウの獣人の男性を送り出した。
店にいたダーシャとヘドヴィカが心配そうに近付いてくる。
「あいつ、お茶会にいた歌劇団の団長じゃない?」
「あの白鳥のひとの関係者ですか?」
「関係者だけど、彼は真剣に歌劇団のことを憂いていたし、私は謝罪を受けたよ」
謝罪を受けただけでなく、あのフクロウの獣人の男性は、白鳥の獣人の青年と違ってアデーラとの距離を詰めてこようとしたり、身体に触れたりすることは一切なかった。アデーラに失礼なことをしてこなかったので、アデーラはあのフクロウの獣人の男性に関しては、特に何の感情も抱いていない。
「貴族だらけの歌劇団ってのも大変そうよね」
「歌劇団はそもそも、厳しい練習が必要だと聞きますからね」
「貴族のお坊ちゃんお嬢ちゃんには耐えられないかもね」
ダーシャとヘドヴィカと話してからアデーラが離れの棟に帰ると、今日は天気がいいのでルカーシュとイロナは庭で太陽の観察をしているようだ。レオシュとフベルトは何をしているのかと探すと、アデーラはテーブルの上に見てはいけないものを見てしまった。
テーブルの上にレオシュとフベルトが乗っていて、フライパンを挟んで座っている。アデーラの視線が向いた瞬間、目が合ったレオシュが泣き始めた。
「うぇぇぇぇん! ごめんなさいいいい!」
「びぇぇぇぇ!」
つられてフベルトも泣き出す。
レオシュもフベルトも手はトマトソースで真っ赤で、口元もシャツの襟もともトマトソースで汚れている。
「た、食べちゃったの!?」
「い、いいにおいがして、おいしそうで……」
「が、がまんできなくて……」
テーブルの上に上がってまでハンバーグのトマトソース煮込みを食べてしまったレオシュとフベルト。真っ赤に汚れている手と口元とシャツを洗うために、アデーラは二人を抱っこしてバスルームまで連れて行った。
叱られるかもしれないというショックで二人とも下半身も漏らしてびっしょりと濡れていた。
「あれはみんなのお昼ご飯だったんだよ?」
「ごめんなさいぃ! れー、みたら、おいしそうなにおいがして、フライパンのなかになにがはいってるか、きになっちゃったの」
「フライパンのふたをあけたら、もっといいにおいがして」
「たべちゃったー! ごめんなさいー!」
「おいしかったー! ごめんなさいー!」
泣きながら謝るレオシュとフベルト。レオシュは一人称が「れー」に後退している。それを聞いてアデーラは自分がレオシュを叱らないと言われる理由が分かって来た気がした。叱る前にレオシュは自分がしたことに気付いて謝って来るのだ。謝られてしまっては、アデーラはそれ以上叱ることができないのだ。
「レオシュ、フベルトくん、テーブルの上に置いておいた私が悪いんだけど、あれはみんなのお昼ご飯なんだよ?」
「はい、ごめんなさい」
「みんなのごはん……ねえちゃんもかあちゃんも、おひるごはんたべられない?」
「作り直すから大丈夫だけど、もうしないでね?」
「はい! しない!」
「しません! ごめんなさい!」
ぼろぼろと涙を流しながら顔と手と体を洗われて、着替えさせられたレオシュとフベルトは、お腹がいっぱいになったので泣いたまま眠ってしまった。アデーラはトマトソース塗れのシャツを染み抜きして、テーブルの上のフライパンを見詰める。フライパンの中のハンバーグは食い荒らされて、トマトソースがテーブルの上に散っていた。
潔くトマトソースとハンバーグは諦めて、アデーラは新しく小さなハンバーグとベーコンと人参を炒めて、トマトソースで煮て、パスタを茹でてそれに絡めた。
ミニハンバーグパスタが出来上がると、ルカーシュもイロナもヘルミーナも部屋に帰ってきて、ダーシャとヘドヴィカも離れの棟にやってくる。お皿に取り分けたミニハンバーグパスタをテーブルの上に置いて行くと、ルカーシュが不思議そうに聞いてくる。
「レオシュとフベルトくんは寝ちゃったの?」
「うん、ちょっと、私が叱っちゃってね。泣いて寝ちゃった」
「レオシュくんとフベルト、お腹が空かないかしら?」
「それは、大丈夫かな?」
大人と子どもを合わせて八人分の煮込みハンバーグを貪ったのだからお腹は減っているどころかぱんぱんになっているだろう。
ルカーシュとイロナの心配は分かるが、アデーラはレオシュとフベルトの名誉のために詳細は伏せて伝えたのだった。
食べ終わってルカーシュとイロナがレオシュとフベルトの寝ている子ども部屋のベッドを覗き込んでいる。涙が伝うレオシュとフベルトに、ルカーシュとイロナは考えているようだった。
「大好きなアデーラお母さんにしかられるようなことをしちゃったんだね」
「アデーラさんは普段優しいから、怖かったのかしら」
「可愛そうに、まだ涙が出てる」
ルカーシュが手を伸ばしてレオシュの涙を拭くと、レオシュがルカーシュの手を握ってすりすりとほっぺたを擦り付けて来ている。それだけ自分がやってしまったことに反省していたし、アデーラに叱られて怖かったのだろう。
アデーラとしては感情的に怒ったつもりはないのだが、レオシュとフベルトは自分がしてしまったことを理解して、自分から反省して謝っていた。
「私、レオシュを叱らないわけじゃないよ。感情的に怒らないだけで」
感情で怒ってしまうと、怒られたという記憶だけがレオシュの中に強く残って、何を反省すればいいのかが分からなくなってしまうのだ。
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