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魔女(男)とこねこ(虎)たん
59.ルカーシュの『ぼく』の理由
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アデーラもダーシャもそのことに気付いてはいた。国王陛下も気付いていたし、ヘルミーナも気付いていただろう。それでもあえてそれを指摘しなかったのは、ルカーシュが公の場ではきちんと言い換えができると理解していたからだった。
「ルカーシュ様は、自分のことを『ぼく』と仰いますね」
「はい、『ぼく』ってきがついたら、いっていました。おおやけのばでは、『わたし』っていわないといけないこともわかっています」
「もう癖になっているようですね」
「そうみたいなんです。ぼく、いまからでも『わたし』っていったほうがいいですか?」
真剣にヘルミーナに問いかけたルカーシュにヘルミーナは答えに悩んでいるようだった。そこに話しに加わったのが、フベルトを膝の上に抱っこして絵本を読んでいた国王陛下だった。
国王陛下も子育てに参加するようになってから、アデーラもダーシャも離れの棟に来るのを拒まなくなった。国王陛下は執務の隙間を縫って、時間を作ってわざわざ離れの棟に来る時間を作っていた。
離れの棟に来ても、ルカーシュはイロナと一緒にヘルミーナに勉強を習っているし、レオシュは国王陛下に触らせることはない。結局フベルトが親し気に近寄ってきて遊びに誘ったり、お手洗いに連れて行ってもらったりするくらいで、レオシュとの関係はあまり変わっていないが、フベルトと国王陛下は確実に仲がよくなっていた。
「ルカーシュに『ぼく』と自分のことは言えばいいと教えたのはお妃だ」
「ははうえなの!?」
覚えていない小さな頃の話をされて、ルカーシュが驚いている。
「お妃は私を婚約するまでは、自分のことを『私』と言っていた。それを『わたくし』と言うように強制されてものすごく憤慨していたんだ」
――女性だけが何故『わたくし』と言わなければいけないのですか? 『わたくし』が正式な自分の言い方ならば、男性も『わたくし』と言い直すべきではないですか? 『私』と『わたくし』の違いが私には分かりません!
厳しい教育係に食って掛かったお妃様は、どうしても納得ができなかったようだ。男女で言い方を分けられてしまうことも、自分は「私」と言っているのが正式ではないわけではないのに、言い換えさせられてしまうことにも納得がいってなかった。
「それで、ルカーシュが喋り始めた2歳の頃にお妃はルカーシュに言ったんだ」
――私とルカーシュとの秘密です。二人きりのときはルカーシュは自分のことを『ぼく』、私は自分のことを『私』と言いましょう。
意味のないしきたりを押し付けて来た教育係への仕返しでもあり、それはお妃様の愛情でもあった。
――ルカーシュは自由に生きて欲しいのです。私は妃になってから息苦しい日々を送っています。ルカーシュの胸に、自由な場所がどこかあれば、ルカーシュは一生幸せに暮らせるのではないでしょうか。
それが、ルカーシュが自分のことを「ぼく」と密かに言うことだった。
聞かされていたルカーシュの水色の目からぽろぽろと涙が零れる。
「ぼく、じぶんがどうして『ぼく』っていうのか、おぼえてなかった……。ははうえがおしえてくれたんだね。ぼく、いっしょう、だいじなひとたちのまえでは、ぼくっていうよ」
亡くした母親との思い出を語られて、ルカーシュは自分のことを「ぼく」というのを修正せずに、公の場でだけ「わたし」と言って、それ以外の親しいひとたちの前では「ぼく」ということを決めていた。
「レオシュも、じぶんのことは『ぼく』っていう?」
涙を拭いたルカーシュに問いかけられて、レオシュは首を傾げている。
「れーは、れーよ?」
「アデーラおかあさんは、どうおもう? レオシュは、じぶんのことを『ぼく』っていったほうがいい? 『わたし』っていったほうがいいかな?」
ルカーシュに問いかけられてアデーラも考える。
将来レオシュはこの国の国王になるかもしれない。そのことを考えれば、最初から自分のことは「わたし」と言うように教育した方がいいのかもしれない。しかし、レオシュが国王になる気がなくて、この国を離れたいと言った場合には、アデーラはその希望を叶えてやる気もあった。
「レオシュが自分のことをなんて言うかは、自分で決めたらいいかな」
「れーよ?」
「まだしばらくは、『れー』でいいかもしれないね。可愛いし」
可愛いと言われてレオシュが胸を張る。
「れー、かわいい! いいこ! まっまも、にぃにも、れーがだいすき」
「そうだよ、ぼくはレオシュがだいすきだよ」
「私もレオシュが大好きだよ」
「れー、おおきくなったら、まっまとけっこんする!」
大声で宣言したレオシュに一瞬周囲の動きが止まる。
「レオシュは、アデーラ殿と結婚するのか?」
「そうよ! れー、まっまとけっこんする!」
「アデーラ殿は男性なのだが……」
「ふしゃあああああ! まっまとけっこんするー! もんくいうなー! きらいー!」
止めようとする国王陛下にレオシュは全身の毛を逆立てている。アデーラは苦笑していた。
「レオシュはまだ結婚の意味も分かっていませんよ。それに、魔女は結婚しません」
魔女は結婚しない。それは絶対の掟だった。結婚したところで、魔女は父親の特徴のある子どもを産むことはできない。魔女の子どもは代々母親にそっくりで、母親の要素しか持ち合わせていないのだ。
獣人の国の皇子ともなると結婚相手に国王陛下が慎重になるのもアデーラは理解できた。全く獣人の特徴をもたない子どもが国王の家系に生まれるのは困るだろうし、何よりもアデーラは男性である。子どもは望めないのだ。
「レオシュが望むならば、それでいいのではないか」
「国王陛下、正気ですか?」
「子どもが必要ならば、養子をもらえばいい。男性同士の結婚を王族がしてはいけないという法律はない」
レオシュのものすごい剣幕に押されて国王陛下も譲歩する姿勢を見せたようだ。国王陛下が認めようとしていることに気付いて、レオシュが尻尾を膨らませて、毛を逆立てて威嚇していたのを、しゅんっと元に戻す。
「わかればいいの、ちちーえ。ちちーえは、ふーくんとあそんでて。れーにはかまわないで」
冷たく言うレオシュだが以前のように国王陛下がこの場にいることに関しては否定していない。
「れーくん、ふーとあそんでくれないの?」
「れー、ふーくんとあそぶよ」
「ふー、おじさんともあそぶよ」
レオシュとも国王陛下とも遊びたいと望むフベルトに、レオシュが苦いものを食べたような微妙な顔をしている。
「ふーくん、ちちーえとあそぶの?」
「ふー、パパ、しんじゃって、パパとあそんだことない。おじさん、ふーといっぱいあそんでくれる。パパってこんなかんじかなぁって、ふー、おじさんのこと、すきなんだ」
真剣な眼差しでレオシュを見詰めるフベルトに、国王陛下が涙ぐんでいる。フベルトが産まれてすぐに父親を亡くして父親を知らないことが、お妃様がレオシュを産んですぐになくなったことと重なって感じられたのだろう。
「じゃあ、ちちーえ、いてもいいよ」
「そうか、嬉しいな」
「ふしゃああああ! さわるなー!」
許可を得て微笑んでレオシュを撫でようとした国王陛下だが、再びレオシュに全身の毛を逆立てて嫌がられてしまう。
「レオシュはダーシャにも着替えをさせないし、お風呂にも私としか一緒に入らないから、多分、触られるのが嫌なんですよ」
フォローをしなくてもいいとは思うが、一応アデーラは説明しておいた。初めて会ったときにレオシュはオムツだけはいていて、それ以外は裸だった。服を縫って着せても嫌がって、縫い目を裏返しにするとやっと来てくれた。
レオシュは肌の感覚が非常に敏感で、アデーラ以外の大人に触られるのは嫌がるのではないかとアデーラは思っていた。
国王陛下は徐々にレオシュの生活に入り込んでくる。それをルカーシュが喜んでいるので、アデーラは許容していた。
「ルカーシュ様は、自分のことを『ぼく』と仰いますね」
「はい、『ぼく』ってきがついたら、いっていました。おおやけのばでは、『わたし』っていわないといけないこともわかっています」
「もう癖になっているようですね」
「そうみたいなんです。ぼく、いまからでも『わたし』っていったほうがいいですか?」
真剣にヘルミーナに問いかけたルカーシュにヘルミーナは答えに悩んでいるようだった。そこに話しに加わったのが、フベルトを膝の上に抱っこして絵本を読んでいた国王陛下だった。
国王陛下も子育てに参加するようになってから、アデーラもダーシャも離れの棟に来るのを拒まなくなった。国王陛下は執務の隙間を縫って、時間を作ってわざわざ離れの棟に来る時間を作っていた。
離れの棟に来ても、ルカーシュはイロナと一緒にヘルミーナに勉強を習っているし、レオシュは国王陛下に触らせることはない。結局フベルトが親し気に近寄ってきて遊びに誘ったり、お手洗いに連れて行ってもらったりするくらいで、レオシュとの関係はあまり変わっていないが、フベルトと国王陛下は確実に仲がよくなっていた。
「ルカーシュに『ぼく』と自分のことは言えばいいと教えたのはお妃だ」
「ははうえなの!?」
覚えていない小さな頃の話をされて、ルカーシュが驚いている。
「お妃は私を婚約するまでは、自分のことを『私』と言っていた。それを『わたくし』と言うように強制されてものすごく憤慨していたんだ」
――女性だけが何故『わたくし』と言わなければいけないのですか? 『わたくし』が正式な自分の言い方ならば、男性も『わたくし』と言い直すべきではないですか? 『私』と『わたくし』の違いが私には分かりません!
厳しい教育係に食って掛かったお妃様は、どうしても納得ができなかったようだ。男女で言い方を分けられてしまうことも、自分は「私」と言っているのが正式ではないわけではないのに、言い換えさせられてしまうことにも納得がいってなかった。
「それで、ルカーシュが喋り始めた2歳の頃にお妃はルカーシュに言ったんだ」
――私とルカーシュとの秘密です。二人きりのときはルカーシュは自分のことを『ぼく』、私は自分のことを『私』と言いましょう。
意味のないしきたりを押し付けて来た教育係への仕返しでもあり、それはお妃様の愛情でもあった。
――ルカーシュは自由に生きて欲しいのです。私は妃になってから息苦しい日々を送っています。ルカーシュの胸に、自由な場所がどこかあれば、ルカーシュは一生幸せに暮らせるのではないでしょうか。
それが、ルカーシュが自分のことを「ぼく」と密かに言うことだった。
聞かされていたルカーシュの水色の目からぽろぽろと涙が零れる。
「ぼく、じぶんがどうして『ぼく』っていうのか、おぼえてなかった……。ははうえがおしえてくれたんだね。ぼく、いっしょう、だいじなひとたちのまえでは、ぼくっていうよ」
亡くした母親との思い出を語られて、ルカーシュは自分のことを「ぼく」というのを修正せずに、公の場でだけ「わたし」と言って、それ以外の親しいひとたちの前では「ぼく」ということを決めていた。
「レオシュも、じぶんのことは『ぼく』っていう?」
涙を拭いたルカーシュに問いかけられて、レオシュは首を傾げている。
「れーは、れーよ?」
「アデーラおかあさんは、どうおもう? レオシュは、じぶんのことを『ぼく』っていったほうがいい? 『わたし』っていったほうがいいかな?」
ルカーシュに問いかけられてアデーラも考える。
将来レオシュはこの国の国王になるかもしれない。そのことを考えれば、最初から自分のことは「わたし」と言うように教育した方がいいのかもしれない。しかし、レオシュが国王になる気がなくて、この国を離れたいと言った場合には、アデーラはその希望を叶えてやる気もあった。
「レオシュが自分のことをなんて言うかは、自分で決めたらいいかな」
「れーよ?」
「まだしばらくは、『れー』でいいかもしれないね。可愛いし」
可愛いと言われてレオシュが胸を張る。
「れー、かわいい! いいこ! まっまも、にぃにも、れーがだいすき」
「そうだよ、ぼくはレオシュがだいすきだよ」
「私もレオシュが大好きだよ」
「れー、おおきくなったら、まっまとけっこんする!」
大声で宣言したレオシュに一瞬周囲の動きが止まる。
「レオシュは、アデーラ殿と結婚するのか?」
「そうよ! れー、まっまとけっこんする!」
「アデーラ殿は男性なのだが……」
「ふしゃあああああ! まっまとけっこんするー! もんくいうなー! きらいー!」
止めようとする国王陛下にレオシュは全身の毛を逆立てている。アデーラは苦笑していた。
「レオシュはまだ結婚の意味も分かっていませんよ。それに、魔女は結婚しません」
魔女は結婚しない。それは絶対の掟だった。結婚したところで、魔女は父親の特徴のある子どもを産むことはできない。魔女の子どもは代々母親にそっくりで、母親の要素しか持ち合わせていないのだ。
獣人の国の皇子ともなると結婚相手に国王陛下が慎重になるのもアデーラは理解できた。全く獣人の特徴をもたない子どもが国王の家系に生まれるのは困るだろうし、何よりもアデーラは男性である。子どもは望めないのだ。
「レオシュが望むならば、それでいいのではないか」
「国王陛下、正気ですか?」
「子どもが必要ならば、養子をもらえばいい。男性同士の結婚を王族がしてはいけないという法律はない」
レオシュのものすごい剣幕に押されて国王陛下も譲歩する姿勢を見せたようだ。国王陛下が認めようとしていることに気付いて、レオシュが尻尾を膨らませて、毛を逆立てて威嚇していたのを、しゅんっと元に戻す。
「わかればいいの、ちちーえ。ちちーえは、ふーくんとあそんでて。れーにはかまわないで」
冷たく言うレオシュだが以前のように国王陛下がこの場にいることに関しては否定していない。
「れーくん、ふーとあそんでくれないの?」
「れー、ふーくんとあそぶよ」
「ふー、おじさんともあそぶよ」
レオシュとも国王陛下とも遊びたいと望むフベルトに、レオシュが苦いものを食べたような微妙な顔をしている。
「ふーくん、ちちーえとあそぶの?」
「ふー、パパ、しんじゃって、パパとあそんだことない。おじさん、ふーといっぱいあそんでくれる。パパってこんなかんじかなぁって、ふー、おじさんのこと、すきなんだ」
真剣な眼差しでレオシュを見詰めるフベルトに、国王陛下が涙ぐんでいる。フベルトが産まれてすぐに父親を亡くして父親を知らないことが、お妃様がレオシュを産んですぐになくなったことと重なって感じられたのだろう。
「じゃあ、ちちーえ、いてもいいよ」
「そうか、嬉しいな」
「ふしゃああああ! さわるなー!」
許可を得て微笑んでレオシュを撫でようとした国王陛下だが、再びレオシュに全身の毛を逆立てて嫌がられてしまう。
「レオシュはダーシャにも着替えをさせないし、お風呂にも私としか一緒に入らないから、多分、触られるのが嫌なんですよ」
フォローをしなくてもいいとは思うが、一応アデーラは説明しておいた。初めて会ったときにレオシュはオムツだけはいていて、それ以外は裸だった。服を縫って着せても嫌がって、縫い目を裏返しにするとやっと来てくれた。
レオシュは肌の感覚が非常に敏感で、アデーラ以外の大人に触られるのは嫌がるのではないかとアデーラは思っていた。
国王陛下は徐々にレオシュの生活に入り込んでくる。それをルカーシュが喜んでいるので、アデーラは許容していた。
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