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魔女(男)とこねこ(虎)たん
41.エリシュカの来訪と予防接種
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アデーラとダーシャが城下町に店舗を出してからひと月経った。店舗は普段はひっそりとしていて、必要なものにしか見えないように魔法をかけていた。ダーシャのお茶のカウンターも賑わって、アデーラの刺繍が入った魔法の小物もよく売れていた。
本格的に雪の積もる時期になったので、マフラーや手袋や帽子の毛糸の編み物もよく売れている。
ダーシャはお茶のカウンターがあるので休憩時間以外店舗にいるが、アデーラは移転のドアを潜った向こう側の王宮の離れで作業していることが多かった。店番はヘドヴィカがやってくれるので、その間アデーラは縫物や編み物をしながら子どもたちを見ている。
あまり分厚い上着を持っていないフベルトは鼻の頭を真っ赤にしながら震えて外で遊んでいる。イロナは膝掛に包まって震えながら雪の結晶の観察をしていた。
ルカーシュとイロナは気が合うようで、興味が同じだ。雪の結晶の観察が今一番楽しいようだった。ルカーシュが新しい形の雪の結晶を黒い紙の上に集めて来て、イロナがそれを画用紙に絵で描いて記録して楽しんでいる。
イロナにとっては、たくさんの色のクレヨンと画用紙を好きに使えるのがなによりも楽しいらしい。
「へくちん! くちん! くちん!」
盛大にくしゃみをしたフベルトの鼻から洟が垂れていて、アデーラは声をかける。
「レオシュ、フベルトくん、もうそろそろお部屋で遊ばない?」
「やーの! もうすこしで、おおきいおおきいゆきだるま、できるんだ」
「ふー、ちょっとさむいかも」
「ふーくん、がんばれ! もうちょっと!」
レオシュは無責任に応援しているがフベルトとイロナに風邪を引かせるわけにはいかない。アデーラが迷っていると、空から降りて来る影があった。エリシュカの魔法駆動二輪車だ。庭に下り立った魔法駆動二輪車の後部座席には子ども用のシートがまだしっかりと取り付けてあった。
「レオシュ、ルカーシュ、元気にしてるかい?」
「えーばぁば!」
「エリシュカおばあさま!」
声をかけて唇の端を吊り上げて笑う、褐色の肌に金髪で紫色の目の魔女、エリシュカ。赤い口紅が鮮やかに唇を彩っている。
「すっげー! かっこいー! れーくんのさんりんしゃとおなじやつー!」
「おや、可愛いお友達だね。初めまして、あたしはエリシュカ、魔女だよ」
「まじょだー! かっこいー!」
大声で興奮しているフベルトは洟が垂れたままで、エリシュカが抱き寄せてそれを拭いてあげている。
「イロナよ。こっちはおとうとのフベルト」
「ふー、フベルト、みっつ!」
「わたしは、6さい」
自己紹介をするために膝掛から出て来たイロナが震え始めているのに、エリシュカは大きな声を出す。
「あー、体が芯から冷え切っちゃったよ。あったかい蜂蜜レモン水が飲みたいもんだねぇ」
「はちみつレモンすい!」
「おいしいやつだ!」
レオシュの目がきらりと光り、フベルトの口から涎が垂れる。温かな蜂蜜レモン水を飲むために、子どもたちは部屋の中に入るということで納得した。部屋の中に入った子どもたちに、エリシュカが一人一人手を翳していく。
「みんな、予防接種が済んでないみたいだね」
「予防接種! 気が付いてなかった」
エリシュカが診てくれた感じではルカーシュは幾つかの予防接種は終わらせているが、この年齢で終わらせておかなければいけない予防接種の全てを打っているわけではなくて、イロナとフベルトとレオシュはほぼ予防接種は打ったことがない状況だった。
ヘドヴィカにも確認を取る。
「この子たちに予防接種を……待っておくれ。お嬢ちゃんも、打ってない予防接種があるね?」
呼び出されたヘドヴィカにも手を翳して、エリシュカは眉根を寄せていた。
「予防接種……学校に通ってたときに打った覚えはあるんですが、全部かどうかは分かりません」
この国では12歳までの子どもは学校に通って勉強するように義務付けられている。そのときに予防接種も受けているはずなのだが、まだ行き届いてはいないようだった。
国王陛下とこの話はしなければいけないと思いながら、アデーラはエリシュカとヘドヴィカのやり取りを見守る。
「あたしの作った、今確認されてる感染症に免疫が付く注射を、ヘドヴィカちゃん、あんたも受けてみるかい?」
「いいんですか?」
「注射は初めての子どもには怖いものだから、手本になってくれる相手がいると助かるんだよ」
エリシュカに言われて、ヘドヴィカは予防接種を受ける決意をした。袖を捲って腕を見せているところを、興味津々でレオシュとフベルトが覗き込んでいるが、ルカーシュとイロナは注射が何か分かっているのか怖がって近寄って来ない。
「少しチクッとするよ」
「はい、平気です」
「それじゃ、打つよ」
注射を打たれて少しだけヘドヴィカはびくりと震えたが、それ以外は平気そうに終わった。
「次に注射を受ける勇者は誰だい?」
「れー、ゆうしゃ!」
「ふーがゆうしゃ!」
「れーよ!」
「ふーだよ!」
言い争っているレオシュとフベルトをさっとアデーラとヘドヴィカが捕まえて抱き締めてしまう。順番に腕に針を刺されたレオシュとフベルトは、尻尾の毛を膨らませていた。
「びええええええ! まっまー!?」
「うぇぇぇぇぇん! ねぇねー!」
注射を理解していなかったレオシュとフベルトは、腕に走った痛みに泣きながらアデーラとヘドヴィカの胸に顔を埋めている。注射のことを知っているルカーシュとイロナは部屋の隅で怯えていた。
「ちゅうしゃ、しないとダメ?」
「いたい?」
涙目になっているルカーシュとイロナに、エリシュカが話しかける。
「ルカーシュとイロナちゃんが病気に罹ったら、アデーラもダーシャも、ヘドヴィカちゃんもお母さんも、ものすごく心配するだろう? それに子どものうちにかかると軽く済むって言われてるけど、大人になってかかったら命に関わるからね」
どうしても予防接種を受けなければいけない理由を話せば、ルカーシュが震えながら前に出た。
「エリシュカおばあさまをしんじてる。やってください」
「いい子だね、ルカーシュ」
腕を差し出したルカーシュにエリシュカが慣れた様子で予防接種を打つ。泣いてしまったルカーシュはダーシャに抱き締められていた。
「わ、わたしも、ちゃんとうつわ」
ルカーシュも打ったので勇気を出してイロナも前に出た。エリシュカに打ってもらって涙目だが、イロナは泣かなかった。
「ちょっといたかったけど、へいきだったわ」
「あたしの腕がよかったのかもしれないね」
「きっとそうよ。ありがとう、エリシュカさん」
頭を下げるイロナが一番大人に見えてアデーラは感心してしまった。
嫌なことを吹き飛ばすように、アデーラはお昼ご飯を作ることにした。
バターと小麦粉と牛乳と塩と胡椒でホワイトソースを作る。食パンにホワイトソースを塗って、ハムとチーズを置いて、もう一枚の食パンを被せて、チーズで枠を作ってその中に卵を割り入れて、オーブンで焼く。
卵が半熟になったところで取り出せば、クロックムッシュの派生のクロックマダムの出来上がりだ。
ナイフとフォークを添えて出すと、ヘドヴィカがどうやって食べていいか悩んでいる。
アデーラはレオシュのために一気に半分に切ってしまうと、とろとろの黄身が卵からあふれ出す。小さく切ったクロックマダムに黄身をつけるようにしてレオシュのお口に運ぶと、レオシュがほっぺたを押さえて喜んでいる。
「んんー!」
「美味しい?」
「んー!」
口の中がいっぱいなので歓喜の声は聞こえないが、何となく響きだけで何を言っているか分かる。アデーラが食べているのを見て、ヘドヴィカもフベルトに切ってあげていた。
食べ終わる頃にはレオシュもフベルトもルカーシュもイロナも、口の周りもシャツの胸元も黄色く染まっていた。
アデーラがレオシュのお口を拭いてあげていると、フベルトが自分の口を拭きながら胸を張る。
「ふー、きがえある!」
「わたしも、きがえがあるのよ! おねえちゃんがかってくれたの!」
嬉しそうに着替えだすフベルトをヘドヴィカが手伝っている。イロナは自分一人で着替えられた。ルカーシュも着替えて、レオシュはアデーラが着替えさせてあげる。
大きな欠伸をしたフベルトとレオシュをベッドに寝かせると、エリシュカは帰る支度をしていた。
「レオシュが寂しがるから、起きるまではいてくれないかな、エリシュカ母さん?」
「そうだね。さよならを言えないのは寂しいことだよね。おやつまでいただいて行こうかな」
とどまってくれるというエリシュカに、アデーラはなんのおやつを作ろうかと考えていた。
本格的に雪の積もる時期になったので、マフラーや手袋や帽子の毛糸の編み物もよく売れている。
ダーシャはお茶のカウンターがあるので休憩時間以外店舗にいるが、アデーラは移転のドアを潜った向こう側の王宮の離れで作業していることが多かった。店番はヘドヴィカがやってくれるので、その間アデーラは縫物や編み物をしながら子どもたちを見ている。
あまり分厚い上着を持っていないフベルトは鼻の頭を真っ赤にしながら震えて外で遊んでいる。イロナは膝掛に包まって震えながら雪の結晶の観察をしていた。
ルカーシュとイロナは気が合うようで、興味が同じだ。雪の結晶の観察が今一番楽しいようだった。ルカーシュが新しい形の雪の結晶を黒い紙の上に集めて来て、イロナがそれを画用紙に絵で描いて記録して楽しんでいる。
イロナにとっては、たくさんの色のクレヨンと画用紙を好きに使えるのがなによりも楽しいらしい。
「へくちん! くちん! くちん!」
盛大にくしゃみをしたフベルトの鼻から洟が垂れていて、アデーラは声をかける。
「レオシュ、フベルトくん、もうそろそろお部屋で遊ばない?」
「やーの! もうすこしで、おおきいおおきいゆきだるま、できるんだ」
「ふー、ちょっとさむいかも」
「ふーくん、がんばれ! もうちょっと!」
レオシュは無責任に応援しているがフベルトとイロナに風邪を引かせるわけにはいかない。アデーラが迷っていると、空から降りて来る影があった。エリシュカの魔法駆動二輪車だ。庭に下り立った魔法駆動二輪車の後部座席には子ども用のシートがまだしっかりと取り付けてあった。
「レオシュ、ルカーシュ、元気にしてるかい?」
「えーばぁば!」
「エリシュカおばあさま!」
声をかけて唇の端を吊り上げて笑う、褐色の肌に金髪で紫色の目の魔女、エリシュカ。赤い口紅が鮮やかに唇を彩っている。
「すっげー! かっこいー! れーくんのさんりんしゃとおなじやつー!」
「おや、可愛いお友達だね。初めまして、あたしはエリシュカ、魔女だよ」
「まじょだー! かっこいー!」
大声で興奮しているフベルトは洟が垂れたままで、エリシュカが抱き寄せてそれを拭いてあげている。
「イロナよ。こっちはおとうとのフベルト」
「ふー、フベルト、みっつ!」
「わたしは、6さい」
自己紹介をするために膝掛から出て来たイロナが震え始めているのに、エリシュカは大きな声を出す。
「あー、体が芯から冷え切っちゃったよ。あったかい蜂蜜レモン水が飲みたいもんだねぇ」
「はちみつレモンすい!」
「おいしいやつだ!」
レオシュの目がきらりと光り、フベルトの口から涎が垂れる。温かな蜂蜜レモン水を飲むために、子どもたちは部屋の中に入るということで納得した。部屋の中に入った子どもたちに、エリシュカが一人一人手を翳していく。
「みんな、予防接種が済んでないみたいだね」
「予防接種! 気が付いてなかった」
エリシュカが診てくれた感じではルカーシュは幾つかの予防接種は終わらせているが、この年齢で終わらせておかなければいけない予防接種の全てを打っているわけではなくて、イロナとフベルトとレオシュはほぼ予防接種は打ったことがない状況だった。
ヘドヴィカにも確認を取る。
「この子たちに予防接種を……待っておくれ。お嬢ちゃんも、打ってない予防接種があるね?」
呼び出されたヘドヴィカにも手を翳して、エリシュカは眉根を寄せていた。
「予防接種……学校に通ってたときに打った覚えはあるんですが、全部かどうかは分かりません」
この国では12歳までの子どもは学校に通って勉強するように義務付けられている。そのときに予防接種も受けているはずなのだが、まだ行き届いてはいないようだった。
国王陛下とこの話はしなければいけないと思いながら、アデーラはエリシュカとヘドヴィカのやり取りを見守る。
「あたしの作った、今確認されてる感染症に免疫が付く注射を、ヘドヴィカちゃん、あんたも受けてみるかい?」
「いいんですか?」
「注射は初めての子どもには怖いものだから、手本になってくれる相手がいると助かるんだよ」
エリシュカに言われて、ヘドヴィカは予防接種を受ける決意をした。袖を捲って腕を見せているところを、興味津々でレオシュとフベルトが覗き込んでいるが、ルカーシュとイロナは注射が何か分かっているのか怖がって近寄って来ない。
「少しチクッとするよ」
「はい、平気です」
「それじゃ、打つよ」
注射を打たれて少しだけヘドヴィカはびくりと震えたが、それ以外は平気そうに終わった。
「次に注射を受ける勇者は誰だい?」
「れー、ゆうしゃ!」
「ふーがゆうしゃ!」
「れーよ!」
「ふーだよ!」
言い争っているレオシュとフベルトをさっとアデーラとヘドヴィカが捕まえて抱き締めてしまう。順番に腕に針を刺されたレオシュとフベルトは、尻尾の毛を膨らませていた。
「びええええええ! まっまー!?」
「うぇぇぇぇぇん! ねぇねー!」
注射を理解していなかったレオシュとフベルトは、腕に走った痛みに泣きながらアデーラとヘドヴィカの胸に顔を埋めている。注射のことを知っているルカーシュとイロナは部屋の隅で怯えていた。
「ちゅうしゃ、しないとダメ?」
「いたい?」
涙目になっているルカーシュとイロナに、エリシュカが話しかける。
「ルカーシュとイロナちゃんが病気に罹ったら、アデーラもダーシャも、ヘドヴィカちゃんもお母さんも、ものすごく心配するだろう? それに子どものうちにかかると軽く済むって言われてるけど、大人になってかかったら命に関わるからね」
どうしても予防接種を受けなければいけない理由を話せば、ルカーシュが震えながら前に出た。
「エリシュカおばあさまをしんじてる。やってください」
「いい子だね、ルカーシュ」
腕を差し出したルカーシュにエリシュカが慣れた様子で予防接種を打つ。泣いてしまったルカーシュはダーシャに抱き締められていた。
「わ、わたしも、ちゃんとうつわ」
ルカーシュも打ったので勇気を出してイロナも前に出た。エリシュカに打ってもらって涙目だが、イロナは泣かなかった。
「ちょっといたかったけど、へいきだったわ」
「あたしの腕がよかったのかもしれないね」
「きっとそうよ。ありがとう、エリシュカさん」
頭を下げるイロナが一番大人に見えてアデーラは感心してしまった。
嫌なことを吹き飛ばすように、アデーラはお昼ご飯を作ることにした。
バターと小麦粉と牛乳と塩と胡椒でホワイトソースを作る。食パンにホワイトソースを塗って、ハムとチーズを置いて、もう一枚の食パンを被せて、チーズで枠を作ってその中に卵を割り入れて、オーブンで焼く。
卵が半熟になったところで取り出せば、クロックムッシュの派生のクロックマダムの出来上がりだ。
ナイフとフォークを添えて出すと、ヘドヴィカがどうやって食べていいか悩んでいる。
アデーラはレオシュのために一気に半分に切ってしまうと、とろとろの黄身が卵からあふれ出す。小さく切ったクロックマダムに黄身をつけるようにしてレオシュのお口に運ぶと、レオシュがほっぺたを押さえて喜んでいる。
「んんー!」
「美味しい?」
「んー!」
口の中がいっぱいなので歓喜の声は聞こえないが、何となく響きだけで何を言っているか分かる。アデーラが食べているのを見て、ヘドヴィカもフベルトに切ってあげていた。
食べ終わる頃にはレオシュもフベルトもルカーシュもイロナも、口の周りもシャツの胸元も黄色く染まっていた。
アデーラがレオシュのお口を拭いてあげていると、フベルトが自分の口を拭きながら胸を張る。
「ふー、きがえある!」
「わたしも、きがえがあるのよ! おねえちゃんがかってくれたの!」
嬉しそうに着替えだすフベルトをヘドヴィカが手伝っている。イロナは自分一人で着替えられた。ルカーシュも着替えて、レオシュはアデーラが着替えさせてあげる。
大きな欠伸をしたフベルトとレオシュをベッドに寝かせると、エリシュカは帰る支度をしていた。
「レオシュが寂しがるから、起きるまではいてくれないかな、エリシュカ母さん?」
「そうだね。さよならを言えないのは寂しいことだよね。おやつまでいただいて行こうかな」
とどまってくれるというエリシュカに、アデーラはなんのおやつを作ろうかと考えていた。
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