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魔女(男)とこねこ(虎)たん
13.国王陛下の決断
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庭で遊びたがるレオシュのために、アデーラはウッドデッキにテーブルと椅子を持って行って、そこで縫物の仕事をしていた。三輪車をもらってからというもの、レオシュは三輪車に夢中で、庭の短い道を入口の柵まで三輪車を足で蹴って動かし、またウッドデッキのアデーラの元へ戻ってくるのをずっと繰り返していた。
柵の入口はしっかりと閉まっていて、柵には蔦が絡まっている。蔦には一度捕らえられたことがあるのでレオシュはそこまでは行かずに、直前で三輪車の向きを変えてアデーラの元に戻ってくる。
「まっまー! おちごと、いてきまつ!」
「はーい。行ってらっしゃい、レオシュ」
「まっまー! たらいまー!」
「お帰りなさい、レオシュ」
そろそろ冷え込む時期になるのでレオシュのために、ちくちくしないように柔らかな上質の毛糸で上着を編みながら、アデーラは獣人の国の上の皇子のことを考えていた。
これから魔女の森を含む幾つもの国があるこの大陸は寒くなる。冬の寒さは容赦なく弱い者の命を攫って行く。病弱なものが死ぬのは、冬の寒さが酷い時期か、夏の暑さの酷い時期だった。
今年も獣人の国も魔女の森も雪に覆われる季節がやってくるだろう。それまで上の皇子は生きていられるのか。
考えながらも手は止まらずにレオシュの上着を編み上げる。出来上がった毛糸のコートを着せると、縁の部分に綺麗に刺繍が入っていて、レオシュがとても可愛く見える。
「まっま、ふわふわ」
「気に入った?」
「うん、すち!」
最初の頃は縫い目を表にしないと服を着れないほど敏感な肌をしていたレオシュも、少しずつ慣れてきて、最近は裏地を丁寧に処理しておけば縫い目が裏でも着られるようになっていた。肌着は見えないので柔らかな手触りのいいよく伸びる布で、縫い目を表にして着せているのもよかったのかもしれない。
少しずつ普通の服にも慣れていくレオシュは確かに成長していた。
ふわふわの毛糸のコートにほっぺたを擦り付けて喜んでいるレオシュの洟が垂れそうになっているのを、アデーラは拭いてやる。長時間外で遊んでいたので体が冷えてしまったようだ。
ウッドデッキのテーブルと椅子と裁縫道具を片付けて、レオシュを抱っこして、三輪車は濡れない場所に置いて部屋に入ると、アデーラは紅茶の茶葉を少しの水で煮出し始めた。茶葉が開くとスパイスを入れて、牛乳を入れて温めて、香りのいいチャイを作る。お砂糖を少し溶かし入れてからカップに注いで持って行くと、スパイシーなチャイの香りにレオシュが不思議そうにカップを覗き込んでいた。
クッキーを添えて熱々のチャイを吹き冷まして飲ませると、レオシュの顔が真っ赤になる。お腹の中から暖まっているのだろうとアデーレは赤い目を細めた。
先にレオシュに飲ませてしまったのでアデーラのチャイは冷めていたが、ぐびぐびと喉を鳴らして飲むとスパイスの濃厚な香りとミルクの甘みがとても心地よく喉を通っていく。
クッキーを両手に持ってもしゅもしゅと食べているレオシュの頭がぐらぐらし始めているのは、もう眠くなっているからだろう。レオシュは午前中にもおやつを欲しがるが、その後に眠るときと眠らないときがあって、今日はたっぷり外で遊んだので眠くなってしまったようだ。
年齢的にも御前に寝かせる時間が少しあっても構わないので、アデーラはレオシュを抱っこしてベッドに運んだ。ベッド脇で縫物をしていると、来訪者の気配に気付く。
究極の選択を押し付けた日から、数日、獣人の国の国王陛下はアデーラの元を訪れなかった。悩んで考えているのだろうとは分かっているが、毎日でも通ってくるという言葉を早々に覆したことに、アデーラは多少引っかかりを覚えていなくもなかった。
扉を開けて国王陛下を招き入れると、玄関口で国王陛下は膝を突いた。アデーラの足先に額を擦り付けるようにして頭を下げている。
「私の息子を……ルカーシュを助けてほしい」
「心は決まったのですか?」
「ルカーシュの命さえ助かるなら……あの子が健康になって、幸せに外で遊べるようになるのなら、私などどうなってもいいのです。私はそもそも、親である資格もないような男です。妻が亡くなったことにばかり心を囚われて、息子たちを大事にしなかった。その報いがこれならば、息子だけでも助けてほしい。どうか、ルカーシュをお助け下さい」
国王陛下の心は決まったようだった。
アデーラは頷いて国王陛下に告げる。
「明日、私とパートナーのダーシャで、上の皇子様を迎えに行きます。ルカーシュ、ですね。レオシュと共に、可愛がって育てることを誓いましょう」
「お願いいたします……健康に、幸せに過ごせるのならば、どこにいても私の愛情は変わりません」
自分の息子の命と手放すことを天秤にかけて、国王陛下は息子の命を取るという父親らしい行動を選べたようだった。
「ルカーシュは体調を崩して、食事も喉を通らない状態です。どうか、高名な魔法医、エリシュカ殿と共にいらしてくださいませんか?」
「エリシュカは異国の宮廷魔法医です。そんなものを王宮に入れることを周囲のものがどう思うでしょう?」
「構いません! 息子の命に代えられるものはありません! 周囲がどう言おうとも、私が絶対に黙らせてみせます!」
覚悟を決めた国王陛下は父親の顔をしていた。異国の宮廷魔法医であるエリシュカまでも連れて行っていいというのならば、話は早いかもしれない。
「分かりました。エリシュカに話をしてみます。今日はお帰り下さい」
どこまでも素っ気なくアデーラは国王陛下を追い出した。寝室では目を覚ましたレオシュがアデーラを呼んでいる。
「まっまー! おなかちーたー!」
「レオシュ、あなた、泣かないで起きて来たの?」
「えんえんちなかった!」
「なんて偉い子! お昼ご飯はレオシュの大好きな炒飯を作ろうね」
「やったー! ちゃーはん!」
目覚めたときにアデーレがいなかったら泣いてしまうレオシュが、爽やかに目覚めて自分で寝室から出て来た。そのことを褒めるとレオシュはとても誇らし気な顔をしている。
オムツは濡れていたので着替えさせたが、レオシュは鼻歌を歌いながらリビングの玩具のある場所で一人で遊んでいた。その間にアデーラは野菜とハムを刻んで、炊いたご飯と一緒に炒めて炒飯を作る。小さく切ったワカメのスープも添えて出すと、レオシュは大喜びで椅子によじ登って来た。
猫の獣人だと最初は思っていたのでアデーラは気にしていなかったが、レオシュは体が小さい割に身体能力が高い。俊敏に動くことができて、子ども用の椅子にも自分でよじ登ることができた。走るのも早くて、上手にお尻から階段を降りることもできる。
身体能力の高いレオシュを見ていると、アデーラは将来が楽しみになる。
「大きくなったらレオシュは何になるんだろうね」
「まっま!」
「私になるの? それは難しいかな」
魔女のアデーラと獣人のレオシュには決定的な違いがある。アデーラは生まれたときから呼吸をするように自然に魔法を使えていたが、レオシュは魔法を使うことができない。その代わりに秀でた身体能力があるのだから、何かできることはありそうな気がする。
「レオシュが王様に……いや、ないかな」
獣人の国の国王陛下はお妃を亡くしたショックからか、アデーラの前では泣いてばかりいるような気がする。アデーラがそれを慰める気が全くないのもあるのだが、国王としてそれでいいのかと思わずにはいられない。
レオシュが国王陛下になれば獣人の国は変わるのかもしれない。それもレオシュがもっともっと大きくなってからの話で、後十五年は待たねばならないことだった。
「レオシュ、明日、お兄さんに会えるかもしれないよ」
「にぃに? やたちい?」
「どうだろう? 会ってみないと分からないけど」
兄のルカーシュが優しいかどうかは、アデーラは父親の国王陛下を見ているのであまり期待していなかった。ただ、ルカーシュもまだ5歳くらいだろう。しばらくの間でも魔女の森でアデーラとダーシャと暮らすことができれば、少しは変わるかもしれない。
「にぃに……あいたーい」
「優しいお兄さんだといいね」
「にぃに、いくちゅ?」
「5歳くらいだと思うけど」
5歳のルカーシュと2歳のレオシュが仲良くできるのかどうかは分からない。それでも5歳ならばまだどれだけでも方向性が変えられる時期だ。レオシュとの仲もどれだけでも変わっていくだろう。
「ただいまー! 今日は早く帰って来たわよー!」
「だー!」
「お腹空いたけど、何かある?」
帰って来たダーシャにレオシュが飛び付いていくのを見ながら、アデーラはこれからもう一度お昼ご飯の作り直しかと苦笑する。ダーシャには話したいことがたくさんあった。
柵の入口はしっかりと閉まっていて、柵には蔦が絡まっている。蔦には一度捕らえられたことがあるのでレオシュはそこまでは行かずに、直前で三輪車の向きを変えてアデーラの元に戻ってくる。
「まっまー! おちごと、いてきまつ!」
「はーい。行ってらっしゃい、レオシュ」
「まっまー! たらいまー!」
「お帰りなさい、レオシュ」
そろそろ冷え込む時期になるのでレオシュのために、ちくちくしないように柔らかな上質の毛糸で上着を編みながら、アデーラは獣人の国の上の皇子のことを考えていた。
これから魔女の森を含む幾つもの国があるこの大陸は寒くなる。冬の寒さは容赦なく弱い者の命を攫って行く。病弱なものが死ぬのは、冬の寒さが酷い時期か、夏の暑さの酷い時期だった。
今年も獣人の国も魔女の森も雪に覆われる季節がやってくるだろう。それまで上の皇子は生きていられるのか。
考えながらも手は止まらずにレオシュの上着を編み上げる。出来上がった毛糸のコートを着せると、縁の部分に綺麗に刺繍が入っていて、レオシュがとても可愛く見える。
「まっま、ふわふわ」
「気に入った?」
「うん、すち!」
最初の頃は縫い目を表にしないと服を着れないほど敏感な肌をしていたレオシュも、少しずつ慣れてきて、最近は裏地を丁寧に処理しておけば縫い目が裏でも着られるようになっていた。肌着は見えないので柔らかな手触りのいいよく伸びる布で、縫い目を表にして着せているのもよかったのかもしれない。
少しずつ普通の服にも慣れていくレオシュは確かに成長していた。
ふわふわの毛糸のコートにほっぺたを擦り付けて喜んでいるレオシュの洟が垂れそうになっているのを、アデーラは拭いてやる。長時間外で遊んでいたので体が冷えてしまったようだ。
ウッドデッキのテーブルと椅子と裁縫道具を片付けて、レオシュを抱っこして、三輪車は濡れない場所に置いて部屋に入ると、アデーラは紅茶の茶葉を少しの水で煮出し始めた。茶葉が開くとスパイスを入れて、牛乳を入れて温めて、香りのいいチャイを作る。お砂糖を少し溶かし入れてからカップに注いで持って行くと、スパイシーなチャイの香りにレオシュが不思議そうにカップを覗き込んでいた。
クッキーを添えて熱々のチャイを吹き冷まして飲ませると、レオシュの顔が真っ赤になる。お腹の中から暖まっているのだろうとアデーレは赤い目を細めた。
先にレオシュに飲ませてしまったのでアデーラのチャイは冷めていたが、ぐびぐびと喉を鳴らして飲むとスパイスの濃厚な香りとミルクの甘みがとても心地よく喉を通っていく。
クッキーを両手に持ってもしゅもしゅと食べているレオシュの頭がぐらぐらし始めているのは、もう眠くなっているからだろう。レオシュは午前中にもおやつを欲しがるが、その後に眠るときと眠らないときがあって、今日はたっぷり外で遊んだので眠くなってしまったようだ。
年齢的にも御前に寝かせる時間が少しあっても構わないので、アデーラはレオシュを抱っこしてベッドに運んだ。ベッド脇で縫物をしていると、来訪者の気配に気付く。
究極の選択を押し付けた日から、数日、獣人の国の国王陛下はアデーラの元を訪れなかった。悩んで考えているのだろうとは分かっているが、毎日でも通ってくるという言葉を早々に覆したことに、アデーラは多少引っかかりを覚えていなくもなかった。
扉を開けて国王陛下を招き入れると、玄関口で国王陛下は膝を突いた。アデーラの足先に額を擦り付けるようにして頭を下げている。
「私の息子を……ルカーシュを助けてほしい」
「心は決まったのですか?」
「ルカーシュの命さえ助かるなら……あの子が健康になって、幸せに外で遊べるようになるのなら、私などどうなってもいいのです。私はそもそも、親である資格もないような男です。妻が亡くなったことにばかり心を囚われて、息子たちを大事にしなかった。その報いがこれならば、息子だけでも助けてほしい。どうか、ルカーシュをお助け下さい」
国王陛下の心は決まったようだった。
アデーラは頷いて国王陛下に告げる。
「明日、私とパートナーのダーシャで、上の皇子様を迎えに行きます。ルカーシュ、ですね。レオシュと共に、可愛がって育てることを誓いましょう」
「お願いいたします……健康に、幸せに過ごせるのならば、どこにいても私の愛情は変わりません」
自分の息子の命と手放すことを天秤にかけて、国王陛下は息子の命を取るという父親らしい行動を選べたようだった。
「ルカーシュは体調を崩して、食事も喉を通らない状態です。どうか、高名な魔法医、エリシュカ殿と共にいらしてくださいませんか?」
「エリシュカは異国の宮廷魔法医です。そんなものを王宮に入れることを周囲のものがどう思うでしょう?」
「構いません! 息子の命に代えられるものはありません! 周囲がどう言おうとも、私が絶対に黙らせてみせます!」
覚悟を決めた国王陛下は父親の顔をしていた。異国の宮廷魔法医であるエリシュカまでも連れて行っていいというのならば、話は早いかもしれない。
「分かりました。エリシュカに話をしてみます。今日はお帰り下さい」
どこまでも素っ気なくアデーラは国王陛下を追い出した。寝室では目を覚ましたレオシュがアデーラを呼んでいる。
「まっまー! おなかちーたー!」
「レオシュ、あなた、泣かないで起きて来たの?」
「えんえんちなかった!」
「なんて偉い子! お昼ご飯はレオシュの大好きな炒飯を作ろうね」
「やったー! ちゃーはん!」
目覚めたときにアデーレがいなかったら泣いてしまうレオシュが、爽やかに目覚めて自分で寝室から出て来た。そのことを褒めるとレオシュはとても誇らし気な顔をしている。
オムツは濡れていたので着替えさせたが、レオシュは鼻歌を歌いながらリビングの玩具のある場所で一人で遊んでいた。その間にアデーラは野菜とハムを刻んで、炊いたご飯と一緒に炒めて炒飯を作る。小さく切ったワカメのスープも添えて出すと、レオシュは大喜びで椅子によじ登って来た。
猫の獣人だと最初は思っていたのでアデーラは気にしていなかったが、レオシュは体が小さい割に身体能力が高い。俊敏に動くことができて、子ども用の椅子にも自分でよじ登ることができた。走るのも早くて、上手にお尻から階段を降りることもできる。
身体能力の高いレオシュを見ていると、アデーラは将来が楽しみになる。
「大きくなったらレオシュは何になるんだろうね」
「まっま!」
「私になるの? それは難しいかな」
魔女のアデーラと獣人のレオシュには決定的な違いがある。アデーラは生まれたときから呼吸をするように自然に魔法を使えていたが、レオシュは魔法を使うことができない。その代わりに秀でた身体能力があるのだから、何かできることはありそうな気がする。
「レオシュが王様に……いや、ないかな」
獣人の国の国王陛下はお妃を亡くしたショックからか、アデーラの前では泣いてばかりいるような気がする。アデーラがそれを慰める気が全くないのもあるのだが、国王としてそれでいいのかと思わずにはいられない。
レオシュが国王陛下になれば獣人の国は変わるのかもしれない。それもレオシュがもっともっと大きくなってからの話で、後十五年は待たねばならないことだった。
「レオシュ、明日、お兄さんに会えるかもしれないよ」
「にぃに? やたちい?」
「どうだろう? 会ってみないと分からないけど」
兄のルカーシュが優しいかどうかは、アデーラは父親の国王陛下を見ているのであまり期待していなかった。ただ、ルカーシュもまだ5歳くらいだろう。しばらくの間でも魔女の森でアデーラとダーシャと暮らすことができれば、少しは変わるかもしれない。
「にぃに……あいたーい」
「優しいお兄さんだといいね」
「にぃに、いくちゅ?」
「5歳くらいだと思うけど」
5歳のルカーシュと2歳のレオシュが仲良くできるのかどうかは分からない。それでも5歳ならばまだどれだけでも方向性が変えられる時期だ。レオシュとの仲もどれだけでも変わっていくだろう。
「ただいまー! 今日は早く帰って来たわよー!」
「だー!」
「お腹空いたけど、何かある?」
帰って来たダーシャにレオシュが飛び付いていくのを見ながら、アデーラはこれからもう一度お昼ご飯の作り直しかと苦笑する。ダーシャには話したいことがたくさんあった。
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