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不憫大臣編
2.想像以上の潔癖症
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王子が潔癖症だとは噂で聞いていたが、マティアスが見合いの釣り書きを持って始めて王子に挨拶に行った日に、それが考えていたよりも深刻だと気付かされた。素手で触れるのは妹の王女と母親の女王の二人だけ。食べ物や飲み物は他の相手とは分けられたテーブルの上に用意される。
近くで話して唾が飛んだかもしれないと言うだけで、もう口にはできないので、王子の給仕係は、マスクと手袋の着用を徹底させられている。厨房でもマスクと手袋は必須だという。
喋ることなく釣り書きを王子の側のテーブルに置いて、マティアスは指示された通りに王子から離れた。膝を付き、頭を下げて、挨拶をする。
「王子様の見合いの担当大臣となりました、マティアスです。どうぞよろしくお願いいたします」
「同じ年と聞いていたが、貧相なのが来たものだな」
身なりは整えているものの、マティアスが背ばかり高くてひょろひょろと体が細いのは、食が細いからだった。その背丈も、王子の方が高いし、ヴァルネリは更に高い。
同じ王族で同じ血筋を感じる体型と顔立ちだが、マティアスにとって、王子は恐怖の対象だった。
「気に食わない。会うまでもない」
「そう言わないで、会うだけ会ってみてくださいよ」
「どれも好みではない」
「それなら、どんな方が好みなのか教えてください」
釣り書きは投げ捨てられる、顔を上げようとしたら唾が飛ぶと叱責される。白い手袋を付けた手で、釣り書きをまともに見ないままに、ぽいぽいと捨てていく王子は理不尽でしかない。
挙句の果てが、この発言である。
「キスは唾液が耐えられない、他人の体内に体の一部を突っ込むのは気持ち悪い、中で放たれたら発狂する」
どんな相手ならばいいか聞いているのに、あらゆる人類を否定するような王子の物言いに、マティアスは泣きたくなっていた。自分には結婚したい相手がいる。その相手も自分のことを受け入れてくれている。それなのに、王子の結婚が成立するまで、マティアスは結婚することを許されない。婚約すら発表できない。
あのひとが間違いなく自分のものだと示したいのに、オメガである王子の結婚相手候補にマティアスが入っているのと、結婚を勧める大臣の方が先に結婚するなどという不敬は許されないという二重苦がマティアスに課せられていた。
オメガのフェロモンが怖くて、気持ち悪くて吐いてしまう弱く臆病なマティアス。ヴァルネリと結婚できると思ったから必死に頑張ってきたのに、心が折れそうになっていた。
国の有力貴族のアルファや近隣諸国の王侯貴族のアルファ、かき集めた釣り書きは全て無駄になった。しくしくと痛む鳩尾を押さえて、家に帰ると、来客が告げられる。
「ヴァルネリさん!?」
「王子様は頑固だから、困らせられてるみたいだね。お疲れ様」
食の細いマティアスを心配して、ヴァルネリはパンを焼いてきてくれたのだという。テーブルに広げられるベーコンと卵とチーズ入りのパンに、紅茶を入れてもらって、ミルクを半分入れて、もそもそと食べる。痛んでいた胃も、ヴァルネリの作ったものを食べるときだけは落ち着いていた。
「王子様、誰にも触りたくないのに、結婚なんてできるんでしょうか」
「運命の番を、マティアスくんは信じる?」
この世でたった一人だけ、出会った瞬間に自分の番だと分かる相手。フェロモンの相性が良く、うなじを噛まなくても身体を交わしただけで番になれるという。
都市伝説のようなものだが、マティアスはそれを信じていないわけではなかった。
「俺にとっては、ヴァルネリさんが運命だと思います」
「王子様にも、そんな運命の出会いがあれば良いよね」
従兄として、近い位置にはいるのであろうヴァルネリは、オメガ同士なので、王子の相手にならない。いとこ同士で血が近すぎるというのもある。そのために、王子も警戒せずに話はするのだが、唾の飛ばない距離で、同じテーブルでは食事も摂らない。
穏やかで理性的な性格のヴァルネリと過ごす時間は、マティアスの唯一寛げる時間だった。
「遅くなるから、そろそろ帰るね。ちゃんと食べないとダメだよ?」
「ヴァルネリさん、ぎゅってしてもいい?」
「どうぞ?」
緩く両腕を広げるヴァルネリに抱き付くと、豊かな胸に顔を埋める。僅かに甘い良い香りがして、それを吸い込んでいると、マティアスの欲望が顔を出しそうになる。
相手は王族のオメガで、結婚の約束はしたけれど、正式に婚約もしていないのだ。許されるわけがないと必死に我慢するが、勃ちそうになる中心は隠せずに、膝を擦り合わせていると、ヴァルネリがマティアスの額にキスを落とした。
「明日も来るよ。おやすみなさい」
「待ってる……ヴァルネリさんを待ってます」
毎晩来ては食べ物を差し入れてくれて、胃痛に悩まされるマティアスに食べさせてくれるヴァルネリがいなければ、マティアスはとっくの昔に心折れていただろう。こんな生殺しの状態がいつまで続くのか。
王子は今日も釣り書きをろくに見ないで投げ捨てている。
「女性がよろしいのですか?」
「いや、別に」
「オメガの方がお好みで?」
「私好みの相手を連れてくるのが、貴様の役目だろう」
無茶苦茶な命令に、できる限りのことをしているのに、全く報われなくて、胃は痛むし、涙は滲む。洟でも垂らそうものなら、王子に床を舐められるまで掃除させられるから、涙も洟も我慢して、王子と向かい合う時間が少なくなるようにだけ努めた。
ササラ王国は国土も広く、豊かなので、王子と結婚したい王侯貴族は国内外問わず大量にいた。王子がオメガであることは、本人の意思で公表されていないので、アルファと思い込まれて、オメガや全バース性の女性からの申し込みが多くて、アルファを探す方が難しい状態だった。
王子がオメガであると知っているのは、女王と妹の王女と王族の一部に、見合いの担当大臣のマティアス一家くらいだった。
横柄な態度で釣り書きを投げ捨て、王子が去った部屋で、マティアスは釣り書きを拾って、纏めて紙袋に入れていく。結婚する気がないのならば、そう宣言して仕舞えばいい。床に這いつくばって釣り書きを拾っていると、惨めな気分になって、涙が滲んできた。
今日は朝食も昼食もほとんど食べていない。
ふらふらになって家に帰ると、ヴァルネリが待っていてくれた。手作りのサンドイッチの入ったバスケットと、果物の籠をテーブルに置いて部屋で待っていてくれるヴァルネリに、使用人の作った夕食よりヴァルネリの作ったものならば食べられそうで、お茶だけ入れてもらう。
「また窶れてない? 王子様も自分の体質が嫌でもどかしいのかもしれないね」
全く結婚相手は決まらないままに、二年の時が過ぎて、マティアスは20歳になっていた。10歳年上のヴァルネリは30歳でオメガとしての結婚適齢期を逃してしまったと言われている。
「もう、俺は結婚できない運命なんだ……ヴァルネリさん、気にせずに、他の相手を探してください」
弱音を吐くと、口にサンドイッチを詰め込まれる。もぐもぐと咀嚼していると、ヴァルネリが眉間に皺を寄せているのが分かった。
「君だけだよ、僕を美しいとか言うの。逞しいとかかっこいいとか言われたことはあるけど、美しいって口説かれたことはなかった」
「ヴァルネリさんは、心も姿も、全部美しいです」
「それに、僕は王子様と祖父を同じくする従兄だから、結婚したら、王子様が未婚なのを良いことに、王位継承争いに担ぎ出そうっていう輩がいるんだよね。君はそんなことしないでしょ?」
貴族社会に慣れず、王子の機嫌も取れず、疲弊しきって、食事もまともに取れないようなマティアスが、ヴァルネリを国王に担ぎ出して結婚するつもりがあるとは思えないとヴァルネリは言ってくれる。
「それよりも、僕の貰える領地で二人で暮らす方が君には合ってる」
「駆け落ちのお誘い?」
「どうしようもなくなったら、僕と逃げよう」
王子に酷く当られて、胃を痛めて心を病むくらいならば、二人で手に手を取って駆け落ちしようと言ってくれるヴァルネリに、マティアスは涙が溢れた。年上の恋人はこんなにも自分のことを考えてくれる。それなのに、自分はヴァルネリのためと別れを切り出し、結局自分が楽になりたいだけだった。
「俺、もう少し頑張ってみる……ヴァルネリさんと結婚したいから」
果物を剥いてもらって、お腹いっぱい食べたマティアスは、その夜は久しぶりにぐっすりと眠った。
近くで話して唾が飛んだかもしれないと言うだけで、もう口にはできないので、王子の給仕係は、マスクと手袋の着用を徹底させられている。厨房でもマスクと手袋は必須だという。
喋ることなく釣り書きを王子の側のテーブルに置いて、マティアスは指示された通りに王子から離れた。膝を付き、頭を下げて、挨拶をする。
「王子様の見合いの担当大臣となりました、マティアスです。どうぞよろしくお願いいたします」
「同じ年と聞いていたが、貧相なのが来たものだな」
身なりは整えているものの、マティアスが背ばかり高くてひょろひょろと体が細いのは、食が細いからだった。その背丈も、王子の方が高いし、ヴァルネリは更に高い。
同じ王族で同じ血筋を感じる体型と顔立ちだが、マティアスにとって、王子は恐怖の対象だった。
「気に食わない。会うまでもない」
「そう言わないで、会うだけ会ってみてくださいよ」
「どれも好みではない」
「それなら、どんな方が好みなのか教えてください」
釣り書きは投げ捨てられる、顔を上げようとしたら唾が飛ぶと叱責される。白い手袋を付けた手で、釣り書きをまともに見ないままに、ぽいぽいと捨てていく王子は理不尽でしかない。
挙句の果てが、この発言である。
「キスは唾液が耐えられない、他人の体内に体の一部を突っ込むのは気持ち悪い、中で放たれたら発狂する」
どんな相手ならばいいか聞いているのに、あらゆる人類を否定するような王子の物言いに、マティアスは泣きたくなっていた。自分には結婚したい相手がいる。その相手も自分のことを受け入れてくれている。それなのに、王子の結婚が成立するまで、マティアスは結婚することを許されない。婚約すら発表できない。
あのひとが間違いなく自分のものだと示したいのに、オメガである王子の結婚相手候補にマティアスが入っているのと、結婚を勧める大臣の方が先に結婚するなどという不敬は許されないという二重苦がマティアスに課せられていた。
オメガのフェロモンが怖くて、気持ち悪くて吐いてしまう弱く臆病なマティアス。ヴァルネリと結婚できると思ったから必死に頑張ってきたのに、心が折れそうになっていた。
国の有力貴族のアルファや近隣諸国の王侯貴族のアルファ、かき集めた釣り書きは全て無駄になった。しくしくと痛む鳩尾を押さえて、家に帰ると、来客が告げられる。
「ヴァルネリさん!?」
「王子様は頑固だから、困らせられてるみたいだね。お疲れ様」
食の細いマティアスを心配して、ヴァルネリはパンを焼いてきてくれたのだという。テーブルに広げられるベーコンと卵とチーズ入りのパンに、紅茶を入れてもらって、ミルクを半分入れて、もそもそと食べる。痛んでいた胃も、ヴァルネリの作ったものを食べるときだけは落ち着いていた。
「王子様、誰にも触りたくないのに、結婚なんてできるんでしょうか」
「運命の番を、マティアスくんは信じる?」
この世でたった一人だけ、出会った瞬間に自分の番だと分かる相手。フェロモンの相性が良く、うなじを噛まなくても身体を交わしただけで番になれるという。
都市伝説のようなものだが、マティアスはそれを信じていないわけではなかった。
「俺にとっては、ヴァルネリさんが運命だと思います」
「王子様にも、そんな運命の出会いがあれば良いよね」
従兄として、近い位置にはいるのであろうヴァルネリは、オメガ同士なので、王子の相手にならない。いとこ同士で血が近すぎるというのもある。そのために、王子も警戒せずに話はするのだが、唾の飛ばない距離で、同じテーブルでは食事も摂らない。
穏やかで理性的な性格のヴァルネリと過ごす時間は、マティアスの唯一寛げる時間だった。
「遅くなるから、そろそろ帰るね。ちゃんと食べないとダメだよ?」
「ヴァルネリさん、ぎゅってしてもいい?」
「どうぞ?」
緩く両腕を広げるヴァルネリに抱き付くと、豊かな胸に顔を埋める。僅かに甘い良い香りがして、それを吸い込んでいると、マティアスの欲望が顔を出しそうになる。
相手は王族のオメガで、結婚の約束はしたけれど、正式に婚約もしていないのだ。許されるわけがないと必死に我慢するが、勃ちそうになる中心は隠せずに、膝を擦り合わせていると、ヴァルネリがマティアスの額にキスを落とした。
「明日も来るよ。おやすみなさい」
「待ってる……ヴァルネリさんを待ってます」
毎晩来ては食べ物を差し入れてくれて、胃痛に悩まされるマティアスに食べさせてくれるヴァルネリがいなければ、マティアスはとっくの昔に心折れていただろう。こんな生殺しの状態がいつまで続くのか。
王子は今日も釣り書きをろくに見ないで投げ捨てている。
「女性がよろしいのですか?」
「いや、別に」
「オメガの方がお好みで?」
「私好みの相手を連れてくるのが、貴様の役目だろう」
無茶苦茶な命令に、できる限りのことをしているのに、全く報われなくて、胃は痛むし、涙は滲む。洟でも垂らそうものなら、王子に床を舐められるまで掃除させられるから、涙も洟も我慢して、王子と向かい合う時間が少なくなるようにだけ努めた。
ササラ王国は国土も広く、豊かなので、王子と結婚したい王侯貴族は国内外問わず大量にいた。王子がオメガであることは、本人の意思で公表されていないので、アルファと思い込まれて、オメガや全バース性の女性からの申し込みが多くて、アルファを探す方が難しい状態だった。
王子がオメガであると知っているのは、女王と妹の王女と王族の一部に、見合いの担当大臣のマティアス一家くらいだった。
横柄な態度で釣り書きを投げ捨て、王子が去った部屋で、マティアスは釣り書きを拾って、纏めて紙袋に入れていく。結婚する気がないのならば、そう宣言して仕舞えばいい。床に這いつくばって釣り書きを拾っていると、惨めな気分になって、涙が滲んできた。
今日は朝食も昼食もほとんど食べていない。
ふらふらになって家に帰ると、ヴァルネリが待っていてくれた。手作りのサンドイッチの入ったバスケットと、果物の籠をテーブルに置いて部屋で待っていてくれるヴァルネリに、使用人の作った夕食よりヴァルネリの作ったものならば食べられそうで、お茶だけ入れてもらう。
「また窶れてない? 王子様も自分の体質が嫌でもどかしいのかもしれないね」
全く結婚相手は決まらないままに、二年の時が過ぎて、マティアスは20歳になっていた。10歳年上のヴァルネリは30歳でオメガとしての結婚適齢期を逃してしまったと言われている。
「もう、俺は結婚できない運命なんだ……ヴァルネリさん、気にせずに、他の相手を探してください」
弱音を吐くと、口にサンドイッチを詰め込まれる。もぐもぐと咀嚼していると、ヴァルネリが眉間に皺を寄せているのが分かった。
「君だけだよ、僕を美しいとか言うの。逞しいとかかっこいいとか言われたことはあるけど、美しいって口説かれたことはなかった」
「ヴァルネリさんは、心も姿も、全部美しいです」
「それに、僕は王子様と祖父を同じくする従兄だから、結婚したら、王子様が未婚なのを良いことに、王位継承争いに担ぎ出そうっていう輩がいるんだよね。君はそんなことしないでしょ?」
貴族社会に慣れず、王子の機嫌も取れず、疲弊しきって、食事もまともに取れないようなマティアスが、ヴァルネリを国王に担ぎ出して結婚するつもりがあるとは思えないとヴァルネリは言ってくれる。
「それよりも、僕の貰える領地で二人で暮らす方が君には合ってる」
「駆け落ちのお誘い?」
「どうしようもなくなったら、僕と逃げよう」
王子に酷く当られて、胃を痛めて心を病むくらいならば、二人で手に手を取って駆け落ちしようと言ってくれるヴァルネリに、マティアスは涙が溢れた。年上の恋人はこんなにも自分のことを考えてくれる。それなのに、自分はヴァルネリのためと別れを切り出し、結局自分が楽になりたいだけだった。
「俺、もう少し頑張ってみる……ヴァルネリさんと結婚したいから」
果物を剥いてもらって、お腹いっぱい食べたマティアスは、その夜は久しぶりにぐっすりと眠った。
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