3 / 31
本編
3.セーフワードは誕生石
しおりを挟む
リシャールの威嚇のオーラに触れて倒れてしまったのは、アリスターが限界に来ていたからかもしれない。
抑制剤はアリスターのSubとしての欲求を抑えることができるが、長く使っているとそれも効きにくくなる。自分の第二の性が分かってからアリスターは一度同級生とプレイをしかけて逃げて以降、誰とも性的な接触は持っていなかった。
気軽にプレイができればいいのだが、どうしてもアリスターには最初のプレイの恐怖が蘇る。それと同時に、自分は抱かれる方ではないのだと強く思ってしまう。
リシャールの申し出を断ったのもリシャールが自分を抱こうと考えているのではないかと恐ろしかったからだ。最後までしないと約束しても、プレイを重ねていくうちに我慢ができなくなる瞬間が必ず来る。そのときにセーフワードを口にしてリシャールを拒絶してしまうのが怖い。
長い黒髪を一つに括って、長身で手足が長くて美しかったリシャール・モンタニエ。
仕事に戻ってからもアリスターはリシャールの低く落ち着いた声が忘れられなかった。
『いい子』程度のコマンドであんなに自分が満たされるとは思っていなかった。リシャールの甘く低い声でもっと囁かれたい。命令されたい。
それはアリスターのSubとしての本能のようなものだった。
倒れたことを聞いた同僚はアリスターに何か聞きたそうだったが、「ただの立ち眩みだ」とアリスターは説明して、自分の第二の性を明かすようなことはしなかった。
相手がDomでもない限りは、アリスターの第二の性を見抜くことはできない。特にアリスターは抑制剤の強いものを使っているので、簡単に見抜かれるはずがなかった。
どうしてリシャールにはあんなに反応してしまったのか。
それだけリシャールのDomとしての力が強いのかもしれない。
全裸の元マネージャーがいたというベッドや寝室、侵入経路などを確認して、微物を採取して、指紋も採取してアリスターは科学捜査班のラボに戻る。
供述書ではリシャールの方も何の対策もしていなかったわけではない。カードキーを取り替えたり、引っ越しも一回している。それでも元マネージャーは情報を集めてリシャールの前に現れるのだ。
ストーカー事件は最悪の結末を迎えてしまうことがある。
そうならないように、ストーカーには接近禁止命令が出されるし、リシャールもまたカードキーを変えるのだろうが、その情報がどうして漏れているかを探らなくては解決しない。しかし、ストーカー事件に割ける人員は足りていなくて、リシャールの事件はストーカーに接近禁止令を強く言い渡す程度のことしかできなかった。
元マネージャーはリシャールにとっては幼少期からそばにいた親のような相手だったと供述書に書かれている。そうだとすれば、親のような相手から性的な目で見られるのは相当苦しかっただろう。
同情しつつ、スラックスのポケットの中に押し込まれた連絡先の書かれた名刺を捨てようとして、アリスターは手を止めた。
「リシャールの筆跡……」
自分の第二の性が分かる前からファンで、大好きだったリシャールが直に書いた文字がそこにある。名刺も間違いなくリシャールのものだ。しかもアリスターはリシャールの家まで知っている。
捜査をしている間に一週間近く時間が過ぎていた。リシャールはもう新しい相手を見つけたのだろうか。あの美しさならば相手に不自由はしていないだろう。
お試しで、という言葉に心が揺れる。
最後までしないという言葉に、さらに心が揺れる。
あの美しい奇跡のような男性とプレイができるのならば。
捨てようとしていた名刺を裏返して、アリスターはリシャールに電話をかけていた。
『連絡をくれてよかったです。あなた、かなり苦しそうだったから』
「約束は守ってくれるんだな?」
『最後までしない、ですよね。守りますよ』
電話越しにリシャールの声が耳を擽る。リシャールは顔と体がいいだけではなくて、声まで甘く低くよく響いた。
「どこに行けばいい?」
『僕の家、知ってるでしょう?』
「嫌な……記憶があるんじゃないか?」
ストーカーに寝室に入られてベッドに全裸で待機されるような事件があった場所だ。そんな場所でリシャールは寛げるのだろうか。
『ベッドは買い換えました。部屋もハウスクリーニングを入れています。あなたが嫌でなければ、僕の家の方が僕は落ち着くので』
それに、最後までしないならベッドは使わないかもしれないですし。
リシャールに言われてアリスターはその可能性に気付いて赤面する。あくまでもコマンドと軽いスキンシップくらいのプレイのつもりでいたが、寝室のことを一番に考えてしまったのは、アリスターに下心があったからかもしれない。
リシャールの方が長身で大柄だが、すらりとしていて、腰は細く、美しかった。リシャールを抱くことができたらと考えそうになって、アリスターは頭を振る。
自分がSubだということで当然抱かれる側だと考えられて、抱かれそうになって嫌だったのに、リシャールにそういう思いはさせたくない。
「分かった。今日は定時で上がれそうだから家に向かう」
伝えるとリシャールは『待っています』と低く甘い声で囁いた。
電話を切った後もアリスターはスマートフォンを持ったまましばらく突っ立っていた。
プレイが順調に行けば、抑制剤を使わなくてもよくなるかもしれない。抑制剤を使っていても日に何度も眩暈を覚えるし、アリスターの体は限界に来ていたのだ。それをリシャールは鋭く見抜いていた。
リシャールのことはずっとファンで大好きだが、それでも抱かれたいと思うほどではない。リシャールのことを抱きたいと思うのが本音だ。
アリスターは自分の欲望をどこまで隠せるか、不安になりながらも定時で退勤してリシャールの部屋に向かった。
コンシェルジュのいるエントランスホールでインターフォンを鳴らすと、オートロックの入り口の鍵が開く。
そこからエレベーターに乗って、最上階まで上がる。
エレベーターの箱の中でアリスターはリシャールのことを考えていた。
前回は『いい子』というコマンドしか使わなかった。
今度はどんなコマンドを使うのだろう。
Domの発するコマンドに、Subは逆らうことができない。どうしてもコマンドが受け入れられないときにはセーフワードを言ってプレイを中断させることができる。
Dom主導のように見えるプレイも、セーフワードがある限り、最終的には決定権はSubにあるのだ。
最上階を一階全部使ったリシャールの家に行けば、リシャールはドアを開けてくれてアリスターを招き入れてくれた。
「夕食は食べましたか? この時間だと、まだなんじゃないですか?」
「夕食……忘れてた」
来る途中で何か食べてくればよかったのだが、リシャールに会えると思うとアリスターは気が急いてそのままで来てしまった。薄い腹を抑えるとお腹が空いているような気がする。
「簡単なものだったら僕が作りますけど」
「いや、気にしないでくれ」
「僕も食事がまだだから、一緒に食べられたら嬉しいってだけですよ」
微笑まれると圧倒的な顔のよさにアリスターは目がちかちかするような気がしていた。すぐに返事をしないアリスターにリシャールは勝手に食事を作ることに決めたようだった。
「簡単ですけど、どうぞ」
出てきたのはミートボールがごろごろと入ったパスタで、そこにリシャールは粉チーズをたっぷりとかけている。油断しているとアリスターの分も粉チーズをかけられてしまった。
「苦手じゃないですか?」
「食べ物の好き嫌いはない」
そっけなくも聞こえるが内心いっぱいいっぱいになっているアリスター。
ずっとファンだったリシャールの部屋でリシャールの手作りの料理を食べているだなんて、それだけで頭が沸騰しそうになる。
ミートボールのパスタは熱々で粉チーズが溶けてよく絡んで美味しそうだ。
「ありがとう。いただきます」
「どうぞ、召し上がれ」
笑顔で答えるリシャールに、アリスターはパスタをフォークに巻き付けて、ミートボールを突き刺して食べた。店で出されるパスタかと思うくらい美味しくて驚いてしまう。
「これ、本当にあんたが作ったのか?」
「体重のコントロールも仕事なので、ある程度は自分で作ります」
「そうなのか……。あ、敬語、やめてもらって構わない。俺もこの通りだし」
「いいんですか、じゃない、いいの? それじゃ、普通に話させてもらおうかな」
人懐っこく微笑むリシャールの顔にアリスターは見とれてしまう。
食べ終えてリシャールがシャワーを浴びて、アリスターもシャワーを浴びて、寝室に行くかと思ったら、リシャールはリビングのソファをぽんぽんと叩いた。
「『おいで』」
優しい甘い声で紡がれるコマンドは、少しも嫌ではない。リシャールが髪の毛を解くと甘い香りがして、ぱらぱらと長い髪が肩に落ちてくる。
「セーフワードを決めないとね。アリスターって呼ばせてもらうね、セーフワードはどうする?」
その問いかけにアリスターは少し考えてしまった。
これまで一度しか他人とプレイしたことがないからセーフワードを考えることなんてなかった。一回目に使ったセーフワードは嫌な記憶があるのでもう使いたくはない。
これからアリスターはリシャールとプレイをするのだから、二人きりのセーフワードを考えたかった。
「『アレクサンドライト』でいいか?」
「どうしてそのセーフワードにするのか聞いてもいい?」
「好きな石なんだ」
簡単には日常的に口にしない言葉をセーフワードとして設定するのだが、『アレクサンドライト』はアリスターではなく、リシャールの誕生石だった。リシャールの誕生石を口にすれば、プレイに浸っていても正気に返れるかもしれない。
そんなことは、アリスターは口に出せなかった。
抑制剤はアリスターのSubとしての欲求を抑えることができるが、長く使っているとそれも効きにくくなる。自分の第二の性が分かってからアリスターは一度同級生とプレイをしかけて逃げて以降、誰とも性的な接触は持っていなかった。
気軽にプレイができればいいのだが、どうしてもアリスターには最初のプレイの恐怖が蘇る。それと同時に、自分は抱かれる方ではないのだと強く思ってしまう。
リシャールの申し出を断ったのもリシャールが自分を抱こうと考えているのではないかと恐ろしかったからだ。最後までしないと約束しても、プレイを重ねていくうちに我慢ができなくなる瞬間が必ず来る。そのときにセーフワードを口にしてリシャールを拒絶してしまうのが怖い。
長い黒髪を一つに括って、長身で手足が長くて美しかったリシャール・モンタニエ。
仕事に戻ってからもアリスターはリシャールの低く落ち着いた声が忘れられなかった。
『いい子』程度のコマンドであんなに自分が満たされるとは思っていなかった。リシャールの甘く低い声でもっと囁かれたい。命令されたい。
それはアリスターのSubとしての本能のようなものだった。
倒れたことを聞いた同僚はアリスターに何か聞きたそうだったが、「ただの立ち眩みだ」とアリスターは説明して、自分の第二の性を明かすようなことはしなかった。
相手がDomでもない限りは、アリスターの第二の性を見抜くことはできない。特にアリスターは抑制剤の強いものを使っているので、簡単に見抜かれるはずがなかった。
どうしてリシャールにはあんなに反応してしまったのか。
それだけリシャールのDomとしての力が強いのかもしれない。
全裸の元マネージャーがいたというベッドや寝室、侵入経路などを確認して、微物を採取して、指紋も採取してアリスターは科学捜査班のラボに戻る。
供述書ではリシャールの方も何の対策もしていなかったわけではない。カードキーを取り替えたり、引っ越しも一回している。それでも元マネージャーは情報を集めてリシャールの前に現れるのだ。
ストーカー事件は最悪の結末を迎えてしまうことがある。
そうならないように、ストーカーには接近禁止命令が出されるし、リシャールもまたカードキーを変えるのだろうが、その情報がどうして漏れているかを探らなくては解決しない。しかし、ストーカー事件に割ける人員は足りていなくて、リシャールの事件はストーカーに接近禁止令を強く言い渡す程度のことしかできなかった。
元マネージャーはリシャールにとっては幼少期からそばにいた親のような相手だったと供述書に書かれている。そうだとすれば、親のような相手から性的な目で見られるのは相当苦しかっただろう。
同情しつつ、スラックスのポケットの中に押し込まれた連絡先の書かれた名刺を捨てようとして、アリスターは手を止めた。
「リシャールの筆跡……」
自分の第二の性が分かる前からファンで、大好きだったリシャールが直に書いた文字がそこにある。名刺も間違いなくリシャールのものだ。しかもアリスターはリシャールの家まで知っている。
捜査をしている間に一週間近く時間が過ぎていた。リシャールはもう新しい相手を見つけたのだろうか。あの美しさならば相手に不自由はしていないだろう。
お試しで、という言葉に心が揺れる。
最後までしないという言葉に、さらに心が揺れる。
あの美しい奇跡のような男性とプレイができるのならば。
捨てようとしていた名刺を裏返して、アリスターはリシャールに電話をかけていた。
『連絡をくれてよかったです。あなた、かなり苦しそうだったから』
「約束は守ってくれるんだな?」
『最後までしない、ですよね。守りますよ』
電話越しにリシャールの声が耳を擽る。リシャールは顔と体がいいだけではなくて、声まで甘く低くよく響いた。
「どこに行けばいい?」
『僕の家、知ってるでしょう?』
「嫌な……記憶があるんじゃないか?」
ストーカーに寝室に入られてベッドに全裸で待機されるような事件があった場所だ。そんな場所でリシャールは寛げるのだろうか。
『ベッドは買い換えました。部屋もハウスクリーニングを入れています。あなたが嫌でなければ、僕の家の方が僕は落ち着くので』
それに、最後までしないならベッドは使わないかもしれないですし。
リシャールに言われてアリスターはその可能性に気付いて赤面する。あくまでもコマンドと軽いスキンシップくらいのプレイのつもりでいたが、寝室のことを一番に考えてしまったのは、アリスターに下心があったからかもしれない。
リシャールの方が長身で大柄だが、すらりとしていて、腰は細く、美しかった。リシャールを抱くことができたらと考えそうになって、アリスターは頭を振る。
自分がSubだということで当然抱かれる側だと考えられて、抱かれそうになって嫌だったのに、リシャールにそういう思いはさせたくない。
「分かった。今日は定時で上がれそうだから家に向かう」
伝えるとリシャールは『待っています』と低く甘い声で囁いた。
電話を切った後もアリスターはスマートフォンを持ったまましばらく突っ立っていた。
プレイが順調に行けば、抑制剤を使わなくてもよくなるかもしれない。抑制剤を使っていても日に何度も眩暈を覚えるし、アリスターの体は限界に来ていたのだ。それをリシャールは鋭く見抜いていた。
リシャールのことはずっとファンで大好きだが、それでも抱かれたいと思うほどではない。リシャールのことを抱きたいと思うのが本音だ。
アリスターは自分の欲望をどこまで隠せるか、不安になりながらも定時で退勤してリシャールの部屋に向かった。
コンシェルジュのいるエントランスホールでインターフォンを鳴らすと、オートロックの入り口の鍵が開く。
そこからエレベーターに乗って、最上階まで上がる。
エレベーターの箱の中でアリスターはリシャールのことを考えていた。
前回は『いい子』というコマンドしか使わなかった。
今度はどんなコマンドを使うのだろう。
Domの発するコマンドに、Subは逆らうことができない。どうしてもコマンドが受け入れられないときにはセーフワードを言ってプレイを中断させることができる。
Dom主導のように見えるプレイも、セーフワードがある限り、最終的には決定権はSubにあるのだ。
最上階を一階全部使ったリシャールの家に行けば、リシャールはドアを開けてくれてアリスターを招き入れてくれた。
「夕食は食べましたか? この時間だと、まだなんじゃないですか?」
「夕食……忘れてた」
来る途中で何か食べてくればよかったのだが、リシャールに会えると思うとアリスターは気が急いてそのままで来てしまった。薄い腹を抑えるとお腹が空いているような気がする。
「簡単なものだったら僕が作りますけど」
「いや、気にしないでくれ」
「僕も食事がまだだから、一緒に食べられたら嬉しいってだけですよ」
微笑まれると圧倒的な顔のよさにアリスターは目がちかちかするような気がしていた。すぐに返事をしないアリスターにリシャールは勝手に食事を作ることに決めたようだった。
「簡単ですけど、どうぞ」
出てきたのはミートボールがごろごろと入ったパスタで、そこにリシャールは粉チーズをたっぷりとかけている。油断しているとアリスターの分も粉チーズをかけられてしまった。
「苦手じゃないですか?」
「食べ物の好き嫌いはない」
そっけなくも聞こえるが内心いっぱいいっぱいになっているアリスター。
ずっとファンだったリシャールの部屋でリシャールの手作りの料理を食べているだなんて、それだけで頭が沸騰しそうになる。
ミートボールのパスタは熱々で粉チーズが溶けてよく絡んで美味しそうだ。
「ありがとう。いただきます」
「どうぞ、召し上がれ」
笑顔で答えるリシャールに、アリスターはパスタをフォークに巻き付けて、ミートボールを突き刺して食べた。店で出されるパスタかと思うくらい美味しくて驚いてしまう。
「これ、本当にあんたが作ったのか?」
「体重のコントロールも仕事なので、ある程度は自分で作ります」
「そうなのか……。あ、敬語、やめてもらって構わない。俺もこの通りだし」
「いいんですか、じゃない、いいの? それじゃ、普通に話させてもらおうかな」
人懐っこく微笑むリシャールの顔にアリスターは見とれてしまう。
食べ終えてリシャールがシャワーを浴びて、アリスターもシャワーを浴びて、寝室に行くかと思ったら、リシャールはリビングのソファをぽんぽんと叩いた。
「『おいで』」
優しい甘い声で紡がれるコマンドは、少しも嫌ではない。リシャールが髪の毛を解くと甘い香りがして、ぱらぱらと長い髪が肩に落ちてくる。
「セーフワードを決めないとね。アリスターって呼ばせてもらうね、セーフワードはどうする?」
その問いかけにアリスターは少し考えてしまった。
これまで一度しか他人とプレイしたことがないからセーフワードを考えることなんてなかった。一回目に使ったセーフワードは嫌な記憶があるのでもう使いたくはない。
これからアリスターはリシャールとプレイをするのだから、二人きりのセーフワードを考えたかった。
「『アレクサンドライト』でいいか?」
「どうしてそのセーフワードにするのか聞いてもいい?」
「好きな石なんだ」
簡単には日常的に口にしない言葉をセーフワードとして設定するのだが、『アレクサンドライト』はアリスターではなく、リシャールの誕生石だった。リシャールの誕生石を口にすれば、プレイに浸っていても正気に返れるかもしれない。
そんなことは、アリスターは口に出せなかった。
20
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
黄色い水仙を君に贈る
えんがわ
BL
──────────
「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」
「ああ、そうだな」
「っ……ばいばい……」
俺は……ただっ……
「うわああああああああ!」
君に愛して欲しかっただけなのに……
王道にはしたくないので
八瑠璃
BL
国中殆どの金持ちの子息のみが通う、小中高一貫の超名門マンモス校〈朱鷺学園〉
幼少の頃からそこに通い、能力を高め他を率いてきた生徒会長こと鷹官 仁。前世知識から得た何れ来るとも知れぬ転校生に、平穏な日々と将来を潰されない為に日々努力を怠らず理想の会長となるべく努めてきた仁だったが、少々やり過ぎなせいでいつの間にか大変なことになっていた_____。
これは、やりすぎちまった超絶カリスマ生徒会長とそんな彼の周囲のお話である。
おだやかDomは一途なSubの腕の中
phyr
BL
リユネルヴェニア王国北の砦で働く魔術師レーネは、ぽやぽやした性格で魔術以外は今ひとつ頼りない。世話をするよりもされるほうが得意なのだが、ある日所属する小隊に新人が配属され、そのうち一人を受け持つことになった。
担当することになった新人騎士ティノールトは、書類上のダイナミクスはNormalだがどうやらSubらしい。Domに頼れず倒れかけたティノールトのためのPlay をきっかけに、レーネも徐々にDomとしての性質を目覚めさせ、二人は惹かれ合っていく。
しかしティノールトの異動によって離れ離れになってしまい、またぼんやりと日々を過ごしていたレーネのもとに、一通の書類が届く。
『貴殿を、西方将軍補佐官に任命する』
------------------------
※10/5-10/27, 11/1-11/23の間、毎日更新です。
※この作品はDom/Subユニバースの設定に基づいて創作しています。一部独自の解釈、設定があります。
表紙は祭崎飯代様に描いていただきました。ありがとうございました。
第11回BL小説大賞にエントリーしております。
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
その日君は笑った
mahiro
BL
大学で知り合った友人たちが恋人のことで泣く姿を嫌でも見ていた。
それを見ながらそんな風に感情を露に出来る程人を好きなるなんて良いなと思っていたが、まさか平凡な俺が彼らと同じようになるなんて。
最初に書いた作品「泣くなといい聞かせて」の登場人物が出てきます。
※完結いたしました。
閲覧、ブックマークを本当にありがとうございました。
拙い文章でもお付き合いいただけたこと、誠に感謝申し上げます。
今後ともよろしくお願い致します。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる