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27.初夜と海水浴場
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真珠に口付けられながら、丁寧にベッドの上に倒される。指の腹で乳首を押し潰されて、月神は電流が流れるような快感を覚える。
真珠が欲しくて堪らない。
真珠の首に腕を回して首筋に顔を埋めると、真珠の手が月神の癖のある黒髪を撫でる。
「いいですよ、私の血が欲しいんでしょう?」
「欲しいです」
媚薬のように頭の芯が痺れる吸血に、月神の後孔は疼いて、胎がきゅんきゅんと真珠を求めている。
「ティラミスをウエディングケーキにしたいって月神さんが言ったとき、ドキッとしたんですよ」
「んんっ?」
血を吸いながら半ば酩酊状態になった月神は、真珠の言葉に首筋から口を離す。ちゅっと月神の唇にキスをして、真珠が耳元に囁いた。
「ティラミスは『私を元気にして』という意味があって、精力剤として食べられていたそうなんですよ」
「精力剤!?」
「夜のお菓子として、致す前に食べていたと」
「ぴゃ!? そ、そんな……。僕はお母さんが好きだったから……」
「分かっていますが、夜のお誘いをされた気分になりましたね」
旭とアウラもいる合同結婚式で、月神は真珠にもティラミスをサーブした。真珠に対して夜のお誘いをしたと思われたのかと考えると頬が熱くなってくる。
「そりゃ、結婚初夜ですから、当然そういうこともしたいですけど……お父さんとアウラさんの前で、そんな……。ぴゃー!」
悲鳴を上げる月神に、真珠がくすくすと笑っている。
「旭さんとアウラさんは知らないから大丈夫ですよ」
「後で意味が分かったりすると恥ずかしいですよね」
「あの二人も今頃は初夜ですからね。気にしないでいいと思いますよ」
真珠にどれだけ言われても月神は恥ずかしい気持ちが消えなかった。
結婚式でなんという意味深なことをしてしまったのだろう。
考えていると真珠が手の平にローションを垂らして温めて、月神の後孔に長い指を挿し込む。指で中を探られて、月神はびくびくと体を跳ねさせる。
「ふぁっ!? あぁっ!」
「月神さん、私に集中してください」
「あぁっ!? そこ、ダメぇ!」
ぐりっと弱みを押されて月神は中心からとろとろと白濁を零す。真珠の指に月神はすっかりと慣らされていた。
指の本数が増えて、ばらばらに動かされる。中を拓いていく真珠がいつもよりも性急な気がして、月神は息を詰める。
「ひぁっ! あっ! あっ! あぁっ!」
喘ぎながらも真珠の中心を見てみると、パジャマのズボンを押し上げて兆しているのが分かる。
乳首を舌で突いて、舐めながら、後孔に挿し込んだ指の動きも止まらない。
「どうじっ、ダメぇ! あぁんっ!」
「気持ちいいんでしょう? さっきから月神さん、ずっとイってますよ?」
中心から白濁がとろとろと零れるのが止められなくて、それを指摘された月神は恥ずかしさに顔を隠そうとするが真珠の手によって両手首を一纏めにされてシーツの上に押し付けられてしまう。
後孔から指を引き抜いた真珠が、パジャマと下着を脱ぎ捨てて、逞しくそそり立つ中心を真珠の後孔に押し当てた。
「しんじゅ……あぁぁっ!?」
ぐっと奥まで押し込まれて月神は背を反らせて快感に耐える。内壁を擦り上げられてただでさえ指で感じていたのに、月神は中でも達してしまう。
中を蠢かせて達している月神に構わず、真珠が腰を打ち付ける。
「ひっ! ひんっ! イってるぅ! イってるのぉ!」
「たくさんイってくださいね?」
「ひぁぁっ!」
快感の波から降りられなくなった月神を真珠が責め立てる。中で出されて、一度引き抜いて、体を返されて、次は背中から責め立てられる。
うなじに噛み付かれて、月神は快感に頭が真っ白になっていた。
気持ちよすぎてもう声も出ない。
泡立つほどに責め立てられて月神は意識を飛ばしていた。
目を覚ますと月神の体は綺麗に洗われていて、下着とパジャマを着せられて清潔なシーツの上に寝かされていた。雨が止んでサンルームのガラスの天井から満天の星空が見える。
ベッドの天蓋を捲って満天の星空を見ていると、真珠も目を覚ましたようだった。
「真珠、星が見えます」
「本当ですね。とても綺麗です」
「真珠と結婚した夜にこんな綺麗な星空を見られて幸せです」
結婚指輪を付けた真珠と手を繋ぐと、真珠が月神の手を恭しく掲げて手の甲にキスをしてくれる。
「月神さん、ずっと一緒です」
「真珠、嬉しい」
真珠の胸の飛び込むと月神を抱き締めてくれる。
抱き締められて月神は真珠を抱き締め返した。
唇から自然に歌が零れて来る。
歌っていると、真珠が月神を胸に乗せて目を閉じる。
「月神さんの歌を聞いているとぐっすり眠れそうな気がします」
「真珠さん、よく眠れていなかったんですか?」
歌を中断して問いかけると、真珠が言いにくそうに答える。
「眠りは浅い方でしたね。月神さんと一緒に寝ているときには温かくてよく眠れたんですが、普段は夏でもどこか寒くて」
「それって、寒いんじゃなくて、寂しいんじゃないですか?」
月神が指摘すると真珠がハッと息を飲む。
「そうかもしれません。私はずっと寂しかったのかもしれません」
答える真珠の頭を胸に抱え込んで髪を撫でる。
「ずっと僕が一緒ですからね。寂しくないですよ」
髪を撫でながら真珠のために歌っていると、真珠は眠りに落ちたようだった。
自分が癒しの歌を歌えることは、セールスポイントにはなっていたが、それを狙って妙な輩が来ることも多くて、幸せなことばかりではなかった。それでも今真珠に癒しと安らぎを与えられているのならば、月神の能力も嫌ではない。
そう思える。
癒しの能力があったのも昔は何故か分からなかったが、吸血鬼だと分かってから納得ができた。月神の吸血鬼としての能力は攻撃的なものではなくて、癒しの歌という補助的なものだった。
それでも、真珠を癒せているのならばそれでいいと月神は思っていた。
もう一度眠って朝には、二人でキッチンに立った。
朝ご飯を一緒に作るのも楽しい。
ご飯を炊いて、具沢山のお味噌汁を作って、だし巻き卵を焼いて、簡単な朝ご飯にする。お味噌汁にたっぷりと根菜を入れたので、サラダはなしにした。
「お宿のチェックインの時間は何時ですか?」
「十五時ですね」
「それなら、先に海に行きませんか? お弁当を作ります」
「私も手伝いますよ」
パンがあったのでサンドイッチを作ってお弁当箱に詰めて、水筒には紅茶を入れて、月神は真珠の運転する車に乗り込んだ。
海に向かう車の中で月神の歌がかかっているのに気付く。
「真珠、僕の歌じゃないですか」
「月神さんの歌、スマホにも入れてて、家でもよく聞いているんですよ」
「本当ですか!? わざわざ買ってくださっているんですか?」
「もちろんですよ。月神さんの歌は全部買わせていただいています」
「全部!?」
真珠が月神の歌を買ってくれているだけでも嬉しいのに、全部揃えているという言葉に月神は浮かれてしまう。
「小さい頃の歌もあるんですよ。これ、月神さんが『子どもの歌』で歌った曲です」
「ぴゃー! 恥ずかしい!」
幼い頃にテレビ局の依頼で子ども番組の歌を歌ったものまで真珠はコレクションしていた。車のオーディオから流れる小さい頃の月神の歌声に月神は恥ずかしくて両手で顔を覆ってしまう。
脚をじたばたさせていると、真珠が微笑んでいるのが分かる。
「このころの月神さんも可愛かったです」
「真珠は僕の人生のほとんどを知っていますよね。僕は真珠の人生の半分しか生きてないのに」
「これから先の人生はずっと一緒ですよ」
「そうですけど、僕の知らない真珠がいると思うとちょっと妬けます」
唇を尖らせて頬を膨らませると、信号で止まったときに唇に軽く触れるだけのキスをされる。
「今だからこそ月神さんと結ばれてもいいと思える自分になったんですよ」
「真珠は昔の自分が好きではないのですか?」
「若い頃は色々とありましたからね」
真珠の言葉に月神は真珠の過去などどうでもいいと思う反面、やっぱり自分が知らない真珠がいるのだと思うと妬けてしまう。
複雑な気持ちでいる月神を乗せて、車は誰もいない春の海水浴場の駐車場に入った。
真珠が欲しくて堪らない。
真珠の首に腕を回して首筋に顔を埋めると、真珠の手が月神の癖のある黒髪を撫でる。
「いいですよ、私の血が欲しいんでしょう?」
「欲しいです」
媚薬のように頭の芯が痺れる吸血に、月神の後孔は疼いて、胎がきゅんきゅんと真珠を求めている。
「ティラミスをウエディングケーキにしたいって月神さんが言ったとき、ドキッとしたんですよ」
「んんっ?」
血を吸いながら半ば酩酊状態になった月神は、真珠の言葉に首筋から口を離す。ちゅっと月神の唇にキスをして、真珠が耳元に囁いた。
「ティラミスは『私を元気にして』という意味があって、精力剤として食べられていたそうなんですよ」
「精力剤!?」
「夜のお菓子として、致す前に食べていたと」
「ぴゃ!? そ、そんな……。僕はお母さんが好きだったから……」
「分かっていますが、夜のお誘いをされた気分になりましたね」
旭とアウラもいる合同結婚式で、月神は真珠にもティラミスをサーブした。真珠に対して夜のお誘いをしたと思われたのかと考えると頬が熱くなってくる。
「そりゃ、結婚初夜ですから、当然そういうこともしたいですけど……お父さんとアウラさんの前で、そんな……。ぴゃー!」
悲鳴を上げる月神に、真珠がくすくすと笑っている。
「旭さんとアウラさんは知らないから大丈夫ですよ」
「後で意味が分かったりすると恥ずかしいですよね」
「あの二人も今頃は初夜ですからね。気にしないでいいと思いますよ」
真珠にどれだけ言われても月神は恥ずかしい気持ちが消えなかった。
結婚式でなんという意味深なことをしてしまったのだろう。
考えていると真珠が手の平にローションを垂らして温めて、月神の後孔に長い指を挿し込む。指で中を探られて、月神はびくびくと体を跳ねさせる。
「ふぁっ!? あぁっ!」
「月神さん、私に集中してください」
「あぁっ!? そこ、ダメぇ!」
ぐりっと弱みを押されて月神は中心からとろとろと白濁を零す。真珠の指に月神はすっかりと慣らされていた。
指の本数が増えて、ばらばらに動かされる。中を拓いていく真珠がいつもよりも性急な気がして、月神は息を詰める。
「ひぁっ! あっ! あっ! あぁっ!」
喘ぎながらも真珠の中心を見てみると、パジャマのズボンを押し上げて兆しているのが分かる。
乳首を舌で突いて、舐めながら、後孔に挿し込んだ指の動きも止まらない。
「どうじっ、ダメぇ! あぁんっ!」
「気持ちいいんでしょう? さっきから月神さん、ずっとイってますよ?」
中心から白濁がとろとろと零れるのが止められなくて、それを指摘された月神は恥ずかしさに顔を隠そうとするが真珠の手によって両手首を一纏めにされてシーツの上に押し付けられてしまう。
後孔から指を引き抜いた真珠が、パジャマと下着を脱ぎ捨てて、逞しくそそり立つ中心を真珠の後孔に押し当てた。
「しんじゅ……あぁぁっ!?」
ぐっと奥まで押し込まれて月神は背を反らせて快感に耐える。内壁を擦り上げられてただでさえ指で感じていたのに、月神は中でも達してしまう。
中を蠢かせて達している月神に構わず、真珠が腰を打ち付ける。
「ひっ! ひんっ! イってるぅ! イってるのぉ!」
「たくさんイってくださいね?」
「ひぁぁっ!」
快感の波から降りられなくなった月神を真珠が責め立てる。中で出されて、一度引き抜いて、体を返されて、次は背中から責め立てられる。
うなじに噛み付かれて、月神は快感に頭が真っ白になっていた。
気持ちよすぎてもう声も出ない。
泡立つほどに責め立てられて月神は意識を飛ばしていた。
目を覚ますと月神の体は綺麗に洗われていて、下着とパジャマを着せられて清潔なシーツの上に寝かされていた。雨が止んでサンルームのガラスの天井から満天の星空が見える。
ベッドの天蓋を捲って満天の星空を見ていると、真珠も目を覚ましたようだった。
「真珠、星が見えます」
「本当ですね。とても綺麗です」
「真珠と結婚した夜にこんな綺麗な星空を見られて幸せです」
結婚指輪を付けた真珠と手を繋ぐと、真珠が月神の手を恭しく掲げて手の甲にキスをしてくれる。
「月神さん、ずっと一緒です」
「真珠、嬉しい」
真珠の胸の飛び込むと月神を抱き締めてくれる。
抱き締められて月神は真珠を抱き締め返した。
唇から自然に歌が零れて来る。
歌っていると、真珠が月神を胸に乗せて目を閉じる。
「月神さんの歌を聞いているとぐっすり眠れそうな気がします」
「真珠さん、よく眠れていなかったんですか?」
歌を中断して問いかけると、真珠が言いにくそうに答える。
「眠りは浅い方でしたね。月神さんと一緒に寝ているときには温かくてよく眠れたんですが、普段は夏でもどこか寒くて」
「それって、寒いんじゃなくて、寂しいんじゃないですか?」
月神が指摘すると真珠がハッと息を飲む。
「そうかもしれません。私はずっと寂しかったのかもしれません」
答える真珠の頭を胸に抱え込んで髪を撫でる。
「ずっと僕が一緒ですからね。寂しくないですよ」
髪を撫でながら真珠のために歌っていると、真珠は眠りに落ちたようだった。
自分が癒しの歌を歌えることは、セールスポイントにはなっていたが、それを狙って妙な輩が来ることも多くて、幸せなことばかりではなかった。それでも今真珠に癒しと安らぎを与えられているのならば、月神の能力も嫌ではない。
そう思える。
癒しの能力があったのも昔は何故か分からなかったが、吸血鬼だと分かってから納得ができた。月神の吸血鬼としての能力は攻撃的なものではなくて、癒しの歌という補助的なものだった。
それでも、真珠を癒せているのならばそれでいいと月神は思っていた。
もう一度眠って朝には、二人でキッチンに立った。
朝ご飯を一緒に作るのも楽しい。
ご飯を炊いて、具沢山のお味噌汁を作って、だし巻き卵を焼いて、簡単な朝ご飯にする。お味噌汁にたっぷりと根菜を入れたので、サラダはなしにした。
「お宿のチェックインの時間は何時ですか?」
「十五時ですね」
「それなら、先に海に行きませんか? お弁当を作ります」
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パンがあったのでサンドイッチを作ってお弁当箱に詰めて、水筒には紅茶を入れて、月神は真珠の運転する車に乗り込んだ。
海に向かう車の中で月神の歌がかかっているのに気付く。
「真珠、僕の歌じゃないですか」
「月神さんの歌、スマホにも入れてて、家でもよく聞いているんですよ」
「本当ですか!? わざわざ買ってくださっているんですか?」
「もちろんですよ。月神さんの歌は全部買わせていただいています」
「全部!?」
真珠が月神の歌を買ってくれているだけでも嬉しいのに、全部揃えているという言葉に月神は浮かれてしまう。
「小さい頃の歌もあるんですよ。これ、月神さんが『子どもの歌』で歌った曲です」
「ぴゃー! 恥ずかしい!」
幼い頃にテレビ局の依頼で子ども番組の歌を歌ったものまで真珠はコレクションしていた。車のオーディオから流れる小さい頃の月神の歌声に月神は恥ずかしくて両手で顔を覆ってしまう。
脚をじたばたさせていると、真珠が微笑んでいるのが分かる。
「このころの月神さんも可愛かったです」
「真珠は僕の人生のほとんどを知っていますよね。僕は真珠の人生の半分しか生きてないのに」
「これから先の人生はずっと一緒ですよ」
「そうですけど、僕の知らない真珠がいると思うとちょっと妬けます」
唇を尖らせて頬を膨らませると、信号で止まったときに唇に軽く触れるだけのキスをされる。
「今だからこそ月神さんと結ばれてもいいと思える自分になったんですよ」
「真珠は昔の自分が好きではないのですか?」
「若い頃は色々とありましたからね」
真珠の言葉に月神は真珠の過去などどうでもいいと思う反面、やっぱり自分が知らない真珠がいるのだと思うと妬けてしまう。
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