8 / 30
8.安増の暴挙
しおりを挟む
月神に告白された。
怪我をした真珠を心配して月神は泊まり込みで世話をしてくれると言った。
それだけでなく、遺跡で汚れた体を流したかった真珠を手伝ってくれて髪を洗ってくれた。
誰かにこんな風に触れられたことはない。
真珠も三十六歳の健康な男性だから、女性との経験がないわけではない。女性を抱くときには自分の家まで入れなかったし、行きずりで一晩だけというパターンが多かった。何よりも真珠の中に踏み込まれたくない一線があったから、女性とは距離を取りながらしか付き合えなかった。
月神と真珠の間にそんな一線はない。
オムツをしていた時期から月神を知っているのだ、真珠にとって月神は、旭が言うように天使のような清らかな存在だった。
我が儘を言うことがなくて、少しお喋りは遅かったが、歌を歌うとものすごく上手で、三歳のときから舞台に立っていた月神。喋るのが苦手で舞台の台詞には苦心していたようだが、真珠と喋るときには一生懸命「あのね」「えっとね」「うんとね」と繰り返してたくさんお喋りをしてくれた。
可愛くて可愛くて仕方がない月神。
そんな月神の運命の相手が自分で、月神が恋愛感情を持って好きだと言ってくれている。
家族からは顧みられず、他の相手とも深い関係になることはできず、一生誰かの特別になることはないのだと諦めていた真珠に、毎日お弁当を作って、真っすぐに真珠を見詰めて来た月神。
告白をされて真珠の胸に欲がわいた。
月神の運命の相手が現れたら笑顔で送り出してあげよう。月神が幸せになれるように願おう。
そう思っていたのに、月神は真珠を選ぶと言っているし、月神の運命の相手は真珠だと言って来る。
月神を自分のものにしてもいいのではないか。
胸に生まれた欲望が、自然と行動に出ていた。
月神の唇を奪ってしまってから、真珠はこれが自分にとって初めての口付けだということに気付いた。
一晩の相手でしかなかった女性たちとはキスをした覚えがない。キスをしたいとも思わなかった。
それなのに、月神が間近で真珠の髪を乾かしてくれていて、華奢な細い指が真珠の髪を梳いて、あどけなさの残る丸い頬の愛らしい顔がすぐそばにあったら、その艶やかな小さな唇を奪いたいと思ってしまった。
行動に移してから、真珠は一瞬だけ後悔した。
真珠はまだ月神に返事をしていない。
中途半端なままに月神に触れてしまった。
「き、きききき、キス!?」
「ごめんなさい、つい、つぐちゃんが可愛くて」
「可愛くてって……真珠さん、僕のこと、好意的に見てくださってるってことですよね? これは期待していいんですよね?」
縋るように言って来る月神に真珠は念を入れて確認したかった。
「つぐちゃん、本当にあたしでいいの?」
「真珠さんがいいんです!」
月神は知らないだろう。
真珠の中にこんなにもどろどろとした独占欲が渦巻いていることを。月神を自分だけのものにしたい。誰にも触れられないように閉じ込めてしまいたい。月神が他の誰も見ないように、他の誰にも見られないようにしてしまいたい。
親子ほどの年の差があるというのは分かっている。
それでも月神は真珠を選んだ。運命の相手だとも言った。
「あさちゃんに報告しないとね。あたしがつぐちゃんの運命の相手だなんて、ショックかもしれないけれど」
「本当のことなんだからお父さんにも何も言わせません! 僕にとっては真珠さんが唯一のひとです」
「婚姻届けを取って来るわ。ちゃんとしたいの」
「僕も真珠さんとのことはちゃんとしておきたいです」
決意をした真珠に月神も頷いてくれた。
夕飯に月神はチキンのマスタード焼きとミネストローネとサラダを作ってくれた。
ナイフとフォークが上手く使えない真珠のために、月神がチキンのマスタード焼きを切ってくれて、口に運んでくれる。
「真珠さん、あーん」
「つぐちゃん、そこまでしなくても」
「僕がしたいんです」
面倒を見られるのもくすぐったいが悪くはない。
月神に食べさせてもらいながら真珠は胸に広がる幸せな気分にひたっていた。
傷病手当をもらって仕事は休みになっていたが、婚姻届けは役所に取りに行かなければいけない。月神に手伝ってもらって三つ揃いのスーツを着て、真珠はタクシーで役所まで行っていた。
月神もついて来ていたが、何となく婚姻届けは一人で受け取りたかったので、月神には役所の入口で待っていてもらった。
「五百蔵課長、今日はお休みじゃなかったんですか?」
「月見山さん、他の用事があって来たんです」
「遺跡調査で怪我をされたことは聞いています。お大事になさってください」
銀色の狼の獣人である月見山は『遺跡管理課』の部下である。ふさふさの耳と尻尾がある筋骨隆々とした男性で、仕事が真面目なので真珠は信頼を置いていた。
「それって、婚姻届けじゃないですか。課長、結婚するんですか?」
「そのつもりです。結婚したら『遺跡管理課』の皆さんにも報告します」
「おめでとうございます」
お祝いを言われて、結婚するのだと実感がわいて来て真珠も浮かれていたのかもしれない。
役所の入口に戻ってきたら月神がいなかった。
「月神さん!?」
急いでスマートフォンを出して月神の電話番号をタップすると、月神の声が聞こえてくる。
『降ろしてください! こんなの聞いてない!』
『一回ヤらせてくれたら、聞きたいことは全部話しますよ』
『お断りします! すぐに僕を降ろしてください!』
『天国を見せてあげますから』
天国を見せる。
その言葉には聞き覚えがあった。声にも聞き覚えがある。
『遺跡管理課』の部下の安増が、バーで旭を口説いていたときに、天国を見せるという言葉を使っていた。話している声も安増のものだ。
電波が悪く途切れがちになっている通話は、車の中だからだろう。
月神が車で連れ去られてしまった。
「月神さん! 今どこですか!」
『真珠さ……』
スマートフォンに向かって叫ぶと、通話が途切れてしまう。その後何度かけても繋がらなくなったので、安増にスマートフォンを取られてしまったのだろう。
「しんちゃん?」
結婚の報告のために呼んでいた旭がバイクを停めて真珠の元にやってくる。真珠は旭に告げていた。
「ヘルメット、ありますか? バイクの後ろに乗せてください」
「何が?」
「月神さんが連れ去られました」
幸い、小さい頃から月神は歌手としてデビューしていたので、何かあったときのために旭と真珠がすぐに助けに行けるようにスマートフォンに位置情報アプリを入れている。
癒しの歌を歌えて、お人形のように愛らしい月神は、何度も小さい頃に攫われそうになったのだ。
その名残で今も位置情報アプリは健在だった。
「安増の車の場所が分かります。私がナビをするので、そこに連れて行ってください」
「分かった」
月神の危機と知って、旭はバイクからヘルメットを出して真珠に渡す。真珠はそれを被って旭のバイクの後ろに跨った。まだ動かしてはいけないと言われている左腕が痛んだが、そんなことはどうでもよかった。
位置情報アプリで記された場所に向かうと、そこは駐車場から車で入るラブホテルだった。
吸血鬼の力が覚醒しているとはいえ、安増も同じ吸血鬼である。
月神が腕力で勝てるわけがない。
『遺跡管理課』の一員として安増は戦闘訓練まで受けている。無理矢理ことに及ぼうとすれば、月神は無事ではないだろう。
「役所から来ました。『遺跡管理課』のものです。このホテルに私の婚約者が不同意で連れ込まれています」
「しんちゃん、警察を」
「警察を呼びますよ。すぐに部屋を教えなさい」
ホテルに乗り込んで真珠が名刺を見せながら大声で言えば、管理者がすぐに出て来て真っ青な顔で鍵を渡す。
「あの車の客は、この部屋に入りました」
鍵を受け取って、エレベーターで鍵に記された階まで上がっていく間ですら、もどかしくて真珠は気が狂いそうだった。
月神が安増に何かされていたら。
考えただけで全身の血が煮えたぎる。
部屋の前に来て、真珠は大きく息を吸って告げた。
「安増、その方に何かしてみなさい。あなたを社会的に抹殺して差し上げます」
鍵を開けると、ベッドの上に押し倒された月神と、月神に覆い被さる安増の姿があった。
怪我をした真珠を心配して月神は泊まり込みで世話をしてくれると言った。
それだけでなく、遺跡で汚れた体を流したかった真珠を手伝ってくれて髪を洗ってくれた。
誰かにこんな風に触れられたことはない。
真珠も三十六歳の健康な男性だから、女性との経験がないわけではない。女性を抱くときには自分の家まで入れなかったし、行きずりで一晩だけというパターンが多かった。何よりも真珠の中に踏み込まれたくない一線があったから、女性とは距離を取りながらしか付き合えなかった。
月神と真珠の間にそんな一線はない。
オムツをしていた時期から月神を知っているのだ、真珠にとって月神は、旭が言うように天使のような清らかな存在だった。
我が儘を言うことがなくて、少しお喋りは遅かったが、歌を歌うとものすごく上手で、三歳のときから舞台に立っていた月神。喋るのが苦手で舞台の台詞には苦心していたようだが、真珠と喋るときには一生懸命「あのね」「えっとね」「うんとね」と繰り返してたくさんお喋りをしてくれた。
可愛くて可愛くて仕方がない月神。
そんな月神の運命の相手が自分で、月神が恋愛感情を持って好きだと言ってくれている。
家族からは顧みられず、他の相手とも深い関係になることはできず、一生誰かの特別になることはないのだと諦めていた真珠に、毎日お弁当を作って、真っすぐに真珠を見詰めて来た月神。
告白をされて真珠の胸に欲がわいた。
月神の運命の相手が現れたら笑顔で送り出してあげよう。月神が幸せになれるように願おう。
そう思っていたのに、月神は真珠を選ぶと言っているし、月神の運命の相手は真珠だと言って来る。
月神を自分のものにしてもいいのではないか。
胸に生まれた欲望が、自然と行動に出ていた。
月神の唇を奪ってしまってから、真珠はこれが自分にとって初めての口付けだということに気付いた。
一晩の相手でしかなかった女性たちとはキスをした覚えがない。キスをしたいとも思わなかった。
それなのに、月神が間近で真珠の髪を乾かしてくれていて、華奢な細い指が真珠の髪を梳いて、あどけなさの残る丸い頬の愛らしい顔がすぐそばにあったら、その艶やかな小さな唇を奪いたいと思ってしまった。
行動に移してから、真珠は一瞬だけ後悔した。
真珠はまだ月神に返事をしていない。
中途半端なままに月神に触れてしまった。
「き、きききき、キス!?」
「ごめんなさい、つい、つぐちゃんが可愛くて」
「可愛くてって……真珠さん、僕のこと、好意的に見てくださってるってことですよね? これは期待していいんですよね?」
縋るように言って来る月神に真珠は念を入れて確認したかった。
「つぐちゃん、本当にあたしでいいの?」
「真珠さんがいいんです!」
月神は知らないだろう。
真珠の中にこんなにもどろどろとした独占欲が渦巻いていることを。月神を自分だけのものにしたい。誰にも触れられないように閉じ込めてしまいたい。月神が他の誰も見ないように、他の誰にも見られないようにしてしまいたい。
親子ほどの年の差があるというのは分かっている。
それでも月神は真珠を選んだ。運命の相手だとも言った。
「あさちゃんに報告しないとね。あたしがつぐちゃんの運命の相手だなんて、ショックかもしれないけれど」
「本当のことなんだからお父さんにも何も言わせません! 僕にとっては真珠さんが唯一のひとです」
「婚姻届けを取って来るわ。ちゃんとしたいの」
「僕も真珠さんとのことはちゃんとしておきたいです」
決意をした真珠に月神も頷いてくれた。
夕飯に月神はチキンのマスタード焼きとミネストローネとサラダを作ってくれた。
ナイフとフォークが上手く使えない真珠のために、月神がチキンのマスタード焼きを切ってくれて、口に運んでくれる。
「真珠さん、あーん」
「つぐちゃん、そこまでしなくても」
「僕がしたいんです」
面倒を見られるのもくすぐったいが悪くはない。
月神に食べさせてもらいながら真珠は胸に広がる幸せな気分にひたっていた。
傷病手当をもらって仕事は休みになっていたが、婚姻届けは役所に取りに行かなければいけない。月神に手伝ってもらって三つ揃いのスーツを着て、真珠はタクシーで役所まで行っていた。
月神もついて来ていたが、何となく婚姻届けは一人で受け取りたかったので、月神には役所の入口で待っていてもらった。
「五百蔵課長、今日はお休みじゃなかったんですか?」
「月見山さん、他の用事があって来たんです」
「遺跡調査で怪我をされたことは聞いています。お大事になさってください」
銀色の狼の獣人である月見山は『遺跡管理課』の部下である。ふさふさの耳と尻尾がある筋骨隆々とした男性で、仕事が真面目なので真珠は信頼を置いていた。
「それって、婚姻届けじゃないですか。課長、結婚するんですか?」
「そのつもりです。結婚したら『遺跡管理課』の皆さんにも報告します」
「おめでとうございます」
お祝いを言われて、結婚するのだと実感がわいて来て真珠も浮かれていたのかもしれない。
役所の入口に戻ってきたら月神がいなかった。
「月神さん!?」
急いでスマートフォンを出して月神の電話番号をタップすると、月神の声が聞こえてくる。
『降ろしてください! こんなの聞いてない!』
『一回ヤらせてくれたら、聞きたいことは全部話しますよ』
『お断りします! すぐに僕を降ろしてください!』
『天国を見せてあげますから』
天国を見せる。
その言葉には聞き覚えがあった。声にも聞き覚えがある。
『遺跡管理課』の部下の安増が、バーで旭を口説いていたときに、天国を見せるという言葉を使っていた。話している声も安増のものだ。
電波が悪く途切れがちになっている通話は、車の中だからだろう。
月神が車で連れ去られてしまった。
「月神さん! 今どこですか!」
『真珠さ……』
スマートフォンに向かって叫ぶと、通話が途切れてしまう。その後何度かけても繋がらなくなったので、安増にスマートフォンを取られてしまったのだろう。
「しんちゃん?」
結婚の報告のために呼んでいた旭がバイクを停めて真珠の元にやってくる。真珠は旭に告げていた。
「ヘルメット、ありますか? バイクの後ろに乗せてください」
「何が?」
「月神さんが連れ去られました」
幸い、小さい頃から月神は歌手としてデビューしていたので、何かあったときのために旭と真珠がすぐに助けに行けるようにスマートフォンに位置情報アプリを入れている。
癒しの歌を歌えて、お人形のように愛らしい月神は、何度も小さい頃に攫われそうになったのだ。
その名残で今も位置情報アプリは健在だった。
「安増の車の場所が分かります。私がナビをするので、そこに連れて行ってください」
「分かった」
月神の危機と知って、旭はバイクからヘルメットを出して真珠に渡す。真珠はそれを被って旭のバイクの後ろに跨った。まだ動かしてはいけないと言われている左腕が痛んだが、そんなことはどうでもよかった。
位置情報アプリで記された場所に向かうと、そこは駐車場から車で入るラブホテルだった。
吸血鬼の力が覚醒しているとはいえ、安増も同じ吸血鬼である。
月神が腕力で勝てるわけがない。
『遺跡管理課』の一員として安増は戦闘訓練まで受けている。無理矢理ことに及ぼうとすれば、月神は無事ではないだろう。
「役所から来ました。『遺跡管理課』のものです。このホテルに私の婚約者が不同意で連れ込まれています」
「しんちゃん、警察を」
「警察を呼びますよ。すぐに部屋を教えなさい」
ホテルに乗り込んで真珠が名刺を見せながら大声で言えば、管理者がすぐに出て来て真っ青な顔で鍵を渡す。
「あの車の客は、この部屋に入りました」
鍵を受け取って、エレベーターで鍵に記された階まで上がっていく間ですら、もどかしくて真珠は気が狂いそうだった。
月神が安増に何かされていたら。
考えただけで全身の血が煮えたぎる。
部屋の前に来て、真珠は大きく息を吸って告げた。
「安増、その方に何かしてみなさい。あなたを社会的に抹殺して差し上げます」
鍵を開けると、ベッドの上に押し倒された月神と、月神に覆い被さる安増の姿があった。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
されたのは、異世界召喚のはずなのに、なぜか猫になっちゃった!?
弥湖 夕來
ファンタジー
彼に別れを告げられた直後、異変を感じ気が付いた時には変わった衣服の人々に取り囲まれ、見知らぬ神殿に居たわたし。なぜか儀式を中断させた邪魔者として、神殿から放りだされてしまう。猫の姿になっていたことに気が付いたわたしは、元の世界に帰ろうと試みるが、どこに行っても追い立てられる。召喚された先は猫が毛嫌いされる世界だった。召喚物お決まりのギフトは小鳥の話を聞きとれることだけ。途方に暮れていたところを、とある王族のおねぇさんに拾われる。出だしに反し、裕福なお家でのイケメンさんに囲まれた猫ライフを満喫していると、

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
熱しやすく冷めやすく、軽くて重い夫婦です。
七賀ごふん
BL
【何度失っても、日常は彼と創り出せる。】
──────────
身の回りのものの温度をめちゃくちゃにしてしまう力を持って生まれた白希は、集落の屋敷に閉じ込められて育った。二十歳の誕生日に火事で家を失うが、彼の未来の夫を名乗る美青年、宗一が現れる。
力のコントロールを身につけながら、愛が重い宗一による花嫁修業が始まって……。
※シリアス
溺愛御曹司×世間知らず。現代ファンタジー。
表紙:七賀
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
またのご利用をお待ちしています。
あらき奏多
BL
職場の同僚にすすめられた、とあるマッサージ店。
緊張しつつもゴッドハンドで全身とろとろに癒され、初めての感覚に下半身が誤作動してしまい……?!
・マッサージ師×客
・年下敬語攻め
・男前土木作業員受け
・ノリ軽め
※年齢順イメージ
九重≒達也>坂田(店長)≫四ノ宮
【登場人物】
▼坂田 祐介(さかた ゆうすけ) 攻
・マッサージ店の店長
・爽やかイケメン
・優しくて低めのセクシーボイス
・良識はある人
▼杉村 達也(すぎむら たつや) 受
・土木作業員
・敏感体質
・快楽に流されやすい。すぐ喘ぐ
・性格も見た目も男前
【登場人物(第二弾の人たち)】
▼四ノ宮 葵(しのみや あおい) 攻
・マッサージ店の施術者のひとり。
・店では年齢は下から二番目。経歴は店長の次に長い。敏腕。
・顔と名前だけ中性的。愛想は人並み。
・自覚済隠れS。仕事とプライベートは区別してる。はずだった。
▼九重 柚葉(ここのえ ゆずは) 受
・愛称『ココ』『ココさん』『ココちゃん』
・名前だけ可愛い。性格は可愛くない。見た目も別に可愛くない。
・理性が強め。隠れコミュ障。
・無自覚ドM。乱れるときは乱れる
作品はすべて個人サイト(http://lyze.jp/nyanko03/)からの転載です。
徐々に移動していきたいと思いますが、作品数は個人サイトが一番多いです。
よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる