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五章 在位百周年
29.バザロフ王国とラーピン王国のその後
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夏が過ぎ去り、秋も過ぎて冬が来る。
青陵殿の庭は雪が降り積もっていた。青陵殿の部屋の中はヨシュアが魔術で温めていてくれるが、それでも早朝はきんとした寒さがあって、水の加護のために布団から出るのを躊躇わさせる。
水の加護の祈りのために龍王とヨシュアが夜明け前の早朝に目覚めるので、ギデオンもゴライアスも火鉢に火を用意してくれていた。手を翳して温めて、ヨシュアと龍王は二人、椅子に座って水の加護の祈りを捧げる。
二人の椅子は横並びでも座れるようになっているが、向かい合っても座れるように正面にも椅子が置かれていた。
普段はヨシュアの脚の間に龍王が座るのだが、水の加護の祈りを捧げるときには横並びに座る。
長方形の卓の前に座って、目を閉じて国内全土に水の加護が行き渡るように祈る。
今のところはヨシュアの祈りでラバン王国にも水の加護が届くようになっているし、前までは獣人の国にも水の加護を届けていた。獣人の国は長らく水の加護を得て、国が立て直ったので今は水の加護を送ってはいない。水の加護の祈りが届かなくなるとまた少しずつ国土が衰退していくかもしれないので、獣人の国から要請があれば水の加護の祈りを届けることを考えてもよいと龍王は思っていた。
祈りを終えると朝餉の時間になる。
朝は食欲があまりない龍王のために食べやすい粥が運ばれてくる。野菜や肉類、魚介などで出汁を取って味の付いた粥に、漬物や揚げパンを入れて食べるのが龍王とヨシュアのお気に入りだ。時々茶漬けが出て来ることもあるが、それも出汁が効いていて味が工夫されている。夏場は冷やし茶漬けのこともある。
熱々の粥を吹き冷ましながら匙で掬って食べていると、ヨシュアが龍王に青い目を向けていた。
「春になれば在位百六年目になるな。残りの百九十四年はこの百年のように飛ぶように過ぎていくのだろうか」
「この百年はあっという間だった気がします」
ヨシュアと出会ってから百年。一年一年、大事に過ごしてきたつもりだが、あっという間に過ぎてしまった気がする。これから生きる年月を考えても百年や二百年はあっという間なのかもしれない。
「残り百九十四年、わたしは賢王と呼ばれるよき王でいられるでしょうか」
「星宇ならば大丈夫だ。おれもそばで補佐する」
一人だったならばそもそも龍王は賢王と呼ばれていなかっただろう。ヨシュアが嫁いできてくれて、龍王の至らないところを教えてくれて補ってくれたからこそ、在位百年以上経って賢王と認められるようになった。賢王と呼ばれるようになったからと言って決して気を抜いてはいけない。
政策によってはいつ愚王と呼ばれるようになるか分からないのだ。
国民のために尽くしているつもりでも、龍王の影響は限りなく、一人でその重責を負わなければいけなかった二十五歳のころまでは、本当に孤独だった。ラバン王国の王弟で王族としてしっかりと教育されたヨシュアが来てくれたからこそ、龍王は賢王と呼ばれるまでになったのだ。
「ヨシュア、わたしが愚王と呼ばれることのないように一番近くで支えてください」
「もちろん、そのつもりだ」
ヨシュアの答えに安心して龍王は残りの粥を食べてしまった。
龍王の食事なのに粥というのはあまりに貧相かと思われるかもしれないが、龍王が朝はあまり食が進まないので厨房も我慢して粥をできるだけ美味しくするように工夫してくれている。
今日は干し貝柱の出汁で作られた粥だった。
美味しくいただいた後は、歯磨きをして着替えて、政務に向かう。
龍王の玉座はヨシュアが玉を捧げられて、龍王と同じ地位になってから、ヨシュアと二人で座れるように広い椅子が用意されている。龍王と王配として二人横並びで座って、龍王はヨシュアと政務にあたる。
魔術騎士団の遠征などでヨシュアがいないときには、龍王一人だけでその椅子に座るのだが、今日はヨシュアと一緒だった。
「バザロフ王国とラーピン王国が新年の祝賀の宴に使者を出席させたいと申し出ています」
その二国に関しては、ヨシュアと龍王の結婚十年目に、ヨシュアの記憶をなくさせるようなことを呪術師を雇ってさせたので、長らく龍王は二国を許さなかった。その間に二国には食糧支援はしていたが、十年間、志龍王国へ入国禁止の処置を取っていた。それだけでなく、二国には反省をさせるつもりで、長らく志龍王国の宴への出席を禁じていた。
「この百年近くの間に王も代替わりしただろうし、そろそろ二国に慈悲を見せてもいいころなのかもしれない」
「それでは、許可されますか?」
「許すと伝えよ」
宰相の言葉に龍王が許可を与えると、宰相が書記にそれを記させている。出来上がった書状には龍王の手ずから名前が書かれ、印章が押された。
「龍王陛下の寛大なお心に二国も感謝することでしょう」
「二度とあのような事件は起こしてほしくないものだな」
ヨシュアの記憶がない間龍王は非常に心配したし、このまま記憶が戻らなければどうしようとも思った。百年近く前なのに、あのときの恐怖は龍王にしっかりと刻み込まれていた。
「我が王配に何かあれば、わたしの命も危うくなる。王配はわたしと同様に敬われなければいけない。そのことは周辺諸国全てに常に行き渡らせるように」
「心得ました、龍王陛下、王配陛下」
実際にヨシュアが記憶を失っていた間は、ヨシュアが水の加護の祈りができなくてその年の収穫も危ぶまれるほどだった。龍王とヨシュア、二人揃って水の加護の祈りを捧げなければ、志龍王国だけでなくラバン王国や獣人の国まで水の加護を届けることは難しいのだ。
龍王の体が若返ってしまって五歳くらいになったことがあったが、あのときは龍王に記憶はあったし、水の加護の力も扱えたので問題はなかったが、結婚して十年目のヨシュアが記憶を失くしたときには水の加護の力が危うくなっていたのは確かだった。
「王配陛下は龍王陛下と共に尊いかけがえのない存在であります。それを周辺諸国にもよく周知しておきましょう」
宰相が言うのに、龍王は頷き、ヨシュアを見た。ヨシュアも僅かに微笑んで頷いていた。
新年の祝賀の宴には、龍王とヨシュアの二人で出席した。
バザロフ王国の使者とラーピン王国の使者は深く頭を下げて龍王とヨシュアに挨拶をした。
「前の王朝が犯した罪に龍王陛下のお慈悲を賜ったこと、本当に感謝いたします」
「これからも我が国は龍王陛下と志龍王国の繁栄を願っております」
挨拶をする使者に龍王はヨシュアの顔を見る。
「王配が記憶を失ったときに、国交を断絶して二度とそちらの国とは交わらないでおこうかと思ったが、心優しい王配が、無関係の国民が飢えるのは見ていられないと言ったから、食糧支援を続け、志龍王国への入国禁止十年で済ませたのだ。自らの記憶を奪われていながらも、二国を庇った王配に感謝し、二度と王配を害することがないように改めて誓うのだ」
「王配陛下には感謝しております」
「二度と王配陛下を害するようなことがないように致します」
九十年の時を経てようやく許された二国は、それだけ龍王の怒りが深かったことを思い知っているだろう。その期間もきっちりと食糧支援はしていたので国民は飢えていなかったはずだ。それもヨシュアが自分を害した国に対しても、無関係の国民が飢えるのは見ていられないと優しい心を示したからだった。
ヨシュアの慈悲を強調する龍王に二国の使者は深く深く頭を下げていた。
宴の最中は挨拶を受けるのに忙しくてほとんどものを食べることができなかったので、宴が終わって青陵殿に戻ってから龍王とヨシュアは軽い夕餉を食べ直した。
ヨシュアが龍王に取り分けてくれる料理を龍王は美味しくいただく。
「三日後にはヨシュアの誕生日ですね」
「新年の祝賀の行事よりも、星宇はそっちの方が気になってたんじゃないか?」
「当然ですよ。わたしにとっては誰よりも大事なヨシュアが生まれた日ですからね」
三日後のヨシュアの誕生日をどう祝うか。
龍王の頭はそれでいっぱいだった。
青陵殿の庭は雪が降り積もっていた。青陵殿の部屋の中はヨシュアが魔術で温めていてくれるが、それでも早朝はきんとした寒さがあって、水の加護のために布団から出るのを躊躇わさせる。
水の加護の祈りのために龍王とヨシュアが夜明け前の早朝に目覚めるので、ギデオンもゴライアスも火鉢に火を用意してくれていた。手を翳して温めて、ヨシュアと龍王は二人、椅子に座って水の加護の祈りを捧げる。
二人の椅子は横並びでも座れるようになっているが、向かい合っても座れるように正面にも椅子が置かれていた。
普段はヨシュアの脚の間に龍王が座るのだが、水の加護の祈りを捧げるときには横並びに座る。
長方形の卓の前に座って、目を閉じて国内全土に水の加護が行き渡るように祈る。
今のところはヨシュアの祈りでラバン王国にも水の加護が届くようになっているし、前までは獣人の国にも水の加護を届けていた。獣人の国は長らく水の加護を得て、国が立て直ったので今は水の加護を送ってはいない。水の加護の祈りが届かなくなるとまた少しずつ国土が衰退していくかもしれないので、獣人の国から要請があれば水の加護の祈りを届けることを考えてもよいと龍王は思っていた。
祈りを終えると朝餉の時間になる。
朝は食欲があまりない龍王のために食べやすい粥が運ばれてくる。野菜や肉類、魚介などで出汁を取って味の付いた粥に、漬物や揚げパンを入れて食べるのが龍王とヨシュアのお気に入りだ。時々茶漬けが出て来ることもあるが、それも出汁が効いていて味が工夫されている。夏場は冷やし茶漬けのこともある。
熱々の粥を吹き冷ましながら匙で掬って食べていると、ヨシュアが龍王に青い目を向けていた。
「春になれば在位百六年目になるな。残りの百九十四年はこの百年のように飛ぶように過ぎていくのだろうか」
「この百年はあっという間だった気がします」
ヨシュアと出会ってから百年。一年一年、大事に過ごしてきたつもりだが、あっという間に過ぎてしまった気がする。これから生きる年月を考えても百年や二百年はあっという間なのかもしれない。
「残り百九十四年、わたしは賢王と呼ばれるよき王でいられるでしょうか」
「星宇ならば大丈夫だ。おれもそばで補佐する」
一人だったならばそもそも龍王は賢王と呼ばれていなかっただろう。ヨシュアが嫁いできてくれて、龍王の至らないところを教えてくれて補ってくれたからこそ、在位百年以上経って賢王と認められるようになった。賢王と呼ばれるようになったからと言って決して気を抜いてはいけない。
政策によってはいつ愚王と呼ばれるようになるか分からないのだ。
国民のために尽くしているつもりでも、龍王の影響は限りなく、一人でその重責を負わなければいけなかった二十五歳のころまでは、本当に孤独だった。ラバン王国の王弟で王族としてしっかりと教育されたヨシュアが来てくれたからこそ、龍王は賢王と呼ばれるまでになったのだ。
「ヨシュア、わたしが愚王と呼ばれることのないように一番近くで支えてください」
「もちろん、そのつもりだ」
ヨシュアの答えに安心して龍王は残りの粥を食べてしまった。
龍王の食事なのに粥というのはあまりに貧相かと思われるかもしれないが、龍王が朝はあまり食が進まないので厨房も我慢して粥をできるだけ美味しくするように工夫してくれている。
今日は干し貝柱の出汁で作られた粥だった。
美味しくいただいた後は、歯磨きをして着替えて、政務に向かう。
龍王の玉座はヨシュアが玉を捧げられて、龍王と同じ地位になってから、ヨシュアと二人で座れるように広い椅子が用意されている。龍王と王配として二人横並びで座って、龍王はヨシュアと政務にあたる。
魔術騎士団の遠征などでヨシュアがいないときには、龍王一人だけでその椅子に座るのだが、今日はヨシュアと一緒だった。
「バザロフ王国とラーピン王国が新年の祝賀の宴に使者を出席させたいと申し出ています」
その二国に関しては、ヨシュアと龍王の結婚十年目に、ヨシュアの記憶をなくさせるようなことを呪術師を雇ってさせたので、長らく龍王は二国を許さなかった。その間に二国には食糧支援はしていたが、十年間、志龍王国へ入国禁止の処置を取っていた。それだけでなく、二国には反省をさせるつもりで、長らく志龍王国の宴への出席を禁じていた。
「この百年近くの間に王も代替わりしただろうし、そろそろ二国に慈悲を見せてもいいころなのかもしれない」
「それでは、許可されますか?」
「許すと伝えよ」
宰相の言葉に龍王が許可を与えると、宰相が書記にそれを記させている。出来上がった書状には龍王の手ずから名前が書かれ、印章が押された。
「龍王陛下の寛大なお心に二国も感謝することでしょう」
「二度とあのような事件は起こしてほしくないものだな」
ヨシュアの記憶がない間龍王は非常に心配したし、このまま記憶が戻らなければどうしようとも思った。百年近く前なのに、あのときの恐怖は龍王にしっかりと刻み込まれていた。
「我が王配に何かあれば、わたしの命も危うくなる。王配はわたしと同様に敬われなければいけない。そのことは周辺諸国全てに常に行き渡らせるように」
「心得ました、龍王陛下、王配陛下」
実際にヨシュアが記憶を失っていた間は、ヨシュアが水の加護の祈りができなくてその年の収穫も危ぶまれるほどだった。龍王とヨシュア、二人揃って水の加護の祈りを捧げなければ、志龍王国だけでなくラバン王国や獣人の国まで水の加護を届けることは難しいのだ。
龍王の体が若返ってしまって五歳くらいになったことがあったが、あのときは龍王に記憶はあったし、水の加護の力も扱えたので問題はなかったが、結婚して十年目のヨシュアが記憶を失くしたときには水の加護の力が危うくなっていたのは確かだった。
「王配陛下は龍王陛下と共に尊いかけがえのない存在であります。それを周辺諸国にもよく周知しておきましょう」
宰相が言うのに、龍王は頷き、ヨシュアを見た。ヨシュアも僅かに微笑んで頷いていた。
新年の祝賀の宴には、龍王とヨシュアの二人で出席した。
バザロフ王国の使者とラーピン王国の使者は深く頭を下げて龍王とヨシュアに挨拶をした。
「前の王朝が犯した罪に龍王陛下のお慈悲を賜ったこと、本当に感謝いたします」
「これからも我が国は龍王陛下と志龍王国の繁栄を願っております」
挨拶をする使者に龍王はヨシュアの顔を見る。
「王配が記憶を失ったときに、国交を断絶して二度とそちらの国とは交わらないでおこうかと思ったが、心優しい王配が、無関係の国民が飢えるのは見ていられないと言ったから、食糧支援を続け、志龍王国への入国禁止十年で済ませたのだ。自らの記憶を奪われていながらも、二国を庇った王配に感謝し、二度と王配を害することがないように改めて誓うのだ」
「王配陛下には感謝しております」
「二度と王配陛下を害するようなことがないように致します」
九十年の時を経てようやく許された二国は、それだけ龍王の怒りが深かったことを思い知っているだろう。その期間もきっちりと食糧支援はしていたので国民は飢えていなかったはずだ。それもヨシュアが自分を害した国に対しても、無関係の国民が飢えるのは見ていられないと優しい心を示したからだった。
ヨシュアの慈悲を強調する龍王に二国の使者は深く深く頭を下げていた。
宴の最中は挨拶を受けるのに忙しくてほとんどものを食べることができなかったので、宴が終わって青陵殿に戻ってから龍王とヨシュアは軽い夕餉を食べ直した。
ヨシュアが龍王に取り分けてくれる料理を龍王は美味しくいただく。
「三日後にはヨシュアの誕生日ですね」
「新年の祝賀の行事よりも、星宇はそっちの方が気になってたんじゃないか?」
「当然ですよ。わたしにとっては誰よりも大事なヨシュアが生まれた日ですからね」
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