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五章 在位百周年
25.十五歳のヨシュア
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十五歳で魔術騎士になるまでヨシュアが使っていたという部屋を見せてもらって、ヨシュアが椅子に腰かけたので龍王はその脚の間に納まる。エヴァはもう下がっていた。
龍王とヨシュアは頭半分以上身長差がある。体付きもほっそりとした龍王に比べてヨシュアは筋肉に覆われて肉厚だ。
十五歳のときのヨシュアはどんな少年だったのだろう。
「ヨシュアは十五歳のときどんな感じでしたか?」
率直に聞いてみると、ヨシュアが立体映像を映し出す。
立体映像の青年は、今のヨシュアと身長は変わらず、髪は肩を超すくらいで括っていて、鮮やかな青い目が印象的な、まだほっそりとした体付きだった。
「こんな感じかな」
立体映像は本棚から本を一冊取って、寝台の端に腰かけて読みだす。過去のヨシュアがしていたのと同じことをしているのだろう。
じっと見つめていると、ヨシュアが龍王の髪を撫でる。
「見た目は今の星宇と変わらないくらいかな」
「身長はもう今くらいありますね」
「このころからもう伸びてない気がする」
十五歳でヨシュアの成長期は終わっていたようだ。それでもほっそりとしたヨシュアは儚げな美しさすらある。
「この美貌で魔術騎士団に入ったのだったら、周囲が騒がしかったのではないですか?」
「当時の魔術騎士団の団長が女性で、付きまとわれたよ。その後は知ってるだろう?」
その後のことは龍王も聞いている。
ヨシュアに襲い掛かった魔術騎士団長をヨシュアは魔術で退け、他にも魔術騎士団の団員を餌食にしていた魔術騎士団長を断罪し、辞めさせて、ヨシュアが魔術騎士団長になったのだ。
当時から極めて強い魔力を持っていたヨシュアは魔術騎士の中でも認められていたし、王弟としての地位もあったし、魔術騎士団長になることに反対するものはいなかったという。若い魔術騎士団長に率いられて、魔術騎士団は平和になった。
「ヨシュアが女性を相手にできない理由、ですか」
「それだけが理由じゃないけどな。そもそも、妖精だから生殖能力が低すぎて、性欲がほとんどないんだ。勃たないから、女性は抱けないよ」
「勃つなら、わたしが舐めてあげるのに」
「そういうのはやめてほしい」
行為中でもヨシュアは前に触れられることをあまり好まないし、舐めるだなんてことを許すわけがない。自分は口で龍王を慰めてくれるのに、龍王にはそこに触られたくない様子なのだ。
嫌がられることをしたいと思わないので無理やりに触れたことはないが、龍王は許されるならヨシュアの体中どこでも舌で触れたかったし、味わいたかった。
「このころから性欲は薄かったのですか?」
立体映像の幻のヨシュアが寝台に寝転んで本を読む。行儀が悪いが、それも一人のときはそうだったのだろうと思えて、秘密を覗けたようで嬉しくなる。
「薄かったというか、なかったというか……。初めて精を吐き出したのは、星宇に抱かれたときだったと思うよ」
「そうだったのですか?」
立派な体格をしていながらヨシュアが精通も迎えていなかった事実を知って龍王は驚いてしまう。初めて抱いたときにヨシュアの中心は反応していた。後ろを刺激すると、男性は前も反応するのだとそのときはよく知らなかったが、そのようだったので、ヨシュアが精を吐き出すのを見ていた。
あれが初めてだったなんて、今思えば惜しくなる。
「あのときに舐めておけば……」
「何を考えてる、星宇? そういうのはやめてくれとずっと言っているだろう」
「どうしてヨシュアは前に触られるのが嫌なのですか?」
真剣に問いかけてみると、ヨシュアが照れたように龍王の髪に顔を埋めて来る。
「勃ってもないモノを触られるのは、男としての沽券に関わるというか……恥ずかしい」
「ヨシュアはわたしの恥ずかしいところをしっかりと見ているじゃないですか。わたしも見せているのだから気にすることはないと思いますが」
「気にするよ。おれは星宇にとっては格好いい年上の男でありたいんだ」
ヨシュアにはヨシュアなりの意地のようなものがあるようだ。
無理やりにそれを壊すようなことをしてもヨシュアは喜ばないだろうし、閨でのことはお互いに気持ちよくなるためにしているのだ。お互いの合意がないことをするわけにはいかない。何より、ヨシュアの方が力もあって体格もいいので、合意のないことはできないようになっている。
「次にヨシュアの発情期が来たら、存分に触らせてもらいます」
「次は何百年先か分からないよ?」
「いいです。一生一緒なのだから待てます」
百年先でも、二百年先でも、何百年先でも、生きている限りヨシュアと龍王は共にいるのだ。焦ることはない。
発情期はヨシュアも前を勃たせていたので、龍王はヨシュアの前に触ることができた。妖精の発情期が非常に稀にしか起きないことは分かっているので、龍王はヨシュアの発情期を待つことにした。
部屋を出ると立体映像の幻は自然と消えた。
塔の階段を下りて行って、中庭に出る。
中庭の長椅子に座っていると、ヨシュアが魔術を唱えた。
中庭に十五歳のヨシュアとネイサンが立体映像の幻として現れる。二人は模擬剣を持っていて、ヨシュアとネイサンは激しく打ち合っていた。
「ネイサンとここで剣の練習をした。ネイサンはおれの侍従におさまったが、あれで剣はかなり使える方だったんだ」
「護衛としても優秀だったのですね」
「魔術騎士団の団長になってからもネイサンはずっとそばにいてくれた。ネイサンに仕事を助けられたことも少なくない」
たった十五歳で魔術騎士団の団長となったヨシュアには分からないことも多かっただろう。それを助けたのが乳兄弟のネイサンだったことに龍王は納得する。ネイサンはヨシュアと同じ年だが聡明で、大人っぽい落ち着きがあった。
「ギデオンとゴライアスも剣技を鍛えているのですか?」
「ネイサンの教育で剣技も習っていたはずだ。侍従としてだけでなく、いざとなったら護衛として戦えるように」
そんなことをしなくても、ヨシュアは大陸一の魔力を持つ魔術師であるし、龍王もヨシュアと同じだけの魔力を持つようになった。守られなくても平気なのだが、ギデオンとゴライアスもいざとなったら龍王とヨシュアを守ってくれるつもりのようだった。
「ヨシュアが中庭の花壇の世話をしています」
立体映像の十五歳のヨシュアが、剣の稽古が終わると花壇に近付いて、枯れた花を取り除いたり、水をやったりしているのを見て、龍王が呟くと、ヨシュアが指をさして花壇の花を示す。
「この花は薬草になるんだ。中庭で育てていたのは全部魔法薬の材料になるものばかりだった」
「マンドラゴラも育てましたか?」
「マンドラゴラは育たなかったな」
青陵殿で留守番している人参と大根と蕪を思い出す龍王に、ヨシュアは残念そうに言う。マンドラゴラが志龍王国の王宮で育ったのは、龍王の従兄弟である子睿が畑仕事をしていて、それにヨシュアの魔力が干渉したからだと聞いている。
子睿がマンドラゴラを持ってきたときには大いに驚いたものだが、マンドラゴラたちはヨシュアによく懐いて、前王妃が亡くなる前には葉っぱを差し出して延命に一役買ってくれて、ドラゴンが来たらドラゴンの世話もしてくれて、青陵殿で非常に役に立っている。
マンドラゴラの葉は万能薬にもなるということで、ヨシュアは時々葉をもらって乾かして保存していた。
「ヨシュアの過去が見られて嬉しいです」
「あまり可愛げのない過去だったけど」
「そんなことはないです。十五歳のヨシュアも格好よかったし、可愛かったです」
ラバン王国に来ることがなければ十五歳のヨシュアの姿を見ることもなかった。立体映像の幻だが十五歳のヨシュアは今のヨシュアとは違う魅力があった。このころには龍王は生まれていないので出会えていないのは当然なのだが、このころのヨシュアにも出会っておきたかったと龍王は思わずにはいられなかった。
龍王とヨシュアは頭半分以上身長差がある。体付きもほっそりとした龍王に比べてヨシュアは筋肉に覆われて肉厚だ。
十五歳のときのヨシュアはどんな少年だったのだろう。
「ヨシュアは十五歳のときどんな感じでしたか?」
率直に聞いてみると、ヨシュアが立体映像を映し出す。
立体映像の青年は、今のヨシュアと身長は変わらず、髪は肩を超すくらいで括っていて、鮮やかな青い目が印象的な、まだほっそりとした体付きだった。
「こんな感じかな」
立体映像は本棚から本を一冊取って、寝台の端に腰かけて読みだす。過去のヨシュアがしていたのと同じことをしているのだろう。
じっと見つめていると、ヨシュアが龍王の髪を撫でる。
「見た目は今の星宇と変わらないくらいかな」
「身長はもう今くらいありますね」
「このころからもう伸びてない気がする」
十五歳でヨシュアの成長期は終わっていたようだ。それでもほっそりとしたヨシュアは儚げな美しさすらある。
「この美貌で魔術騎士団に入ったのだったら、周囲が騒がしかったのではないですか?」
「当時の魔術騎士団の団長が女性で、付きまとわれたよ。その後は知ってるだろう?」
その後のことは龍王も聞いている。
ヨシュアに襲い掛かった魔術騎士団長をヨシュアは魔術で退け、他にも魔術騎士団の団員を餌食にしていた魔術騎士団長を断罪し、辞めさせて、ヨシュアが魔術騎士団長になったのだ。
当時から極めて強い魔力を持っていたヨシュアは魔術騎士の中でも認められていたし、王弟としての地位もあったし、魔術騎士団長になることに反対するものはいなかったという。若い魔術騎士団長に率いられて、魔術騎士団は平和になった。
「ヨシュアが女性を相手にできない理由、ですか」
「それだけが理由じゃないけどな。そもそも、妖精だから生殖能力が低すぎて、性欲がほとんどないんだ。勃たないから、女性は抱けないよ」
「勃つなら、わたしが舐めてあげるのに」
「そういうのはやめてほしい」
行為中でもヨシュアは前に触れられることをあまり好まないし、舐めるだなんてことを許すわけがない。自分は口で龍王を慰めてくれるのに、龍王にはそこに触られたくない様子なのだ。
嫌がられることをしたいと思わないので無理やりに触れたことはないが、龍王は許されるならヨシュアの体中どこでも舌で触れたかったし、味わいたかった。
「このころから性欲は薄かったのですか?」
立体映像の幻のヨシュアが寝台に寝転んで本を読む。行儀が悪いが、それも一人のときはそうだったのだろうと思えて、秘密を覗けたようで嬉しくなる。
「薄かったというか、なかったというか……。初めて精を吐き出したのは、星宇に抱かれたときだったと思うよ」
「そうだったのですか?」
立派な体格をしていながらヨシュアが精通も迎えていなかった事実を知って龍王は驚いてしまう。初めて抱いたときにヨシュアの中心は反応していた。後ろを刺激すると、男性は前も反応するのだとそのときはよく知らなかったが、そのようだったので、ヨシュアが精を吐き出すのを見ていた。
あれが初めてだったなんて、今思えば惜しくなる。
「あのときに舐めておけば……」
「何を考えてる、星宇? そういうのはやめてくれとずっと言っているだろう」
「どうしてヨシュアは前に触られるのが嫌なのですか?」
真剣に問いかけてみると、ヨシュアが照れたように龍王の髪に顔を埋めて来る。
「勃ってもないモノを触られるのは、男としての沽券に関わるというか……恥ずかしい」
「ヨシュアはわたしの恥ずかしいところをしっかりと見ているじゃないですか。わたしも見せているのだから気にすることはないと思いますが」
「気にするよ。おれは星宇にとっては格好いい年上の男でありたいんだ」
ヨシュアにはヨシュアなりの意地のようなものがあるようだ。
無理やりにそれを壊すようなことをしてもヨシュアは喜ばないだろうし、閨でのことはお互いに気持ちよくなるためにしているのだ。お互いの合意がないことをするわけにはいかない。何より、ヨシュアの方が力もあって体格もいいので、合意のないことはできないようになっている。
「次にヨシュアの発情期が来たら、存分に触らせてもらいます」
「次は何百年先か分からないよ?」
「いいです。一生一緒なのだから待てます」
百年先でも、二百年先でも、何百年先でも、生きている限りヨシュアと龍王は共にいるのだ。焦ることはない。
発情期はヨシュアも前を勃たせていたので、龍王はヨシュアの前に触ることができた。妖精の発情期が非常に稀にしか起きないことは分かっているので、龍王はヨシュアの発情期を待つことにした。
部屋を出ると立体映像の幻は自然と消えた。
塔の階段を下りて行って、中庭に出る。
中庭の長椅子に座っていると、ヨシュアが魔術を唱えた。
中庭に十五歳のヨシュアとネイサンが立体映像の幻として現れる。二人は模擬剣を持っていて、ヨシュアとネイサンは激しく打ち合っていた。
「ネイサンとここで剣の練習をした。ネイサンはおれの侍従におさまったが、あれで剣はかなり使える方だったんだ」
「護衛としても優秀だったのですね」
「魔術騎士団の団長になってからもネイサンはずっとそばにいてくれた。ネイサンに仕事を助けられたことも少なくない」
たった十五歳で魔術騎士団の団長となったヨシュアには分からないことも多かっただろう。それを助けたのが乳兄弟のネイサンだったことに龍王は納得する。ネイサンはヨシュアと同じ年だが聡明で、大人っぽい落ち着きがあった。
「ギデオンとゴライアスも剣技を鍛えているのですか?」
「ネイサンの教育で剣技も習っていたはずだ。侍従としてだけでなく、いざとなったら護衛として戦えるように」
そんなことをしなくても、ヨシュアは大陸一の魔力を持つ魔術師であるし、龍王もヨシュアと同じだけの魔力を持つようになった。守られなくても平気なのだが、ギデオンとゴライアスもいざとなったら龍王とヨシュアを守ってくれるつもりのようだった。
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「この花は薬草になるんだ。中庭で育てていたのは全部魔法薬の材料になるものばかりだった」
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マンドラゴラの葉は万能薬にもなるということで、ヨシュアは時々葉をもらって乾かして保存していた。
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「あまり可愛げのない過去だったけど」
「そんなことはないです。十五歳のヨシュアも格好よかったし、可愛かったです」
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