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五章 在位百周年
17.龍王と所有の証
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龍王とヨシュアは今年の春で結婚百周年になる。
百年前にヨシュアがラバン王国から嫁いできたときには、こんなにも大きな存在になるだなんて思いもしていなかったが、龍王にとってヨシュアはいなくてはならない大切な存在になっていた。
そもそも龍王は結婚する気がなかった。
王太子時代から自分に子種がないのは分かっていたので、相手を不幸にさせるだけだから結婚はしないと決めていた。
それを覆させたのは、周辺諸国が志龍王国に国土の一部を忠誠の証のように捧げ出し、それによって国境付近の治安が維持できなくなったという実情があった。
志龍王国は水の加護の力によって大地の恵みは多く、川の氾濫もなく、豊かな国なのだが、その分防衛に意識が回っていなかった。
その点、ラバン王国は国土は厳しいながらも国民のほとんどが魔術師で、魔力を持っていて高い戦闘力を持ち、その中でも魔術騎士団は特に非常に高い戦闘力を持っていた。
ラバン王国と縁を繋ぐことによって魔術師に志龍王国を守ってもらう。そうなると、ラバン王国から王族に嫁いできてもらわなければいけない。
妹の梓晴はまだ成人したばかりだったし、できれば龍族の血の濃い子どもを産んでほしかったので龍族と結婚を望んでいた。そうなると、結婚するのは龍王以外にいなかった。
その結果としてラバン王国の魔術騎士団の団長だった王弟のヨシュアが志龍王国に嫁いでくることになって、龍王は嫌々ながらヨシュアを迎えたのだった。
「それって、失礼な話だよな。軍力が欲しくてラバン王国を頼ったのに、嫁いできたおれには、『あなたを愛するつもりはない』とか言って」
百年経っても言われ続ける言葉に、龍王は頭を抱えてしまう。
「あのときのわたしは正気ではなかったのです。世界中が敵に見えていたのです」
三百年から五百年生きる龍族の王族としては二十歳という異例の若さで即位した龍王は、幼いころに毒殺されかけたこともあって、護衛が何人も常に共にいて、食事も毒見を入念にされた後で冷めきったものを出されて、他人の気配があるとよく眠れず、食事もほとんど食べることができず、やせ細って顔色も悪かった。
そのことに気付いたヨシュアが一緒に食事を取るようになって、やっと龍王は安心して食事ができるようになったし、ヨシュアが魔術騎士団の団長として龍王を守るからと護衛を部屋の外に出してくれたから深く眠れるようになった。
実際にヨシュア以上に強い魔術師はこの大陸には存在しなかったし、鍛えているのでヨシュア以上に強い相手というのがほぼ存在しなかった。
護衛もいらないほどに強いヨシュアがそばにいてくれれば安心して眠ることができる。食事もヨシュアが毒を検知できるから安心して食べられる。それですっかり心を溶かされた龍王がヨシュアに夢中になっても、最初のことがあったのでヨシュアはずっと態度が冷たかった。
先祖返りの妖精であるという秘密を抱えて志龍王国に嫁いできたヨシュアは、簡単には心を開いてくれなかった。
必死に口説いて、共に過ごす時間も増やして、心から謝罪してようやく巡行でラバン王国との国境に行く前日にヨシュアは龍王に自分の秘密を明かしてくれた。
ヨシュアの秘密を聞いて、龍王は玉を捧げる決意をして、ヨシュアと同じだけの時間を生きる覚悟をした。
「ヨシュア、もうあなたがいなくては生きていけません」
掻き抱こうとしてもヨシュアの方が体格がいいので、龍王はヨシュアに縋るような形になってしまう。豊かな胸に顔を埋めると、ヨシュアが龍王の髪に指を差し込んで撫でる。
百年の間に伸ばした髪は腰を超すくらいになっていた。
ヨシュアの金色の髪も腰を超すくらいになっている。
お互いに相手の髪が好きなので、長く伸ばしてほしいとお願いして、腰を超すくらいで整えるようにしているのだ。
「おれも星宇のいない生活なんてもう考えられないな」
出会いは最悪だったかもしれないが、玉を捧げてからは龍王とヨシュアは大きな喧嘩をしたこともなく、仲睦まじく暮らしている。
龍王は心底ヨシュアを愛しているので、喧嘩をする必要がないし、ヨシュアは龍王の全てを受け止めてくれているので諍いになることもない。
お互いがお互いを想っている最高の夫夫だと龍王は思っていた。
不満はないのだが、龍王にはヨシュアに関して思うことがある。
「ヨシュアの体は白くて美しくて、わたしはつい痕を付けたくなってしまうのですが、ヨシュアは絶対にそんなことはしませんよね」
「星宇の体は大事にしたいと思っている。爪も手入れして絶対に傷付けないようにしているし、体も痕は付けないように気を付けている」
「少しは付けてくれてもいいんですよ?」
「星宇は自分の肌を侍従に晒すだろう? そのときに恥ずかしくないようにしたいんだ」
ヨシュアは背中に妖精の翅の模様が浮かび上がっているので、ギデオンとゴライアスという事情を知っている乳兄弟の息子二人にしか肌を見せないが、龍王は龍王付きの侍従や、そのときに手伝ってくれる侍従に肌を見せることがある。それを考慮してくれているのだというが、龍王はヨシュアに付けられた痕なら見せびらかしたいくらいの気持ちだったので、ヨシュアが龍王の肌に情交の痕跡を残さないのが若干寂しくもあった。
「衣で隠せるところなら付けてもいいのに」
「おれが嫌なんだよ。星宇の体は常に美しくあってほしい」
「それなら、わたしがヨシュアの体に痕を付けるのはどう思っているのですか?」
「愛されてる気がするから嫌じゃないよ」
自分は痕を付けられて愛されている気がするというのに、龍王には付けてくれないのが解せない。
「ヨシュアが痕を付けるくらい理性をなくしてわたしを求めてくれたら嬉しいのに」
「それはないかな。おれはどちらかといえば、そっちは淡白だから」
龍王に付き合って、龍王が倒れるまで受け入れてくれるヨシュアだが、妖精という非常に生殖能力の低い種族なので、性欲はあまりない方だ。龍王に抱かれて乱れるというよりも、余裕の表情で龍王の相手ができるのだから、理性をなくすほど乱れるということは望めないのかもしれない。
「媚薬……ヨシュア、わたしの生誕の式典の夜に試してみませんか?」
「それはちょっと嫌かなぁ」
「嫌ですか」
愛しい伴侶の乱れる姿を見たいと思うのも龍王だけのようだ。
獣人の国からジャックが媚薬の効果のある血液を持っているとして贈られてきたときに、龍王もヨシュアも獣人の国の奴隷の扱いに怒りを覚えたものだが、今になって龍王はその媚薬を少しだけ試してみたい気分になっていた。
「そんなもの使わなくても、星宇を満足させられてると思うんだけどな」
「満足はしていますよ。毎回、出なくなるくらいまで睦み合っていますし」
満足していないわけではない。
毎回龍王はヨシュアの中にもう出なくなるくらいまで吐精しているし、ヨシュアはそれを受け止めてくれている。舌や口でしてくれることもあるし、豊かな胸に挟んでくれることもある。一番好きなのはヨシュアの中で達することだが、舌や口でしてくれるのも、胸に挟んでくれるのも龍王は大歓迎だった。
「わたしばかり余裕がないようで、少し悔しかったのです」
胸にすり寄りながら小さく呟くと、ヨシュアが啄むように頬に口付けてくれる。頬から額に、瞼に落とされる口付けに、龍王は目を閉じる。
「ヨシュア、わたしはあなたに所有の証を付けているつもりです。わたしにも、あなたの所有の証をください」
寝台に移動しながら龍王がヨシュアに頼むと、ヨシュアは苦笑しながら龍王の首筋に唇を寄せた。
「あっ! そこは駄目ですよ。見えてしまいますから」
「どこがいい? どこになら付けていい?」
二人での協議の結果、ヨシュアは龍王の鎖骨の上を吸い上げて赤い痕を付けた。
その後も、ヨシュアは龍王の鎖骨の上の同じ場所に痕を付け続けることになる。
百年前にヨシュアがラバン王国から嫁いできたときには、こんなにも大きな存在になるだなんて思いもしていなかったが、龍王にとってヨシュアはいなくてはならない大切な存在になっていた。
そもそも龍王は結婚する気がなかった。
王太子時代から自分に子種がないのは分かっていたので、相手を不幸にさせるだけだから結婚はしないと決めていた。
それを覆させたのは、周辺諸国が志龍王国に国土の一部を忠誠の証のように捧げ出し、それによって国境付近の治安が維持できなくなったという実情があった。
志龍王国は水の加護の力によって大地の恵みは多く、川の氾濫もなく、豊かな国なのだが、その分防衛に意識が回っていなかった。
その点、ラバン王国は国土は厳しいながらも国民のほとんどが魔術師で、魔力を持っていて高い戦闘力を持ち、その中でも魔術騎士団は特に非常に高い戦闘力を持っていた。
ラバン王国と縁を繋ぐことによって魔術師に志龍王国を守ってもらう。そうなると、ラバン王国から王族に嫁いできてもらわなければいけない。
妹の梓晴はまだ成人したばかりだったし、できれば龍族の血の濃い子どもを産んでほしかったので龍族と結婚を望んでいた。そうなると、結婚するのは龍王以外にいなかった。
その結果としてラバン王国の魔術騎士団の団長だった王弟のヨシュアが志龍王国に嫁いでくることになって、龍王は嫌々ながらヨシュアを迎えたのだった。
「それって、失礼な話だよな。軍力が欲しくてラバン王国を頼ったのに、嫁いできたおれには、『あなたを愛するつもりはない』とか言って」
百年経っても言われ続ける言葉に、龍王は頭を抱えてしまう。
「あのときのわたしは正気ではなかったのです。世界中が敵に見えていたのです」
三百年から五百年生きる龍族の王族としては二十歳という異例の若さで即位した龍王は、幼いころに毒殺されかけたこともあって、護衛が何人も常に共にいて、食事も毒見を入念にされた後で冷めきったものを出されて、他人の気配があるとよく眠れず、食事もほとんど食べることができず、やせ細って顔色も悪かった。
そのことに気付いたヨシュアが一緒に食事を取るようになって、やっと龍王は安心して食事ができるようになったし、ヨシュアが魔術騎士団の団長として龍王を守るからと護衛を部屋の外に出してくれたから深く眠れるようになった。
実際にヨシュア以上に強い魔術師はこの大陸には存在しなかったし、鍛えているのでヨシュア以上に強い相手というのがほぼ存在しなかった。
護衛もいらないほどに強いヨシュアがそばにいてくれれば安心して眠ることができる。食事もヨシュアが毒を検知できるから安心して食べられる。それですっかり心を溶かされた龍王がヨシュアに夢中になっても、最初のことがあったのでヨシュアはずっと態度が冷たかった。
先祖返りの妖精であるという秘密を抱えて志龍王国に嫁いできたヨシュアは、簡単には心を開いてくれなかった。
必死に口説いて、共に過ごす時間も増やして、心から謝罪してようやく巡行でラバン王国との国境に行く前日にヨシュアは龍王に自分の秘密を明かしてくれた。
ヨシュアの秘密を聞いて、龍王は玉を捧げる決意をして、ヨシュアと同じだけの時間を生きる覚悟をした。
「ヨシュア、もうあなたがいなくては生きていけません」
掻き抱こうとしてもヨシュアの方が体格がいいので、龍王はヨシュアに縋るような形になってしまう。豊かな胸に顔を埋めると、ヨシュアが龍王の髪に指を差し込んで撫でる。
百年の間に伸ばした髪は腰を超すくらいになっていた。
ヨシュアの金色の髪も腰を超すくらいになっている。
お互いに相手の髪が好きなので、長く伸ばしてほしいとお願いして、腰を超すくらいで整えるようにしているのだ。
「おれも星宇のいない生活なんてもう考えられないな」
出会いは最悪だったかもしれないが、玉を捧げてからは龍王とヨシュアは大きな喧嘩をしたこともなく、仲睦まじく暮らしている。
龍王は心底ヨシュアを愛しているので、喧嘩をする必要がないし、ヨシュアは龍王の全てを受け止めてくれているので諍いになることもない。
お互いがお互いを想っている最高の夫夫だと龍王は思っていた。
不満はないのだが、龍王にはヨシュアに関して思うことがある。
「ヨシュアの体は白くて美しくて、わたしはつい痕を付けたくなってしまうのですが、ヨシュアは絶対にそんなことはしませんよね」
「星宇の体は大事にしたいと思っている。爪も手入れして絶対に傷付けないようにしているし、体も痕は付けないように気を付けている」
「少しは付けてくれてもいいんですよ?」
「星宇は自分の肌を侍従に晒すだろう? そのときに恥ずかしくないようにしたいんだ」
ヨシュアは背中に妖精の翅の模様が浮かび上がっているので、ギデオンとゴライアスという事情を知っている乳兄弟の息子二人にしか肌を見せないが、龍王は龍王付きの侍従や、そのときに手伝ってくれる侍従に肌を見せることがある。それを考慮してくれているのだというが、龍王はヨシュアに付けられた痕なら見せびらかしたいくらいの気持ちだったので、ヨシュアが龍王の肌に情交の痕跡を残さないのが若干寂しくもあった。
「衣で隠せるところなら付けてもいいのに」
「おれが嫌なんだよ。星宇の体は常に美しくあってほしい」
「それなら、わたしがヨシュアの体に痕を付けるのはどう思っているのですか?」
「愛されてる気がするから嫌じゃないよ」
自分は痕を付けられて愛されている気がするというのに、龍王には付けてくれないのが解せない。
「ヨシュアが痕を付けるくらい理性をなくしてわたしを求めてくれたら嬉しいのに」
「それはないかな。おれはどちらかといえば、そっちは淡白だから」
龍王に付き合って、龍王が倒れるまで受け入れてくれるヨシュアだが、妖精という非常に生殖能力の低い種族なので、性欲はあまりない方だ。龍王に抱かれて乱れるというよりも、余裕の表情で龍王の相手ができるのだから、理性をなくすほど乱れるということは望めないのかもしれない。
「媚薬……ヨシュア、わたしの生誕の式典の夜に試してみませんか?」
「それはちょっと嫌かなぁ」
「嫌ですか」
愛しい伴侶の乱れる姿を見たいと思うのも龍王だけのようだ。
獣人の国からジャックが媚薬の効果のある血液を持っているとして贈られてきたときに、龍王もヨシュアも獣人の国の奴隷の扱いに怒りを覚えたものだが、今になって龍王はその媚薬を少しだけ試してみたい気分になっていた。
「そんなもの使わなくても、星宇を満足させられてると思うんだけどな」
「満足はしていますよ。毎回、出なくなるくらいまで睦み合っていますし」
満足していないわけではない。
毎回龍王はヨシュアの中にもう出なくなるくらいまで吐精しているし、ヨシュアはそれを受け止めてくれている。舌や口でしてくれることもあるし、豊かな胸に挟んでくれることもある。一番好きなのはヨシュアの中で達することだが、舌や口でしてくれるのも、胸に挟んでくれるのも龍王は大歓迎だった。
「わたしばかり余裕がないようで、少し悔しかったのです」
胸にすり寄りながら小さく呟くと、ヨシュアが啄むように頬に口付けてくれる。頬から額に、瞼に落とされる口付けに、龍王は目を閉じる。
「ヨシュア、わたしはあなたに所有の証を付けているつもりです。わたしにも、あなたの所有の証をください」
寝台に移動しながら龍王がヨシュアに頼むと、ヨシュアは苦笑しながら龍王の首筋に唇を寄せた。
「あっ! そこは駄目ですよ。見えてしまいますから」
「どこがいい? どこになら付けていい?」
二人での協議の結果、ヨシュアは龍王の鎖骨の上を吸い上げて赤い痕を付けた。
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