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二章 龍王と王配の二年目
2.閨のためには
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龍王とヨシュアは婚約期間なくすぐに結婚をしたが、梓晴と浩然は半年間の婚約期間を置かれていた。王族と四大臣家の中でも宰相を出している高家の宰相の孫なので、婚約が破談になるということは基本的にあり得ないのだが、それでもどうしても二人の相性が悪いと判断された場合は、婚約は白紙に戻されて、梓晴は新しい婚約者を探すことになる。
次代龍王を産む梓晴の結婚は国の一大事業なので、急かされてはいるので、長ければ数年に渡る婚約期間を半年と定めて、今は様子見の時期だった。
ヨシュアと龍王は梓晴と浩然と赤栄殿で共に食事をすることもあった。梓晴と浩然はとてもお似合いで、女性にしてはやや長身の梓晴と、梓晴よりも少し背の高い浩然はいつも穏やかに寄り添っていた。
「王女殿下はお幸せそうですね」
「できれば早くに結婚させてやりたいのですが、梓晴もまだ十八歳という若さだし、浩然もに十歳という若さなので、半年の婚約期間を設けさせました。これでも短い方ですよ」
「分かっていますよ。星宇が妹君に幸せになってほしいことは」
安静を言い渡されて六日目、することがないのでヨシュアは龍王と庭に出て茶を喫していた。ヨシュアが庭で茶をしたいと言えば、四阿に案内されて、卓も椅子も新しく運び込まれて手際よく準備が整えられた。
ヨシュアと龍王は香りのいいすっきりとした味わいの花茶を飲んで、美しい花の形の練り切りを食べた。ヨシュアは練り切りを食べるのは初めてだったので、龍王に渡してもらった黒文字を手に、練り切りを割って食べていた。
「これは東の島国から伝わったものだそうです。季節によって形が違うので、目にも楽しく、わたしは好きです」
「星宇にも好きなものがあるのですね」
「わたしが偏食のように言わないでください」
黒い豆で作った餡を外側の色が違う餡で包んで美しく花の形にしたそれは、味も上品で美味しくてヨシュアもすぐに好きになった。
「ネイサン、おれはしばらく龍王陛下と過ごすので、ひと払いを」
「心得ました」
青陵殿の庭とはいえ、そこかしこに警護の兵士が立っていて、侍従も何人も隙を見てはヨシュアと龍王の世話を焼こうとする。
ラバン王国から連れて来た侍従のネイサンにひと払いを頼めば、警護の兵士も離れて行って、ネイサンと龍王の侍従も声が聞こえない程度の場所に移動した。
これからヨシュアは真剣に龍王と話し合わなければいけない。
「星宇、閨のことなのですが」
「わたしはあなたを抱きたいと思っています。でも、あなたがわたしを抱きたいと思っているなら、一回目はあなたに身を任せても構いません。二回目にはわたしに抱かせてください」
「いえ、わたしが抱かれる方で文句はないのですが」
「それならば、何か問題が?」
侍従長にどちらがどちらをするかの意思確認をするようにとしっかりと伝えられているのだろう。大きな声ではっきりと言う龍王の耳が赤くなっているのにヨシュアは気付く。
閨を共にするにしても、ヨシュアと龍王では大きな問題があった。
「褥を共にしたら、わたしもあなたもある程度無防備になってしまうと思うのです。部屋に警護の兵士か魔術騎士を入れないわけにはいきません」
できるならばどちらとも入れて敬語を固めてほしいというのがヨシュアの願いなのだが、それに関して龍王が初めてそのことに気付いたように固まっている。
「ヨシュアとわたしの閨なのですよ? 他のものに見られるのは我慢できません」
王族に生まれたにしては神経が細やかな龍王は、部屋にひとの気配がすると眠れなくなるような難儀な体質だった。王に向いていないのだ。
そんな龍王が部屋に警護の兵士や魔術騎士が控えている状態でヨシュアを抱けるかと言えば疑問が残る。
「ヨシュアは平気なのですか?」
「寝台の天蓋はそのためにあります。ある程度は姿を隠してくれるでしょう」
「でも、こ、声が漏れたり、いかがわしい、お、音が、聞こえてしまったり……」
「するでしょうね」
絶望的に顔を真っ赤にしている龍王に、やはりこのことを先に話し合っていてよかったとヨシュアは思った。実際に閨ごとが始まってから、部屋に警護の兵士や魔術騎士が入ってきたのでは、龍王は衝撃を受けて立ち直れないかもしれない。
「わたしとヨシュア、二人きりで褥を共にするということはできないのですか?」
「恐れながら、わたしも星宇も国の重大な人物となっています。閨ごとをするような無防備な状態で警護が付かないということはないと思われます」
「そんなぁ……」
ここまで来たのだから龍王に抱かれる決意はできていたが、龍王がこのようでは閨は成立しない。
「あなたは夢精したときにその後始末を侍従に任せていたではないですか。閨も同じようなことではないのですか?」
王族はそばに侍る侍従や警護の兵士は空気だと思えと言って教育される。
ヨシュアはそうは思えないのでできる限り自分で着替えも湯あみも行っているし、自分の身は自分で守れるようにしているのだが、さすがに閨で抱く抱かれるの状態で、ヨシュアに隙ができないわけがなかった。
「そ、それは……ずっとそうだったので……。よく考えてみれば恥ずかしいことですよね……。今後は自分でします」
「王族なのですから、星宇はそれでいいのだと思います。閨のときも侍従や警護のものは空気だと思ってくだされば……」
「思えません! わたしやヨシュアのあられもない姿や声を、他人に聞かれると思うと、とてもそのような気にはなれません」
閨ごとを待ち望んでいたのは龍王のはずなのに、真実を伝えれば龍王の方が閨ごとを拒むようなことを言ってきた。
「お伝えしなければよかったですか?」
「いえ、閨のときに部屋に入って来られて気付いたら、わたしはもう勃たなくなる気しかしません」
「そうですよね」
それだけ龍王が繊細であるからこそ先に伝えたのだが、龍王はすっかりと閨ごとに関して恐怖を抱いてしまったようだ。
ヨシュアは龍王の手を取って自分の膝の間に抱きかかえる。背中から抱き締められて、龍王は振り向きながら黒い目を潤ませている。
「イザークのように気配を完全に消せる魔術騎士を二人だけ部屋に入れるのでも無理ですか?」
「そのことをわたしに伝えてくださらなければよかったのに。わたしはもう、誰もいないように見えてもいるのではないかと疑ってしまうようになりました」
「わたしも完璧ではないので、閨ごとの最中にまで自分の身と星宇の身を守ることはできません」
「ヨシュアのことが抱きたい。抱きたいのに」
ぐずるようにして椅子の上に膝を引き寄せて抱き締めてしまった星宇のつむじに、ヨシュアは顎を置いてじっと抱き締めていた。
結局結論は出ないまま、ヨシュアは龍王と一緒に自分の部屋に戻った。
ヨシュアの部屋は龍王も一緒に過ごすようになっているので、龍王の私物が運び込まれている。
今は静養期間なので龍王は宝石と刺繍で飾られた重い衣装を着ていなかったが、政務がまた始まるとあの重い衣装を着るようになる。王配陛下となったヨシュアのためにも、豪奢な刺繍と宝石で飾られた青い衣装が作られていると聞いているが、それを着たくない思いでヨシュアはいっぱいだった。
「ヨシュア、少し眠いです」
「午睡をしますか?」
「一緒に寝てください」
寝台に招かれてヨシュアが寝台に横になると、龍王が甘えるようにすり寄って唇に唇をくっつけてくる。頬も啄まれて、好きにさせておくと、鍛え上げた胸に顔をすり寄せられた。
力を入れていないときの筋肉は柔らかいので、龍王がふにふにと胸を揉みながら眠りに落ちていくのを、昔飼っていた子猫がこういうことをしていたとヨシュアは思いながら龍王の髪を撫でていた。
一刻程度の午睡の後で、龍王が衝立の後ろに逃げて侍従を呼んだのは、夢精をしたからかもしれない。一応龍王も恥じらいが出て来たようである。
健全な二十五歳の男性なので、そういうこともあるだろうと思ってそっとしておくと、着替えた龍王が椅子に座ったヨシュアの脚の間に入り込んできた。
お茶のときに後ろから抱き締められたのが気に入ったらしい。
「閨のことに関しては、もう少し考える」
「星宇の納得のいくようにしてください」
「ヨシュアの艶姿を見せたくないし、声も聞かせたくないのは本気です」
そのためならばなんでもするという気合の入った龍王に、ヨシュアは気のすむまで考えさせることにした。
次代龍王を産む梓晴の結婚は国の一大事業なので、急かされてはいるので、長ければ数年に渡る婚約期間を半年と定めて、今は様子見の時期だった。
ヨシュアと龍王は梓晴と浩然と赤栄殿で共に食事をすることもあった。梓晴と浩然はとてもお似合いで、女性にしてはやや長身の梓晴と、梓晴よりも少し背の高い浩然はいつも穏やかに寄り添っていた。
「王女殿下はお幸せそうですね」
「できれば早くに結婚させてやりたいのですが、梓晴もまだ十八歳という若さだし、浩然もに十歳という若さなので、半年の婚約期間を設けさせました。これでも短い方ですよ」
「分かっていますよ。星宇が妹君に幸せになってほしいことは」
安静を言い渡されて六日目、することがないのでヨシュアは龍王と庭に出て茶を喫していた。ヨシュアが庭で茶をしたいと言えば、四阿に案内されて、卓も椅子も新しく運び込まれて手際よく準備が整えられた。
ヨシュアと龍王は香りのいいすっきりとした味わいの花茶を飲んで、美しい花の形の練り切りを食べた。ヨシュアは練り切りを食べるのは初めてだったので、龍王に渡してもらった黒文字を手に、練り切りを割って食べていた。
「これは東の島国から伝わったものだそうです。季節によって形が違うので、目にも楽しく、わたしは好きです」
「星宇にも好きなものがあるのですね」
「わたしが偏食のように言わないでください」
黒い豆で作った餡を外側の色が違う餡で包んで美しく花の形にしたそれは、味も上品で美味しくてヨシュアもすぐに好きになった。
「ネイサン、おれはしばらく龍王陛下と過ごすので、ひと払いを」
「心得ました」
青陵殿の庭とはいえ、そこかしこに警護の兵士が立っていて、侍従も何人も隙を見てはヨシュアと龍王の世話を焼こうとする。
ラバン王国から連れて来た侍従のネイサンにひと払いを頼めば、警護の兵士も離れて行って、ネイサンと龍王の侍従も声が聞こえない程度の場所に移動した。
これからヨシュアは真剣に龍王と話し合わなければいけない。
「星宇、閨のことなのですが」
「わたしはあなたを抱きたいと思っています。でも、あなたがわたしを抱きたいと思っているなら、一回目はあなたに身を任せても構いません。二回目にはわたしに抱かせてください」
「いえ、わたしが抱かれる方で文句はないのですが」
「それならば、何か問題が?」
侍従長にどちらがどちらをするかの意思確認をするようにとしっかりと伝えられているのだろう。大きな声ではっきりと言う龍王の耳が赤くなっているのにヨシュアは気付く。
閨を共にするにしても、ヨシュアと龍王では大きな問題があった。
「褥を共にしたら、わたしもあなたもある程度無防備になってしまうと思うのです。部屋に警護の兵士か魔術騎士を入れないわけにはいきません」
できるならばどちらとも入れて敬語を固めてほしいというのがヨシュアの願いなのだが、それに関して龍王が初めてそのことに気付いたように固まっている。
「ヨシュアとわたしの閨なのですよ? 他のものに見られるのは我慢できません」
王族に生まれたにしては神経が細やかな龍王は、部屋にひとの気配がすると眠れなくなるような難儀な体質だった。王に向いていないのだ。
そんな龍王が部屋に警護の兵士や魔術騎士が控えている状態でヨシュアを抱けるかと言えば疑問が残る。
「ヨシュアは平気なのですか?」
「寝台の天蓋はそのためにあります。ある程度は姿を隠してくれるでしょう」
「でも、こ、声が漏れたり、いかがわしい、お、音が、聞こえてしまったり……」
「するでしょうね」
絶望的に顔を真っ赤にしている龍王に、やはりこのことを先に話し合っていてよかったとヨシュアは思った。実際に閨ごとが始まってから、部屋に警護の兵士や魔術騎士が入ってきたのでは、龍王は衝撃を受けて立ち直れないかもしれない。
「わたしとヨシュア、二人きりで褥を共にするということはできないのですか?」
「恐れながら、わたしも星宇も国の重大な人物となっています。閨ごとをするような無防備な状態で警護が付かないということはないと思われます」
「そんなぁ……」
ここまで来たのだから龍王に抱かれる決意はできていたが、龍王がこのようでは閨は成立しない。
「あなたは夢精したときにその後始末を侍従に任せていたではないですか。閨も同じようなことではないのですか?」
王族はそばに侍る侍従や警護の兵士は空気だと思えと言って教育される。
ヨシュアはそうは思えないのでできる限り自分で着替えも湯あみも行っているし、自分の身は自分で守れるようにしているのだが、さすがに閨で抱く抱かれるの状態で、ヨシュアに隙ができないわけがなかった。
「そ、それは……ずっとそうだったので……。よく考えてみれば恥ずかしいことですよね……。今後は自分でします」
「王族なのですから、星宇はそれでいいのだと思います。閨のときも侍従や警護のものは空気だと思ってくだされば……」
「思えません! わたしやヨシュアのあられもない姿や声を、他人に聞かれると思うと、とてもそのような気にはなれません」
閨ごとを待ち望んでいたのは龍王のはずなのに、真実を伝えれば龍王の方が閨ごとを拒むようなことを言ってきた。
「お伝えしなければよかったですか?」
「いえ、閨のときに部屋に入って来られて気付いたら、わたしはもう勃たなくなる気しかしません」
「そうですよね」
それだけ龍王が繊細であるからこそ先に伝えたのだが、龍王はすっかりと閨ごとに関して恐怖を抱いてしまったようだ。
ヨシュアは龍王の手を取って自分の膝の間に抱きかかえる。背中から抱き締められて、龍王は振り向きながら黒い目を潤ませている。
「イザークのように気配を完全に消せる魔術騎士を二人だけ部屋に入れるのでも無理ですか?」
「そのことをわたしに伝えてくださらなければよかったのに。わたしはもう、誰もいないように見えてもいるのではないかと疑ってしまうようになりました」
「わたしも完璧ではないので、閨ごとの最中にまで自分の身と星宇の身を守ることはできません」
「ヨシュアのことが抱きたい。抱きたいのに」
ぐずるようにして椅子の上に膝を引き寄せて抱き締めてしまった星宇のつむじに、ヨシュアは顎を置いてじっと抱き締めていた。
結局結論は出ないまま、ヨシュアは龍王と一緒に自分の部屋に戻った。
ヨシュアの部屋は龍王も一緒に過ごすようになっているので、龍王の私物が運び込まれている。
今は静養期間なので龍王は宝石と刺繍で飾られた重い衣装を着ていなかったが、政務がまた始まるとあの重い衣装を着るようになる。王配陛下となったヨシュアのためにも、豪奢な刺繍と宝石で飾られた青い衣装が作られていると聞いているが、それを着たくない思いでヨシュアはいっぱいだった。
「ヨシュア、少し眠いです」
「午睡をしますか?」
「一緒に寝てください」
寝台に招かれてヨシュアが寝台に横になると、龍王が甘えるようにすり寄って唇に唇をくっつけてくる。頬も啄まれて、好きにさせておくと、鍛え上げた胸に顔をすり寄せられた。
力を入れていないときの筋肉は柔らかいので、龍王がふにふにと胸を揉みながら眠りに落ちていくのを、昔飼っていた子猫がこういうことをしていたとヨシュアは思いながら龍王の髪を撫でていた。
一刻程度の午睡の後で、龍王が衝立の後ろに逃げて侍従を呼んだのは、夢精をしたからかもしれない。一応龍王も恥じらいが出て来たようである。
健全な二十五歳の男性なので、そういうこともあるだろうと思ってそっとしておくと、着替えた龍王が椅子に座ったヨシュアの脚の間に入り込んできた。
お茶のときに後ろから抱き締められたのが気に入ったらしい。
「閨のことに関しては、もう少し考える」
「星宇の納得のいくようにしてください」
「ヨシュアの艶姿を見せたくないし、声も聞かせたくないのは本気です」
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