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偽りの運命 ~運命だと嘘をついた~
運命だと嘘をついた 8
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体の発育も早く、14歳ではもう185センチに近かった。大人と間違われて街で声をかけられることはあったけれど、話も聞かずに断っていたし、外出時にはスコットかヘイミッシュが近くにいてくれた。
逞しくて厳つい自分に、性的な欲望を持つ相手などいない。それが自分よりも小柄な同級生に覆されて、ラクランは過度に警戒するようになってしまった。他人に触れられないように、隙を突かれないように。体は大きいがまだ14歳の思春期で、同級生に襲われるようなことになって、柄でもないと笑われそうだが、ラクランは怖かった。怖いということを打ち明けられないくらいに。
小さな理人だけが、ラクランの恐怖を目の当たりにして、知ってくれていた。
「おおちくなったら、りー、おいちゃたんになるんや」
「お医者さんに? それは凄いわね」
「そうやで。らんしゃんがいちゃいときに、りーがたしゅける。りー、ちゅよくなりたい!」
同級生の事件と虫垂炎の件があってから、理人はエルドレッドと一緒にスコットに護身術を習うようになった。実践は無理だが、体を鍛えるところから始めたせいか、最初の頃はへたばって食事も碌にとれなかったが、慣れてくると食欲も出始めて、理人は前よりもよく食べるようになった。
「おれ、おおきくなってるやろ? もうすぐランさんとけっこんできるやろか?」
イギリスの小学校に入学する5歳になった9月には、理人は他の同年代の子どもと変わらない背丈になっていた。体つきはまだ細くひょろりとしているが、細いながらも鍛えられている。
一学年上のエルドレッドは更に背が高いが、二人で仲良く学校に送って行ってもらっている姿に、ラクランも安堵した。ラクランの方は高等教育に向けての勉強に励んでいた。
スコットは警察組織の上層部で、ヘイミッシュは犯罪心理分析官として働いているが、ラクランの進路は犯罪統計の研究にあった。両親の働く姿を見てきたこともあるし、現場に出るよりも研究職についた方が自分には合っている気がしたのだ。後一年経って、高等教育に入ればあの時の同級生とは進路が分かれる。
「理人さんは背が伸びてるわよね。大きくなれると良いわね」
「ランさんよりおおきくなるんや」
「それはちょっと難しいかしら」
半分はイギリスの血が入っているとはいえ、理人は半分は東洋系の日本人である。それに加えて、大柄で巨躯のスコットと長身で細身のヘイミッシュの血が混ざっているラクランは、15歳だが身長が190センチ近かった。
「少しずつ一人で眠れるようにならないと、アタシも18になったら大学で家を出ると思うから……」
「ランさん、おらんくなるんか!?」
大学生になれば、屋敷からは通えない場所を希望しているし、一人暮らしをするつもりだったが、全くそれを知らなかったようで理人はショックを受けていた。
「おれもいっしょにいかれへん?」
「理人さんはここで学校があるでしょう? アタシも学生だし、理人さんのことを全部できないわ」
「じぶんのことはじぶんでするから」
脚に縋るようにしてお願いする理人は5歳。18歳でラクランが家を出るまでには、まだ3年の猶予があった。
「8歳になったら、きっと、アタシなしでも眠れるわ」
「やぁや……ランさんがおらんくなるなんて」
泣き出しそうになっている理人の鼻先を、ラクランは指で突く。
「大きくなるんでしょ? 休みごとに帰ってくるし、電話もできる、国内だから会おうと思えばすぐに会えるわ」
それに3年も先のことよと笑っても、理人の表情は晴れない。
「らんしゃんが、いやなやつに、キスされたり、へんなことされそうになったら、だれがらんしゃんをまもってくれるん? おれ、がっこうやめてなんでもするから、つれてって?」
「義務教育だから学校は辞められないのよ。3年後だもの、大丈夫よ」
「でもぉ……ふぇ」
ひっくひっくと泣き始めた理人を、ラクランは抱き締める。守ってくれるときには勇ましく強いのに、ラクランの前では泣き虫の小さな騎士様。
研究のために大学を卒業した後も、恐らくはラクランは大学に残る道を選ぶだろうということを、泣く理人には説明できなかった。
貴族の家系ということもあるが、治安の問題や同級生から襲われた事件を考慮して、16歳で高等教育に切り替わっても、ラクランは両親のどちらかに学校まで送ってもらっていた。「お貴族様のお坊っちゃま」とか「アレを襲う奴の方が怖い目に遭うだろ」とか口の悪い連中から聞こえよがしに言われたが、ラクランは自分の不注意で隙を見せて付け込まれるようなことはもう嫌で、何を言われても無視を続けていた。
6歳になった理人は、エルドレッドに勉強を教えてもらいながら、元気に学校に通っている。毎日のお弁当も量を増やしたが、全部綺麗に食べて帰ってくる。
「ランさん、おなかすいた! おやつ、なんかある?」
「あら、理人は私よりラクランにおねだりするのね」
胡桃入りのブラウニーを焼いていたヘイミッシュが、オーブンから天板を出して冷ます。いい匂いがリビングに広がっていたが、理人はまずラクランに飛び付いた。
「ヘイミッシュがブラウニーを焼いてくれてるわ。紅茶を淹れて一緒に食べましょう」
「きょうもおべんとう、ぜんぶたべたで! めっちゃおいしかった。ランさんありがとう」
勉強が大変になってもラクランは理人のお弁当作りはやめない。ヘイミッシュやスコットがテスト期間は代わってくれようとするが、理人はラクランの作ったものの方がよく食べると気付いていた。作り始めた頃は簡単なものしか作れなかったが、3年目にして少しは凝ったものも作れるようになった。料理上手のヘイミッシュには到底及ばないのだが、理人はラクランの料理が出ると必ず気付いてたくさん食べてくれる。
「ラクランはいいお嫁さんになるわぁ。私もスコットの気を引きたくて、料理の特訓をしたものよ」
スコットを旦那様、自分をお嫁さんというヘイミッシュは、どちらが産む方なのかは気にしていない。料理自体もお嫁さんだからするというよりも、よく食べるスコットの胃袋を掴んで、自分のことが好きになってもらいたかったから覚えただけで、家ではスコットも普通に料理はしている。
「別に理人さんの胃袋を掴むためじゃないわよ。理人さんの食が細かったから、心配だっただけよ」
「13歳で始めて、3年休まずに続いてるっていうのは、凄いことよ」
褒められているのだろうが、ヘイミッシュが理人をラクランの運命の相手だと信じているからで、違うのにただ小さな理人可愛さで始めたと知られれば、呆れられるかもしれない。
「作れるのも、後2年だもの」
自分で言って、ラクランは残りの年月を意識してしまった。理人が結婚できるまでなら16歳まで、大学に行って家を出るまでなら18歳まで。家族として一緒にいられる時間も、限られてくる。
「スコットは真面目なひとだったから、自分で稼げるようになるまで結婚はしないって言ってたの。それを私が押し切って、20歳で結婚して、25歳でラクランが生まれて、今、すごく幸せなのよ」
夢見るように言うヘイミッシュは、ラクランにもそんな結婚をして欲しいと願っているのだろう。研究職で大学にこもって、一生結婚はしないつもりだなんて、知るはずもない。
恋がどのようなものか、ラクランは知らない。知りたいとも思わない。同級生がラクランに強いたようなものが恋ならば、あんなものは一生遠ざけておきたかった。
「もうオムツもしてないし、せものびたし、テストでいいてんとってるけど、まだ、ランさんとけっこんできへんの?」
夜にベッドで抱き着いてくる理人は、シャンプーのいい香りがして、小さな体は細いがふわふわの髪が柔らかくて、抱き締めていると胸が暖かくなるような心地になる。胸に顔を埋めて、上目遣いに見てくる理人に抱く感情は、エルドレッドに抱くものとどう違うのかラクランには分からない。
ただ、理人が好きな相手ができて家を出てしまったら、生まれた子どもには会わせてもらえるのだろうかとか、その後も兄弟のように付き合っていいのだろうかとか、寂しさと不安で胸が塞がるような気持ちになる。
「イギリスで結婚できる年齢は?」
「16さい……10ねんは、ながいわぁ。おれ、まだ6ねんしかいきたことないねんで?」
生まれてから6年で、その半分をラクランと寝食を共にしている理人が、ラクランを運命の相手と思い込んでしまうのは仕方のないこと。分別のつく年になったら、自然と離れていくのだろう。
どうせ、18歳に慣ればラクランも家を出る。
それまではと自分に言い訳をして、ラクランは今夜も理人を抱き締めて眠った。
逞しくて厳つい自分に、性的な欲望を持つ相手などいない。それが自分よりも小柄な同級生に覆されて、ラクランは過度に警戒するようになってしまった。他人に触れられないように、隙を突かれないように。体は大きいがまだ14歳の思春期で、同級生に襲われるようなことになって、柄でもないと笑われそうだが、ラクランは怖かった。怖いということを打ち明けられないくらいに。
小さな理人だけが、ラクランの恐怖を目の当たりにして、知ってくれていた。
「おおちくなったら、りー、おいちゃたんになるんや」
「お医者さんに? それは凄いわね」
「そうやで。らんしゃんがいちゃいときに、りーがたしゅける。りー、ちゅよくなりたい!」
同級生の事件と虫垂炎の件があってから、理人はエルドレッドと一緒にスコットに護身術を習うようになった。実践は無理だが、体を鍛えるところから始めたせいか、最初の頃はへたばって食事も碌にとれなかったが、慣れてくると食欲も出始めて、理人は前よりもよく食べるようになった。
「おれ、おおきくなってるやろ? もうすぐランさんとけっこんできるやろか?」
イギリスの小学校に入学する5歳になった9月には、理人は他の同年代の子どもと変わらない背丈になっていた。体つきはまだ細くひょろりとしているが、細いながらも鍛えられている。
一学年上のエルドレッドは更に背が高いが、二人で仲良く学校に送って行ってもらっている姿に、ラクランも安堵した。ラクランの方は高等教育に向けての勉強に励んでいた。
スコットは警察組織の上層部で、ヘイミッシュは犯罪心理分析官として働いているが、ラクランの進路は犯罪統計の研究にあった。両親の働く姿を見てきたこともあるし、現場に出るよりも研究職についた方が自分には合っている気がしたのだ。後一年経って、高等教育に入ればあの時の同級生とは進路が分かれる。
「理人さんは背が伸びてるわよね。大きくなれると良いわね」
「ランさんよりおおきくなるんや」
「それはちょっと難しいかしら」
半分はイギリスの血が入っているとはいえ、理人は半分は東洋系の日本人である。それに加えて、大柄で巨躯のスコットと長身で細身のヘイミッシュの血が混ざっているラクランは、15歳だが身長が190センチ近かった。
「少しずつ一人で眠れるようにならないと、アタシも18になったら大学で家を出ると思うから……」
「ランさん、おらんくなるんか!?」
大学生になれば、屋敷からは通えない場所を希望しているし、一人暮らしをするつもりだったが、全くそれを知らなかったようで理人はショックを受けていた。
「おれもいっしょにいかれへん?」
「理人さんはここで学校があるでしょう? アタシも学生だし、理人さんのことを全部できないわ」
「じぶんのことはじぶんでするから」
脚に縋るようにしてお願いする理人は5歳。18歳でラクランが家を出るまでには、まだ3年の猶予があった。
「8歳になったら、きっと、アタシなしでも眠れるわ」
「やぁや……ランさんがおらんくなるなんて」
泣き出しそうになっている理人の鼻先を、ラクランは指で突く。
「大きくなるんでしょ? 休みごとに帰ってくるし、電話もできる、国内だから会おうと思えばすぐに会えるわ」
それに3年も先のことよと笑っても、理人の表情は晴れない。
「らんしゃんが、いやなやつに、キスされたり、へんなことされそうになったら、だれがらんしゃんをまもってくれるん? おれ、がっこうやめてなんでもするから、つれてって?」
「義務教育だから学校は辞められないのよ。3年後だもの、大丈夫よ」
「でもぉ……ふぇ」
ひっくひっくと泣き始めた理人を、ラクランは抱き締める。守ってくれるときには勇ましく強いのに、ラクランの前では泣き虫の小さな騎士様。
研究のために大学を卒業した後も、恐らくはラクランは大学に残る道を選ぶだろうということを、泣く理人には説明できなかった。
貴族の家系ということもあるが、治安の問題や同級生から襲われた事件を考慮して、16歳で高等教育に切り替わっても、ラクランは両親のどちらかに学校まで送ってもらっていた。「お貴族様のお坊っちゃま」とか「アレを襲う奴の方が怖い目に遭うだろ」とか口の悪い連中から聞こえよがしに言われたが、ラクランは自分の不注意で隙を見せて付け込まれるようなことはもう嫌で、何を言われても無視を続けていた。
6歳になった理人は、エルドレッドに勉強を教えてもらいながら、元気に学校に通っている。毎日のお弁当も量を増やしたが、全部綺麗に食べて帰ってくる。
「ランさん、おなかすいた! おやつ、なんかある?」
「あら、理人は私よりラクランにおねだりするのね」
胡桃入りのブラウニーを焼いていたヘイミッシュが、オーブンから天板を出して冷ます。いい匂いがリビングに広がっていたが、理人はまずラクランに飛び付いた。
「ヘイミッシュがブラウニーを焼いてくれてるわ。紅茶を淹れて一緒に食べましょう」
「きょうもおべんとう、ぜんぶたべたで! めっちゃおいしかった。ランさんありがとう」
勉強が大変になってもラクランは理人のお弁当作りはやめない。ヘイミッシュやスコットがテスト期間は代わってくれようとするが、理人はラクランの作ったものの方がよく食べると気付いていた。作り始めた頃は簡単なものしか作れなかったが、3年目にして少しは凝ったものも作れるようになった。料理上手のヘイミッシュには到底及ばないのだが、理人はラクランの料理が出ると必ず気付いてたくさん食べてくれる。
「ラクランはいいお嫁さんになるわぁ。私もスコットの気を引きたくて、料理の特訓をしたものよ」
スコットを旦那様、自分をお嫁さんというヘイミッシュは、どちらが産む方なのかは気にしていない。料理自体もお嫁さんだからするというよりも、よく食べるスコットの胃袋を掴んで、自分のことが好きになってもらいたかったから覚えただけで、家ではスコットも普通に料理はしている。
「別に理人さんの胃袋を掴むためじゃないわよ。理人さんの食が細かったから、心配だっただけよ」
「13歳で始めて、3年休まずに続いてるっていうのは、凄いことよ」
褒められているのだろうが、ヘイミッシュが理人をラクランの運命の相手だと信じているからで、違うのにただ小さな理人可愛さで始めたと知られれば、呆れられるかもしれない。
「作れるのも、後2年だもの」
自分で言って、ラクランは残りの年月を意識してしまった。理人が結婚できるまでなら16歳まで、大学に行って家を出るまでなら18歳まで。家族として一緒にいられる時間も、限られてくる。
「スコットは真面目なひとだったから、自分で稼げるようになるまで結婚はしないって言ってたの。それを私が押し切って、20歳で結婚して、25歳でラクランが生まれて、今、すごく幸せなのよ」
夢見るように言うヘイミッシュは、ラクランにもそんな結婚をして欲しいと願っているのだろう。研究職で大学にこもって、一生結婚はしないつもりだなんて、知るはずもない。
恋がどのようなものか、ラクランは知らない。知りたいとも思わない。同級生がラクランに強いたようなものが恋ならば、あんなものは一生遠ざけておきたかった。
「もうオムツもしてないし、せものびたし、テストでいいてんとってるけど、まだ、ランさんとけっこんできへんの?」
夜にベッドで抱き着いてくる理人は、シャンプーのいい香りがして、小さな体は細いがふわふわの髪が柔らかくて、抱き締めていると胸が暖かくなるような心地になる。胸に顔を埋めて、上目遣いに見てくる理人に抱く感情は、エルドレッドに抱くものとどう違うのかラクランには分からない。
ただ、理人が好きな相手ができて家を出てしまったら、生まれた子どもには会わせてもらえるのだろうかとか、その後も兄弟のように付き合っていいのだろうかとか、寂しさと不安で胸が塞がるような気持ちになる。
「イギリスで結婚できる年齢は?」
「16さい……10ねんは、ながいわぁ。おれ、まだ6ねんしかいきたことないねんで?」
生まれてから6年で、その半分をラクランと寝食を共にしている理人が、ラクランを運命の相手と思い込んでしまうのは仕方のないこと。分別のつく年になったら、自然と離れていくのだろう。
どうせ、18歳に慣ればラクランも家を出る。
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